対魔忍ユキカゼの要素も多少でます
ある日目覚めると秋山凜子になっていた
これはおふざけでも気が狂ったわけでもなくガチで起こったことなのだ
抜群のスタイル、青いロングヘア、整った顔、そしてこの大きな胸
間違いなくゲームで見た秋山凜子そのものなのだ
「やっべ…なんでこんなことになるんだよ…」
秋山凜子になってしまった俺はただ頭を抱えた
原作での彼女の扱いが脳裏をよぎる
奴隷娼婦への改造、おっさんとのSEX、触手調教…
(い、いやだ…俺はあんな目には遭いたくないぞ!)
そこへ自分を呼ぶ声がドアの向こうから聞こえた
「凜子センパーイ!早く訓練に向かいますよー」
声の主は水城雪風。凜子の後輩の対魔忍だ。
(しまった・・・この世界にはユキカゼもいるんだ・・・)
「わかったー!俺、いや私も準備したらすぐ行くぞー!」
ぎこちなく返事をする。その様子に雪風も違和感を感じていた。
「・・・?まぁいいですけどしっかり着替えてくださいね」
そういうと雪風はその場を後にした。なんとか乗り切ったと胸を撫で下ろす。
(えっと、まずは準備して訓練に向かわないと・・・)
顔を洗い、軽く髪を整える。こんな綺麗な髪を触るのは初めての感触だった。
(やっぱり美人ではあるんだよなー秋山凜子・・・)
そして寝巻きから着替えようと洋服棚を開ける。そこには見慣れた紫色の対魔忍スーツが入っていた。
「訓練するにはこれ着なきゃいけないんだよな・・・」
意を決し服を全て脱ぐ。すると大きな胸と整ったスタイルが目に映る。
(うお・・・ゲームのエロCGで見たまんま・・・)
少し興奮したがそんな時間を取る暇はない。急いで対魔忍スーツに着替える。しかし
「こ、これどうやって着るんだ!?」
ぴっちりとしたスーツは引っ張っても豊満な肉体を入れるスペースが無い。
背中の穴の部分から強引に足を入れていく
(背中のこの穴にはこういう意味があったのか?)
なんとか足を通していこうとするがぴっちりとしたスーツが足を締め付けていく
(きっつ・・・本当に全身入るのか!?)
なんとか足をスーツに通してスーツを胸元まで引き上げたその時
「・・・っ!」
ぴっちりとしたスーツが局部を強く締め付けた。全身に痺れるような衝撃が走る。
(やばい・・・股が締め付けられて・・・)
深呼吸して落ち着きを取り戻した後、スーツに着替えていく。胸部を襲った締め付けが全身を包んだ。
「はぁっ、はぁっ・・・」
妖艶な喘ぎ声が自身の口から発せられる。今まで発した事は勿論聞いたこともないような甘い声だった。
(よくこんな服着て戦えるなぁ・・・)
元の世界で頭R子やらAV女優など馬鹿にしていた凜子への認識を少し改めた。
なんとか手と首を通しスーツに包まれていない箇所は大きな胸だけとなった。
(ほんとでっけー胸だよなぁ・・・)
今はこの体が自分の体であるという事実にまだ実感が湧かない。大きな胸にスーツを伸ばすと
「ひゃん!?」
乳首をスーツが締め付けその感触に思わず声が出た。
(今の声・・・本当に俺の声・・・!?)
動揺しながらも対魔忍スーツに着替え髪をまとめ手甲と足掛を脚絆を身につける。鏡を見て自身の姿を確認する。
「これは・・・」
青く長いポニーテール、大きな胸と抜群のプロポーション、その全身をぴっちりと包む紫色の対魔忍スーツ。
自分がゲームで見てきた【秋山凜子】そのものだった。
そして自分の目に映る光景と全身を包むスーツの締め付ける感触がその【秋山凜子】が自分自身という事実を理解させた。
「なんとかして元の世界と体に戻らなきゃな・・・」
ひとまずは自分の正体がバレないように自分が秋山凜子として日常を過ごしていこう。
刀を手に取り雪風が待つ訓練の場へと急ぐ。すると自身の体の変化に気づく。
(凄い足の速さ・・・!そしてこの速さにも感覚が遅れることなくついてくる・・・!)
常識を遥かに上回る動きとその動きの中でも遅れることが無い視覚。凄まじい速さで人と物を避けて五車学園を移動する。
するとグラウンドに生徒たちの集団が視界に入った。
(あそこか!)
すぐさま方向を変え飛び回りながらグラウンドへと辿り着く。
「り、凜子先輩?」
聞き覚えのある声がした。その声の聞こえた方向へ笑顔を作りながら振り返る。
「あぁ雪風!遅れてごめん!」
「いえ・・・時間は大丈夫ですがその・・・」
困惑した表情を見せる雪風。困惑の意味が理解できずに周囲を見渡す。
「あ、あれ・・・?」
周りの生徒達は雪風を含め格好はシンプルなジャージだった。対魔忍スーツを着ているのは自分一人。
「ゆ、雪風・・・さっきは訓練だって・・・」
「いえ、今回は戦闘訓練ではなく体力作りの基礎訓練なので格好はジャージでいいんですよ?」
雪風の言葉に唖然とする凜子。しかし落ち込む間も無く背後に強い威圧感を感じ振り返る。
「凜子さん・・・気合が入った格好ね・・・」
長い黒髪に切長のツリ目・・・彼女もまた見たことのある存在だった。
「井川アサギ・・・!いやアサギさん!」
「アサギさんですか・・・随分と気さくな呼び方ですね・・・」
冷たい視線と指摘に大慌てで訂正する。
「あっ、すみません!アサギ先生!勘違いで服を間違えて・・・」
「そのことではありません!」
言い訳を遮りアサギの怒りの声が出た。
「凜子さん。あなた校舎の中であんな非常識な速さで動き回って・・・誰かに怪我をさせたらどう責任を取るつもりだったの!」
そういえばここにくる途中で急いでいたとはいえ凄まじい速さで校舎内を動き回っていた。
元の世界では小馬鹿にしていた対魔忍に真っ当な説教を喰らい顔が赤くなる。
「はい・・・本当に申し訳ございません・・・」
「そのことについては今回は自分自身で反省していただきます。訓練については時間が無いのでその格好で受けてもらいます」
「えっこの格好で!」
周りのジャージ姿と比べて自分の対魔忍スーツを着た姿は明らかに浮いていたしその上ボディラインが浮き出てあまりにも恥ずかしかった
「えっと・・・着替える訳には・・・」
「それよりも訓練の内容を間違えないようにするかもっと時間に余裕を持って行動なさい。それならあんなに飛び回る必要もありません」
「はい・・・」
至極真っ当な指摘に反論できず頭を下げた。その様子に周囲の生徒達も動揺を隠せなかった。
「あの凜子さんがこんな事で怒られるなんて・・・」
「でもシュンとした凜子さんってなんか新鮮だねー」
周りの声にますます恥ずかしくなる
(俺の頭はR子以下か・・・)
「そこ!私語は慎みなさい!ではみんな集まったので早速訓練を始めます」
訓練が開始され全員で走りこみやトレーニングを行っていく。
常人には耐えられないようなハードな内容だったはずだが鍛えられている凜子の肉体のおかげでこなしていくことができた。
しかし問題は服装だった。ぴっちりとしたボディライン丸わかりのスーツは明らかに浮いており周囲からの視線を集めていた。
(初日からこれじゃあ今後があまりにも不安だ・・・)
訓練を終え汗だくの全身をタオルで拭く。対魔忍スーツが汗でテカテカとした光沢を放つ。
改めて1日を振り返る。五車での生活では失敗続きだった。だが今回凜子の優れた身体能力を改めて実感した。
(やっぱり強さに関しては本物なんだろうなぁ・・・)
原作での凜子の行動を振り返る。優れた能力を持ちながら娼婦として無謀な潜入捜査を行いわざわざ敵の罠に掛かるような行動を取った。
そして敵に捕まり陵辱の限りを尽くされる・・・
自分ならそんなことしない・・・と思いながらも今回の失態で別方面でやらかしてしまいそうな不安に襲われる。
だがなんとかして窮地を乗り切り元の世界に戻るしかない。
(対魔忍の世界から絶対抜け出してやる!)
改めて決意を固め拳を握りしめる。だがふと疑問が浮かぶ。
(この対魔忍スーツってどうやって洗うんだ・・・?)
汗だくのスーツはしっかりと洗わなければ匂いがつきシミもできる。
がこのスーツどうやって洗えばいいのか。今までこんな服着たこともない。
「ゆ、雪風〜!このスーツってどうやって洗うんだっけ〜!」
「もー!凜子先輩!だから体力訓練は対魔忍スーツじゃなくてジャージで参加しとけばよかったのに!」
雪風に泣きつきながら汗だくの対魔忍スーツの手入れの仕方を乞う。
今後この世界で秋山凜子として乗り切れるか不安なまま転生初日を終えたのだった・・・