いつまで続くかはわかりません。
時代設定は原作開始の110年前からです。
この俺『立花 時雨』の人生は平凡のはずだった。
平凡な両親のもとに生まれ、平凡に生き、中の下くらいの成績で平凡、もしくはブラックな会社に就職する、はずだった。そう俺の人生は平凡の
次に目を覚ました時には病院のベッドの上でも天国でもなかった。
「どこだ……ここ……?」
気づいた時には俺はとても辺鄙なとこにいた。家はあるにはあるがほぼ荒屋、住民は服は着ているがボロキレ、それを見ただけで現代社会ではないとわかる。だがどこか見たことがある場所だ。
「デジャブかな?」
最初はデジャブだと思った、しかし後でわかったここは流魂街、生前読んでいた「BLEACH」という漫画に出てくる場所である。どうやら俺はBLEACHの世界に転生したらしい。そしてもう一つわかったことがある。それは
「なるほど、だから腹がへるのか」
基本流魂街の人達は空腹にならない。ただし一部例外はいる。それは一定の霊力を持つもの、そして俺もその一人である。
「待てよ……霊力を持っているということは俺も死神になれるってことか!?」
そこからの俺の行動は早かった。町で見かけた死神に死神の成り方を聞き、霊術院という死神になるための学校へと入学し、そこで浅打と呼ばれる刀を手に入れ、それを誰よりも早く始解と呼ばれる斬魄刀の第一段階の解放を行い、五年くらいで卒業し護廷十三隊の二番へと入隊する。
ちなみに何故二番隊に入隊することになったのかというと、霊術院にて俺は「斬・拳・走・鬼」という死神の戦闘技能の中でも特に走、つまり歩法にて優秀な成績を収めており、たまたま霊術院に(サボりに)来ていた二番隊長の勧誘があって二番隊へと入隊することになった。そしてーーー
「おい…おい新人!聞いてんのか!?」
「! すいません、大前田四席」
現在に至る。俺は今重大な任務を任されている。それは流魂街の外れに出現した虚の監視だ。唯の虚ではない、虚の中でも特に大きい
「もう一度説明するぞ新人、あれは
「はい」
知ってるんだよなぁと心の中で呟きつつ出来るだけ霊圧を抑える。もしも隊長格の人物が来る前にメノスが暴れ出しても時間稼ぎは出来るだけの戦力はここにいる。それに二番隊は隠密軌道に長けた死神で構成されている。それに席官と呼ばれる実力のある死神も複数メノスを監視をしている、足元に木の枝とか散乱してるけど下手に見つかるような人物はそうそういなーーー
ーパキッー
「あ、やべ…」
「巫山戯ないでくださいよマジで」
やってくれたよ
「!!」
「来るぞ!」
メノスがこちらに気づく、それと同時にメノスは口を大きく開けて霊力を溜める。
「
メノスの口から放たれた虚閃が大地を抉り轟音が鼓膜を揺らす。俺たちにあたりこそはしなかったがこのまま暴れられると近くの流魂街まで被害を受ける。
「大前田四席、指示を!」
「決まってんだろ、隊長が来るまでーー」
俺は腰にかけた斬魄刀に手を添える。もしもの時の覚悟などとっくに出来ている。
「はい!覚悟はできてい「逃げ回るんだよ!!」……は?」
こいつ今なんて言った?逃げ回る?
「あの……せめて時間稼ぎでも……」
「馬鹿野郎!俺たちでどうにかなる相手じゃねぇだろ!」
お前も早く着いてこいと言って一目散に駆け出す。ホントこいつを護廷十三隊に入れたの誰だよ、全然役に立たねえじゃん。いや待てよ確かこの人の父親が二番隊の元副隊長だったか?いやそんなことは今どうでもいい、二番隊の隊士達が戦闘を始めている、俺も目の前の状況をどうにかしなければ。
「もういいですよ、下がっててください」
「おい待て!俺上官だぞ!?」
「待ちません、刻め『
大前田四席が何か言っているが無視して斬魄刀を抜刀し始解を唱える、すると俺の斬魄刀は日本刀からアンティークな時計の針を模した形へと変化する。
「行きます!」
俺の斬魄刀『時極』の能力は加速と減速、それを使い俺はメノスに急接近し飛び上がりメノスの首を斬魄刀で斬りつける。
「!?!?」
「浅い!」
斬ったものの致命傷にはならない。単純に俺の霊圧がメノスに致命傷を与えるほど高くないということだろう。ならばもう一度、と斬魄刀を握り直す。しかし黙って斬られるメノスではない。
「■■■■!!」
メノスは巨大な腕を俺に向かって振り下ろす。空中にいた俺は防御するが地上へと叩きつけられる。
「がっ…!?」
「■■■!!」
続いて動けない俺を確認したメノスは足を上げ俺を踏み潰そうとする。
「まずい!新人が!?」
「誰かあいつを助けろ!!」
「ぐっ……!!」
体が動かない、このままでは潰される。後悔が頭をよぎる。こんなことになるのなら二番隊じゃなくて別の隊に入ればよかった、と。
「ぶっ潰せ!『
潰される寸前で棘付きの鉄球がそれを阻止する。この斬魄刀は大前田四席のものだ。なんだかんだ言って助けてくれるのか、見直しました大前田四席。
「だから逃げろつったんだよ」
「すいません…大前田四席…」
大前田が自身の首の後ろに俺の腕を回し連れて行こうとする、上官の命令を無視したのだこうなって当然だ、しかし本格的にまずい、まだ隊長は到着しそうにない。こうなったら
「ほら今度こそ逃げるぞ!」
「待ってください、大前田四席…」
「あ?まだ何かやるってのかよ!?もう十分だろ!!」
「一撃……一撃で終わらせるので……」
大前田から離れふらつきながら斬魄刀を構える
「いったい何を…」
『時極』の能力は加速と減速と説明したが正確に言えば違う。正しくは時間を自在に加速したり減速したりする能力である。そして始解と卍解に繋がりのない斬魄刀は存在しない。つまり俺の卍解は。
「時間を止める。まぁ、聞こえてないだろうがな」
俺の背後に分針と秒針しかない大きな文字盤が出現する。それと同時に時間が止まり俺だけが動けるようになる。ちなみに文字盤に付いている分針を取り外し二刀流も可能だ。初めてこれを見た時は能力大当たりの龍紋鬼灯丸かよと少し思った。
「一秒経過…」
さっきまで騒いでいた大前田四席もメノスも時間が止まってしまっては静かなもんだ。
「二秒経過」
俺はメノスの首元まで飛び、水平に時極で斬る。先ほどまでは致命傷を与えることは出来なかったが、卍解を使用すれば霊圧は五倍から十倍になる。そのため今ならメノスに致命傷を与えられる。
「三秒……経過っ!!」
メノスの首を一線、ぶった斬る。
「四秒経過…五秒経たないと卍解を解除出来ないというのは不便だな」
三秒で倒してしまったため残り二秒が暇になる。意外と二秒って長いんだなぁ。
「ーーーするき…え?」
「終わりました。大前田四席」
五秒経過し卍解が解除され時間が進み始める。俺の背後でドォン!と斬り捨てたメノスが倒れた音がする。
「え…?あ…何が起こった?」
「すいません、あとよろしくお願いします」
それだけ言って倒れる。メノスに地面に叩きつけられたのだ流石にもう無理。
「お前、何したんだよ!?」
「説明しても理解してくれるかどうか……」
卍解、それは死神にとっての奥義。ほとんどの死神は始解までしか習得できずにいる中、俺は霊術院時代にとっくに卍解を習得している。しかしその存在を知るものは誰もいない。何故ならーーー
「時間を止める卍解なんて誰が認知できるんだよ」
「なんか言ったか?」
なんでもないです。
■□■□■□■□■□■□■
「これはどういうことじゃ?」
護廷十三隊二番隊隊長『四楓院 夜一』は訝しんだ。聞けば自分が別の場所で多数の虚を倒すのに手間取っていた間に入隊したばかりの新人がメノスを倒したというのだ。メノスの相手をすること自体並の隊士では務まらない、それなのに
「まぁそれはそれとして、ワシの目利きもなかなかということじゃな」
いい拾い物をしたと夜一は思う。だが後日夜一は後悔することになる。のちに彼は『瞬神』と呼ばれる四楓院夜一さえ捕らえる『縛神』と呼ばれるようになるからである。
この小説での現在の二番隊は
隊長:四楓院夜一
副隊長:大前田希ノ進
三席:砕蜂
四席:大前田希千代
平隊士:主人公
となっています。
感想、評価よろしくお願いします。