ドンキーコングに転生したら、ポケモン認定されるのか簡潔に述べよ   作:生牡蠣

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おひさ~


条件8 きっかけは意外と汚いものとする

『私は誰だ?』

 

そんな自問自答を何度繰り返したであろうか?

私は、自然に生まれてきた生き物ではない。

最初の記憶は、どこかの研究所であった。

何かのカプセルに入れられ、周りには人間と呼ばれる生物たちが機械を操作していた。

私はカプセルを破壊し、人間たちに自分が何者なのか問いかけた。

そこで私は聞いた、私はとあるポケモンのまつ毛から作られた生き物。

世界最強のポケモンとして作られた生き物だと。

 

そう、作られたのだ―――人間によって

 

自然に生まれることがなかった私は、本来世界に存在してはいけない。

生まれてからすぐに世界そのものに存在を否定されてしまった様なものだ。

私はこんな自分を作った人間をひどく憎んだ。

 

誰が産めと頼んだ! 誰が作ってくれと願った!!

 

私は怒りのあまり、我を忘れて暴れだした。

気が付いたら、私のいた研究所は影も形もなく、そこは更地になっていた。

 

これが、私の力か…!

 

世界最強のポケモンとして作られた私は自分の力に驚愕した。

そして、同時に疑問が湧いてきた。

 

私の元となった生物より強いのだろうか?

 

世界最強のポケモンとして生まれてきたのだ。私の元となったポケモンより強くならなくては、私の存在意義が危うくなってしまう。

そんな脅迫にも似た考えが私を支配した。

 

それから私は、私の元となった生物を探すため旅に出た。

旅の途中で人間と共に歩もうと考え、とある人間のもとに居たこともあったが、結局その人間は私の力を悪用し、私を道具のように使い倒した為、決別した。

そのおかげで、私は人間の愚かさを改めて知ることができた。そして、人間にこの世界の支配権を奪われたポケモン達にも失望した。

旅を再開し、また私のルーツを探したが、結局見つけることができなかった。

 

だから、考え方を変え、待つことにした。

私のルーツとなったポケモンだ。きっと強大な力を持っているに違いない。

そして、その強大な力が解放されれば、世界のどこにいても感じ取ることができるはずだ。

私はとある洞窟に籠り、1日中精神を研ぎ澄ませて待っている。

いつでも、どんなに遠くても感じ取れるように。

 

そして、奴が見つかったら証明するのだ。

私が世界最強のポケモンだと。私の存在価値を。

 

私は何時までも待つ。だから、早く居場所を教えろ―――ミュウ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『9997!…9998!…9999!……1、ま…ん!!……だぁー!!しんどい!』

 

片手腕立て伏せを終え、俺は汗まみれの身体で床に倒れ込む。

俺はツリーハウスで、日課となっている筋トレを行っていた。

いくらドンキーコングに転生したとしても、日々の鍛錬を続けていないと、このムキムキボディーは維持できない。

『継続は力なり』

昔の人の言葉だが、なかなか的を射ていると実感できるな。

続ければ力はつくし、続けなければ衰える一方だ。

 

『……さて、今日のノルマ終了!バナナバナナっと…♪』

 

俺は用意していたピンクバナナを頬張る。

……うん!運動の後のバナナは格別だな!!バナナの甘みが全身の疲れをいやして食えるのを感じる。もうこれ自然が生み出した最高傑作だろ。

 

『…さて、今日は何しますかねぇ……』

 

俺はバナナを食べながら今日の予定を考える。

畑は昨日行ったしなぁ…あの調子ならおっさんに任せておけば大丈夫だろう。

ヌーちゃんとどっかに遊びに行く?……いや、一昨日山籠もり始めたばっかだからしばらく降りてこないな…

本土は……この前行ったし、実は会いたくない奴らも一定数いるからそんなに易々といけないんだよなぁ……

うーん…やる事なんもなさそうだし、今日は家でだらけるか……

 

『旦那ぁ~お邪魔しますぜぇ~』

 

今日の予定で悩んでいると、ツリーハウスの窓から黄色くてデカくてモフモフな蜘蛛が入ってくる。

その4本の足には、スニーカーを履いている。

 

『ん?おぉ~スクイッターじゃ~ん。おひさー』

 

『へへッ!……旦那もお元気そうで何よりです♪』

 

黄色い蜘蛛が口元の触肢を、もごもごと嬉しそうに動かす。

 

こいつはスクイッター。アニマルフレンドの1匹だ。

スクイッターは本来「ドンキーコング2」で初登場するキャラで、ドンキーとの面識はゲーム本編では見られない。

しかし、俺が転生したことで原作の流れが変わったのだろう、こうしてキングクルールが攻めてくる前に交友が持てた。

最初はバチュルという小さい蜘蛛であったが、俺が少し鍛えてやった結果、デンチュラという種族の立派な蜘蛛に成長したのだ。

なるほど、「スーパードンキーコング」でスクイッターが出ないのは成長途中だったからなのか…

…それにしても、スクイッターって糸を吐いて足場を作るアクションがあったのは覚えてるんだけど、電気を帯びた糸なんて使えたっけ…?

……まぁ、強いに越したことはないからいいか!

 

『で、今日は何しに来たんよ?』

 

『へへぇ!実は旦那が前々から欲しがっていた物っぽいのが完成しましてねぇ…』

 

スクイッターはそう言って尻を向ける。

尻からは糸が垂れており、糸には瓶が絡まっていた。

スクイッターは人間や俺が作り出すものに興味があるらしく、よく俺の話の内容や人間が島に置いて行った物から新しく何かを作ろうとすることがある。

なんでも、「最初はヌーちゃんみたいに自分も武器を持てば強くなれると思って始めたが、今は物づくり自体が楽しい」のだそうだ。

…ドンキーキャラも、意外な掘り下げってあるんだな。

それにしても……

 

『欲しがってたもの?……!まさか!!』

 

『ええ、旦那が前に言ってた、バナナ酒っす!』

 

うおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!まじかぁぁぁぁぁぁぁ!!!

前に『バナナ酒飲みてぇ~』って言ったの覚えててくれたのか!!

いや~前世でも愛飲していたバナナ酒がまたこうして飲めるとは…!

持つべきものは(アニマルフレンド)だな!!

 

『ウッホホイ!ありがとなスクイッター!!今度新しいスニーカー調達してやるからな~!』なでなで

 

『へへッ!旦那の喜ぶ顔が見れてあっしも嬉しいっす♪』

 

テンションが上がり、スクイッターを撫でまわす。

こいつモフモフしてて撫でるの気持ちいいな…蜘蛛って嫌悪されがちだけどこうしてみると可愛いよなぁ。

さて、早速バナナ酒を楽しみますか……コ゜ッ

 

『うえぇぇ!なんだこれぇ!?』

 

瓶の蓋を開けた瞬間、強烈な刺激臭に顔を顰めてしまう。

これ、明らかに飲んじゃダメな臭いだわ…!

 

『す、スクイッター?これ、何入れたんだ……?』

 

『へへぇ…バナナと、この間上陸した人間が置いてったアルコールを入れましたよ』

 

『この前……!アルコールって酒じゃなくて消毒用の奴じゃねーか!!』

 

思い出した…!

そういえばこの前密猟者を追い払った時、消毒用のアルコール置いてってたわ…そして、それ欲しがってたスクイッターにあげてたわ…まさかバナナ酒に使うとは…!

 

『酒と消毒用アルコールは似て非なるものだって!飲んじゃダメな奴だって!!』

 

『そうなんすか!?…でも、これバナナ入ってるからワンチャンあるんじゃないっすか?』

 

スクイッターが少し考えって言った。

……確かに、バナナが入っているんだ。ワンチャンあるかもしれないのは一理あるな(ありません)

あれ?そう考えると、これめっちゃうまそうに見えてきたぞ?

……よし、飲んでみるか(良い子はマネネしないでください)

 

『……フーッ…飲むか』

 

『そーですよ!意外とおいしいかもしれませんよ!』

 

スクイッターに促されるまま、俺はバナナ酒(?)の入った瓶を口につけ、中身を飲んでみた。

 

 

 

 

 

 

 

(う、うわあぁぁぁぁ!!まずいってか辛い!!マジもんのアルコールはやばいって!?ヴァアァァァ!……あっ、でもバナナの味が少し……いけるかも?………………あっダメだこれ)

 

『ぶはあぁぁぁ!?』

 

俺は思いっきり噴出した。

今思えば、これがなければ、あんな事件は起こらなかっただろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時を少し遡り、ここはコンゴ・ボンゴ島のジャングル

 

『ふ~♪またこの島に来ちゃった♪ダメだよなぁ…僕は色々な人間たちが狙っているから、1つの所に縛られちゃいけないのに……それもこれもドンキーの奴のせいだなんだからなー!』ニヨニヨ♪

 

一旦旅を終え、またコンゴ・ボンゴ島に遊びに来たミュウ。

口ではドンキーの悪態をついているが、表情や口調から、どこか楽しんでいるように見える。

 

『さ~て、ドンキーの家に行ったら、またコンガを聞かせてもらって、その隙にキノコのほうし仕込んでそして……デヘへ♡……あ~、でもそろそろ汗以外も味わってみたいなぁ……例えば、唾液、とか……イヤイヤ!///汗ですらあんなに興奮するのに唾液なんて飲んだら僕キュン死しちゃうよ~♡』

 

“いやんいやん♡”と首を振って悶えるミュウ。

その仕草は可愛いものだが、言ってることはドン引きものである。

 

『あっ!ドンキーの家が見えてきた!さ~て、僕の未来の旦那様は元気かな~♡』

 

そう言いながらドンキーの家に入って行こうとするミュウ。

この時、タイミングが少し遅れていれば、あんな事件は起こらなかったであろう。

 

 

 

 

 

 

 

『やっほー!遊びに来たy『ぶはあぁぁぁ!?』ぶっ!?』

 

ミュウがドンキーの家に入った丁度その時、ドンキーがバナナ酒(?)を噴き出していた現場に突入してしまったのだ。

そして、ドンキーが噴き出したバナナ酒がミュウの顔面にクリーンヒットした!

 

『ちょ、ちょっと、いきなり何すんだよー!』ペロッ

 

ミュウは、反射的に顔に着いたバナナ酒を舐めとった。

ドンキーの口に一度は入った物の為、もちろん唾液がたんまりと含まれている。

 

生物の唾液。

それには汗とは比べ物にならない程、大量の遺伝子情報が含まれている。

実は生物の汗にはそれほど遺伝子情報は含まれていない。よくて皮膚の一部が少量混入していればラッキーレベルだ。

 

そんな少ない遺伝子情報で悶え苦しんでいたミュウが、唾液という遺伝子の宝箱を味わえば――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『!!!!!!!!♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡~~~~~~~~~~』ビクンビクンッ♡♡♡♡♡♡

 

 

 

 

とんでもないことになるに決まっている!!!!!!(小並感)

 

 

『げほっ!げほっ!……うおぉ!ミュウ!?わ、悪りぃ!つい咽ちまって……ミュウ?』

 

『ア、 アへぇ…♡』ガクガク

 

『おいミュウ!?どうしたんだミュウ!?具合悪いのか!?』

 

ひ、ひゃわへぇ~(し、幸せ~)♡……』

 

『ミュウうぅぅぅ!?!?スクイッター!ラッキーさん呼んできて!ミュウがなんかやばい!!』

 

『あ~……幸せそうだし、ほっといていいんじゃないっすかねぇ~……』

 

阿鼻叫喚になるドンキー宅。

そして、ミュウがドンキーの唾液を飲み込んだ時、無意識に己の持っていた力を瞬間的に爆発させてしまったのだ。

そう、どんなに遠くても、実力のある者ならその気配を感じ取ることができるくらいに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!?

今、確かに感じた!

一瞬であったが、ものすごい力が開放されたのを感じた!

あの力は、わたしに力に似ている……!

間違いない!ミュウだ!!

私はついにミュウの手掛かりを得たのだ!!!

 

……それにしても、今まで気配すら感じられなかったミュウが、何故あんな量の力を突然放出させたのだ?

それほどまでに強大な外敵がいたのか?

それとも、私を挑発しているのか?

 

……まぁ、そんなことはどうでもいい。

ミュウが移動してしまう前に探し出し、戦いを挑まなくては…!!

そして証明するのだ。

自分が世界最強のポケモンであると

自分の存在意義を

 

 

待っていろ、ミュウ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○○月××日 タマムシ新聞

 

『ハナダシティで謎の爆発!!ロケット団の残党か!?』

昨日未明、ハナダシティの北西にある「ハナダのどうくつ」にて謎の爆発が起こった。

ハナダのどうくつは、内部に高レベルなポケモンが生息しているため一般人は出入りができないよう常に警備されていたため、怪我人は出ていない。

爆発の原因はわかっていないが、目撃者の証言によると、「何かが飛び立ったような気がした」「近くで、きんのたまを渡しながら怪しい団体に勧誘してくる不審者を見た」などの情報が寄せられている。

ハナダシティでは、過去にロケット団が民家を襲うという事件が起こっている。

現在、ロケット団は壊滅してはいるが、その残党がジョウト地方でラジオ塔襲撃などの事件を起こしたのも記憶に新しい。

地元住民は「ハナダシティに住んで長いが、あのどうくつのことはあまり知らない。しかし、あんな爆発は今まで見たことがない。きっとロケット団のせいに違いない!」とのコメントも残している。

地元警察は、ロケット団の残党の犯行の可能性も視野に入れ、ハナダシティジムリーダーカスミ氏と協力し調査を進める方針とのことだ。

 




とりあえずミュウ出したからには向き合わなきゃいけないので出来た話

ぶっちゃけこの後全く考えてない……

マリオ映画でファイアードンキー出るってマぁ!?
CV山ちゃんじゃないってマぁ!?
チコ出るってマぁ!?わしの最推しロゼッタ様登場も期待してもよかとぉ!?
みんな、マリオの映画、見よう(ダイマ)


ここまでご拝読ありがとうございました
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