とんでもない馬鹿が世界を巡るそうですよ?   作:命 翼

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多分今年最後になるかと思います。今年もありがとうございます。
最後きばっていきましょ。


何だコイツ!どっから…口わるっ!

 今前回のあらすじええ感じやねん。何でお前みたいな前回の事を考えないゆるいキャラ。ペペロンチーノがおる?せやろ?

 

「私何にもしてないよ」

 

「僕も何にもしてないです」

 

「お前ら何にも分かってないのう」

 

「え?急に何?キョウスケ何か言った?」

 

「いや…何かカメラが入るから全員出番に付けって」

 

「これ小説だからカメラなんて入らないでしょ」

 

 ロゼッタとタケルと別れたキョウスケ達は個人船の船に乗せてもらいメレメレ島からアーカラ島にへと向かっている。正式にはアーカラ島で唯一船着き場があるカンタイシティ。

 

 その道中にてその個人船の船長はサングラスを付けたちょび髭の男性であり、今彼の前には船員である赤髪の小柄の女性と大柄の丸坊主の男性が立っている。今回は本当にキョウスケが関わってなく、彼らが勝手に始めたこと。

 

 ボケ気質のキョウスケでも流石に急に茶番みたいなのが始まると困った表情を浮かべている。

 

 この移動から合流したレイカとキョウスケが思わず首を傾げる中で何にも知らないリャフレは初めて見る船からの光景に感動した様子を浮かべている。急にその茶番劇の矛先は二人に向く。

 

「すいませんね客人達。こいつらがふにゃけているもんで」

 

「いやふにゃけているのはそのサングラスやろ」

 

「言うな。私も思っていたんだから」

 

「何やふにゃけたサングラスって!お前ら船長の事馬鹿にしてるやろ!カメラも持ってきて!」

 

「そらカメラはあるやろ写真撮りたいねんし」

 

 キョウスケが珍しくバッサリとしたツッコミを入れると船長は口をあんぐりさせてびっくりしたような表情を浮かべている。

 

 それに対してキョウスケもびっくりするような立場でもないのに口をあんぐりさせて驚いたような表情を浮かべている。変な表情に船員の二人が顔を背けて声を殺して笑う中でレイカがキョウスケを見て一言呟く。

 

「いや…何でお前が驚いてんねん」

 

「ブッ!」

 

「笑ったな!はいにらめっこは俺の勝ち!100万円!」

 

「そんな金あるかぁ!」

 

「私支払えるよ!」

 

「何で支払えるねん」

 

 レイカの発した一言に赤髪の女性が思わず吹き出して笑う中でキョウスケがいつものトーンで変顔をしながら呟くと今度は丸坊主の男性が思わずツッコミを入れる。会話を聞いていたリャフレが払えるとドヤ顔で呟くとレイカは変わらぬ声のトーンで突っ込み返す。

 

 この間レイカは真顔を貫いたまま。その真顔が二人の船員に余計に堪えたらしく、体を震わせながら笑いを我慢している。

 

「おいレイカ。お前そんな真顔でずっといたら真顔星人になるで」

 

「真顔星人ってなんやねん」

 

「ほらあのラッキーマンの親戚みたいな存在で…」

 

「ラッキーマンって何!?」

 

「ラッキーマンは俺のような存在や」

 

「絶対違うやろ」

 

 この日の波がそれなりに高く無理に激しめの運転をしてしまうと転覆してしまう恐れがあるので慎重な進み具合でアーカラ島に向かっている。止まらないボケとツッコミの応酬で話が進まない中で赤髪の女性が一つ語り始める。

 

「そう言えば最近この海域に本来住んでいないはずのポケモンの存在が確認されているみたいで。でもその存在を誰も見たことがないそうです」

 

「どうやってその存在を感知しているの?」

 

「今日みたいな波の高めですよ。本来揺れない海域なのにそのポケモンが来てから大きく揺れるのが多くなってしまっているみたいです」

 

「確かに今日晴れだもんね。揺れる理由ないもんね」

 

「凄いポケモンの技術でどうにかなっているように船長には見えるで」

 

「どのポケモンの技術?」

 

「ピカチュウ」

 

「水タイプちゃうんかい」

 

 船の進行が比較的ゆっくりなのがそのポケモンが出ている影響だという。然しその姿を誰も目撃していないという。リャフレなら何か分かるかなとレイカは思っていたがリャフレもまるで分からない様子。

 

 普段そういうのには敏感なキョウスケは船長があまりにボケるものだから珍しくツッコみに回っている始末。レイカが周りを見ながら少しため息を吐いていると…

 

 若干落ち着いたかのように見えた波が急激に激しくなり船が激しく揺れ始める。船員たちが周りを見渡す中でじっくりと語っていた船長は急に真剣な表情をして舵を取り始める。よく見ると自分たちの船の周りだけ波が激しくなっており気候の変化等は無い。

 

「急に何!?」

 

「例のポケモンだと思います!今船の周りを動き回っているんだと思います!」

 

「おいリャフレ!お前なら何か分かるだろ!」

 

「分かるんだけど…感じている反応が禍々しくて…頭が痛い!」

 

「頭が痛い!?」

 

「おい目の前で水しぶきや!何か出てくるで!」

 

 波が激しくなった後に個人船を囲むように何かが回ったかのような水の円が発生しその円は船が止まった瞬間に目の前に移った。水しぶきが発生しその水しぶきから出てきたのは一直線で出てきた一体のポケモン。

 

 船の船上を優雅に通り過ぎ船の後ろに再び水しぶきを発生させながら再び海内にへと姿を隠す。レイカがルカリオを船上に出す中でキョウスケもテッカグヤを船の周りに待機させる。

 

「今の見えた!?」

 

「見えなかったからポケモンを待機させてんだろ…!」

 

「横や!」

 

「ルカリオ、はどうだん!」

 

 もうあてずっぽになるしかない。左横から出てきた水しぶきを捉えるためにルカリオがはどうだんを水しぶきに向かって撃ち込む。

 

 水しぶきに当たったかと思いきや見えたのはバリア。だが何かに技を使わせたことで同じところに墜落。キョウスケが追撃でテッカグヤに指示を出す。

 

「テッカグヤ、タネばくだん!」

 

 テッカグヤが謎の正体にタネばくだんを打ち込んだが謎の正体はかなり身軽で回避された。全員がその回避ぶりに驚かせられる。

 

 再び前方に身構えると水しぶきを再び発生させながら誰も見たことがないというその姿をキョウスケ達が初めて見た。体を震わせながら睨んだようなそんな目つきでキョウスケ達を見つめる。

 

「ミ、ミロカロスだ!」

 

「野生のミロカロスやと!?見たことないで!」

 

「ちょっと待って…この子…!」

 

 眼前に現れたのがミロカロス。この海域には住んでおらず野生のミロカロスなど目撃例がほとんどないぐらい。レイカが指を差すとキョウスケが驚く。何とこのミロカロスは色違いだったのだ。特に攻撃したのにも関わらず反撃の意思を見せることなくキョウスケ達の方を見つめている。

 

 あまりの美しさに船長は何故か石化。キョウスケもテッカグヤをボールに戻す。色違いのミロカロスなど野生では存在しないのではないかと言われていたほど。

 

 その場にいる全員が息を吞む。

 

「き、綺麗…」

 

「野生のミロカロス…然も色違い…」

 

「……」

 

「額にかすり傷…アナタいじめられたの?」

 

 ミロカロスには体と顔に傷が出来ており何かしらの捕獲や他のポケモンからの攻撃などを喰らった可能性がある。リャフレの言葉に全員が黙り込む中でキョウスケがそっとミロカロスに近づいて行く。

 

 ミロカロスは不思議そうながらも警戒したようなそんな目つきでキョウスケを見つめている。

 

「キョウスケ?」

 

「あっちむいてほい!へブラ!」

 

「ポケモンにあっち向いてほいする人初めて見たよ…」

 

「いつもの兄貴にしては深刻なシリアスぶりだったから見て安心したよ」

 

「逆に今の光景で安心するんですか?」

 

 キョウスケがいきなり指をミロカロスに向けた瞬間にミロカロスの尻尾がキョウスケの頬を襲い、その勢いは凄まじく海面まで吹き飛ばされる。リャフレが慌ててキョウスケの方に近寄る中で何故かレイカは安心したような表情。

 

 すると急に海面がブクブクと泡立ち始めたと思えば何故かキョウスケが金ぴかとなって戻ってきた。レイカは真顔でそれを見て全員が呆気に取られたような表情を浮かべている。

 

 そのまま元のいた位置に元々その場にいたかのように着陸すると…

 

「7つのモンスターボールを揃えし者よ。さあ願いを言うがいい」

 

「リャフレ」

 

「え?私が聞くの?分かった」

 

 金色に光り輝きながら堂々とそう言い放ったキョウスケ。レイカはそれに便乗するかのようにリャフレに促すとリャフレは戸惑いながらも自分達を見つめているミロカロスに尋ねる。

 

 ミロカロスの口は動いていないが何か聞いた様子。石化を解かれた船長と共に赤髪と丸坊主の船員がその状況を見つめる。堂々と腕組みをしているキョウスケに対してリャフレが耳打ちで…

 

「何で攻撃してん。ぶっ殺すぞお前。だってさ」

 

「めっちゃ口悪いやん」

 

「それはたやすい願いだ。一つ目の願いを叶えてやろう」

 

「めっちゃ口悪くてたやすい願いなの!?」

 

「お前の鱗を100万でくれ!」

 

 ヒソッと聞いていたレイカが呟く中でキョウスケが願いを叶えると言って黙り込むとそのまま倒れ込む。然し7秒で起き上がる。そんな中で鱗をくれと言った船長にミロカロスから水を浴びせられサングラスが吹き飛ぶ。

 

 船長は何も言わずにサングラスを拾いに行くとミロカロスが身を乗り出しキョウスケを尻尾で思い切りしばくとキョウスケが倒れ込んでいる間にテレパシーで…

 

(お前タネばくだんなんてワイの効果抜群やぞ。食らったらどうするつもりやってん。てかお前なんでテッカグヤなんて連れてんねん。デカい枠は私やろが!)

 

「おいレイカ」

 

「何?」

 

「このミロカロス、すっごい口が悪い」

 

「さっき口悪いよって言ったじゃん」

 

「えっと…要するに目的は何なの?出てきたという事は何かしら目的があるんでしょ?」

 

「うっさいカス。どっか行けだってさ」

 

「口悪すぎやろこのミロカロス!」

 

 ミロカロスにはさぞやとんでもない理由が控えているのかなと思いきや出てくる言葉は暴言の嵐。とにかく何故攻撃されたのかの恨みの言葉が多くよく見たらキョウスケしかしばいていない。

 

 レイカが目的を訪ねた時もリャフレ越しに呟かれレイカが思わず声を張り上げる。するとミロカロスが一息吐きながら尻尾を何かを寄こせとばかりに動かすと…

 

「え?何今度は…」

 

「ゴージャスボールを寄こせ。さむなくば攻撃した罪でお前らの船を破壊する。そのボールを出したら私がお前の仲間になってやる…だってさ」

 

「それは聞き捨てならねえな!」

 

「今日出番なかった奴!」

 

「うるさい!お前らが出番を出さないからもうじきこのシナリオ終わるじゃねえか!」

 

「相変わらずメタいこと言うなこのリス!」

 

 ミロカロスに人間に対しての恨みは聞かれず呟かれたのは今この場でキョウスケとレイカが自分に対して攻撃してきたぐらい。その見返りとしてゴージャスボールを要求してきた。

 

 その中で仲間になってやるとの言葉に怒りを抱いていた今日出番がなかったヨクバリスがボールから飛び出してきた。ヨクバリスがミロカロスに指さすと思い切り詰め寄っていったがミロカロスに水をぶっかけられ撃沈した。

 

 このままだと沈められてしまうのでレイカにゴージャスボールを要求するとバッグの中に入っていたゴージャスボールをキョウスケに渡す。

 

 キョウスケがミロカロスにボールを向けてみるとミロカロスは自らボールに当たりそのままボールに収まった。あっさり捕まり一同唖然とした表情になっている。

 

「え?終わり?本当に終わりなの?」

 

「出してみる?」

 

「出してみた方がいいんじゃない…」

 

 このタイミングでヨクバリスと同じく出番がなかったピチューが船での睡眠から合流しキョウスケ達の方にへと駆けつける。恐る恐るキョウスケがボールからミロカロスを出してみるとミロカロスから先ほどの敵意が無い。だが相も変わらず睨みつけたような目つきをしている。

 

 何か攻撃されるのではないかと思っていた3人だったがその前にピチューが立ちふさがると可愛いものにミロカロスが弱いのか。顔を背けた後にボールに戻ってしまった。

 

「ボールに戻ったんだけど…」

 

「こっわぁ…」

 

「ピチュ!」

 

「とりあえずアーカラ島向かうか…」

 

 ピチューの行動とその圧力にびっくりしたキョウスケ達だったがミロカロスに水を掛けられ撃沈していたヨクバリスと船長を起こし再びアーカラ島への道を再開する。固まっていた赤髪の女性と丸坊主の男性がキョウスケからの一礼を受けて、頷き返す始末。

 

 海域に出現しない貴重なポケモンとの出会いで数多くの者のメンタルがへし折られる形となったが…

 

「で?聞きそびれたけどこの冒険の目的は?」

 

「コケコさんの親族に会いに行く!」

 

「らしいぜ」

 

「流石カプの子…目標もでかいわ…」

 

 ミロカロスという仲間を加えキョウスケ達はアーカラ島へ。リャフレが会いたいというカプの親族に会いにカンタイシティにへと足を踏み入れるのだった…




丁度次回からアーカラ島ですね。頑張ります。ではでは。
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