とんでもない馬鹿が世界を巡るそうですよ?   作:命 翼

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お久しぶりです命です。まあ頑張って行きますん。


うお!?前から自転車がぁ!!

「さてようこそ俺の秘密基地へ!歓迎するぜボーイたち!」

 

「今の一瞬でどうやって作ったんだ…」

 

「多分あれ…採寸している時じゃないかな…」

 

 111番道路から113番道路に繋がる大木付近にてギリーに話しかけた一行は一度は彼を変人扱いして通り過ぎようとしたのだがユウキの情報があるという言葉を過信してしまい彼について行く形で大木付近へ。

 

 採寸していた時に作っていたと思われる人数人は座れ、何ならそれなりにデカい銅像さえも置けそうなぐらいの広々とした空洞に案内される。その空洞の真ん中ぐらいにギリーが腰かけリナやヒガナが周りを見渡している間にギリーが声を発する。

 

「さてユウキについてだったな」

 

「話さなかったら憎しみで殺してやるからな」

 

「代償重すぎるだろ」

 

 真顔で言い放ったキョウスケに顔を若干引きつりながら言い返すヒガナ。その心配はないとばかりにギリーは自信満々の表情と人差し指を軽く左右に振ると若干一息吐きながら立っている3人に話しかけた。

 

「ユウキを見たのはつい最近だったかな。丁度アンタらと会った後だったと思う」

 

「どうして私達と会った後だったってわかるの?」

 

「妙に苛立っていたのとアンタらの名前を発していたからそうだろうなと」

 

「その時からサリーはここにいたと?」

 

「ギリーね」

 

 ギリーが見たというタイミングは丁度キョウスケ達がユウキと軽くにらみ合いをした後だろう。ギリーは表情を変えずに答えて見せたが人が最近じゃない出来事を軽くしか会っていない者たちの記憶を覚えている筈がない。

 

 言葉を発していたという事はキョウスケ達がフエンタウンの方に抜けたタイミングと同時期と考えてもいいだろう。だが何故ユウキが111番道路の方に向かったのか。目的が読めない。

 

 ちなみにキョウスケがわざと名前間違えた件は無視。キョウスケはしてやったりの表情をしていたがギリーは少し難しい表情をしていたヒガナの方を見ていたためイラつかせる未遂で終わった。

 

「何故111番道路に君が向かう事があるんだい?と俺は尋ねた」

 

このタイミングで立ち上がったギリーはまるで政治家にもなったかのように3人に背を向ける。そして手を謎に高々と上げた後にクルっとこちらに振り返り…

 

「彼は答えた。りゅうせいのたきに用があると。そこまでは答えてくれなかった。急いでいるとも言っていたな」

 

「急いでいる…?何か用事でもあったのかな」

 

「トイレしたかっただけじゃねえか?」

 

「あんた一回ぶっ飛ばすよ?」

 

 ギリーの言葉に思わず首を傾げるリナそしてキョウスケは鼻をほじりながら自分で聞きたいといった立場だったのに興味無さげに呟いた一言にヒガナは思わず拳を握りしめる。

 

 だがそんなヒガナの方を一切見ずにキョウスケは口笛を吹く始末。リナが軽くヒガナを抑える。

 

「何故急いでいるのに俺に話しかけたんだい?ってとも聞いた。俺の勘が何か彼が焦っているようにも感じたからな」

 

「そう言えば何と?」

 

 ヒガナがそう問いかけた瞬間にギリーの表情がニヤリとした堂々とした表情から若干変わる。それは少し不穏そうなそんな表情ではなくどこか疑問に感じたかのようなそんな表情にも見えた中でこう答えた。

 

「フエンタウンを行った後に必ずこちらを通ってくるからと。俺は意味が分からなかった。伝言って感じでも無し。どこか爪痕を残したい風にも感じたが…」

 

 ここでギリーは言葉を詰まらせる。首を傾げ疑問だらけで言葉に出来ないような感じだった。ヒガナとリナが疑問を抱いたかのように顔を見合わせた後にキョウスケが「なるほどな」と一言だけ呟いた。

 

 視線がキョウスケの元に集まる。そんな中でキョウスケは一息吐くと…

 

「どこでフエンタウンに行くと気付いたかどうかは分からないが…奴の思惑と俺たちの思惑はある程度同じだったって訳だ」

 

「どういう事?」

 

「トウカシティを必ず訪ねてくる。そのためにはハギ老人のルートは考えづらい。だったらりゅうせいのたきの方に向かってくると」

 

「読まれていたってこと?でも今後ユウキにとって私たちが害があるかどうか」

 

 キョウスケの言葉にそう言いきろうとしたヒガナの言葉を遮るかのようにリナが答えた。

 

「レックウザがキョウスケの元にいるってだけでユウキにとっては不釣り合いなんじゃ?」

 

「でもなんで…?」

 

「とりあえず俺から話せるのはここまでだ。いくつか質問してみたが曖昧な回答だったからアンタたちのポイントにはなり得ないだろうぜ」

 

「よし分かったありがとう。後で100ペリカ奢るぜ」

 

「何の通貨だよ」

 

 ユウキはりゅうせいのたきの方に向かった。何故かどうかは分からないがそれだけ分かれば十分な情報だろう。親指を突き立てニヤリと笑いながら呟くキョウスケに対して真顔で背後からツッコミ返すヒガナ。

 

 俺はもう少しだけここにいるぜとだけギリーが伝えた後にキョウスケ達が彼に感謝を伝えその場を去っていく。

 

 だが疑問が疑問を呼ぶ。何故彼がりゅうせいのたきの方に向かう必要があるのか、何故彼が自分達がフエンタウンの方に向かったのを知っているのかと。

 

 考える的な意味で3人の表情が少し暗くなったその時に前方から声が聞こえてきた。

 

「キョウスケさーん!」

 

「うお!?前から車が!」

 

 3人の中で一番前に出ていたキョウスケが謎の声が聞こえてきた何かに轢かれどこぞのヤムチャみたいに吹き飛ばされた後に地面に跡を作って倒れ込む。キョウスケを吹き飛ばしたのは自転車に乗っていた少女。赤いリボンを付けている。

 

 リボンの少女がキョウスケに謝っている時にヒガナとリナが彼女に近寄る。

 

「あれ?アンタ確かキンセツシティで…」

 

「やや!これはキョウスケさんの旅の仲間!私改めてハルカです!」

 

「自転車乗ってあの砂漠突破してきたんだ…」

 

 リナが凄いとばかりに見つめているとキョウスケが唇を尖がらせてハルカに向かって行くと…

 

「テメエ!何してんだァ!」

 

「すいません!直前で止まる予定だったんですが!」

 

「いや既に直前でも事故に近いよ」

 

「まだ未遂です!」

 

「もう事故だよ」

 

 キョウスケの拳の握りしめでの言葉にハルカが思い切り謝り倒す中でヒガナの言葉に言い返しリナにバッサリ切り捨てられ思わず顔を俯くハルカ。キョウスケは頭に出来上がったたんこぶを何事も無かったかのようにちぎりそしてあらぬ方向に捨てた中で…

 

「あ!用事思い出しました!キョウスケさん!あそこから私強くなったんです!もう一回バトルしてください!」

 

「何!?ガンダムファイトだと!?」

 

「一言も言ってねえよ」

 

 ハルカからの言葉にキョウスケは驚いた反応を見せる中で今度はヒガナからの一言に思い切り口を開けた状態で彼女を見つめる。ヒガナは若干またしてもイラつきはしたがここは抑えた。

 

 ヒガナを見て満足したのかキョウスケは親指を突き立て「いいよ」と堂々と言った。

 

「わあ!ありがとうございます!」

 

「ユウキの件わい」

 

「バトルなんて数十分で終わるぜ。デュエル!」

 

「何か種目変わっているんだけど…」

 

 謎に顔が強張りボールを持ったキョウスケ。ヒガナとリナは溜息を吐きながらも二人から離れるとハルカもキョウスケから距離を開ける。

 

「強くなった姿見せます!行くよバシャーモ!」

 

「もう進化してんのかよ!行くぜドンメル!」

 

 ハルカの先鋒は前回当たった時はワカシャモだったバシャーモ。対するキョウスケの一体目はドンメル。進化系の差では明らかに差がある組み合わせだ。自信満々のハルカは拳をグッと握りしめるとバシャーモに指示を出す。

 

「行くよバシャーモ!でんこうせっか!」

 

 バシャーモが地面を蹴りだしあっという間にドンメルの目の前に。そんな勢い任せのハルカに出遅れる形でキョウスケはドンメルに指示を出す。

 

「ドンメル、まもる!」

 

 思い切り蹴りに掛かったバシャーモの攻撃をドンメルがバリアを貼ることで防ぎ切りバシャーモは若干態勢を崩されたような態勢に。それを見たキョウスケがつかさず反撃に出る。

 

「じならし!」

 

「バシャーモみきり!」

 

 ドンメルが地面を足で叩きつけ衝撃波を巻き起こしそして態勢を崩し気味のバシャーモがしっかり地面に足を付けたその瞬間にバシャーモがみきりの態勢に入ろうとしたその一瞬。バシャーモに衝撃波が直撃。地面に少し跡を付けながらバシャーモはその場に踏みとどまる。

 

 息を吐いたのはバシャーモそしてハルカは再度反撃に出る。

 

「かわらわり!」

 

「ふんえん!」

 

 バシャーモがジャンプしたその一瞬を確認したキョウスケはドンメルにふんえんを指示。ドンメルの背中から発射された火炎が殴り掛かろうとした拳に命中しほのおたいぷのバシャーモでも耐えきれず技を中断。それを見たハルカは驚かせられる。

 

「凄い…!技を中断させた!」

 

「いや…中断されて当然だったと思うよ」

 

 リナが驚いているとヒガナが一言呟いた。リナがヒガナの方を見た瞬間にヒガナがその理由を話し始めた。

 

「ドンメルとバシャーモ。明らかにドンメルの方がスピードは劣る。だけどあのジャンプ…恐らく空中から地面に叩きつけようとしたんだろうけど…元々地面にいるドンメルから見たらかっこうの獲物」

 

「ジャンプしたらどんな早いポケモンでもひこうタイプ以外なら数秒はかかる。直撃じゃなくて技を中断に持って行かせたのはバシャーモ自体のポテンシャルだと思う」

 

 残酷ながらも冷静な分析。だがハルカ自体バシャーモにジャンプしろという指示は出していない。それは独断。リナはその言葉を聞いて息を吞んだ。少し歯を食いしばったハルカはバシャーモに指示を出す。

 

「ブレイズキック!」

 

「ドンメル、まもる!」

 

 バシャーモは再びジャンプ。そして足に炎を纏わせそのままドンメルに向かって落下。ドンメルはそれを測っていたかのようにバリアを張り込み再度バシャーモの一撃を耐えきる。

 

 そのバシャーモがふらついた一瞬の隙をキョウスケが見逃すはずがなく…

 

「ドンメル、だいちのちから!」

 

「みきり!」

 

 ドンメルが声を張り上げそしてバシャーモの足元から炎が噴き出してくる。バシャーモはみきりの態勢に入ろうとしたがふらついた分技の開始が遅れた事実。直撃を喰らいバシャーモは吹き飛ばされる。

 

 前回はヨクバリスのほぼ瞬殺だったためハルカの戦術の部分をしっかり見えることは無かった。力押しながらも同じタイミングでのダメージ。ヒガナは少し勿体なく感じていた。

 

「でんこうせっか!」

 

「じならし!」

 

 バシャーモが地面を再度蹴り出しあっという間にドンメルの目の前へ。今度はドンメルの技が放たれる前に襲う事に成功しドンメルの顔面を蹴りつける。だがふらついた程度に過ぎないが好機でもある。ハルカは追撃で指示を出す。

 

「かわらわり!」

 

 そのまま拳を握りしめたバシャーモが前足を出しドンメルを殴りつけて地面に叩きつける。砂埃が強く舞い上がる中で砂煙の中でバシャーモを直撃したのは先程喰らっただいちのちから。バシャーモは吹き飛ばされそのまま地面に落下するとそのままバシャーモは戦闘不能となった。ハルカが驚きを隠せずにいる中で…

 

「ドンメルは元々亀のように中腰スタイルの態勢。バシャーモみたいに叩きつけられての態勢の戻し方に差がある。ふらついた時の態勢での攻撃には仕方ないかと思ったが、元の態勢に戻してくれるとはな」

 

「これを見越してのだいちのちから…!」

 

「だが致命傷になっていないとは言っていないがな」

 

 砂煙が晴れるとそこには戦闘不能となっているドンメルの姿。ハルカはまたしてもそれを見て驚きを隠せずにいる。リナも勝った流れだったかと思っていたため驚きを隠せずにいたが…

 

「元々のバシャーモのポテンシャル…そして攻撃力の差…」

 

「当たり所が悪かったとかじゃなくて…?」

 

「それもあるかもしれないね。だけど悪くなくても戦闘不能になっていたと思う」

 

 キョウスケは息を吐いた。戦術では有利を取っていたがまさか相打ちに持っていかれるとは。キョウスケ自身も油断が少しだけあった。

 

 ドンメルを戻したキョウスケは2体目にヨクバリスを出した。そしてハルカが繰り出したのは前回メガシンカしたサメハダーだった。

 

「この子で勝負ですキョウスケさん!」

 

「見た組み合わせだな…」

 

 鼻息を荒くしているのはサメハダー。前回やられただけにサメハダー自体もリベンジに燃えている。ヨクバリスもそれを迎え撃つ態勢だ。戦術と実力が張り巡らされた先鋒からパワー自慢の2体目のぶつかり合い。

 

 自信ありげのハルカと冷静な表情をしているキョウスケ。その様子をリナとヒガナは冷静に見つめていた…

 

 




ここまで読んでくださりありがとうございます。
かなり今回は工夫しましたが…少しでも読者の方に「お?」といい意味で持って貰えたら幸いです。
ではまた次回。
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