ドンキーコングに転生したら、ポケモン認定されるのか簡潔に述べよ 作:生牡蠣
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( ゚д゚)←今ここ
ビビったのでこっそり投稿
短編で終わらせるはずが、また書いてしまった…
ねぇ、そろそろ私の他にドンキーコングで書く人現れても良い…良くない?
保存記録Ⅰ コンゴ・ボンゴ
~某保護団体本部 P.M 07:12~
ここは、とある自然保護団体の本部。
現在は夜。人間は家で1日の疲れをいやし、キマワリは眠りにつく。
ここからはニャースがお月様を見ながら歌い、ナゾノクサが歩き回ってたねをばら撒く時間。
そんな夜の時間、自然団体本部の一室にほんのりと明るい光が灯っていた。
部屋には、机やいすが並べてあり、机には1台ずつパソコンが置かれていた。
部屋の様子から、ここは複数人がパソコンの前で作業する部屋だとわかる。
時刻は夜7時を回っており仕事を終えた人間は帰路についているはずであるが、部屋の一角のパソコンには電源が入っており、その目の前の席には1人の女性が座っていた。
その女性は、パソコンとにらめっこをするように画面を『ジィッ』と見つめており、パソコンの光が彼女の顔のそばかすと眼鏡をほんのりと照らしていた。
彼女の名はラタノ。この保護団体の職員である。
「フーッ…さすがに疲れたなぁ……でも、まだあるなぁ…」
ラタノは疲れた様子で、パソコンの画面から視線を外し目頭を押さえる。
「こんなことなら、安請け合いするんじゃなかったなぁ…あーあ、早く帰ってフルーツサンド食べたい……ドンナモンジャTV見たい……」
あまりの疲れからか、今日の夕食のことや推しについて考え始めるラタノ。
「……でも、自分でやるって言っちゃった仕事だし、明日休みだから、もう少し頑張りますかねぇ……」
そうつぶやくと、マグカップの冷め切ったコーヒーを一気飲みし、気合いを入れなおす
別に、ラタノという女性は特別仕事熱心なわけではない。
指示された仕事をこなし、できる限り定時で家に帰り、それに見合った給料をもらう。出世などにも興味はなく、ただ自分に見合った生活ができればいい、でも出来れば給料はもっと欲しい。そんな考え方を持っている女性であった。
では、なぜそんな彼女がこんな夜遅くまで仕事をしているのか。それは、数日前に遡る。
数日前
ことの発端は、とある研究者が発表したレポートであった。そのレポートはとある島に生息するポケモンたちの生態系についてであった。その島は、人間が全く住んでいないポケモンたちだけの島であった。その島の地形は最悪で、砂漠、雪原、険しい山など自然界全体で見ても厳しい環境に囲まれていた。その地形のせいか、植物も自然には育ちにくく、食料も住むところも限られていた。そんな環境に生まれたポケモンたちは、生まれながらに弱肉強食の世界で生きることを強いられ、凶暴化し、争いが絶えなかった。
そうしなければ、生きられなかったのだ
そうでなければ、死んでしまうのだ
しかし、自然界は強者のみでは生きてはいけないのだ。
マンタインというポケモンがいる。マンタインは、タマンタというポケモンから進化をするポケモンで、その進化の条件は、テッポウオというまったく別種のポケモンなのだ。なぜテッポウオがタマンタの進化条件になっているかは謎が多いが、タマンタのヒレにテッポウオがくっ付くことで、マンタインとなり強くなれる。テッポウオもマンタインの食べ残しを貰い、食には困らない。彼らは助け合って生きているのだ。
では、テッポウオが絶滅した場合はどうなるだろうか?
テッポウオが絶滅してしまった場合。タマンタはマンタインに進化することができなくなる。タマンタというポケモンはお世辞にもあまり強いポケモンとは呼べない。マンタインに進化できなければ、外敵に対しての自衛手段がなくなり、タマンタも進化系であるマンタインもいつか絶滅してしまうだろう。
このように、自然界は強者も弱者も助け合わなければ生きてはいけない。
もし、あの島の強者だけが残ってしまったら見えないところで強者を助けていた弱者がいなくなってしまうかもしれない。そうしたら、先ほど例に挙げたマンタインのように絶滅してしまうかもしれない。
そうなっては、あの島は何者も住むことができない“滅びの島”になってしまうだろう。
そのレポートを見た保護団体の幹部たちは、自分たちであの島を調査し、必要なら保護しなければならないと考えた。美しい自然を、ポケモンたちを守るため。
しかし、そのレポートを書いた研究者は島に行くことを強く引き留めた。この研究者も護衛を雇い島に上陸したのだが、過酷な環境と凶暴なポケモンたちによって上陸チームはほぼ全滅。護衛に雇ったトレーナーとポケモンたちもいとも簡単に蹂躙されてしまった光景を目の前で見てしまい、結果PTSDになってしまったのだ。
保護団体の幹部たちもその事実を知り、躊躇したが最終的にその研究者が雇ったトレーナーたちより強いトレーナーを多く雇うことで安全性を確保したうえで上陸を決めた。
滅びの島――――コンゴ・ボンゴへ
「あ゛――――!目がしばしばするぅ~~………」
コーヒーを飲みほした後もパソコン作業を続けていたラタノであったが、長時間パソコンの画面を見続け、目の疲労が限界を超えようとしていた。
彼女がパソコンで見ていたもの、それはコンゴ・ボンゴ島に設置した小型カメラの映像であった。
本当は、ラタノ自身もコンゴ・ボンゴに上陸するチームの一員であったが、当日になって急に体調を崩してしまった為今回の上陸チームから外れる事になったのだ(体調不良の原因は出発前日に立ち寄ったチャンプルタウンの宝食堂にて焼きおにぎりを食べすぎた為ということは内緒の話。隣に座った暗い顔のサラリーマンがあまりにも美味しそうに食べていた為、釣られてどんどん食べてしまったのだ。レモンを絞ったら最高だったそうだ)
上陸チームから外され、メンバーが帰ってきたらなんて謝ろうと考えながら自宅にて療養するラタノであったが、その心配は杞憂であった。
何故なら、コンゴ・ボンゴの上陸メンバーのほとんどが戻ってきてすぐに病院に運ばれてそれどころではなかったからである。
比較的軽傷だったメンバーの話では、上陸後強力な野生のポケモンたちが襲ってきて傷だらけになりながら逃げまどい、可能な範囲内でカメラを設置することしかできなかったらしい。
護衛に雇ったトレーナーたちも野生のポケモンに応戦したが、全く歯が立たなかったそうだ。護衛のトレーナーの中にはジムバッジを8個集めた強者や、別地方の四天王を倒した猛者もいたが、手持ちのポケモンも含めて病院で集中治療を受けなければならないほどの大けがを負っていた。
こうしてコンゴ・ボンゴへの上陸は失敗に終わった。
しかし、全てが無駄というわけではない。
命からがら設置した小型カメラは、音の録音はできないが遠隔で写した映像をパソコンに転送できる最新型のもので、太陽光での充電も可能。つまり、カメラを設置した範囲の島の様子がわかるのだ。
その映像の確認の仕事を、自分の不摂生で上陸に同行できなかった罪悪感と他のメンバーは治療に専念してほしいという思いからラタノは買って出たのであった。
「あと、もう少し見たら今日は終わりにしよう…」と目薬をさしながら自分に言い聞かせるラタノ。しかし、現地に行ったメンバーの話や、カメラの映像に映ったポケモン同士の激しい争いの様子など目を覆いたくなる光景、おびえて逃げまどうことしかできない哀れなポケモンたちの姿を見て、もうこの島は終わりだ。自分たちにできることなんてないんだと心のどこかで思っていた。
「………?……なんだ、これ」
そんな時、偶然ジャングルに設置したカメラの一つに映っていた映像に目が留まった。
映像には、茶色い毛で全身が覆われた、4本足…いや、2本の足と大きな2本の腕を使い、独特な移動をする生物が映りこんでいた。
「はて、こんなポケモンいただろうか?」とラタノは考える。
ラタノはポケモンの研究者ではないが、自然保護の仕事柄一般人よりポケモンに詳しいと自負している。しかし、この生物は今までの記憶を辿ってみても、やはり見たことがなかった。
茶色の体毛におおわれている姿はケッキングを思わせた。しかし、ケッキングにしては体が引き締まっている。
顔の造りはヤレユータンに似ているだろうか?しかし、ヤレユータンにしては大きすぎる気がする。
……よく見ると、親しみやすい顔をしているな。なんだろう、ブサカワ系のゆるキャラを見ているような微笑ましい気分になってくる。そんな愛着にも似た感情を抱き始めていた時であった。
「……!?」
ラタノは、ブサカワの謎生物に1匹のポケモンが対峙しているのに気が付いた。
漆黒という表現がしっくりくる体の色
血に染まったように真っ赤な爪
巨大な岩石でも薙ぎ払えそうな巨大な尾
そして、口から鋭く生えた斧のような牙が月明かりに照らされていた
あのポケモンは確か――――オノノクスだ。
オノノクスは本来、黄土色に近い鱗に覆われたポケモンだ。しかし、映像に映っているオノノクスは黄土色ではなく黒い鱗、おそらく色違いの個体であろう。
色違いのオノノクス。ラタノは、傷だらけの調査メンバーの話にそのような内容があったことを思いだしていた。
いわく、コンクリートの柱を軽々と振り回すほど怪力のローブシンでも抑えきれず投げ飛ばされたとか
いわく、ダイヤモンドよりも固いハガネールを、巨大な牙でズタズタに引き裂いたとか
ラタノは、調査員たちが話していた件のポケモンはあのオノノクスだと直感的に分かった。
オノノクスは、謎の生物を視認すると、謎の生物に向けて牙を構えて一目散に走りだした。
オノノクスは本来温厚な性質だが、コンゴ・ボンゴは弱肉強食の世界。やられる前にやらなければ、戦わなければ生き残れないのだ。
ラタノは思わず息をのむ、あのオノノクスに襲われては謎の生物も無事では済まないだろう。謎の生物がオノノクスの牙で真っ二つにされてしまうことは想像するに易い。
「危ない!」と心の中で叫ぶも届くわけがなく、オノノクスの牙が謎の生物に振り下ろされる――――
「……え?」
ことはなかった。何故なら、オノノクスの牙が振り下ろされる前に、謎の生物が両腕で牙を鷲掴みにしていたからだ。
思わず驚きの声が出るラタノ。オノノクスも予想外のことに驚愕しているのか目を見開いているのがわかる。
そして、両者は先に牙で体を引き裂くか、腕の力で押し返すかの拮抗な対決にもつれ込む――――こともなかった。
オノノクスの牙が突然折れたのだ。
謎の生物が叩き折ったのか?
オノノクスが力を入れすぎて折れたのか?
一瞬ラタノはそのようなことを考えたが、謎の生物の手から欠片のようなものが落ちる光景を見てようやく理解した。
牙は折れたのではない。――――
謎の生物のあまりの握力に牙が耐え切れず、そのまま握り潰されてしまったのだ。
牙が砕かれたオノノクスは、身体を後ろにのけぞらせようとした。
牙が砕かれた衝撃で咄嗟に出た行動かもしれない
追撃を恐れて避けようとしたのかもしれない
謎の生物から逃げようとした行動かもしれない
距離をとって反撃の体制を整えようとしたのかもしれない
いずれにしろ、身体をのけぞらせようとしたのは正しい判断だと思う
そう、身体をのけぞらせ
オノノクスが動く前に、謎の生物はオノノクスの首を左手で押さえつけた。
余程強い力なのか、首に手がめり込み、苦悶の表情を浮かべるオノノクス。
そして、謎の生物はそのままオノノクスを持ち上げてしまった。
オノノクスは重さ100㎏を超えるポケモンで決して軽くはない。しかし、謎の生物はそんなオノノクスを片手で軽々と持ち上げてしまった。
腕の中でオノノクスは藻掻くが、謎の生物はビクともしない。すると、謎の生物は右手をジャンケンの“パー”の形にし――――オノノクスに
映像に音は録音されてはいなかったが、平手打ちの瞬間、周りの草木が揺れだしたため物凄く強い力で叩かれたということが伝わってきた。
平手打ちを受けたオノノクスは、先ほどまで腕の中で藻掻いていたのが噓のように静かになり、全身をだらーんと脱力させていた。口からは涎が垂れており、白目をむいていた。
死んでしまったのか?とも思ったが、弱弱しくはあるが胸が上下運動をしており、辛うじて呼吸しているのがわかる。
謎の生物は、オノノクスの息がまだあるのを確かめると、オノノクスを抱えてどこかへ去って行った。
「…………え?」
あまりのことに、もう一度間の抜けた声をあげるラタノ。
ラタノは、ポケモンバトルには詳しくはないが、オノノクスは攻撃、防御に優れたポケモンで、どこかの地方のチャンピオンが相棒にしているほど強いポケモンなはずだ。
おまけに、あの島で生き残ってきたポケモンだ。普通の野生のオノノクスより圧倒的に強いだろう。
では、先程の映像は何なのだろうか?
なぜ、調査チームを壊滅に追い込んだオノノクスがこうも簡単に無力化されるんだ?
なぜ、攻守に優れたオノノクスがあんなにあっさりやられてしまうんだ?
ラタノは動画を巻き戻し、もう一度再生した。
オノノクスと対峙する謎生物
牙で切りかかるオノノクス
牙を掴み、握りつぶす謎生物
平手打ちをされ、気絶したオノノクスを背負う謎生物――――ストップ
ラタノは動画を止め、再生時間を見た。
オノノクスと対峙した時間は42:11
謎生物がオノノクスを抱えた時間は43:15
つまり、あの生物はあの一連の流れをわずか64秒でやってのけたのだ
約1分という短い映像。少し目を離したら見逃してしまいそうなわずかな時間に詰め込まれたありえない量の情報。
ラタノは何が起こっているのか全く理解できず放心してしまい、約1時間後警備員のおじさんが異常に気付いて声をかけるまでその状態は続いた。
彼女の名はラタノ。
後にKONGと呼ばれる生物を初めて認識した人類である。
お気に入り・誤字報告ありがとうございました
流石にネタ切れ近いからしばらくネタ探しの旅に出ますわ…
その間、誰かドンキーコングで二次創作書いてくれ……頼む…何ならマリオでもいいから…
ここまでご拝読ありがとうございました