自分のことを煉獄さんだと思い込んでいる精神異常者 作:いかのシオカラ
「ぐわあ!」
マジでテンプレみたいなやられ声を発しながら地面に倒れ伏せる俺。現前には強大な怪異。氷を操るという厄介な術に悩まされ絶賛大ピンチである。血も流しすぎたらしく頭もクラクラしてきた。
「うう、ロッテンマイヤー...」
意識が薄れていく。少しづつ迫ってくる鬼。俺もここで終わりか...などと思っていた時、走馬灯のような景色が脳裏に思い出される。
里を守るため、青色の忍びのような服装で戦いに挑む若者。
氷の鬼のような化け物が迫った時、一人の漢が太刀で一刀のもとに斬り伏せた。叫ばれるは気炎万丈。そしてこちらを向き豪快に笑い去っていく御仁。後々に迫っていく魑魅魍魎たちを任せるかのように。
そうか彼は先代の炎の呼吸の使い手!なんとなくそんな感じに見えてきた!漫画によくあるピンチの時に助言に来てくれるやつだ、絶対そうに違いない。だとすれば俺のやることは一つ。
「まだ倒れはせんさ、炎の呼吸参ノ型 気炎万丈!!」
そう、俺の戦いはまだ始まったばかりなんだから。
「ということがこの間あってだな」
「...そうか」
同じく怪異を斬るものである渡辺殿に先日の話をする。渡辺殿は表情豊かで話甲斐があるなあ。
「では、そろそろ鍛錬の時間があるので失礼する。お互い励もう!」
「ああ、縁があえばまた手合わせを頼む」
※この時綱は思った。『さっぱり意味がわからん』と
-オリ寿郎の休日-
「そういや杏寿郎の兄は休みの日は何やってんだ?」
「昨日は鬼を斬っ」
「いや、もういい。オイラが悪かった」
終
制作・著作
煉獄杏寿郎
-苦難-
「父上、改まってお話とは」
「ああ。...どうして母さんが泣いているか、わかるか?」
火鉢を囲い、神妙な面持ちでこちらに訪ねてくる父上。傍らには泣き出す母上。
「俺が、怪異と戦っていること...ですか」
「ああ、うん。ううん?合ってるのか?合ってるか。まあ、おおよそ多分そんな感じだ」
「俺も武士。言いたいことはわかります」
「そうか、わかってくれるか」
「...ええ。しかし、俺は煉獄杏寿郎。俺は俺の使命を全うする。今答えられるのはこれだけです」
「...いいか。何度も言うがな、お前は京寿郎だ。字が違う。あと母さんが泣いているのはお前の奇行が原因だ」
「奇行ですか。俺は本気です!」
「そこらへんの子供に無理やり呼吸教えたり、検非違使を継子?とかいうのにしようとしたり、お前がやっていることは奇怪すぎる」
「それのどこが駄目なんですか!」
「全部だよ。常識で語れ常識で。父さん、恥ずかしくて外歩けないよ」
「...控えます」
「どうして間をあけた。目を逸らすなこっち向け。器用にグルグルさせるな、気持ち悪いなっ!」
結局、鬼の危険性を朝日が出るまで語ったらわかってくれた。
必要なのは会話だな。
-オリ寿郎の最後-
「逃げるなア、卑怯者ぉ!俺と戦え!!」
「ヒィィィィ!!!」
モサモサ髪の見覚えのあるCV石田っぽい人を追いかける。いや、人じゃない、鬼だ。何故おれが此奴を追いかけているかというと、俺は見てしまったのだ。決定的瞬間を
「貴様、今人を怪異か何かに変えたな!待っていたぞ貴様を!鬼無辻無惨!!」
「ええ、誰それ...」
「しらばっくれるなあ!!これですべて終わらせる、炎の呼吸 奥義 玖ノ型 煉獄!!!!!」
ありったけの想いと怒りを込め、刀を振る。
斬撃とともに山を焼き尽くすほどの火炎が敵を襲う。
こいつさえ斬れば、悲劇は生まれなくて済む。だったらここでお前の物語は幕引きだ!
「ギィイイイイイヤアアアアアア!!!!」
悲鳴を上げたのち、黒焦げになりもはや誰かすらわからなくなる仇敵。
金時、頼光殿、渡辺殿、終わったよ
最後に頸を刎ねようとしたその一瞬、俺は油断した。だからこそ、このような愚行を許してしまった。腹に爪らしきものが刺さり何かが流し込まれる。
気分が悪く...
「
「貴様、まだ罪を重ねるか!」
黒焦げになったそれはサラサラと砂のように崩れ、風に吹かれ消えていった。
しかし、参ったな。どうしたものか。感覚でわかる、この体は人間のものじゃない。
「かくなる上は...すまない。皆の者」
懐に入れていた紙に血で一句。
「えーっと、全然いいものが出てこないな」
ここは煉獄さんらしく素直な感情を伝えよう。
『鬼倒し マジでやばタン いとうまし 散りたる命 ありよりのあり』
「いつかこの句が皆に届くように。では、さらばだ」
頸に刀を当て、横に一閃。このまま鬼として生きるより、こっちほうが綺麗なはずだ。
こうして俺の煉獄さんとしての2度目の生は幕を下ろした。
マジで死にました。
2話にして主人公死亡、ほんと頭おかしいな