いつも通り頑張りますのでよろしくお願いします〜。
前回のあらすじ!栗松、帰国の準備をしろ。以上です。
「わあ…見事に意味不明なあらすじですね…」
「栗松…?」
「恐らく突っ込んじゃいけない奴だと思います」
チャンピオンハルトをぶん殴りさらにウネルミナモに他世界の技をぶつけたりしていたキョウスケ。ホゲータが持っていた卵を預けたジニアの計らいなどで寝床と食堂を提供してもらえる事となりあっという間に3日が流れた。
アップルアカデミーでは宝探しの時期が近づく中、ペパーやアオイとウネルミナモ案件で交流を深める中でネモとは卵案件で交流していた。今キョウスケがいるのが化学室。ジニアから呼び出しがあったのだ。
「で栗松。わざわざ卵案件で呼んだという事は動きがあったんだな?」
「ジニアです…ええ、まあ。どうやらこの卵パルデアの子じゃないみたいで…流れ着いたんだと思います」
「ホゲーニ!」
「よくそんなのをホゲータが持っていたね?」
「食べ物と思っていたんじゃない…」
ヨクバリスがわざわざ出て来て卵について発言しようとしたその時。ホゲータから火炎を喰らいアフロになりながら倒れ込む。キョウスケがそれを見て笑っているとヨクバリスがキョウスケに襲い掛かり、取っ組み合いの喧嘩になりそうな所でガブリアスが2人を殴りつけ止める。
「ぐはぁ!な、何をするだー!許さん!」
「そうだそうだ!せめて腹を殴れ腹を!」
「いや、そういう問題…?」
「と、とにかく装置によればもうすぐ生まれるとの事です。ホゲータさんも食いついてますし見守りましょう」
「やなこ…」
ジニアに対して何故か中指を突き立てながら呟こうとしていたキョウスケとヨクバリスが再びホゲータから火炎を食らって倒れる中、卵が少し飛び跳ねて大きく揺れる。モトトカゲも出て来て装置の方をガブリアスとともに見つめるが、ウネルミナモはそもそもボールの中にいるだけとデカすぎるので出てこない。
「だ、大分揺れたよ!?」
「これは生まれる前の合図なんです。もうすぐですよ」
「そんな事早く言わんか!」
「今言ったからね」
アフロの頭状態でキョウスケが急に立ち上がりジニアとネモに向かって叫ぶ中、ネモが諭すように一言呟く。キョウスケとヨクバリスもその生まれる瞬間をマジマジと見つめる中、放課後の化学室に入って来たのはペパーとアオイ。
全員が装置を見つめているので入り口付近で待機していたが、気づいたジニアが手招きで近づくように諭す。
「何だカップル。ここではミナモは出せないぞ?」
「カップルじゃねぇし。まあ今大変な状況だから後で話すわ」
「ポケモンの卵?」
「そう。もうすぐ生まれるんです」
大きく揺れ卵にヒビが入って行く。ペパーとアオイも混じりネモとジニアも卵を見つめて行く中で、数日温めた甲斐がありジニアは卵が光を発したタイミングで装置のカバーを開き、温める装置を切る。眩い光でその正体が見えない中、光が晴れると可愛らしい声が聞こえて来た。
「チュチュ?」
「ちっちゃーい!可愛いー!」
「ホゲーニ!」
「予想より小さいけどホゲータが1番嬉しいだろうな」
アオイがネモと共に見つめる中、ペパーがホゲータを見ながら呟く。ホゲータが装置に飛び乗り、おめでとうと言わんばかりに声を上げる。生まれて来た緑色のポケモンは首を傾げる。ジニアが写真を撮り図鑑で調べると思わず笑みを浮かべた。
「はは…そりゃパルデアにはいませんよね…」
「どしたソニア。何か分かったのか」
「ジニアです…この子はシェイミ。シンオウに伝わる幻のポケモンです。卵にも生まれた事がないので初の事になりますね」
「そうなんですか!?凄いよホゲータ!お手柄だね!」
「ホゲーニ!」
生まれて来たのはまさかのシェイミという幻のポケモン。卵すら発見されていないという幻のポケモンなだけに全員は思わず驚きの反応を見せるが、そんな事よりホゲータが1番嬉しそうだ。シェイミは最初は怯えていたがホゲータに甘えた反応を見せる。
「シンオウの幻がどうしてここに?」
「卵見つかってないのなら…」
「どうでもいいだろコップル」
「だから…って微妙に違う…」
キョウスケのボケに突っ込もうとしたペパーだが、微妙に違う言葉で思わず言葉を止める。シェイミにモトトカゲとガブリアスが近づき、さらにヨクバリスが変顔を浮かべながら近づくとシェイミは笑顔に。ポケモンを中心に和やかなムードに包まれる中…
「で?結局話しって何だよコショウ」
「名前間違えるのわざとちゃんか…?まあいいけどよ。アップルアカデミーでもうすぐしたら宝探しがあると言うのを知ってるか?」
「ああ。浦島が竜宮城に行く…」
「それ昔話!宝探しというのはアカデミーのイベントなんだよ」
ポケモン達が絡んでいる間にペパーとアオイがキョウスケに話しかける。ここまで来て話したかった事は宝探しで秘伝のスパイス探しをしたいというがヌシポケモンがいるという話し。バトルの腕前がないためにハルトを倒したその実力を借りたいという事だ。
何故あらすじで説明したかって?それはちょくちょくキョウスケがボケて話を遮ったからだ。
「秘伝のスパイス探しねぇ…」
「協力してくれたら手に入れた時にうんまいご馳走をプレゼントしてやるぜ!」
「乗った。よろしく頼むぜ2人共」
「早ッ!?」
「美味いご馳走と聞けばなぁ!?いいよなお前らッ!」
話を聞いてなかった筈なのにキョウスケの言葉でヨクバリス達全員が反応を示す。ペパーとアオイが驚く中キョウスケが豪快に笑う中でネモが3人に話しかける。
「ねえ」
「ん?どしたよ?」
「その秘伝スパイス探し…私も連れて行ってくれないかな」
「私は別にいいけど…先輩どうします?」
「確か1年のネモだったよな。1学期チャンピオンランクで生徒会長の。戦力は多いに越した事はないが…」
「お前そんなすげえ奴だったのか!?」
前言ったじゃん!?とネモから思わずツッコミが飛ぶ中、賛成派のアオイに対してペパーはあまり素性を知らないとだけあってかなり慎重に見ていたが深く息を吐くと…
「ここでダメというのも気に食わねえしな。キョウスケがいいなら」
「許可する!」
「返事早いちゃんだな!?」
「ホント?ありがとう!じゃあ宝探しの日に…」
「待った待った!宝探しも始まっちゃいねぇって!」
安心したのか目を輝かせるネモに詰め寄られる形でペパーとアオイが何とか落ち着く事を諭す中、ジニアがキョウスケに近寄る。
「キョウスケさん」
「今度は何だ?坂本」
「ジニアです…あのもし宜けばホゲータさんとシェイミさん連れて行ってあげて下さい。卵産まれるまでの縁だったかもしれないとは思いますが…」
「……」
確かにジニアの言う通りだ。ホゲータとは卵のポケモンと対面させてから別れようと考えていた。キョウスケはホゲータと仲良くするシェイミを見ながら一息吐くとモンスターボールを二つ手に持つと2匹に近寄る。
「なあホゲワ」
「ホゲワー」
「シェイミと一緒に俺たちと一緒に来ないか?宿泊まっている時からも俺たちのポケモンと馴染んでいたみたいだしよ」
「チュチュ?」
「ホゲーニ!」
シェイミが首を傾げる中、ホゲータは笑みを浮かべながらキョウスケが差し伸べたボールの中へ。キョウスケがそれを見ながら驚く中シェイミも笑みを浮かべながら思い切りボールにぶつかり中に入って行く。2匹が同時に仲間となり、キョウスケも安心した様子。
「無理を言いましたけど2匹にとってはアナタと居れるのは幸せなのかもしれないですね。2匹の事よろしくお願いします」
「何か慣れねえなこういうの…」
ジニアが笑みを浮かべ遠くからペパー達が顔を合わせてホッとした表情。ヨクバリスにそんな照れたキョウスケが煽られる中、さらに月日が流れアカデミーの宝探しの日となるのだった…
はい、卵の子はシェイミでした。
何故シェイミかはこれから明らかにしていきます。
後ボケが少ないですよね。次はもっとふざけます。では。