映画回。(映画は出ない)
本来時間軸上では前話のさらに少し前にあった筈の話ですが、まぁかぐ語では2話なのでその順番で書いて問題無いですよね。
無いですよね?
ヨシ!!!
「ミサキの予定が空いていて本当に助かりましたわ。一人で映画というのも中々きついものがありますから…」
「そうか。チケットは奢りでよろしく。」
「ブレませんわね…………。少しくらいムードというものを作ってくださいませんこと?」
「残念ながら俺を選んだ時点でそんなもんは無くなったらしいぞ諦めろ。そして過去を悔いろ。」
「…………なんだか無性にポン・デ・リングを奢りたい気分になってきましたわー。」
「さぁ、一体どこの席に座るんだい、かれん?」
「随分と上等な面の皮を持ってますわね。」
「良いだろう?お前の面倒見てたお陰だよ。」
「……喧嘩なら買いますわよ?」
「ごめん、
「誰が買いますかそんなもの。」
ここは映画館。
フィクションの集う場所であり、喜怒哀楽の感情を食い物にしている建造物の中でもある。
どうやらエリカは味噌作りの峠で手が離せないらしい上、かれん曰く恋愛音痴すぎて駄目だそう。なので俺が招集されたという訳だ。
味噌作りの峠とは。
そんなこんなで恋愛系の映画を見に来たのだが。今目の前に居る会長とかぐや様によってかれんの情緒はお陀仏に…………
「あっ、あわっ、あわ……え?」
なった。キョドってて草。
恐らく脳内では悪魔と天使が大乱闘をしているのだろう。そして多分いつもの様になんだかんだ悪魔が勝つことまでは予想できる。
「……ミサキ。」
「…ん?」
察した。
「お二人の貴重な休日に水を差す訳にはまいりません…………が、ですが!!!これは!!!
マスメディア部としては恰好のネタ!!!
…………そうですわよね?」
「せやな。」
その瞬間、俺達の後ろへ通り過ぎていった筈の、金髪の
「ですのでこれはもうパパラッチしなくては無作法というものではないでしょうか?」
「せ…? ………………せやな。」
「まずは写真を撮ってから突撃インタビューをしてみましょう!!!」
「おう………おう?待て。1回待て。」
……なんだ?何かがおかしい。
本来ならばここでかれんは保身に走り直接本人達に会うのをダメだと判断す…………
ッ……なるほど。俺が居るからか。
正史では恋愛映画を独りで見ることをおかわいそうされることに日和り突撃を避けた。
すなわち、仮にも男女で来ているという事実からその点の弱みが無くなっている事に等しい。
……と、なれば。
「…………何故ですの?」
「考えてみろ。直接会ったらこちら側がデートだと思われる可能性がある。とはいえ独りで聞きに行ってもおかわいそうされるだろう。だから特攻はしない方が良い。」
「別にデートで良いですわよ?」
「急にデレんな調子狂うわ。」
そうだわ。言い争ってるとつい忘れるけど普通に裸とか既に見合ってる仲だったわ。今更デートとか意味無いわ。
えー、別の理由。
「もし変に刺激したせいで警戒されればこれまでより格段に情報がこちらに渡らなくなるだろう。そうすれば妄想しようにも"基礎"を更新できずに消化不良のまま書かねばならない。それは嫌だろう?」
「…そうですわね………。分かりましたわ。直接お会いするのは避けましょう。」
やったぜ。なんか素直に喜べねえ。
そしてチケット売り場に並ぶ会長とかぐや様。
それを陰から見守る俺達。
こちら(の前にあるペンたん)を見る会長。
勘違いし勝手にビビるかれん。
会長と俺は連絡先を既に交換済みのため、俺がここで『かぐや様は席をペンタン(C₅H₁₂)にする』とでもメッセージを送ればあの2人は隣同士で幸せになれるだろう。
……だが、俺はしない。否、できない。
下手をすればかれんが更にみゆ×かぐ信仰を強めるこのイベントが歪み、原作の取り返しがつかなくなる可能性すらある。
それを考慮するとできな………
…………悪化しなくなるなら良くね?
………いややっぱ我慢だ。
リスクが無ければ伝えられたものを……!!
まぁ仕方ないと割り切ろう。
そもそも原作がこうだった訳だし、赤坂様が正義なのである故に黙って見届ける。
と、かれこれ言う間に俺達もチケットを恋人割やらで買い上映室の扉を開ける。
するとかれんが再度挙動不審になった。
「なにやってますの!!みつかってしまいますわよ!!」
「……わーってる。」
変な所で心配しすぎな気がするんだよなこいつ。
面倒なので素直に従っておく。
するとかれんは熟考をはじ
「さすがは我が秀知院が誇る生徒会長と副会長…!!」
ほんまこいつ……
俺にどの口でバレるやら言ったんだよこいつ……
〈ビ──────────────〉
「ッ…始まりますわよ!座って!」
「お前にゃあ言われたかねえよ…!!」
ふむ、割と面白かった。
悲哀と歓喜が渦巻く恋模様をじっとりと表現した上で、ヒロインの快活さと演出で綺麗に纏め上げている完成度のとても高い作品だった。
恐らく2週目でこそ分かる小ネタも取り揃えているのだろう。良く練られているシナリオだ。
少し苦言を呈するならば、タイトルにもある通りのテーマである
ランクとしてはA寄りのBもしくは只のBだろう。
「かれんはどうだった?」
「あれは全校生徒が自分の目で見るべき愛のカタチですわ。お二人の愛は秀知院の…………いえ、
日本の……宝………ッ!!!」
さてはこいつ映画よりみゆ×かぐ見てたな?
「なんて……尊い愛……ッ!!」
「ちょ、おま泣くな…っ………」
「あのコめっちゃ泣いてんだけど…」
「あの彼氏のせいじゃないかな…」
あ"ー風評被害い"い"い"い"………
「おい、早く出るぞ……」
「分かりますか!?こうっ!こうっ!
こうやってポップコーンを渡してるのがもう最高で!最高でぇ"ぇ"ぇ"ぇ"……!!」
「泣き止めってんだよ落ち着いてくれよかれん」
「ねぇ、あの子彼女泣かしてるんだけど…」
「うわ、ほんとだ。最低だねー。」
…………キレそう……(静かな怒り)
「ほーら、落ち着いて。涙で濡れてると、折角の綺麗な顔が台無しだよ?」
仕方ないのでいつものやり方をする。
磨き続けたこのイケメンフェイスで、出来る限りの爽やか感を演出する。どうだ…これが努力や…
これをすると毎回同じ表情と言葉で返してきてあっという間にどんな状態でも落ち着くのだ。
「キッッッッッッッ……ありがとうございます。お陰で落ち着けましたわ。」
……ほらな? ………は?キレそう。
そう、こいつ。
女子がしちゃいけない顰めっ面をするのである。
因みに続きに入る言葉は『ッッショ』だ。
………改めてキレていいか?
「………4箱。」
「……え?」
「ポン・デ・リング4箱だ。」
「別に良いですけれど……」
よっしゃ4箱だやったー。4日分だな。
え?怒り?
んなものは食欲の前では無力だから。
まぁ根には持つけど。
「家に着いたら早速今回のシチュを書いてくださいまし!!あぁ!妄想が!妄想が溢れて…!!」
「おう。望むところだ。」
とりあえず帰ったらエリカとOHANASIしよ。
何、悪いようにはしない。
少しだけ話すだけだ。
「……あ、ハンバーガー食って帰んね?」
「むっ、良いですわね。やはりダブチ…?
いやでも最近太っ………………フィレオですわね。」
「………そうか。……因みに理由は?」
「聞かないでくださいましっ!!」
「あいよー。」
(欲を満たせたので)
ミサキ君達は特別仲の良い幼馴染なので、小さい時から一緒に風呂にも誘われてましたし一日の3分の2を三人で過ごしてました。
はえー、だからこんなになったんすね。
尚エリかれ以外の女子とはペルソナを付けないとまともに話もできないそう。
君は(四条)マキさんのどの顔が好き?
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幸せそうな顔
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目に涙を浮かべてうるうるしてる顔
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ギャン泣き
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照れ顔
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恥ずかしそうな顔
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放心中のあへぇ顔