とんでもない馬鹿が世界を巡るそうですよ?   作:命 翼

72 / 80
お疲れ様です。命です。不定期更新進めていきますよお。


お前!!じいちゃんばあちゃんがいてふざけられるんか!!

 ユウキとの出会いとドンメルを仲間にしたキョウスケは無事にフエンタウンにたどり着きそのまま叔父と祖父と祖母と再会した。ヒガナとリナが見たことないような真面目な姿で対応するキョウスケを違和感を持ちながら見つめていた二人。

 

 実家に入ったキョウスケ達は祖父と祖母を中心とした親戚たちに大歓迎されながら時間を過ごしていた…

 

「何だキョウスケ。お前仲間に女二人連れやがって。ミリさんとの関係はどうしたんだよ」

 

「ミリさん?」

 

「キョウスケの元彼女の人らしいよ」

 

「キョウスケ彼女いたんだ。こんな身なりなのに?」

 

「おいさりげなく失礼な言葉が聞こえてきたぞ。良いだろ一回ぐらい彼女作っても!」

 

 叔父がニヤニヤしながらキョウスケの事をいじる中でヒガナはミリを見たことが無いためリナがミリについて説明。叔父はキョウスケとミリが別れたことを知らずに驚いていたが祖父と祖母は驚いていない様子だった。

 

 叔父が驚いているのを軽く笑いながら祖母はキョウスケに問いかける。

 

「仲が悪くなったわけではないんでしょキョウスケ」

 

「いや…まあ。若干会わない期間は作っていたけど」

 

「よりを戻すというのは大変なことだからな。それでどうだお二人さん。キョウスケが無礼を働いていないか?」

 

「いや…無礼しか働いていないですね。急に山道を転がりだしたり…」

 

「言うなヒガナ!」

 

「何ィ!?キョウスケ!あんなに危険なことはやめろと言っていたのに!」

 

 キョウスケが祖父に謝り倒している姿を見て本当にこの二人にはふざけられないんだなと理解したリナ。ヒガナは怒られるキョウスケを馬鹿にするような笑みで見つめる。キョウスケは拳を握りしめたが当然反撃には出られず。その中で笑っていた叔父がキョウスケを見た後に…

 

「然し驚いた。あのガリュウに勝ってしまったという話を聞いて。真実なのかと疑ってしまったよ」

 

「どうキョウスケ。ストレスにはなってない?」

 

「若干英雄視って感じが嫌…かな。次勝てるかどうかも分からないし」

 

「勝てるよキョウスケなら。ポケモンバトル上手いもん」

 

「随分信用されているな」

 

 祖母からの問いかけに素直に答えたキョウスケ。リナの後押しの一言で叔父が再びキョウスケを軽くつつく。そんな孫が誇らしいのか祖父と祖母は笑みで彼を見つめている。40年間無敗だった男を大会で破って見せた。そら注目などはさほど行く。

 

 無敗だった男に一回勝っただけの英雄視。心底うんざりしているようにも見えた。ヒガナには次勝てるかどうか分からないの彼の言葉が真意に聞こえた。

 

「自分が進む道を信じたらええ。それが一番よキョウスケ。娘からキョウスケが引きこもったって聞いた時は凄く焦ったけど…」

 

「いつの話してるんだよばあちゃん…」

 

「そう言えばお前の両親とレイカは元気にしているか?」

 

「ああ。何にも無さそうに。会ったらよろしくとも言われた」

 

「レイカ?」

 

「キョウスケの妹さん」

 

 次々に知らない名前が出てくるから驚きを隠せないままでいたヒガナ。最後に祖母に直接連絡があったのはガラル地方で行われたジムチャレンジにキョウスケが敗れた日の事。心底落ち込んでいた彼の姿を見てたまらず連絡したというがそのことが余程に印象に残っているのか。

 

 祖母の一言にキョウスケは恥ずかしそうにしていた。自分達がいる縁側前ではポケモン達が遊んでいる。

 

 そんな中で祖母はキョウスケにとある写真集を持ってきた。

 

「これ。全国新聞で出てきたお前の姿だよ」

 

 写真集には新聞で映ったキョウスケの姿や昔の頃ホウエン地方にいた時のキョウスケの姿が映っていた。ガラル地方に引っ越したのが随分と前なので当然幼少のころだ。

 

 ヒガナがへえと言いながらキョウスケを少し馬鹿にしたかのような笑みに軽く拳を握りしめたキョウスケ。その隣でリナは写真集を真剣に見つめている。

 

「ヨノワル?今キョウスケ持っていないよね?」

 

「ん?ああ…昔俺の手持ちだったポケモンだよ。ガラルで亡くなっちゃったけど」

 

「でもキョウスケガリュウと戦った時ヨノワールを連れていたよな?」

 

「何か運命かな。アイツから姿を見せた感じで」

 

「意外…ずっとヨクバリスだと思ってた」

 

 ヨノワル。最初にキョウスケが手持ちに入れていたポケモン。10年前ガラル地方にてロケット団によって命を落とした。その時に会ったのがヨクバリスの進化前のホシガリス。彼と共に再始動したキョウスケはガラル地方横断中にヨノワールに会った。

 

 ヒガナは写真に写っていたヨノワルを見た後にヨクバリスの方を見つめ意外そうにする。

 

 そんな中で叔父がキョウスケに語り掛けながら立ち上がると…

 

「なあキョウスケ。久々にバトルしないか?」

 

「いいけどどこでやるんだよ?」

 

「丁度フエンジムのジムリーダーが旅行に行っていて休んでいてな。俺代理でリーダーやった時にスペアキーを貰っているんだよ」

 

「自由なんだなホウエン地方のジムリーダーって。ガラルとはえらい違いだな」

 

「親父達も来るよな。孫の戦う姿見たいだろ?」

 

「いいねえ。折角だし見させてもらうよ」

 

 引っ越す前はちょくちょく叔父とバトルしていたキョウスケ。だが結果は叔父の容赦なさにより敗戦に敗戦を重ねた。たまたまこの日がフエンタウンのジムリーダーが不在という事もあり一行は実家から移動してフエンジムへ。あらかじめフエンタウンのジムリーダーに使用するという許可取りをした後にジムに入る。

 

 普段活動している際はチャレンジャーを誤魔化すために温泉に似たシステムがあるがこの日はバトルコートだけが広がっているような状態。

 

 ジムに入った後に電気を付けてキョウスケと叔父だけバトルコート内に入り祖母たちはリナたちと共にバトルコート外から観戦に入る。だがジムに電気が付いたのを知ったフエンタウンの市民がジムでのバトルを見ようと大量に入ってくる始末。いつの間にか大所帯となっていた。

 

「キョウスケ!頑張って!」

 

「おい母さん!俺わい!」

 

「あんたは自由に!」

 

「叔父さん。あの時と一緒だと思うなよ」

 

「当然だ。あの時と一緒の全力で行かせてもらうぜ」

 

 祖母からの応援がキョウスケだけ行っているのに叔父が疑問を抱く中でキョウスケは集まってきたギャラリーにいつも通りと変わらないなと思いながらボールを構える。キョウスケのバトルをしっかり見るのはキンセツシティ以来。ヒガナとリナも若干集中気味で見つめる。

 

 キョウスケの語り掛けに叔父がニヤリとする中でキョウスケが繰り出したのはヨクバリス。そして叔父が繰り出したのはバシャーモだった。

 

「行くぞキョウスケ!バシャーモブレイズキックだ!」

 

「シャ!」

 

「そう来ると思った!ヨクバリス、カウンター!」

 

 バシャーモが空中に高くジャンプするとそのまま足に炎を纏わせてヨクバリスに向かって落下していく。ヨクバリスは防御の構えを作り出すとそのままバシャーモの攻撃をその場から微動だにしないまま耐えきり、バシャーモの足を掴んで思い切り投げ飛ばす。バシャーモは手で地面を掴んだ後に軽くジャンプして態勢を立て直すと…

 

「ヨクバリス、じしん!」

 

「バシャーモ、ブレイブバード!」

 

 ヨクバリスが拳で地面を叩きつけて大きくその場を大きく揺らす中でバシャーモは振動が来る前に再び高々とジャンプして再び足を向けた後に風を纏いながらヨクバリスに向かって落下していく。

 

 バシャーモがヨクバリスに向かって思い切り突進しぶつかった後にヨクバリスは少しばかり吹き飛んだが余裕そうにバシャーモを軽く挑発する。

 

「驚いた…!本当に強くなって…!」

 

「バシャーモ、ブレイズキック!」

 

「サイコファング!」

 

 バシャーモがその場の地面を強く蹴り出すとそのままヨクバリスに向かって行き足に炎を纏わせて蹴りかかる中でヨクバリスは脇腹で蹴りを受け止めながらバシャーモに噛みつく。噛みついた後にそのまま噛んだままバシャーモを吹き飛ばす。

 

 思ったよりの勝負となっていて祖父と祖母は目を輝かせている。焦っているのは叔父。思った以上の成長で焦っている感じだ。

 

「ヨクバリス、ギガインパクト!」

 

「すなかけ!」

 

 ヨクバリスが地面を蹴りだした後にオーラを纏いながら突撃していった中でバシャーモは砂を巻き上げヨクバリスに浴びせると攻撃を中断させる。そして叔父はニヤリと笑みを浮かべると指示を出す。

 

「ブレイブバード!」

 

「攻撃できないなら…!ヨクバリスカウンター!」

 

 バシャーモはその場の地面を蹴りだしながらヨクバリスに向かって走っていくとそのまま目を瞑りながらも防御の構えを作り出したヨクバリスに衝突。吹き飛びそうになったがバシャーモを掴んで踏みとどまるとそのまま目を開けてバシャーモを地面に叩きつけた。

 

 砂煙が舞い上がる中でバシャーモが戦闘不能となりヨクバリスも倒れ込んで戦闘不能となった。

 

 祖父と祖母の拍手からギャラリーから若干の歓声が上がる。二人共ボールにポケモンを戻すと…

 

「あのヨクバリスが倒れた!?」

 

「叔父さんも本当に強いね…」

 

「本当に強くなったな。バシャーモで手詰まりだったのに!」

 

「ホントつええな。おじさんのバシャーモは。行くぜドンメル!」

 

「メ!」

 

「だったら俺も…!行くぞキュウコン!」

 

 キョウスケの2体目が先ほど仲間にしたばかりのドンメルそしてキョウスケにとってはバシャーモを突破できなかったからこその初対面であるキュウコン。ヒガナとリナが心配そうに顔を見合わせる中で横目で見るキョウスケの祖母と祖父は本当に楽しそうにこのバトルを見ている。

 

「キュウコン、あやしいひかり!」

 

「ドンメル、だいちのちから!」

 

「メ!」

 

 地面を足で触れた後にキュウコンの地面から熱波が放たれる中でキュウコンが放った光がドンメルに命中しドンメルは混乱状態となる。ドンメルがフラフラする中で叔父がキュウコンに向かって指示を出す。

 

「キュウコン、ねっさのだいち!」

 

「まもる!」

 

 キュウコンの目から放たれた光がドンメルの地面から噴出しようとする中でドンメルはどうにか混乱を振りほどき自身にバリアを展開し一撃を防ぎ切ると続けざまに指示を出す。

 

「ドンメル、じならし!」

 

「イカサマ!」

 

 ドンメルが地面を叩きつけようとしたがあまりに混乱し過ぎて技を放てず。キュウコンがオーラを纏いながらドンメルに向かって行き思い切り突進をかます。ドンメルは大きく空中に飛ばされそのまま落下するとあっけなく自分の混乱によって戦闘不能となる形に。

 

「あちゃあ…やっぱり駄目だったか…」

 

「戦闘慣れしてないところを見ると野生かい?」

 

「そうなんです…まだ荷が重かったのかも」

 

「今回のバトルも貰ってしまおうかな!」

 

「今から出すポケモンに対して驚くなよ!行くぞレックウザ!」

 

 全員が驚いた。キョウスケのボールから出てきたのは伝説のポケモンであるレックウザだったからだ。叔父も流石に焦りの色を隠せない中でキョウスケはニヤリとした表情を浮かべる。

 

「行くぜレックウザ!きあいだま!」

 

「イカサマ!」

 

 レックウザから放たれた波動がキュウコンに向かって行く中でキュウコンは再びオーラを纏いながら突撃していく。波動はキュウコンに命中せずキュウコンはそのままレックウザに…と思ったその時だった。

 

 レックウザの姿がキュウコンの視界から消えそして真後ろからその姿を見せた。

 

「嘘だろ!?」

 

「きあいだまはフェイクだ!りゅうのはどう!」

 

「大技をあえて囮に…!?」

 

 キュウコンの真後ろからゼロ距離で波動を撃ち込んだレックウザ。キュウコンから砂埃が舞い上がる中でキュウコンは一時期はレックウザを睨みつけていたが力尽きそのまま戦闘不能となった。叔父が焦った表情を見せる中でキュウコンを戻すと次に繰り出したのはバクーダだった。

 

「伝説のポケモンが相手ならこちらも全力で相手するぜ!」

 

「まさか!?」

 

「行くぞバクーダ!」

 

 額に付けていた鉢巻を軽く叩くと光が発せられそこからバクーダが光り出す。殻のような物に包まれたバクーダは姿を変えメガシンカを果たした。

 

「すっげえ!メガシンカだ!」

 

「やったれぇ!」

 

「恐れ入るよ本当にアンタには…だったら久々にやるかレックウザ!」

 

 レックウザとキョウスケがうなずき合う。ギャラリーがメガバクーダに興奮する中でレックウザとキョウスケが目を瞑り大きく息を吐くとレックウザが光り出す。そして雄たけびを上げながら黒色に変化しレックウザもまたゲンシカイキの姿となり辺りに嵐が吹き荒れるようになった。驚いた様子の叔父。

 

 そんな中で祖母と祖父はにっこりとただ成長した孫の姿を喜んでいるようにも見えた…




見てくださりありがとうございます。またよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。