一人語りが多いのは申し訳ございません。
あれから1ヶ月が経った。
彼らの言う組織というのがどういうものかは未だ謎のままだが、今まで懸念していた宮野厚司さんのような、公から姿を消すということはなく、今まで通り研究を続行するようにとのことだった。
要するに大学は離れる必要はなく、研究成果を半年に一度メールで組織が独自開発したサーバを介して報告、又は組織の研究の方針、助言を行えばよいという、かなり融通の効く仕事内容であった。そういうわけで、環境が変化することなくいつも通りの生活を送ることが許された。
「なんだか会社に就職した実感がわかないんだよなぁ」
そんなことをぼやきながら研究室でいつもと変わらぬ作業をこなしていく。
しかしながら明らかに変化したことが一つだけある。
それは収入だ。今まではポスドクというのもあり月収は20万ほどだったのに対し、今では手取りだけで50万、研究費はなんと10億。加えて週休二日の超ホワイト企業ときたもんだ。さすが烏丸グループ。力を入れるた事業には惜しみなく金をつぎ込む。
どおりで日本の国営企業を出し抜いてGAFAに並ぶだけのことはある。
そういうわけで、俺は自分の研究を周りを気にすることなく思う存分に進めているわけなのだが。
実は組織に任された仕事はこれだけではなかった。
実はあのメールが送られてきたあと、そのメールにも見えない暗号が隠されており、それを解析し、解読したら新たな仕事内容を記述した文章が出てきたのだ。
それは英語で書かれていた。
HUNT MOUSES
組織の内情についてはよくわからんが、どうやら組織に害する不穏分子が少なからず存在し、それを幹部らが問題視している。そこでバイトで情報屋をしていた俺にそのネズミを突き止めるという仕事を依頼してきたのだろう。
とまあそんなわけで研究を進める一方でその情報収集もちょこちょこと進めているわけなのである。
今のところ成果はまだないが、幹部二人がとあるCIA諜報員を射殺したというものを、組織のデータベースにアクセスしたことで判明した。
「まじかよ、どんだけやばい連中なんだよ…」
アメリカ、ニューヨークの路地裏で組織の一人がFBIに追跡されたことや、イギリス、ロンドンではMI6の諜報員を殺害したことなど、世界各国のあらゆる諜報機関が絡んでいることを知った。
「しかしよくもまあこれだけの情報機関に狙われているもんだ…まあ取敢えず組織が携わった事件を探っていけば追々そのネズミとやらがわかってくるだろうし」
手始めにこれらの事件から詳しく調べていってみよう。
***
午前二時
首都高
「そういやぁ大丈夫だったんですかい?
組織のデータベース、重大な機密文書なんか見せちまって。しかもまだ新入りの野郎なんかに」
「確かに俺も無用心すぎるとは思ったんだが、ピスコの野郎がどうしてもってーんだ。あの方に気に入られてるんだか何だか知らねぇが、あの新入りがヘマしたら、諸共ってなぁ」ニヤァ
「それもそうですね。……そういやぁあの拳銃密輸の件、宛はあるんですかい?」
「あぁ、1時間ほど前に例のネズミから連絡があった。東京湾沿いのバーに明日合流だ。やつが来る前に[[rb:爆設 > 爆弾設置班]]に来るよう連絡しろ。ネズミ捕りは入念に準備しねぇとだからなぁ」ニヤァ
「了解ですぜ……兄貴」
ポルシェ356Aは丑三つ時を走る
GIN「ドイツのアマガエルも偉くなったもんだなぁ」ニチャァ
RUM「目立つからいい加減やめなさい!あなたそれで何台目よ…」