試投稿 シューティングクロスオーバー序章(仮) 作:北アフリカ大洋
まずはリョウ視点編から。
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アンティクトンを陥落に導いた悪魔、リドリーの凶爪は立ちはだかる壁を切り裂き、逃げるロッド・アランを追い詰めていた。
悪魔が遂にその背を捉えたとき、彼は偶然連れていた愛娘であるサムス・アランを先に逃がして覚悟を決める。
逃げ切った少女は父の窮地を届けるも、悪魔の炎は外で機会を伺っていた親友リョウ・ミナモトの駈る機体を掠め…
斯くして彼が守っていたものは、ミナモトの手に渡るのであった。
彼に囁かれる無線越しの誘惑、
『もし、その気があればその奴を退けてみようとは思いませんか?』
その真意とは、一体…
『野郎、アンティクトンを全滅させたんだろ? そんなことが可能なのか!?』
希望を含みつつ溢れる疑問を隠しきれない様子で無線の向こうでミナモトが聞き返す。
(染まることを嫌っていた性格の悪さが、まさかここで必要になるとは数か月前までは全く想像出来なかったな…)
「ええ、元々我々が開発していた機体はパイレーツより強大であろう敵を想定していました。」
『なるほど、バイド帝国か。軽く噂には聞いている』
その返答を聞き、訂正しようとして思いとどまる。
(…確か民間には"帝国"と流布していたんだったか。ミナモトは元々外部の人間だったな)
そんなことを思い出しながら口元に笑みを浮かべて訂正をせずにこう続ける。
「えぇ。彼らは強大な技術を有し、侵略の意思を持っているとの情報を得ました。
RX-8はそれに対抗するために開発を進めてきたテスト機の最新型です。」
『…RX-8、か。民間の人間に任せて大丈夫なのか?』
「タグボートの系譜を継ぐ機体だからこそ、貴方に任せるのですよ…」
ゴクリ、と唾をのみ込んだのが無線越しに聞こえた。
『買い被ってもらうんだ、出来る限りは尽くす!』
「お願いします‥」
その返事を合図に無線を切ると、後ろを振り返る。そこでは
「動きにくくないか、嬢ちゃん」
若干サイズの合わないパイロットスーツを着込む少女と、目線を合わせて話しかける研究員の姿が。
少女は頷くと見覚えのある機体の方を振り返る。
(クソッ、思ったより動きが悪いな。しかし、俺に何を?)
推進器不調の作業機を操りながら、ミナモトは指定された場所、
‥飛行訓練ブロックへと向かっていた。
『見たところ、激しく被弾してるようですね?』
「やはりそうなのか。姿こそ見てないが、奴のモノと思われる火炎に掠められてから操縦がおぼつかないんだ。」
『コックピット横から推進器にかけて手酷く持っていかれてます‥入ったら、直ぐにでも機体を捨てた方が良いかもしれません。』
「貴重な波動砲積んでるのにか?」
『技術は確立しましたので。』
(だからってあんなモン使い捨てるのかよ‥いや、待て。)
―ただ中身について知っているものがあるのか、中々攻撃しようとはしねぇんだ
ふと思い出す言葉。
「ッハハ、おいおい‥」
ぬぐい切れぬ嫌な予感に、着地してからのぎこちない作業機の足取りがそれを深いものにしようとする。
「歩いてきたあの作業機が彼かしら?」
『あぁ、そうだ…ミナモト、自動操縦に切り替えてそいつから降りろ!』
『わかった…あれが新型か』
聞こえる会話。
聞き覚えの無い男の声はその感想からして恐らく
(リョウ・ミナモト、民間の技術屋で生計を立てるタグボート乗り…)
リィザ・ステファニーはRX-8の後部座席にいた。
膝の上には父を亡くした少女、サムスが座っている。
「‥降りてきた彼を迎えに行けばいいのかしら?」
『最優先はあのPOWアーマーの処理だ、フォースシュートの餌にしてやれ。ただ、ミナモトは巻き込むなよ?』
「バイドの切れ端ね、了解。」
命令を受け、リィザは前方の席に移動する。
「サムス、ちょっと頼み事いいかな?」
「わかった。」
その返事を聞くと操縦桿を握り、
(タグボートと考えれば久しぶり、でも今は!)
覚悟を決める。
前方の扉が開き、RX-8が運び出された。
そして‥
POWアーマーを降り、護身用の銃を念の為に構えながら歩き出したミナモトの気を引いたのは。
「うぉぉ…」
実物としては初めて見る機体。そしてそれに追従する‥
(なんだ、あの球体は!?)
二対の棒を取り付けた、橙色の球。
(片方は例の試作機だよな…あの球はなんだ?)
飛びながらテスト機が制止すると、前方に球体が位置取り、その場で機首のみが旋回する。
その向く方向は
(‥おいおい、まさか!?)
乗り捨てたPOWアーマーの姿が。次の瞬間、
ヒュゥッ、ズガァァン
球体が勢いよく飛び出し、作業機を粉砕した。
上がる土煙。
中から出てきた球体は取り巻く棒の数が4本に増えており、またゆっくりと例のテスト機の元へと帰っていく。
ハッとして震えるポケットの無線を取り出すとスイッチを入れ、
『ミナモト、上空に銃を放て。機体には当てるなよ』
「‥説明は後でしてくれよ?」
発砲すると自分の位置に気付いたのか、機体がこちらに向かって降りて来る。
「リョウおじちゃん?」
「サムスか!? なんでここに‥」
乗っていた意外な人物におどろくも、止まっている暇は無いという実感があるのかミナモトは機体をよじ登ってコックピットへ入ろうとしていた。
「逃げ込んできたのよ、準備中に。出せる脱出艇が残ってないからこっちに載せようってことになって。」
聞く余裕があるかどうか、後ろの席へと戻るリィザが説明する。
「クッっし登り切った‥いや、まぁ誰が攻め込むか分からない場所で怯えるよりかはマシなのかもしれねぇがよ?」
「大丈夫なんだよね?」
登り切って仕方のない抗議を切り出すも、少女の質問に言葉を止める。
ふぅ、と息を一つ吐くと
「やれるだけやるさ。パイレーツが襲撃してきてるんだ、のんびりしてる余裕はないだろ。それより…」
「私はリィザ・ステファニー、そこの橙色の球ー"フォース"の調整を主に担当していたわ。」
「リョウ・ミナモトだ。タグボート乗りで名が知られているらしいが一介の技術屋さ。宜しく頼んだ。」
そう挨拶を交わしながらも。
(アンティクトンを堕とした悪魔、か。しっかりとレクチャーしてもらわないとな…)
考えながら、握る手に汗が滲む。
それを察したのか、リィザは落ち着かせるような口調で語りかけた。
「大丈夫、タグボートやPOWアーマーと操作は変わらないから。新しい機能は私が一通りサポートするつもりだからいつも通りで」
言われて、見えているかどうかミナモトは頷いて返すとコックピットを見回す。
…動かし方が分からなければ性能があっても意味は無い。
作中の彼らは当然として、本作を呼んでいる皆にもゲーム経験があれば身に染みて実感しているのではないだろうか。
しかし、補う時間が十分にあるとは言いづらい状況に現場は置かれている。
ミナモトは知る由も無かっただろうが、
リドリーの魔の手は次の相手を捉えていた。
「ンだありゃ…」
実際、リドリーはグレイの目の前に現れていたのである。
当のリドリーは取り囲むショットホークたちを
さも余裕気に見回しながら。
その手にはコックピットのあった場所に穴を空けた…
ショットホークだったものを握りしめていた。
(ッ生身が宇宙空間でやる動きじゃねぇだろ!
大気圏内で相手しなくてよかったぜ…)
居合わせたグレイの思考には多少の怯えが混じっていた。
(ここに居るのはショットホーク数機だけ…
しかし、やるしか無いか!)
汗に濡れた操縦桿を握り締める。
原作設定的に多分かなり危険なパワーアップ方法なのかな…
ともかく(いや待て)。
予定ではここからバイドとの初遭遇辺りまでを描いてこの枠を終わらせようかな、と思います。
もしかしたらタイトルちょっと変えるかも。
まぁ、やりたいことは色々あるけど間の時系列がいかんせん空きまくるので…
追記謝罪
リドリー戦がすんなり書けず、ノリで始めた金曜連載が途切れてしまいスミマセンでした。
が、
オリジナル設定機回ということもあり、今暫くは難航するかなとは思います…
(再)
リドリー戦の書き直しに際し、描写を追加しました。
ミナモトが参戦するまでの間を埋めるのに思ったより苦戦しているため、予防線の意味合いが強いです。
また、リドリー戦終了までは書き溜めようかなと思います‥
本作のオリジナルキャラ「グレイ」の乗り換え先及び展開をどっちが見たいかを聞きたいです。
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R9に同行、搭乗機の強化
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R9に同行、合流先の配備機乗り換え
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別行動、裏方行き前線退場
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別行動、ダイダロスに乗り換え
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撃墜退場