前回のあらすじ!社畜系サラリーマンアオキさんとともにラーメンをススル!コロスゾー!
「お前は元気でいいなあ…皆エリアゼロに入ろうとしているのにガチガチだぜ」
「何だよお前ららしくないなあ。俺のボケに呆れるぐらいの反応を見せてくれよ」
「やーい雑魚!」
「くそリス!今から私がお前を殺す!」
オーリムの案内されたエリアゼロに通ずるエレベーターに入り込んだキョウスケ達。パルデアでは未開の地とされ、その侵入を固く禁じられているエリアゼロ。
そこなだけに今まで普通の学生として過ごしていたアオイやネモは周りを見渡すほどの余裕がないほどに緊張している。
ハルトは経験済みのため何も思っていないそうだが、ヨクバリすといがみ合うキョウスケを見て、キラは気がほぐれたかのように笑っていた。
ペパーはキョウスケが望む通り少し呆れたようなそんな表情だ。
「ペパー。エリアゼロにはお前の父がいると聞いた事があるんだが…」
「気にしねえよ。俺は目の前を突き進もうとするダチを支えてやりたいだけだ」
「言うようになったな若造」
「そういうあなたも若造ですよね?」
「何!?貴様何歳だ!」
「28です」
キョウスケが顎を突き出しながら呟いた一言にキラが「知りませんでしたっけ」と言わんばかりに呟いた言葉にキョウスケは体を真っ白にしながら驚きを見せる。
ハルトとペパーはそれを見てニヤリと笑みを浮かべる。真っ白な体から元に戻ったキョウスケは緊張して前しか見つめていない二人の元に変顔をしながらその視界に入り込む。
「うわあ!?」
「何を暗い顔をしてやがる!緊張する暇があったら踊れ!」
「お、おど!?」
「踊ったら体がリラックス…」
気をほぐそうとキョウスケが踊れとアオイとネモに提案するがガチャンと言う音と共にエリアゼロについたというアナウンスがされる。納得がいかないキョウスケを無視して全員が外に出る中でキョウスケは…
「誰が俺抜きで外に出て良いと言った!」
「あら?そういう合図なのかと」
「ややこしいお前が悪い」
「何だとこのくそリス!」
「いつも通りだね…本当にキョウスケは」
「エリア…ゼロ…!」
未開の地エリアゼロには何かのポケモンが飛んでおり、そして奥の方には霧がかかっている。
当然人間には何も気配は読み取れないが気配を察してウネルミナモがボールから飛び出してきた。
すぐに先頭になると思っていたあアオイたちは少し一安心した様子。エリアゼロに入ったのを確認したのだろうか。オーリムからスマホロトムに通信が入る。
「無事エリアゼロに入ったようだな」
「母ちゃん」
「その先からは連絡が付かなくなる。全員生きて帰ってきてくれ。未来がかかっているとはいえ命までは持って行く必要はないからな」
「オーリムさん…」
「死んだら全部台無しじゃねえか。この世界では絶対に人は死なん!」
「それフラグになりそうだからやめて!」
オーリムは通話越しに笑ったようなそんな声を響かせながら幸運を祈るとだけ伝えて通話を切る。
眼前にはエリアゼロの通路。全員で覚悟を決めたようなそんな表情を浮かべたキョウスケ達は一歩、また一歩とシャリタツたちが待つ最深部に足を進めていく。
一緒に降り立っていたウネルミナモが前を見つめると唸り声を上げ始める。ウネルミナモが気になり、足を止めたキョウスケ達。すると響く何かが地面を揺らしているような地響き。
「何だこの地面の揺れは!?」
「前方からだよ!」
「お前らポケモンを出せ!何でもいい!何にもなくてもいい!」
「キョウスケ…!?分かった!」
ウネルミナモが見つめる先からやってきたのは青いナマズみたいなポケモン。
エリアゼロにあんなのがいるのかと一瞬疑いそうになったがハルトが疑問に思ったようなそんな反応を見せているのを見ると、どうやらエリアゼロには暮らしていない別のポケモンだ。
アオイがエルレイド。そしてペパーがパルシェン、そしてハルトがカイリュー。そしてキラがウォーグルだ。ネモがパーモットを出している。
キョウスケは既に出ているウネルミナモとヨクバリスが構えを取っている。目の前で着地してから宙に浮くナマズのポケモン。
「ヘイラッシャ!」
「ヘイラッシャってお前の妹が殺された亡霊の…!」
「いきなり本丸がやってくるとは…どうやら最初から俺たちが来るのがバレバレだったらしい」
(よく来たな人間どもよ。そして懐かしい顔がいるな)
「っ!」
キラが拳を握りしめそしてウォーグルがヘイラッシャに対して睨みの鋭さが増していく。
本来エリアゼロに暮らしていないポケモンとだけあって歓迎はされていないはずだが、他の近づいてくるポケモンの気配は感じられない。
全員が警戒してヘイラッシャの方を見つめる中でキョウスケが語り掛ける。
「そちらから来るとはな。感じとしては少し安っぽいな」
(シャリタツ様は現在睡眠を取られておられる。貴様らなどにその睡眠を邪魔させるわけには行かないのでな)
「先に吹っ掛けてきたのは…!」
「よせアオイ。奴なりの挑発だ。だったらその睡眠邪魔しに行ってもいいかな?」
(人間がつくづく…やれるものなら…やってみるがいい!)
キョウスケがニヤリ笑いながらヘイラッシャに向かって呟くと呆れながらも声を張り上げて天候を雨に変えて雨を降らす。
攻撃を仕掛けてくると大体察知が出来たキョウスケ達は今出ているポケモン達に指示を出す。
「ウォーグル、おいかぜ!」
「パルシェン、れいとうビーム!」
(そんなもの蹴散らしてくれる!)
「エルレイド、リフレクター!」
グッと構えを作ったヘイラッシャは風音を響かせながらパルシェンが放ったれいとうビームを直撃を喰らいながら封殺していくと、エルレイドが作り出したリフレクターで一時的に攻撃が防がれる。
驚くヘイラッシャを見てキョウスケが指示を出す。
「ウネルミナモ、かえんほうしゃ!」
「カイリュー、かみなり!」
(調子に乗るな人間ども!)
ヘイラッシャが雄たけびを上げてウネルミナモのかえんほうしゃとカイリューのかみなりをかき消していく中で、ヘイラッシャの足元に迫ってきたのはネモのパーモット。
「かみなりパンチ!」
(アクアテール!)
ヘイラッシャの尻尾とパーモットの手がぶつかり合う中で、ヘイラッシャのパワーにパーモットが押されていく中でヨクバリスのタックルとエルレイドの腕からの攻撃がさく裂し、これでようやくヘイラッシャの態勢を崩しキョウスケがヨクバリスに向かって声を張り上げる。
「ヨクバリス、ギガインパクト!」
「ヨクバ!」
(しまった!)
態勢を崩したヘイラッシャに向かってヨクバリスのギガインパクトが炸裂。思い切り吹き飛ばされそのままヘイラッシャは下の方にへと落下していった。
だがこれで終わりかと思えばヘイラッシャが白い光を身にまといながら姿を消した。元といえば亡霊に近い存在なので何でもありなのかもしれないが、キョウスケ達は不気味に感じたのだろう。
「え?終わり?」
「終わり方にしては不気味だったな」
「あんなもん奴らにとっては遊びでしかねえんだろうよ」
「挨拶みたいな感じか!?」
「さあな。そこまで詳しくは分からねえ。だが今の感じを見るとただ俺たちの実力を測りに来たみたいなそんな風にも見えた」
キョウスケ達も少し拍子抜けのようなそんな気配を見せていたが、キョウスケはただ見に来ていただけなのではないかと推察していた。元は言えばオージャの湖で3人の負傷者を出しているポケモンだ。
この程度で終わる筈がない。キョウスケは少し舐められているような感じに腹を立てていたが、何も言うことなく前の方に進み始める。ヘイラッシャを破り、少し進んでいると何かラボのようなそんな施設が見えてきた。
「何だ何だ?エリアゼロにあんな建物なんてあったのか?」
「父ちゃんか、それとも探検隊がここに来た時にこんなのが作られたとか」
「え?アマゾン探検隊だって?」
「ここのサイトでは実名を出すのは禁じられているからな。その名前出しは気を付けてくれよ」
「ふじ!」
「言っている側から!」
一行の前に姿を見せたラボみたいな建物。自由自在に動けると思われるヘイラッシャから一時的に身を隠すためにラボに近づくと自動で扉が開き、キョウスケ達は驚きながらも室内に入っていく。
何かの装置と前方には何かを操作するボタン。若干埃臭いがベッドまで完備してある。誰かがいたのだろう。全員が驚く中で急にどこからか音声が流れ始めた。
「ハロー子供たちよ」
「何々!?」
「空襲か!」
「こんな声だけの空襲があるか!」
「ようこそエリアゼロへ。君たちを招いたのは私の妻であるオーリムだな?」
「オーリムさんを知ってる?然も妻?」
声は自らをフトゥーと名乗った。ペパーの父の名前だ。ペパーの方を全員が見たところ声まで本人だとペパーからの証言があったため本人であることは間違いないのだろう。全員が息を吞む中でフトゥーが全員に語り掛ける。
「早速だが君たちがヘイラッシャを一度でも追い払ったのは本当か?」
「ええ!?何で知っているの?」
「何か繋がりでもあるのか?」
「そう警戒はしないでほしいな。私はただ質問をしているだけだからね。じゃあここから本題に入ろう」
「本題?」
「ヘイラッシャ、およびシャリタツから手を引いてほしい。彼らは今後パルデアにおける大切な存在になってくる」
全員は耳を疑った。通信音声から笑みがこぼれないことから言っている言葉が本気で言っているのが分かる。ペパーは拳を握りしめ、キラは歯を食いしばり反論しようとしたがその前にキョウスケが言葉を発した。
「お断りだ。パルデアどうこうなんて知っちゃこっちゃねえ」
「キョウスケさん…!」
「それは何故かな?」
「亡霊がパルデアにとって大切?笑わせんなよポケモン博士。こんな未開の地にいたものだから頭までタイムトラベルしているらしいな」
「耳障りな言葉だ。今ので君たちが手を引く気が無いのが伝わってきたよ。良いだろう。だったらどうやって後悔するようなそんな態度で私も示す」
「父ちゃん…!」
キョウスケが言い返した後にフトゥーからの通信が切れた。全員が緊張したようなそんな表情を見せ付ける中であちこちから聞こえてくる足音。
慌てて外に出てみるとラボの奥側の道からこちらに向かって一斉に向かってくるポケモン達の姿が。そこに当然ヘイラッシャやシャリタツの姿はない。
「な、何あれ!?」
「どうやら本当に向こうは最深部に行かせる気が無いらしい」
「上等だ」
「ハルト、キョウスケ本気!?」
「ポケモンバトルみたいなものでしょ?だったら私たちの実力見せてやらなくちゃ!」
「ネモさんまで!?」
軍隊のように群れを作ったポケモン達はキョウスケ達の道を遮るかのように前方に陣取る。気合を入れたのはハルト、キョウスケ、そしてネモの三人。アオイも驚きつつも覚悟を決め、キラも覚悟を決める。
ポケモン達を出しこちらの道を塞ごうとしているポケモン達に向かう構えを作ったキョウスケ達。意を決して思い切りポケモン達に向かっていくのだった…
キョウスケ達のポケモン達に向かっての進撃が始まったその時。手を引くように言っていたフトゥーはモニターからキョウスケ達がポケモン達を蹴散らしていくのを目に入れていた。
「馬鹿な選択肢をする奴らもいたものだ。本当にエリアゼロ中のポケモンを相手に出来ると思っているのか」
「ヘイラッシャを倒したところで調子に乗っているみたいだな」
フトゥーの後方にやってきたのは現在キョウスケ達が倒そうとしている元凶のヘイラッシャとシャリタツ。フトゥーは余裕を見せながら二人の方に振り返る。
「直にバテが出てくるだろう。あの数だ。スタミナ切れすることなんてあるに決まっている」
「お前も鬼畜なことをするなフトゥーよ」
「人を殺したお前たちほどではないがな」
ヘイラッシャの口の中にいたシャリタツが笑みを浮かべる。それを聞いたフトゥーも同じこと。だがここの3人は知らない。
キョウスケ達の進む速度が3人が想定しているよりもはるかに上回っていることを。当然フトゥーが平然とシャリタツたちと話していることはオーリムは知らない。
「言ってくれる。さて奴らがどうばてるか。拝見させてもらう事にしよう」
「フトゥーよ。お前の息子もいるようだが?」
「奴らに関与しているなら関係ない。私たちに敵対するなら容赦なくだ」
「その非道ぶり…流石は我らが見込んだ男よ」
モニター付近にて3人の笑い声が響き渡る。そしてキョウスケ達の快進撃は裏で眠っているとある存在を目覚めさせる形にもなることをフトゥー達始め全員知らない…
いやあめちゃくちゃになりましたね。重要な回でもあったんですが、ほんとすいません。また頑張りますね。