前回のあらすじ!俺だよ俺!ハンバーグだよ!お気に入り者が減ったハンバーグだよ!ハンバーグッ!!
「ミガルーサ、アクアブレイク!」
「スコヴィラン、タネばくだん!」
(貴様らの技など粉砕してくれる!)
向かっていくミガルーサと狙いを定めたスコヴィランから放たれた爆弾に対してイダイナキバは、地面をその位置が陥没するぐらいの勢いで強く踏みつけると、体から冷気を放って行きタネばくだんを凍らせて目の前に落とすと水気を纏ったミガルーサの水気を凍らせその場から動けなくさせる。
目を強く開け地面を思い切り蹴りつけてミガルーサの目の前に迫っていくが高速でミガルーサの近くに迫ったブイゼルのどろかけにより、その攻撃がギリギリミガルーサに命中することなくあらぬ方向の地面を真っ二つに割っていく。
イダイナキバがブイゼルの方を向こうとしたその時ブイゼルの後方から迫っていたマフィティフとモトトカゲがイダイナキバに襲い掛かる。
「モトトカゲ、ドラゴンクロー!」
「マフィティフ、じゃれつく!」
(ギガインパクト!)
目の前まで行き今まさに攻撃を浴びせようとしていたモトトカゲとマフィティフをイダイナキバは咆哮を浴びせミガルーサとまとめて自らの近くから吹き飛ばす。
キョウスケ達の近くにポケモン達が戻った瞬間にイダイナキバは自分の鼻を地面に叩きつけ砂埃を巻き上げ、空間についていたひびの欠片がキョウスケ達の元に落ちていく。
「あのヒビもイダイナキバの落下物かよ!?」
「マスカーニャ、つばめがえし!」
「パーモット、かわらわり!」
「ブイゼル、クイックターン!」
「バンギラス、ストーンエッジ!」
キョウスケ達の元に落ちてきた落下物に対して一斉にマスカーニャのつばめがえし、かわらわりなどで真っ二つにしていくとブイゼルが濡らした落下物をバンギラスの岩の突起物で粉砕する。
だがこれはあくまでイダイナキバの前座のような攻撃。
イダイナキバ本体は鼻をもう一度強く叩きつけ地面にヒビを入れていくと鼻息を吹きかけることで燃え上がり、キョウスケ達の元に向かってくる。それを見たキョウスケが声を張り上げる。
「ウネルミナモ!ハイドロスチーム!」
「ミガルーサ、アクアブレイク!」
(目の前しか見えていない奴らめ!)
「っ…!?」
地面のヒビから溢れ出してきた炎をウネルミナモが水でかき消していくが狙われたのはミガルーサ。
同じく炎を狙っていた所イダイナキバの突進をまともに喰らい、吹き飛ばされ一撃で戦闘不能に。
これにハイダイは相当驚かせられた様子だったが冷静だったのはキョウスケ。向こうは反撃の隙も与えないまま決着を付ける気だと悟っていた彼は全員に声を掛ける。
「倒れたポケモンを回収したら抜けてくれ!回復する時間すら惜しい!」
「キョウスケ…!」
(終わらせてやるぞ人間ども!)
「終わるのはてめぇの方だ!シェイミ、ハードフレア!ラウドボーン、みわくのボイス!」
「スコヴィラン、かえんほうしゃ!」
どす黒いオーラを纏ったイダイナキバはそのまま地面を蹴りだし何か獣のような声を張り上げながらキョウスケ達に向かっていく。
シェイミやラウドボーンさらにスコヴィランが攻撃を浴びせてもイダイナキバの勢いが止まらない。そこでキョウスケはモトトカゲに指示を出す。
(邪魔だッ!)
「モトトカゲまもる!」
(!?)
「ヨクバリス、ギガインパクト!」
イダイナキバの目の前に迫ったモトトカゲが放ったバリアによりイダイナキバは勢いを止められさらにその後方からのヨクバリスの突進により吹き飛ばされる。
地面を抉りながら踏ん張ったイダイナキバは再び鼻を地面に叩きつけ付けていた空間のヒビを雪崩のように落としていく。ヨクバリスは動けない、そこでペパーたちが動く。
「スコヴィラン、タネばくだん!」
「ブイゼル、ねっとう!」
「パーモット、れいとうパンチ!」
浴びせていく攻撃により欠片を数秒で粉砕していくと視点は身構えているイダイナキバの方に傾く。
イダイナキバはその場の地面を落とし穴が空いたんじゃないかというぐらいに強く蹴り出すとオーラを纏いながらスコヴィラン達をとんでもない勢いで吹き飛ばしていく。
このたった一回の突進によりぶつかられたスコヴィラン、ブイゼル、パーモットが戦闘不能。ボールに戻る形となった。
「っ!」
「こっちは気にしないでキョウスケ!」
「キョウスケはそのイダイナキバをぶっ飛ばして!」
(やれると思うな人間!)
「勢いでどうにかなると思うなよ!ヨクバリス、カウンター!」
「マフィティフ、じゃれつく!」
次々にポケモンが戦闘不能になっていく中で突進してきたイダイナキバを止めに掛るヨクバリス。
ヨクバリスは大分前に押し出されはしたものの、踏ん張り切りイダイナキバの勢いを止めるとそのままその左の方からマフィティフが突進をかまし、イダイナキバをふらつかせたところでキョウスケはウネルミナモに向かって声を張り上げる。
「ウネルミナモ、ハイドロスチーム!」
(うがあッ!)
勢いが止まりさらにウネルミナモのハイドロスチームをまともに喰らったイダイナキバはふらついていたが故に踏ん張りを利かすことが出来ずに水流の勢いに押されるがままに遠くの岩壁に叩きつけられる。
技を直撃し切ったイダイナキバはそのまま地面に一度は倒れ込むものの、少しぎこちない動きながらもキョウスケ達の元に向かおうと立ち上がる。その脅威の執念と体力にキョウスケ達は思わず驚き歯を食いしばる。
「何と…まだ立ち上がるのか!」
「こんだけ技を喰らってまだ戦闘不能にならないポケモンがいるなんて…!」
(これはまだ予習に過ぎん…!必ず貴様らを地獄に送ってくれる…!)
「言葉の勢いが絶え絶えになってきたじゃねぇか。こっちも無事なのはトレーナーだけでポケモンはほぼ壊滅に近い状態だけどな…!」
「向こうも最後の一撃の筈。耐えきれば…」
「耐えきって奴が終わる筈がねえ。奴が最後の一撃ならこちらも思い切りいいの叩き込んで終わらせてやる」
完全に戦闘不能寸前のイダイナキバ。然しまだ立ち上がり歩けるほどの体力が残っている以上を耐えきってもイダイナキバが止まるとは思えない。
そんな余裕があればこっちもそうしている筈。だがキョウスケサイドのメンバーもアオイ、ネモ、ハイダイの手持ちが全滅している。時間はない。次で決めないと必ず勢いを持っていかれる。
「もうちょいだけ付き合ってくれよハルト、ペパー」
「行けるなペパー」
「あ、ああ!」
(作戦会議は済んだか人間ども!だが貴様らに未来はない!)
「モトトカゲ前へ!まもる!シェイミ、シードフレア!ラウドボーンはフレアソング!」
(何度も同じ手が…!)
どす黒いオーラがイダイナキバの体を全体包み込み足音は聞こえてこず、聞こえてくるのは獣ような反響している声のみ。
モトトカゲが前進しバリアを展開するがバリアには一瞬でひびが入っていきシェイミとラウドボーンの攻撃を浴びても尚その勢いが止まることは無い。そこでハルトが声を張り上げる。
「マスカーニャ、トリックフラワー!」
「スコヴィラン、タネばくだん!」
マスカーニャとスコヴィランのタネ攻撃をまともに喰らい、ようやく勢いが沈みかけたがその執念はまもるのバリアすら粉砕しモトトカゲを吹き飛ばし、次々にラウドボーンやシェイミすら吹き飛ばし吹き飛ばした面々は一撃で戦闘不能。
恐るべき火力だがそれ以前にイダイナキバがポケモンの皮を被ったんじゃないかというぐらいにオーラが抜けきらない点。理性は失っているかのように叫び声をあげている。
戦闘不能となった3体をボールに戻したキョウスケは思わず歯を食いしばりイダイナキバを睨みつけたその時だった。
(形勢逆転だ人間。知能だけでは我を越えることなど…)
「いや想定内だよ。お前がそうして勝ち誇ることまで予想の範囲内だ」
(抜かせっ!)
「キョウスケ!」
「おおマジさ…!バンギラス、ストーンエッジ!」
その場の地面を蹴りだそうとしたイダイナキバに対してバンギラスが地面を叩きつけた際に岩がイダイナキバを囲むようにして突き出していく。
思わずこれにイダイナキバが足を止めて咆哮で岩を破壊したがその際に巻き上がった砂煙がキョウスケの切り札だとは思わなかっただろう。
砂煙の間を縫って水がイダイナキバに直撃していく。その水の正体はウネルミナモのハイドロスチームだった。だがこれだけでは倒れないのはキョウスケも分かっている。
(小癪なァ!)
「ハルト、ペパー!これで決める…!タイミングを合わせろ!」
「何か手があるんだな。分かった」
「何か知らないが乗ってやるぜ!」
(インファイトッ!)
「バンギラスもう一度ストーンエッジ!」
どす黒いオーラを纏いながらキョウスケ達の元に向かっていくイダイナキバに対してバンギラスがその目の前に岩壁を作り込みイダイナキバの視界を一度封じ込む。だがその壁は数秒で破壊。
それは分かっている。バンギラスの目の前まで迫ったその時にイダイナキバは思わず足を止めた。
ウネルミナモが地面に放ったハイドロスチームによる水没に足を取られたのだ。足を抜いたその時、前方に現れたヨクバリス達。
「トリックフラワー!」
「じゃれつく!」
「ギガインパクト!」
(ウガァァッ!!)
オーラで吹き飛ばそうとしたイダイナキバに怯むことなくそれぞれで一斉に攻撃を浴びせタネが命中した後にマフィティフ、ヨクバリスの突進が命中しイダイナキバの執念からの断末魔を耳にしながら、イダイナキバの体を完全に浮かせた後に岩壁にその体を叩きつけた。
岩壁には思い切りヒビが入っていき、砂埃が巻き上がる。イダイナキバは地面に倒れながらまだキョウスケ達を睨みつけたが、流石に立ち上がれず鼻息を荒くしながら…
(貴様ら…終わったと思うなよ…!)
「何…!?」
(我らの長が次に貴様らに立ちふさがるだろう。そうなれば貴様らは…)
「待てイダイナキバ!その長は誰だ!」
(その目で確かめろ…だが後悔するだろうな。フハハ…)
イダイナキバが目を光らせた瞬間にキョウスケ達を眩い光が包んでいき、その耳にはイダイナキバの不気味な笑い声が反響しながら聞こえていた。
光が晴れるとそこにはイダイナキバの姿は無く荒れ果てた地面も見当たらず全てが荒れていない状態に戻っていた。だが場所だけは先ほどから戦っていた場所と変わっていない。
「キョウスケ、ペパー、ハルト!」
「ネモ、アオイ」
「やったな本当にお前さん達には感謝している。それとハルト…成長したな」
「ハイダイさん…」
イダイナキバを倒しカラフを救うという戦いを完遂したキョウスケ達。労うキョウスケ達の元に拍手しながらキラが一行に歩み寄る。
「記者さん…」
「お見事でした皆さん。思わず私も昂ってしまいましたよ」
「なあキラ」
「何です?」
「お前…イダイナキバが言っていた長の正体を知ってんだろ」
「ふう…やれやれあなたには筒抜けですか」
キョウスケの質問に対してキラは分かっていたかのような反応だった。ハイダイはこの瞬間に目を瞑りアオイやペパーたちは驚きを見せていた。
キラはもう一度大きな息を吐くとキョウスケの方を向きゆっくりと語り始める。
「話は聞いた事があるかもしれません。オージャの湖の亡霊の伝説」
「まさか…!あれは亡霊の筈でしょ!?」
「いや…被害が出たのは確かだ。オージャの湖にて負傷者が出たという一報が出てチャンプルタウンのアオキが出向いたというのをジムリーダーの中で報告があったからな」
「私の推察が正しければ負傷者を出したのはヘイラッシャとシャリタツのコンビ」
「待ってください。ヘイラッシャとシャリタツはパルデア内ならどこでもいるポケモンです。その情報だけならさっぱり…」
その一瞬の言葉でキラの表情が変わった。若干笑み交じりの余裕がありそうな表情から一変。その表情は張り詰めたようなそんな表情に。
キラは苦虫を嚙み潰したように言葉を絞り出していく。その握りしめられた拳からは何かしらの思いがあるというのは容易に推察できた。
「私の妹はその亡霊に殺されたんです」
誰もが固まった瞬間だった。ないと思われたポケモンによる人間殺害。キラが暴露した言葉は一行の表情を何も言い返せないぐらいに凍り付かせた。
「当時は私も5歳でした。妹もその以下の年。融通なんて聞くはずがありません。入っては行けないオージャの湖に入り牙を剥かれた。危険だという場所に入ったんですから当然です。
然しその後テレビでその犯人が死んだことが明らかになったんです。終わった事件でも私は許せなかった…!」
「亡霊の状態でずっと彷徨い仲間を作っていたなら」
「キョウスケ?」
「今まで戦ったヌシ達が自分を殺した人間を倒すために協力し合っていたなら。今回のアジトが襲撃されるという事が合点が行かねえか?」
「あのとんでもない技を使っていたアイツらが…!?」
「それが全て繋がっているならシャリタツ達を倒さないと事は終わらない」
キラはその場で泣き崩れる。幼き頃に妹を失ったという無念。それがまがいではないというのは容易にキョウスケ達に伝わった。
イダイナキバやガケガニ、さらにオトシドリなど倒しはしたものの苦戦したヌシ達。
イダイナキバの発言とキラの言葉で合点が行った。全員が気を引き締める中で事件は大きく動いていくことになるのだが…
まず最後のスパイスを探すという目的を達成しようとしていたキョウスケ達はそのことを知らない…
お疲れ様です。1話ばかりはふざけたいと思います。
まあこんな話にしてしまったんでね…まあお楽しみください。