(全体的に見た時にどっちかっていえば)一般人(に近い人)に転生した   作:かねれお

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今回いつもより長いです




 

 

○月✕日

 

 

今日はばぁちゃんから色々なことを聞いた

 

まぁもう1人いたんだけど

 

眼帯をしてるどっかで見たことあるような顔した

黒いツルツル頭

 

絶対に名前は言わん!

という強い意志を感じたので「おじさん」と呼んだった

 

ばぁちゃんは爆笑

 

おじさんは静かにダメージ受けてて面白かったw

 

 

 

今日はとても濃い1日だった

 

とてもね

 

自分でも情報を整理するために文字に起こしたいと思う

 

・マリーは元アメリカのスパイで軍人

 

・ある日任務で怪我を負い引退

 

・今とは違う場所だが孤児院を作り

いくつかの戦場を巡ったあと戦災孤児達と共に

暮らしはじめた

 

・その孤児の中に俺の両親・・・

 

イディス・バートンとリーサ・レインがいた

 

他の子達が巣立っていく中、彼ら2人だけは孤児院に残り

 

結婚し俺を産んだらしい

 

そしてそのあ

 

 

 

 

 

 

 

(ここからはページが焼け焦げている)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○月✕日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ばぁちゃんが死んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《side???

久しぶりに誰かと一緒に食事をしたが・・・

たまにはいいものだな

 

ミートローフが本当にうまかったが

ニシンのパイは・・・

 

まぁ・・・うん

人によって好みは異なるものだからな

クリントは何回もおかわりしていたし

 

彼は日記を書くと言い自分の部屋にいき

私とマリーはリビングでコーヒーを飲んでいた

 

「あれがアイツらの・・・

イディとリーサの子どもか」

 

「えぇ、とってもかわいいでしょ」

 

「かわいいだって?

クソ生意気の間違いだろ

俺はまだおじさんなんて歳じゃあない

まだまだお兄さんで通じるだろう」

 

ちくしょう、無邪気な顔で言いやがって

もしもあれがわざとならリーサからの遺伝だな

悪いところまで似ないといいが

 

ヒルやコールソンにこれを聞かれたものなら

しばらくは話の種にされていたところだ

 

アイツら俺より歳下のくせに変なとこで強かだから

 

 

「久しぶりに大笑いさせてもらったわ

 

 

 

 

ケホッケホッ」

 

「おい、大丈夫か?」

 

さっきまでの彼女の姿とは打って変わって

明らかに体調が悪そうだ

やっぱりアイツの前では気丈に振舞っていたか

 

 

彼女に肩を貸してイスに座らせる

 

 

「・・・どれくらいだ?

あとどれくらいその心臓はもつ?」

 

「もって1年だそうよ

お医者様が言うには次の日には止まっていたとしても

おかしくはないって」

 

「あいつには言わなくていいのか」

 

「言えないわよ

ただでさえ今日話したことは情報量が多すぎる

 

あの子は賢いけれど

まだ誰かの死というものを間近で経験したことがないから

それに、

 

それにやっぱり怖いわ

あの子を1人にしてしまうのが」

 

「違うな、そんなことは関係ない

 

あいつはあんたを選んだんだ

 

だからあんたは生きなくちゃならない

 

・・・世界は日々進化しているんだ

 

諦めるなよ

 

・・・あいつのためにも」

 

・・・俺らしくない

ついつい熱が入ってしまった

 

「フフフ、いつからそんな熱血になったの?」

「・・・俺らしくないな」

「なーに?照れてるの?

 

アッハッハッハッハッ」

 

「うるさい」

 

「別に諦めてなんかいないわよ

私はあの子よりも生きてあの子の人生をイディ達に報告しなきゃいけないもの」

 

「・・・そこまでいくと立派なバケモノだな」

 

「今まで幾つもの死線を越えてきたもの

 

今回も生きてくぐり抜けてやるわ」

 

体調が悪そうなのは変わらないが

この分なら当分は死にはしないな

 

死んだとしても生き返ってきそうな勢いだ

 

「・・・そうかい

 

邪魔したな」

 

「もう帰るの?

もう少しゆっくりしていけばいいのに」

 

「いや、外で待ってるやつがいる

それに次の仕事の準備もあるしな」

脱いでいた真っ黒なコートを羽織り直して玄関へと向かう

 

「あんたも

 

 

 

 

 

 

怪我、するんじゃないよ」

 

・・・見事に不意打ちされた

流石元女スパイといったところか

心配しているのはこっちだっていうのに

 

「あんたこそ、簡単にくたばるなよ」

 

そう言って玄関を出た直後に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は爆風に包まれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?

一体何がどうなって

 

確か部屋にいたはずなんだけど

なんか大きな音がしてそれで

 

「・・・知らない天井だ」

 

真っ白なタイルが敷き詰められた天井が見える

 

「!?目が覚めたか・・・

自分がどこの誰かわかるか?」

 

あんたはニッk

 

「おじさん

 

何がどうなってッ!?」

 

起き上がろうとしたら腕に痛みが走った

 

火傷か?

 

服もところどころ焦げた匂いがする

 

何があったんだ・・・

 

っていうかばぁちゃんは?近くにいないけど

 

 

「ねぇばぁちゃんは?

 

 

 

ここにいないだけで無事なんだよな?」

 

 

 

「・・・・・・歩けるか?

 

 

着いてこい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついていった先では

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

顔から体までの全身が火傷と傷だらけのばぁちゃんがいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《sideマリー

 

あぁ全身が痛い

 

もう戦場から身を引いて長いから、

怪我をするのも随分と久しぶりだ

 

 

幾つもの戦場を渡り歩いた結果、かつての私はボロボロだった

 

引退の理由は怪我ということになっていたが

身体的な問題ではない

 

平和のためにしていたことだと理解はしていても

 

私の精神は

 

私の心はもう限界だった

 

そんなあと少しで消えてしまいそうだった私を

彼らは「人間」に戻してくれた

 

最初はただの自己満足で始めた孤児院だったけど

 

玄関の扉を開けた時に「おかえり」と

 

その一言を聞くだけで私はこの血に濡れた手でも

 

誰かを愛することができることを知った

 

こんな私にも家族がいることを感じさせてくれた

 

中でも特別あの2人には手をやかされたものだ

 

真面目で常にむっつりとしているイディと

 

明るくイタズラ好きなリーサ

 

小さい頃から喧嘩ばっかりで

 

まさかあの2人が結婚するなんて夢にも思わなかったわ

 

 

 

いや嘘ね

 

薄々感じてはいたわ

 

お互いが素直になれていないだけだった

 

お母さんにはなんでもお見通しなのよ

 

 

まさか結婚しても孤児院から卒業しないで

そのまま一緒に生活するとは思いもしなかったけど

 

私は1人でもいいと言ったのに

 

本当に自慢のわが子たちだ

 

 

 

一緒に生活する中で偶然久しぶりに同僚とあった

 

同僚と言うには歳はかなり離れているけれど

 

私が辞めた時、まだ少年だった彼は

孤児院で生きる私にとって

小さなしこりとなって残っていた

 

イディ達と会わせたことで彼を救えただろうか

 

「この光景はあなたが守ったんだよ」

 

と伝えることはできたんだろうか

 

まぁきっと大丈夫ね

 

あの子は1人ではないみたいだし

 

 

 

 

声が聞こえる

 

 

愛らしい我が子の

 

 

 

最後の子の声だ

 

 

 

彼の両親は私を狙ったはずの銃弾によって殺された

 

 

何故なのだと絶望した

 

これからたくさんの幸せが待っているというのに

なぜこの子たちが死ななくてはならないのかと

 

本当はこの子を私から遠く離した方がいいことはわかっていた

 

 

だができなかった

 

 

 

 

この子が泣いていたから

 

 

彼らの代わりに私はこの子を幸せにしなくてはならない

 

彼らの分まで

 

 

だからもう泣かせたくないと思っていたんだけど

 

 

「ばぁちゃん!

目を開けろよっ!ばぁちゃんっ!」

 

 

ふふっ

 

顔が涙と鼻水だらけじゃないか

 

拭いてあげたいとこだがもう体がピクリとも動きやしない

 

「クリント

 

 

 

 

手を握ってくれるかい」

 

 

 

「あぁっ!

ほら俺だよばぁちゃん

 

ばぁちゃん死んじゃ嫌だッ!」

 

 

 

 

 

 

さっきの話で両親の死の原因が私だと知ったこの子がなんと言うかと思えば

 

 

 

 

 

「いや違うだろ

 

 

銃撃った方が悪いに決まってる

 

 

 

 

 

それに・・・

 

 

 

 

 

 

 

1度しか言わないぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺ばぁちゃん・・・好きだから

 

 

 

今更ッ

今更嫌いになんてならないから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて言われてしまった

 

本当はニックに預けてどこか安全な場所へと

 

私から遠ざけるつもりだったのに

 

そんなこと言えるような状況ではなくなっちゃった

 

 

いつこの日がきてどんな恨み節を言われるかと

思っていたのに

 

この子は本当に優しい子

 

「クリント私は

 

 

 

 

 

あなたをいつまでも

 

 

 

 

 

いつまでも愛してる」

 

「あぁっ!俺もばぁちゃんが大好きだっ!

だから死ぬなよ

明日は庭の手入れをするんだろ?

俺だってまだやりたいことが

 

 

 

 

 

 

まだまだ

 

 

 

 

 

いっぱいッ

 

 

 

だから、だからぁっ!」

 

 

 

 

 

 

やっぱりあなたは人のために涙を流せる優しい子

 

「1つだけ

 

 

 

 

たった1つだけ

 

 

 

 

 

お願いがあるの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「幸せになってね」

 

 

 

 

 

 

 

あぁ

 

もうあなたの声も聞こえなくなってきている

 

私のかわいいかわいい小鳥さん

 

小鳥なんて言ったら

 

「ドラゴンとかさぁ

鳥だとしても鷹とかのもっとカッコイイやつ

にしてくんない?」

 

なんて言いそうだけど

 

 

私にとっては

 

私がちょっとした勉強を教えて

 

私の隣で一緒に食事をして

 

会話をする

 

ただそれだけで幸せだった

 

 

 

 

あなたが私に幸せを運んできてくれた羽は

 

もう十分に働いてくれた

 

たくさんの幸せを運んできてくれてありがとう

 

今度はあなたがその羽を自分のために使いなさい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あなたは私の希望でした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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