とんでもない馬鹿が世界を巡るそうですよ?   作:命 翼

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お疲れ様です。事前に言っておきますが今回はギャグ等薄めです。よろしくおねがいしますね。


何かの仇!覚悟しろ!何の仇だ?

「本当に良いのかい?お前にはここから離れるという選択肢は十分あるんだよ?」

 

「本当にここに向かってきているのが奴らだというのだったら俺はその運命から逃げるような奴にはなりたくない」

 

「そうかい。私の連れもいることだ。私も少しだけお前たちの遭遇に付き合うとしよう」

 

 114番道路から115番道路に繋がりそこからカナズミシティに戻る通路の道中にあるりゅうせいのたき。そこの114番道路から入ってくる入り口で待っている二人の男女。一人はヒガナが心配していた老婆であり一人が前回キョウスケと若干鉢合わせる形となったホウエン地方チャンピオンであるユウキ。

 

 一通りの話し合いを終えた両者は老婆の方からこちらに迫ってくるという気配を感じるという言葉通りその迫ってくる気配を待っている構えを取っている。

 

 老婆にはしっかりとユウキが無言ながらも拳を握りしめている姿が目に入っていたが何も言葉を発せなかった。入口の方面から愉快な会話が聞こえてくる。そして姿を見せたのがキョウスケとリナそしてヒガナの3人組だ。ヒガナは入ってくるなり老婆の方に近づいて来た。

 

「おばあちゃん!大丈夫!?何もされていない?」

 

「ああ、されてないよ。ちょっとバトルして会話しただけさ」

 

「ここでまた出会う形となるとは…お前とは少し嫌な因果という鎖で繋がっているみたいだ」

 

「そんな鎖なんて今にでも断ち切ってやりたいがな」

 

 ヒガナが老婆をリナの方にやりキョウスケが真顔ながらもユウキを見つめる。さっき老婆が見ていた拳を握りしめる程の緊張をユウキから感じない。キョウスケ自身も最初から殴り掛かるようなそんな睨みなどを効かせるのかと思ったが意外と彼の心の中は落ち着いており周りの音が聞こえてくるぐらいに冷静だった。

 

両者の静寂の間がりゅうせいの滝の滝の音が強く聞こえるように思えてくる。そんな中でユウキが言葉を発した。

 

「お前はキンセツシティの時今度はポケモンでお前をぶっ飛ばしてやると言っていた」

 

「自分の言ったことを覚えていないようなカスじゃねえ。流石に覚えているよ。お前に言ったことの一言一句」

 

「トレーナーが目を合ったらやることは一つ。だがルールは今回は俺が決めさせてもらう。3対3のシングルだ。それ以外のルールはない」

 

「生憎こっちもダブルが出来る程のポケモンが揃っていないんでな。そのルール受け入れてやるよ」

 

 ヒガナとリナが口を出せないような両者の空気な中で老婆が前に出ようとするヒガナを宥めるようなそんな仕草を見せる。ユウキとキョウスケ両者がボールを構えて睨みを若干強くしたその瞬間。両者がボールを投げ込みボールからポケモンが出てくる。

 

 ユウキがトドゼルガそしてキョウスケ側がエアームドだ。キョウスケが強く息を吐きそして滝の水面からコイキングが高々と跳ねたその時だった。

 

「エアームド、アイアンヘッド!」

 

「トドゼルガ、のろいだ!」

 

 エアームドが羽根を強く羽ばたかせトドゼルガに向かって行く中でトドゼルガは体からオーラを放ちながら自身の体に血管が浮き出る程に力を込める。エアームドの体当たりをまともに喰らいながらもトドゼルガは一ミリも吹き飛ばされない中でユウキがトドゼルガに指示を出す。

 

「トドゼルガ!ギガインパクト!」

 

「ゴースト以外ののろいは攻撃を高める技…!だったら!」

 

「エアームド、きんぞくおん!」

 

 体にオーラを纏いながら地面が抉れるほど強く蹴り出したトドゼルガに対してエアームドは両羽根を不規則に擦り付け耳を塞ぎたくなるような音を発するとこれに力を抜かされたトドゼルガが一瞬怯んだ振り。

 

 そしてそのまま若干力が抜けたような状態でエアームドに突進を食らわせエアームドが空中に吹き飛ばされる。

 

 だが腰がしっかりと据わっていない一撃だった助かりがあってかエアームドはギガインパクトほどの高火力の技を喰らってもかすり傷程度で済んでいる。ユウキは少し舌打ちをした。

 

「少し怯んだ中でエアームドは鋼タイプ。ギガインパクトとはいえしっかり叩き込みさえしなければかすり傷で終わってしまうな」

 

「嫌な技を覚えさせているものだ…!トドゼルガ、れいとうビーム!」

 

「飛びぬけるぞエアームド!ドリルライナー!」

 

 口からビームを撃ち込んでいくトドゼルガに対してエアームドは羽根を羽ばたかせそして滑空しながらビームを回避しそのまま体をドリルのように回転させる。そのまま向かってくるエアームドに対してユウキはまさかの策を取った。

 

「トドゼルガ、じしん!」

 

「じしん?」

 

 ドリルのように回転しているエアームドの体がトドゼルガに当たる手前にトドゼルガは地面を叩きつけ揺らし自分の地面を少し緩ませる。エアームドの攻撃は確かにトドゼルガに命中したが喰らった反動で地面が少し崩れそしてエアームドが踏ん張り切れないかのように前のめりになるかのように押し出される。

 

「さっきと同じ理論だ…!どんないい技でも押し込めさえしなければ軽い一撃なら相手はダメージを思い切りは受けない…!」

 

「そして今お前のエアームドは前のめりの状態!隙だらけ!トドゼルガ、れいとうビーム!」

 

「つじぎりだエアームド!回転するように!」

 

 エアームドはビームを撃ち込んできたトドゼルガの顎を足で蹴りつけて態勢を整え直すと羽根を羽ばたかせてその場で回転しながられいとうビームを受け流していく。だが受け流し切ったとはいえ多少のダメージはあった様子でエアームドの羽根は若干凍り付きそしてエアームドは息を切らしている。

 

「しぶとい奴…!次でトドメを刺す…!トドゼルガのろいだ!」

 

「つじぎり!」

 

 トドゼルガが体に力を込め始める中でエアームドがトドゼルガを羽根で思い切り切り裂く。トドゼルガはその場から吹き飛びはしなかったが少し羽根で攻撃された反動で横に方向を向けられる。そしてトドゼルガが再びエアームドの方を向く中でユウキが…

 

「ギガインパクト!」

 

「アイアンヘッド!」

 

 体に力を込めオーラを纏いながら突進していくトドゼルガそれに対してエアームドは頭を思い切りトドゼルガの方に叩きつける。両者の一撃が火花を散らしながらぶつかっていく中でその場が爆発する。

 

 爆煙によってヒガナ達も思わず目を瞑る中で次キョウスケ達もその視界が見えた先で見つめると両者息を切らしながらにらみ合うトドゼルガとエアームドの姿。そして両者身を預けるようなそんな感じで前に倒れ込む。

 

「エアームド!」

 

「相打ちか…次はそうはいかない…!」

 

 エアームドに駆け寄るキョウスケとトドゼルガを戻すユウキ。リナが若干緊張したようなそんな息を吐く中でじっと勇気を見つめる老婆に対してヒガナが語り掛ける。

 

「おばあちゃん?」

 

「いや、何でもない。少し気になることがあっただけでな」

 

「良くやったエアームド。しっかり休んでくれ。行くぞドンメル」

 

 エアームドにねぎらいの言葉をかけてボールを戻すと次にキョウスケが繰り出したのはドンメルだった。ユウキは2体目に繰り出したのはミロカロス。相性面では圧倒的な不利な対面。ヒガナも思わず息を吞みこむ。

 

「バクーダならまだしもドンメル…いいだろう。その選択後悔させてやる」

 

「うちのドンメルを舐めんなよ?こいつはバシャーモ相手に引き分けた奴だ!行くぜドンメル、じならし!」

 

「ハイドロポンプ」

 

「あんな技まともに喰らっちゃあ…!」

 

 ミロカロスから放たれた水の波動。それに対してキョウスケは自信満々だった。それは何故か。ドンメルが再度地面を叩きつけ自分の手前の地面を屈折させるとそのハイドロポンプは屈折して空中へ。そしてドンメルの放っていた衝撃波がミロカロスに命中した。そしてミロカロスが前を見やると先ほどの屈折でドンメルの姿が見えない。

 

「凍らせろミロカロス!れいとうビーム!」

 

「ドンメル、ふんえん!」

 

 ドンメルの姿が見えないことをキョウスケは逆手に取りその場にあえてドンメルを留まらせそして屈折した地面を凍らせているミロカロスに向かって火の弾丸を落とし込む。これもミロカロスに命中してユウキが再び歯を食いしばる中でユウキがミロカロスに指示を出す。

 

「ハイドロポンプ!その地面を破壊しろ!」

 

「だいちのちから!」

 

 凍らされた地面がミロカロスのハイドロポンプにより破壊されそしてドンメルに思い切り直撃する中でドンメル自体はミロカロスの真下の地面を思い切り浮き上がらせミロカロスを空中に押し上げる。だが空中に押し上げただけでダメージは少ない中でドンメルはほぼ急所。

 

 起き上がるのも難しい中で流石のキョウスケもきついか…と思ったその時。苦しそうに立ち上がったドンメル。

 

「ハイドロポンプを喰らって立ち上がるとは大したものだ」

 

「無理しなくていいドンメル!後は…!」

 

「メッ!」

 

「?」

 

 ただでさえほのおとじめんのタイプが水タイプの技が弱点だというのに進化もしていないのにハイドロポンプを受けきった。その状態は一撃で倒れてもおかしくないぐらいの満身創痍のはずなのに立ち上がったドンメルはキョウスケの制止を吹っ切って声を上げると体を光らせる。

 

「嘘…?このタイミングで?」

 

「お前…!」

 

 光った体はドンメルの体を変化させそしてバクーダにへと姿を変える。指示を出している側であるキョウスケが急なことで呆気に取られる中でここで起きた進化に危機感を感じたユウキがミロカロスに指示を出す。

 

「コイツ…!ミロカロス!ハイドロポンプ!それでトドメだ!」

 

「バクッ!」

 

 ミロカロスから三度放たれた水の波動がバクーダに向かって行く中でバクーダが声を張り上げるとバクーダの周りから発せられた熱がハイドロポンプをかき消す。急な現象に驚いたのはその場にいる全員。そしてバクーダは発した熱を空中に舞わせ小さな太陽を作り出すとその太陽からミロカロスに向かって紫外線が放たれる。

 

 訳も分からずミロカロスに直撃した熱はミロカロスに当たった瞬間に大爆発を起こしそれはその場にいる全員が吹き飛びそうになるぐらいに。

 

 爆発の煙が晴れるとそこには戦闘不能となっているミロカロスの姿。そしてその光景を見届けたバクーダは言葉が出なくなっているキョウスケ達を一切体力のないまま戦闘不能となった。

 

「今の…何!?」

 

「さっきまで発せされていた熱が消えていく…」

 

(あれはまさかグラードンの…?いやバクーダの特性にひでりがあるが水を消滅させるほどではない…)

 

「バクーダ!」

 

(何が起きた…!ミロカロスは何で戦闘不能になった…!)

 

 その場にいる全員が混乱する中で戦闘不能となったミロカロスをボールに戻すユウキそしてバクーダに駆け寄ったキョウスケがバクーダを労いながらバクーダをボールに戻す。バクーダも特性でひでりを持っているが流石に水を消滅させるほどではない。

 

 水を蒸発させるほどのひでりにさせるのはグラードンの能力のみ。老婆はそれを一瞬疑ったが流石にそれにしては晴れの熱が薄かった。

 

 ユウキも流石に状況が読めないまま出てきた冷や汗を拭うと次のポケモンであるジュカインを繰り出す。そしてキョウスケも一息吐くと繰り出したのはヨクバリス。ここまでに至るまでに僅かながらの時間だったが色々な出来事が起きた。真剣な表情をしながらも一息を吐き直した二人は…

 

「そのヨクバリスはカウンターをメインとした技構成と聞いている。俺にその戦術は通用しない」

 

「どうかな?」

 

「だったら試してみるといい…!ジュカインリーフブレード!」

 

「サイコファング!」

 

 地面を颯爽と蹴り出しそしてあっという間にヨクバリスの目の前に迫ると腕を光らせてそのままヨクバリスを切り裂く。

 

 ヨクバリスはジュカインから食らった腕をがっしりと掴むとそのままその腕に思い切り噛みつきそしてハンマー投げのように振り回す形で吹き飛ばした。ジュカインが洞窟内の天井に張り付く中でユウキが更に…

 

「ドラゴンクロー!」

 

「ここで行くぞヨクバリス!カウンター!」

 

 天井の地面を思い切り蹴りつけそのままヨクバリスに向かって行くジュカイン。ヨクバリスはそこで受け身の態勢を取るとそのままジュカインの爪を喰らったがジュカインがその場からすぐに離れようとする中でジュカインの足を掴み、そして思い切り振り上げそのまま地面に叩きつける。

 

「ジュカイン!」

 

「ジュカ!」

 

 ジュカインはヨクバリスの腕を軽く切り裂くとユウキの前に戻る。ジュカインは少し痛手を負った中でユウキは無言でメガリングに手を触れそしてジュカインはメガシンカを遂げる。

 

 あっさりやるのかと驚いたキョウスケだったがそれに向き合って行かないと行けないのも確か。キョウスケはヨクバリスと目を合わせ覚悟を決めたのだった。




観てくださりありがとうございます。また頑張ります。
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