試投稿 シューティングクロスオーバー序章(仮)   作:北アフリカ大洋

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新年度、明けましておめでとうございます。

桜の季節にまで本話の投稿が縺れましたが、

もし待っていただいた方がいれば

楽しんでいただければと思います。

では。

ー*ー*ー*ー*ー*ー

混乱の研究施設、しかし働いているであろう陰謀めいたものに導かれて集まる者たち。

一人は中破した作業機を操る技術屋の男。

一人は未知の技術を研究し続けた研究者の女。

期せずして父を喪った少女はそんな彼らと行動を共にすることとなった。
その仇は今、凶爪を次の獲物に突き立てようとしている。
その標的は…


古鷹狩りの悪魔

グレイを始めとした宙戦専門の賞金稼ぎは、その多くがショットホークを愛機とする。

 

というのもショットホークはロールアウト以降、宙空戦において大活躍した機体であり、

その当初魅力は搭載されるバルカンの画期的な性質にあった。

 

―パルスバルカンと呼ばれるそれは機関にダメージを与え、機能の麻痺及び停止を狙うことが主な運用方法とする。

 

そして運用するテラ軍の理性によって危険視を逃れる程強力であり…

 

その技術は武装するならず者達との争いにおいて優勢を握る要となった。

 

今や当たり前となったその技術は対策も進んでおり、いつしか通用する敵も限られ…

 

追加装備による苦境の打開もここ数年で頭打ちが見え始めたところである。

 

惑星テラは規格の一新が議題に上がっていた所に転がり込んだ、RX計画の方針転換は正に 渡りに船 だったのだろう。

 

今やショットホークを運用する者は数少なく、当の惑星付きの軍もダイダロスやビックバイパー等へと配備する機体を変え。

 

ショットホークを生産していた工場の大多数は、まだ見ぬRX計画の戦闘機の生産に備えて稼働を休止していた…

 

 

 

―*ー*ー*ー*ー*ー

 

 

 

さて、話を戻そう。

 

ふらつきながらその場を離れる作業機を見送り、リドリーの登場に備えてグレイは格納庫へ機首を向けて待機していた。

 

(アンティクトンを堕としたバケモノ、か。

このショットホークもあそこの防衛用として配備されていたと聞くものの…)

 

考えを巡らせながら、波動砲を溜めて準備していた。

 

というのも

 

(チャージスピアの方が扱いなれてるが、それは彼の地のパイロットも一部においては同じはず。

野郎に通じなかったとすれば、比べて波動砲が幾分かは有効だろうが…)

 

そんな折のことである。

 

(!?)

 

不意に機体が揺れる。

 

反射で操縦桿を握る手に力が籠る。しかし

 

「‥一瞬だけ、か。警告こそなかったが、レーダーに予兆は無かったのか?」

 

そう考え、計器に目を落とす。

ただ、影響を受けたのはグレイ一人ではなかったようで

 

ガガッ『グレイ、何があった?』

 

「機体が揺れた‥のまではそちらも同じか。」

 

『あぁ、そうだ。そちらでも予兆は掴めてないのか。』

 

そう連絡を入れつつ、こちらの応援のつもりか数機ほどが合流する。

 

『そう言えばアンタの居る辺りにデカい熱源の反応があったが、何が起こったのか教えてくれないか?』

 

「リドリーって悪魔だ。

目の前の格納庫に居座ってるのは確かなんだが、詳しいことは判らん。さっきの重力異常含めて“その手の兵器、或いは能力”を持ってるのだろうが。」

 

『レーダーに何か映ってなかったか?』

 

「調べてるところだ。わかったら連絡する‥のわっ!?」

 

再び機体が揺れる。

‥それを機に、グレイは予兆を捉えた信号を発見したのだが。

それどころではなかった。

 

『ッ待て! 来るぞ!!』

 

そう言われ、前に視線を向けた瞬間

 

「ギャァァ」

 

咆哮と共にリドリーであろう影がシャッターを突き破る。

 

幸いグレイはその進路上を避ける形で待機していたために

かの体当たりに当たりこそしなかったものの

 

その勢いたるや…

 

(思った以上じゃねぇか。

旧世代型のミサイルかよ、アイツ)

 

そんな驚愕めいた感想をグレイに抱かせた。

 

しかし、不幸にもその進路を塞ぐ位置で待機していたショットホークが一機。

 

「ッうわぁぁぁ!?」

 

そんな無線越しの発狂に反してブースターを吹かし、彼は溜めていたチャージスピアをリドリーに向けて放った。

 

が、しかし。

 

その悪魔は重力の乱れを纏って大きく羽ばたくと”槍”の射線から体をそらし

ショットホークの上方へ回り込むと…

 

「ギィィッ」 ガツン! 

 

鮮やかな宙返りと共に振り回した尾がコックピットを貫く様は

 

「ンだありゃ…」

 

グレイをはじめ、一同の思考に大きな衝撃を与えた。

 

(ッ生身が宇宙空間でやる動きじゃねぇだろ!

大気圏内で相手しなくてよかったぜ…

いや、それよりも)

 

グレイは再びレーダーに目を落とすと無線を開き

 

「先ほどの機動から重力異常の予兆を捉えた! チャンネルは‥」

 

その報告に無線越しから一斉に操作音が返ってくる。

 

『よくやったグレイ! ‥しかし』

 

その声にグレイは悪魔の方に目を向ける。

 

僚機の残骸を握りしめ、

囲む仲間を悠然と見渡すその姿には余裕さえ感じられた。

 

 

しかし感じる違和感。よく見てみれば

 

(羽と顔に見合わない図体のデカさだな。鎧の類のようだが‥)

 

「身一つってわけではなさそうか。野郎の胴体が異常の原因かもな。」

 

黙る通信。暫くして

 

『良く見て妙にデカいと思えば、可能性としては考えられるか。』

 

『当面の目標は単純だな、しかし』

 

立ちはだかる問題も手が届くか解らないほどデカい。

何せ相手は戦闘機を軽々と破壊する技量の持ち主である。

 

…それも、宇宙空間という不自由なの場所で。

 

という一面においてはカラクリがあるように思えるが。

 

そんな当の敵といえば

 

「グゥッ、グギギガガ‥」

 

そんな唸り声を上げつつ、身を捩らせながらしかし顔は自分たちをしっかりと捉えていた。

 

ともかく、出来ることと言えば

 

「散開! 奴に狙いを付けさせるな!!」

 

叫ぶなり、いや、そう命令する迄も無く一同が四方八方へ加速する。

 

『レーダーに詳しい奴は離れてろ、分かったことがあれば連絡!』

 

『12番機、了解! 気付いたことはすぐに知らせてくれ!

…待て、不味いぞ。総員 回避準備!』

 

その言葉に、目を落とせば激しい熱源反応。

 

(これに似た反応のパターンなら‥)

 

「POWアーマーの側面を抉った火球を飛ばした時にも似た反応を示した。気を付けろ!」

 

そう忠告する。が、

 

『対艦戦で見た、反応の気もするけど‥』

 

誰かがボツリと呟いた一言に凍りつく一同。そして

 

『おいおい、仮にも小型艇にすら大きさで張り合えない野郎がどうやってそんな威力…』

 

『ハッハ、まさか』

 

あり得ない、という油断が生じたのは小さくない原因だったのだろうか。

 

…実情は違った。

 

「ガァッ」 ギュィィン

 

リドリーが吐いたソレは、炎と形容するにはあまりにも性質がかけ離れており。

 

(ッソだろ!?)

 

グレイですら予想の範疇を越えた…

半ばレーザーの性質を帯びたそれは

 

『クソッ、戦線を離脱…』ガガッ

 

『回避した奴、後は…』ブツッ

 

一同の動揺を見透かすように、

 

僅かに回避の遅れた数機ほどを墜とした。

 

ただ、堕とされずとも影響の少なくない損傷を負った機体も数機。さらには

 

『ッるほど。いや、これは厄介と言う程には…』

 

『…誰があんな! 俺は自分の命を優先させてもらうからな!!』

 

散開、そして数機が怖じ気付いて離脱するなか

 

それでも心の折れなかった数名は回りを飛ぶように旋回する。

 

持っていた残骸を握りつぶしたリドリーは悠然と羽ばたき、

 

『何ッ!?』

 

大気圏の中を泳ぐ鳥のように、身体が進みだした。

ただ、その進みはぎこちなく‥

 

(あの動き、鎧の補助がないとこの空間を飛ぶことすら難しいらしいな。

そこを突けば勝機は見いだせる‥のか?)

 

そんな推測を立てるが、目の前に広がる実情といえば

 

『パルスバルカン効果なし、ならコイツは!』

 

『ブレス充填反応あり、散開しろぉ!』

 

それすら気にも留めさせぬ応戦の数々。

 

(一撃入れるまですら犠牲もやむなし、だろうな。)

 

そんな考え事に、割り込む回線が。その主は

 

『本部よりショットホーク各機へ。

本施設で扱っていた開発機の投入を検討する。

リドリーの迎撃に当たっている者は情報収集に努めよ。』

 

防衛部隊の指令部だった。

 

 

『開発中って、野郎は…』

 

聞き逃せなかった信じがたい単語に思わず困惑する仲間。しかし

 

『渡り合えなければ更に研究を進めるまでだ。

それに武装の開発は一区切り着いている』

 

返ってきたのは、清々しい程の即答だった。

グレイも、辛うじて落ち着きを見せながら

 

「機体が何機かやられてる、損害は」

 

訊くものの、本部からは

 

『賠償は求めない。が気にしてる暇もない事は解っている筈だ』

 

そう言われ、頭を切り替える。

 

尤も、そんな意味の無い現実逃避をしようが

自身の窮地に代わりはなく

 

(ただでさえ突けそうな弱点といえば機動力への不順応、しかし有効打とするには…)

 

頭をよぎるのはそんな無理難題と、"死"との排他選択であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当の開発機、通称 "RX-8" は二人のパイロットが乗っている。

 

正確には少女が一人、彼らの他にいるのだが。

 

‥ともかく。

 

操縦桿を握る男が、後ろに向かって話しかける

 

「先生。コイツのスペック、引き出せてるか?」

 

後ろで少女を膝にのせながら、計器を操作しつつ女が返す

 

「それだけ動けば十分よ。時間が無いみたい、行けそう?」

 

「あぁ…しかし横についてる装置が旋回する度にガタガタいうんだが、大丈夫なんだろうな?」

 

「この試験飛行中を乗り切るまでは固定は十分のはず。

でも、この騒動を乗りきったらお色直しは必要になるでしょうね。」

 

「…信じるぞ?」

 

一抹の不安を抱えつつ、彼らは飛行訓練ブロックを脱出した。

 

彼らがその場所を飛ぶことが

二度と無いとは知る由も無いままに…




「リドリーって生身で宇宙飛べたっけ?」という疑問から誕生した捏造形態『リドリー 宙間戦闘システム装備型』…
にも関わらず、本編前という設定の難易度を打破する決定打にはならずにここまで掛かってしまう始末。


というわけで、
次回までも今暫くのお時間を…

本作のオリジナルキャラ「グレイ」の乗り換え先及び展開をどっちが見たいかを聞きたいです。

  • R9に同行、搭乗機の強化
  • R9に同行、合流先の配備機乗り換え
  • 別行動、裏方行き前線退場
  • 別行動、ダイダロスに乗り換え
  • 撃墜退場
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