ドンキーコングに転生したら、ポケモン認定されるのか簡潔に述べよ 作:生牡蠣
最近ドンキホーテのテーマをド・ド・ド・ドンキードンキーコング~♪と歌うのがマイブーム………自分で言ってて悲しくなってきた……
今回もおとなし目かも~
マリナードタウン
西パルデア海に面する港町であり、気持ちのいい潮風が吹き抜ける町。
多くの人々が町の中を行き交う姿は、まさに町という名の生き物の中で流れる血流のごとく賑わっている。
そんな町の一番の名所はパルデア地方最大の市場である。
市場ではサンドイッチの材料はもちろんのこと、めずらしいきのみやオシャレなモンスターボールなどを競売にかける“競り”と呼ばれるものが名物である。
「いらっしゃい、いらっしゃい!安いよ安いよ!!」
「サンドイッチの具材はちゃんと持ちましたか?足りないものはうちで買ってってー!」
「この筋肉質なラブラブボールを競りたいと思うんですよ!まず30万から!!」
「14万!?うせやろ?」
「ウオーッ!ない!またないんだい!!」
「大将、また財布なくしたんすか…」
今日も市場は賑わっている様子で、人の声が絶えず聞こえていた。
「いらっしゃい!缶詰のことならうちに任せなよ!!」
それはここ、「缶の大将」も例外ではない。
この店は、マリナードタウンが港町という利点を生かし、世界中からあらゆる缶詰食品を取り寄せ販売している店である。
ピクニック文化が盛んなパルデア地方では、ピクニックのお供にサンドイッチが欠かせない。そのため、食材を販売する店舗も他の地方と比べ需要が高く繁盛する傾向がある。
世界中から珍しい食材を缶詰で取り寄せることができる缶の大将はパルデアでも1、2を争う人気店だ。
「いらっしゃい!………おやあんた、久しぶりだねぇ!」
そんな缶の大将に一人の客が来たようだ。
その客は、マスクやサングラス、帽子を身に着けており顔の特徴がよくわからない。
服も厚着しており、身体のラインで男女の判断もつかない。
はっきり言ってその姿は不審者そのものであった。
おそらくアカデミーの近くに居ただけで不審人物として通報されてしまうだろう。
その客の持つカバンからは食料品が覗いており、ここに来る前にもう買い物をしたということがわかる。
客は店員のおばさんにメモ用紙を手渡した。
「あいよ!……いちごにトマトにバナナ……バナナの桁1つおかしくないかい?あっ、あってんのかい……相変わらずよく食べるねぇ……あとはこれとこれね……はいよ!たくさん買ってくれたから細かいのはまけて、3万円でいいよ!サービスで次回の買い物の時に使える4000円安くなるスーパーなクーポン券もつけておくよ!」
その後客は一言も話さず会計を済ませ、おばさんから商品を受け取る。
「まいどー!」というおばさんの声にも軽く会釈をするだけでそのまま人ごみの中へ去っていった。
「な、なぁおばちゃん、さっきの不気味な奴、一体何なんだ?」
先程の客があまりにも不審に見えたのか、近くに居た常連客があんな奴今まで見たことないとおばさんに質問する。
「あぁ、あんたあの人見たの初めてかい?………………あのお客さんはたま~に来るお客さんなんけど昔事故にあったみたいでね……言葉が話せないんだってさ。だからメモ用紙で買いたいものをあたしらに伝えるんだよ…その時の事故で大けがを負っちゃったんであんな厚着してるんだって……」
「そ、そうだったのか……あの人も苦労してるんだな……」
先程まで不気味な奴と認識していた奴の思いもよらない重い話に常連客は気まずそうにした。そして見た目で判断してしまった自分に嫌悪感も覚えていた。
「…まぁあんな格好なんだ。あやしいと思っちまうのもわかるよ……あたしらにできることはこれからも普通に接してやることだけさね……」
そんな常連客の心情を察したのかおばちゃんが慰めるように声をかける。
「そう、だな……それにしても、あの量の食料一人分にしては多いよな?」
「あぁ、どうやら家族がいるみたいでね、何日分かの食料を買いだめしてるんだってよ………ここに来るのも2か月ぶりだし、あんまり外出したくないのかもねぇ…」
常連客は、あの客が外出したくない理由は事故の傷が原因ではないかと思った。
傷跡が大きく、他人に見られたくないのだろうか、運動機能が低下してしまったのだろうか。
理由はどうであれ、先程色眼鏡で見てしまった罪悪感と同情の気持ちから常連客は先ほどの客の人生が良いものであるようにと心の中で祈った。
マリナードタウンから少し離れると、西2番エリアに出る。
その西2番エリアの道を、先程の怪しい客が歩いている。
この道は普段は気性の荒いケンタロスやドンファンが生息しており、ある程度戦えるポケモンがいなければ歩くだけでも危険な道である。
しかし、今日は不思議なことにケンタロスどころかシキジカ1匹見当たらない。
怪しい客は大荷物に少しふらつきながらも1本の木の前にたどり着いた。
その木からは、キョダイなヨクバリスが落ちてきそうなほどの威圧感が放たれており、それを感じ取った野生のポケモンたちは警戒して逃げ出したのだが怪しい客はそんなこと気にも留めずに木を少しゆすった。
すると、木から2匹の生物が降りてきた。
1匹は茶色の毛でおおわれた大柄な生物。
もう1匹は緑の鱗でおおわれたドラゴン。
その2匹から放たれる只者ではない雰囲気を前にした生き物は警戒心を最大まで高め必死になって逃げるか、群れを守る覚悟を決め最後の抵抗として無謀にも立ち向かうかしてしまうだろう。
しかし、怪しい客はそんな空気をものともせず、その2匹を視界に収めるとマスクの下にある顔を笑顔に変え、言葉を放った。
「モン♪」
『ドンキ~狭いからもっとそっちいってよ~』
『お前が横にデカくなりすぎなんだよ!痩せろ!』ポンポン♪
『くすぐったいからお腹ポンポンしないでよぉ~』
俺とリューは現在パルデア本土に上陸し、木の上に隠れていた。やっぱり人間に見つかると面倒だからな。
パルデア地方。俺たちが住んでいる島から一番近い人間の住む地域だ。厳密に言うと俺らが住んでいる島もパルデアに属しているらしいので俺たちは本土と呼んでいる。
結構前にミュウから近くに人間が多く居る島があるという情報を聞き、空を飛ぶことができるリューと上陸した。
人間に見つかるのは厄介だが、キノコ王国などの情報を手に入れるにはやはり人のいる場所に行かなくてはならない。そのため、リューともう1匹の協力者の力を借りてパルデア本土を冒険していたのだ。
人間に見つからなかったのかって?その辺は大丈夫だ。俺は生前メ〇ルギ〇シリーズ全クリしてるからステルスは完璧だ!……冗談はさておき、あまり人間が通らない道を通ったり夜中にこっそり移動しているから意外と見つからない。たまに遠目から見つかる事もあるが、何喰わぬ顔で堂々としていると「なんかいるな~」という顔をされるだけでスルーされることが多い。人間の話では、どうやらケッキングとかヤレユータンとかいう生物と勘違いされてるらしいな。
結局、パルデア本土を旅したんだがマリオ関係の情報を得ることはできなかった。
住んでいる人間は等身が高いから「スーパーマリオオデッセイ」の都市の国の住人かとも思ったんだが、本土にはニュードンク・シティレベルの町がなかったためおそらく違うだろう。
だが、旅した結果収穫もあった。それは……おっと、噂をすれば戻ってきたみたいだ!
木がゆすられたことに気づき、下に待ち人を確認した俺とリューは樹から降りて今回の功労者を出迎える
『おつかれ~モンちゃん』
俺がそう声をかけると、目の前にいた人間は“グニャリ”と音を立てながら形が崩れていき、代わりにピンク色のスライムの様な生物が現れる。
その生物は「モン♪」と鳴くとそのまま俺の方に寄って来た。
『よしよ~し、今日もおつかい出来て偉いぞモンちゃ~ん』
『モンモン♪』
俺がピンクスライムを撫でると、スライムは嬉しそうな声を上げる。正直ベトベトしてて少し気持ち悪い。
こいつがさっき言っていたもう1匹の協力者のモンちゃん。メタモンという種族だ。
前に本土を旅していた時に出会い、そのまま仲良くなり島に移住した生物である。
見た目はファンタジー小説や、某RPGの毒スライムみたいな奴だがこいつはすごい特殊能力を持っている。
なんと、モンちゃんは他の生物の姿や一部の能力をコピーし、その姿になれるのだ。
この能力を利用して人間の姿になってもらい、人間の町で情報収集をしてもらっているのだ。
最初この能力を見た時はビビったな~俺が目の前にいるんだぜ?……まぁ顔は点と線で描いたような可愛い顔だったがな…
それにしても、俺が知らないだけでドンキーコングキャラってこんなチート能力なキャラが出てくるのか……そういえば「ペーパーマリオRPG」でも姿を真似るボスがいたし、ギリギリ許容範囲なのか……?
そんなことを考えていると、リューがモンちゃんの持ってきたカバンを漁り始めているのが見えた。
『おい!先に食うなよ!まず買ってきたもの確認だろ!!』
『だって~お腹すいたんだも~ん。あっ、サンドイッチだ~♡』
『さっき俺の持ってきた弁当のきのみ全部食っただろ!?リュー、ステイ!!』
まったく……食べ物前にしたデブは怖いな…
俺たちは本土に来るたびにモンちゃんに人間に変身してもらい、買い出しに行ってもらっている。まぁ、モンちゃんは変身するとき顔でメタモンだってバレバレだからめっちゃ厚着してもらってるんだがな…
ちなみに金は、島に来た人間達が置いていったよくわからない道具や武器、あとついでに俺が暇な時に作っている木彫りなどをモンちゃんに売り払ってもらい金を作っている。
モンちゃんにはその金で食べ物や本を買ってきてもらっているのだ。
……最初の頃は大変だったな~モンちゃん変身しても「モン♪」としか喋れねぇから買い物できねぇからメモを持たせようと考えたんだが、俺が生きていた世界とは使われている文字が違うから本土で新聞拾ったり、島に来る人間たちがたまに持っている本を拝借したりで1から文字を学んだからな~……というか俺、基本的に他の生物の言葉は理解できるのに、モンちゃんは『モン♪』としか聞こえないんだよなぁ…この子マジで「モン」しか言えないのかしら……
そんなこんなで長い時間をかけて文字を読み書きできるようになり、モンちゃんにメモを持たせて買い物することができるようになった後は、言葉が話せないことの理由づけの背景ストーリーを考えてそのメモを作って事故で言葉が話せない人間という設定で買い物をしてもらっているってわけだ。
買い物ができるようになったことで新しい本や新聞を買うことができるようになり新しい情報が入るようになり、マリオたちを探す手段が増えた。
買ってきてもらった新聞は後で読むとして、まずは食べ物の確認だ。
…………ウッホ!!あったあった!!本土にきて1番の収穫!
俺はカバンから黄色い缶を取り出した。その缶には「スライスバナナ」と書かれていた。
旅をした結果得られた収穫という名の情報。そう―――
パルデア本土には(普通の)バナナがある!!!!
俺たちの島のピンクバナナも悪くないんだが、やっぱり普通のバナナも捨てがたい。
本土に普通のバナナがある事を知った時はもうテンション上がりすぎてローリングアタックで本土を1周してしまった。その際、フンコロガシみたいなやつに二度見されたり、やけにデカいカニやミミズを跳ね飛ばした気がするが多分気のせいだろう。
バナナがある。その事実だけでも本土に来る意味がある。むしろそれがメインだ!
わざわざ店で買わずに木になっているバナナ食えばいいだろって?ばかやろう!!それだとバナナ農家さんに金入んなくなって廃業しちまうだろうが!!バナナ農家さん、いつもお疲れ様です!!
……いかんいかん、バナナが絡むとつい我を忘れてしまう。
バナナの他にも食料を買ってきてもらっており、島の生物たちのお土産分とここまで頑張ってきてくれたリューとモンちゃんの分を均等に分ける。俺もこの後の用事のために少し食料を貰っておくか…
『……よし!これで平等に分けれただろ!せっかく本土に来たんだし、ここからは各自自由時間だ!明日の朝までにここに集合!遅れんなよ!』
『りょ~ふぁ~い♪』モグモグ
『モン♪』
リューはサンドイッチをほおばりながらどこかに飛んで行った。風を受けて腹の肉がタプタプと揺れている。なんであの腹で飛べるんだ………………?
モンちゃんは「モン♪」と一言だけ発するとそのままどこかへ行ってしまった。
………そう言えばあいつら、本土に来たら毎回別行動するけど何やってんだ?
リューは大方食い物がらみだと見当がつくが、モンちゃんはマジで想像つかん…
『まぁ、考えてもしゃーないし、俺も出発しますかねぇ』
そう言って、俺は目的地に向けて歩みを進めた。
ドンキーコングはパルデア地方の中心部に向かっていた。
パルデア地方の中心部。そこには大きな穴が開いている。
その穴は100万年も前から存在しており、穴をのぞいてみても分厚い雲が邪魔をして穴の底を確認することはできない。
確認する方法はただ1つ、穴の中に入る事のみである。
しかし、穴の周りは巨大な岩壁に覆われており、人間はもちろんポケモンでさえ簡単に登ることができない程に険しい。
唯一出入り口となる場所も存在しているが、その場所は人間たちによって厳重に管理されていた。
まるで、何かを守るように
まるで、何かを閉じ込めるように
ドンキーコングは知らない。この穴が人間達からこう呼ばれていることを
パルデアの大穴――――――エリアゼロ
この前、この作品日刊ランキング7位になってて心肺停止しそうになった……
でも更新するたびに評価は下がるという……まぁ条件1からのミュウ回だからほとんど詐欺みたいなもんだからしょうがないんだけどね…
というかドンキーコングの二次創作増えてないじゃん!マジで増えて欲しいんだけど!?マリオでもいいんだけど!?
次回は充電中…
ついでにHENTAIも充電中……
ここまでご拝読ありがとうございました