輪廻の鎮魂曲『堕ちた守護者に贈る詩』   作:reid

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崩落

 朝を報せるように小鳥が囀る森の中、しかし日差しはおろか木漏れ日すら届かぬ深淵の奥底で何かが蠢く。それを囲む得物を構えた兵士。

「・・・」

蠢く何かは起き上がり辺りを見る。それは血まみれの青年だった。銀の髪から覗く金の瞳は兵士を映してはいたが認識はしていなかった。

「・・・?」

状況を理解してないのかそれは首を傾げていた。

「殺人鬼が・・・」

兵士の一人が口を開く。目の前の青年を殺人鬼と呼ぶその兵士の手には剣が握られていた。

「惚けたフリなんてしても無駄だ、何人の罪なき人が殺されたと思っていやがる!」

怒号を上げる兵士、だがそんな兵士を無視して青年は足元にある青年の物と思われる剣を拾っていた。その剣には血糊がこびり付いている。

「・・・さぁ?百から先は数えていないな・・・」

不気味な笑みを浮かべた青年はそう答える。その笑みはまるで楽しかった出来事を話す少年のようでもあった。

「き・・・貴様ァ!!」

それを聞いて怒りを抑えられなくなった別の兵士がボウガンを構え矢を撃ち放つ。その矢は青年の右目に突き刺さった。だが青年は至近距離のボウガンの矢を受けて怯みはしたが痛がる様子はなかった。

 

 青年は右目に矢が刺さったまま左目でボウガンを持つ兵士を見る。今度は認識もしている。そしてそのまま剣を逆手で構える。

「いてぇじゃねぇか・・・」

そう言う青年の口元は三日月のように歪んでいた。

「嘘だろ・・・効いてない・・・?」

言葉とは裏腹に痛がる様子すらない青年を見て困惑している兵士達。そんな中最初に口を開いた兵士が歩み寄る。

「痛みを感じ取れないのか、それともただの瘦せ我慢か・・・どっちにしろ化け物だな・・・」

兵士はトドメを刺すために剣を振り下ろす為に上に上げる。

「生かして捕らえろと命令されていたが危険すぎる・・・この場でころ――」

 

 突然兵士の言葉が途切れる。

「ゴボッ・・・ゴヒュッ・・・」

途切れた言葉の代わりに血の泡を吐き続ける兵士、その兵士の喉は青年の持つ剣で貫かれていた。

「お前・・・五月蝿いぞ?」

苛立った顔で喉に刺した剣を更に奥へと刺し込む青年。さっき見せていた笑みとは真逆に、ひどく冷めた顔だった。

「ゴフッ・・・ゲボッ」

兵士の持っていた剣は地面に落ちる。兵士は、青年の剣の刃を握り、声にならない声で何かを懇願する。

「しつこい、もう死ね」

青年は兵士の声に聞く耳持たずに剣を持つ手に力を入れて振り抜く。

「ゴバッ・・・ゲヒッ――」

次の瞬間、兵士の首から鮮血が飛び散った。喉を刺されそこから横に切り裂かれた首は辛うじてくっついていた。

「―――え?」

首を切られ膝から崩れ落ちる兵士、その音でようやく状況を理解できた兵士達が声を漏らす、驚愕の表情は次第に恐怖へと変わっていく。

「ば・・・化け物ッ!!」

 

 一斉にボウガンや槍を構える兵士達、さっき首を切った兵士を含めて6人は居る様だ。しかし構えたはいいが恐怖により思わず半歩下がってしまっている。

「さて・・・礼は返さなきゃなァ!!」

青年は右目に刺さった矢を引き抜き先程自分の右目を矢で貫いた兵士に向かって走る。

「く・・・来るなあぁぁぁあ!!」

恐怖により闇雲に矢を放つが、その矢は青年には当たらない。急いで矢を込めようとするが、青年はもう目の前に居た。

「あ―――」

青年の剣を持っていないほうの手には右目に刺さっていた矢だった。

「返してやるよ」

その矢を兵士の右目に容赦なく突き刺す青年。

「――ぁああアああアアぁああァあ!?」

悲痛な声で叫ぶ兵士、それが耳障りだったのかまたもや苛立った顔でその兵士の顔を右手で掴む。

「黙れ――」

青年が右手に力を入れるとグシャリと嫌な音が響く。さっきまでもがいていた兵士が途端に大人しくなる。

「・・・ッ!?」

それを投げ捨てて他の兵士に目を向ける。だが、その次の瞬間青年の体が複数の槍で貫かれる。

「やりやがったな・・・この殺人鬼が!」

兵士達はそのまま剣や槍で数人がかりで滅多刺しにした。それが終わる頃には、自身の血で真っ赤に染まった青年の姿があった。

 

 兵士達は何度も青年の生死を確認したが、青年はもう息もしていなければ、心臓も動いていなかった。残った兵士達は不謹慎だとは分かっているものの、思わず安堵の溜息を吐いてしまう。

「よし・・・遺体を運ぼう」

そして兵士が一人青年を運ぼうと近付いたその時。

「――は?」

その兵士の胸を死んだはずの青年が剣で刺していた。

「ガッ――」

青年は胸に刺さった剣を抜きそのまま残りの兵士の方に向かって走る。

「・・・死ね」

気づいて振り向こうとする他の兵士3人を横なぎで全員胴から断ち切る。一気に三つの血の噴水が出来上がる。

 

兵士は全員殺され、青年は森の奥へと姿を消す。その血だまりの中に一枚の手配書が血で濡れていた。その手配書には青年の顔が映っていた。

『指名手配犯 殺人鬼ランティス=アルフォード今なお逃亡中』

 




ようやく投稿できた・・・('A`)

いや、マジで・・・忙しかったんですよ。

仕事とか、東○とか、TRPGとか・・・

・・・ハイ、窓から飛べばいいんですね、わかりました。

あまりにも変な展開で分かんない人絶対いるよなこれ・・・

とりあえず言える事は主人公は人外ってことだけ

こんなん読んでくれる人がいるなら感想でも書いてくれれば嬉しい限りです。
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