平和な元の世界を創造した……はずなんだけど。   作:クレナイハルハ

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第4章、別世界からのBLOOD SIGN
別次元へと迫る危機


 

 

アトラマジーナに存在する妖精とはまた違った容姿と力を持つ妖精達の暮らすエタニティやアトラマジーナとは、また別の次元に存在する大空に浮かぶ大きな島。その島には、メリアの故郷である天空都市スカイレイスがある。

 

本来ならば妖精達が平和に暮らすはずの場所、だが今のスカイレイスは建物が崩れ、戦火に包まれていた。

今も、避難する妖精達の悲鳴がその場に響き渡っている。

 

『まさか、メリアからの報告にあった例のフォールエンスが私の次元まで侵略に来るとは……』

 

沢山の妖精達が避難しているスカイレイスの中央部にある城。スカイレイスに住む妖精達にとって最後の砦と言っても過言ではない城を囲うように展開された透明な壁により、城と城に避難した妖精達が守られていた。時折、壁にぶつかった爆弾が大きな爆発音をあげ、壁を切りつけた剣からは甲高い金属音が鳴り響く。

城の外を眺めながら、このスカイレイスを統べる桃色のストレートヘアを持つ精霊王姫ケルビム・セラフィーがボソリと呟いた。

 

『このままでは、やがてスカイレイスは奴らの手に……』

 

ケルビム・セラフィー視線の先では恐ろしい力を持つ怪物と、彼女からの救援要請に応じスカイレイスから離れた地上に存在する国からやって来た、スカイレイスの妖精と契約した少女達が戦っている姿が見えた。

城壁に立つ二人の少女の一人、手には白く発光する弓部分を持つ機械的なデザインのボウガンを構えたストレートヘアの少女は、近くに立って盾を持つ少女の様子を見て心配になり口を開いた。

 

「撃っても撃っても敵が出てくる、このままじゃキリがないわ……()()()?聞いてるの?デルタ」

 

だが、デルタと呼ばれた機械的なデザインの体を隠す程の盾を構えた、金髪で耳が横に長い少女は時折何かに耐えるように顔を歪め、返事を返さない。

 

()()()ッ!」

 

「ッ!な、なにかなぁカイン?それに今の私はゼノンじゃなくて魔導騎士(リヒトリッター)デルタだよ?」

 

先ほどの表情を隠すように笑顔を浮かべるゼノンと呼ばれた少女、彼女の名はゼノン・フェレクス。スカイレイスから離れた地上に存在する魔法の扱いにたけ、耳の長さと寿命の長さが特徴的なエルフ族であり魔導騎士(リヒトリッター)デルタへと変身する少女である。

そして盾を持つデルタからカノンと呼ばれた少女、彼女はネクス・スクトゥム。

スカイレイスから離れた地上に存在する学園の生徒会長を勤める人族の少女であり魔導騎士(リヒトリッター)カインへと変身する少女である。

 

「大丈夫なの?ずっと妖精魔法を展開してるじゃない、いくらダメージが10分の1になるからって……」

 

「大丈夫!私はずっと冒険してきたんだ、これくらいの痛み、何ともないよ!」

 

カインに不安を感じさせないためか、デルタは安心させるように笑いながらそう答える。だが、かえってそれが余計にカインの不安をあおる結果となっていた。

先ほどからスカイレイスの城を囲うように展開された光の壁、これは彼女の妖精魔法によって展開されたものであった。

デルタことゼノンは守護を司る妖精の『アルファ』と契約しており、現在彼女が構えいる盾『イージス』はアルファが変身したアイテムである。これを用意て魔導騎士(リヒトリッター)デルタへと変身している彼女がアルファと契約したことで得た守護の妖精魔法、それは精神防壁(スピリットバリケード)

展開した精神防壁(スピリットバリケード)は光の壁へのダメージを10分の1にし()()()()()()させ、精神防壁(スピリットバリケード)を展開すると言う()()が続く限り展開し続けられると言う物。

つまり今のデルタは常に城を守るため展開した精神防壁(スピリットバリケード)からのダメージを体に蓄積させている状態なのである。

彼女達の横を一陣の風が吹き、片手を地面について肩で息をする狼のような尻尾に耳を持つショートカットの少女がいた。

 

「もう、なんなのアイツら!倒しても倒してもどんどん出てくるんだけど!?」

 

「さっきから私も撃ってるけど全然減らないわ………それに、そろそろデルタも限界かもしれない」

 

「えぇ!?そんなの不味いよ!このままじゃ、ケルのお城や妖精達が!」

 

 

怒った様子で両手をあげたのは灰色の髪の中でピョコンと狼らしき耳と尻尾を持つ少女、彼女はスピカ・デュナミス。

スカイレイスから離れた地上の辺境に住む身体の力強さや頑丈さが特徴的で獣の嗅覚や特徴を持つ獣人族であり、魔導騎士(リヒトリッター)ファイスに変身する最後の一人である。

 

彼女達魔導騎士(リヒトリッター)は共通して胸に腕や膝、そして腰やブーツが真っ白な鎧で覆われておりデルタは黒、カインは黄色、フェイスには赤いラインが鎧の所々に走っている。

状況の共有を行う三人の元に、突如として飛来した精霊王姫ケルビム・セラフィーが心配そうな表情で現れる。

 

『三人とも、無事か!?』

 

「ケル!城から出てきたら危ないよ!?」

 

「そうですわ王妃様!」

 

心配した様子で話しかけるデルタとカインに、精霊王姫ケルビム・セラフィーは、真剣な表情で三人を見つめると口を開いた。

 

『恐らくこのままではフォールエンスにスカイレイスが占領されるのは時間の問題じゃ』

 

「ッ……あはは、姫さんもカインもファイスも心配しすぎ。スカイレイスの城は、私が絶対に守り抜いて見せるから大丈夫だよ!」

 

まだ守れるよ!と焦った様子で話すデルタに精霊王姫ケルビム・セラフィーは彼女の肉体が限界を迎えつつあることを察っしていた。

 

『じゃが、デルタの精神が強くともいずれ肉体の方に限界が来るのは時間の問題じゃ。よって別次元へと救援要請を送る、どうやら地球には既に奴らと交戦しているお主らと同じような存在がいるらしい』

 

「別の次元にも私たちのような存在がいるのですか!?」

 

『うむ、そこでファイス……いや、スピカ。お主に頼みたい事がある、お主にはここからさっき話した者達のいる次元。地球へと転移し、その者達を連れて戻ってきて欲しい』

 

「ボ、ボクが!?」

 

『すまぬ、この城を守り続けるにはデルタは勿論のこと、遠距離からの狙撃が出来るカインがいなければならぬ。故にこれは、お主にしか頼めないのじゃ』

 

真剣な表情でそう語る精霊王姫ケルビム・セラフィーに、不安そうな表情をみせるスピカは耳が垂れ、尻尾も垂れており不安の感情を抱いているのが分かりやすかった。

 

「スピカ、大丈夫だよ!スピカならきっと出来る!時間なら私たちが稼いでみせるから!」

 

「えぇ、安心して行ってきて下さいな。頼みましたよ、スピカ」

 

『ファイス、お主にこの次元を守るための最後の望みを託す。どうか頼んだぞ』

 

そんな彼女を励ますように笑いながら話す二人と精霊王姫ケルビム・セラフィーに、やがてスピカは覚悟を決めた様子で頷き口を開いた。

 

「分かった、ボク……行くよ!」

 

『うむ、では!』

 

精霊王姫ケルビム・セラフィーが地面へと手を翳すと、魔方陣が光輝きながら出現しゆっくりと回転を始める。

 

『この魔方陣の上に立て、即座に送ろう』

 

「うん!」

 

ファイスが魔方陣の上に立つと魔方陣が先程まで以上に光輝き始める。緊張した様子のファイスにデルタはサムズアップし、カインは笑いかける。

 

「頼んだよ!」

 

「頼みました、スピカ」

 

「うん、任せて!」

 

仲間達の声に力強く頷きながらファイスがそう答えた瞬間、魔方陣が光輝きファイスは魔方陣と共にその場から姿を消した。

 

『行ったか。主らには悪いが、引き続き城の防衛及び敵の撃破を頼む』

 

「任せて!」

 

「了解です」

 

戦闘へと戻るのであろう二人を他所に城へと戻った精霊王姫ケルビム・セラフィーはふと思い出した。この場へと呼べるかもしれない、助けに来てくれる可能性があるかもしれないもう1人の存在に。

 

『メリアと契約した者がメリアの妖精魔法を使ってしまう………じゃか、背に腹はかえられぬか』

 

そう呟いたケルビム・セラフィーことケルは魔方陣を展開しメリアへ向け救援メッセージを送るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

猛暑の日々が続く夏、私立天野川学園は夏休みへと突入し一週間がたった。

毎日続く猛暑にも変わらずコハルは友達とプールへ行ったり、友人と遊んだりと元気に過ごしている。

一方で私は前の世界関係と使う技の関係で熱には強いので、夏休みの最初の一週間で課題を全て終える事が出来た。

今は部屋で窓から吹いてくる風を浴びながら読書している。

この世界の夏初体験となるメリアはというと暑さに弱いのか、私が課題をこなしていた時に後ろでアイスのようにぐでーっと溶けていた。

暑さにやられて思考が可笑しくなっていたのか、課題をこなしている途中、私が氷を2、3個入れて手元に置いていた水が入ったマグカップへとメリアが飛び込み課題のテキストが濡れかける等のハプニングがあった、夏なのに風邪を引く所だった。

今ではメリアが暑い時に入るための氷水風呂をマグカップに作って部屋に置いておくのが一日の始まりだ。現に今机の上に置いているマグカップの中には涼しそうな顔を浮かべているメリアが浸かっており、幸せそうな表情を浮かべている。

ちなみに、メリアの入っているマグカップの近くにはカラフルなビーチパラソルとビーチチェアのミニチュアが置かれており、マグカップから出て休めるようになっている。

どれも、ショッピングモールにある100円ショップの材料を元にメリアサイズに作った。課題が想像より早く終わって暇だったから、良い暇潰しになった。

勉強やこうした工作技術は、前の世界で様々な魔法少女や軍の人々から学んだことが生かされていると思う。

 

『この次元、すごく暑い……ご主人様、暑くない?』

 

「今年は特に暑いみたい。確かに暑いけど、耐えられないほどじゃないから。それよりフォールエンスの反応は?」

 

『ない、多分アイツらも暑さで動きたくない………』

 

「そうなら、嬉しいんだけどね」

 

奴ら的には、夏の暑さでダウンしている私たちを襲撃するチャンスだと考えるかもしれない。前の世界なら、天候や時間。

こちら側の状態なんてお構い無しだ。

雨や台風、洪水が起こった河川敷……ビーストとの戦闘中や夜中や早朝でもビーストと魔法少女は現れていた。

夜中やご飯を食べずに戦ったりした時より、この暑さの方がなん万倍も楽だ。

それにしても、本当にフォールエンスが疲弊しているのなら、相手の拠点を見つけて奇襲を仕掛けるのだけどフォールエンスの基地が分からない限り、それは無理か。

 

ゾクゾクッ

 

「っ!?」

 

「ご主人様?」

 

突如として覚えのある悪寒が背中に走った。

具体的には前の世界で可能な限り会いたくないあの魔法少女(変態)が私を探している、ような気がする。

 

「な、何でもない。気のせいだよね……」

 

頼むから気のせいであってくれ、そう思いながら私は平和な夏休みの一時を過ごすのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星雲町にあるレジャー施設、ウォータースポーツランド『前進全海!ドキドキれぼりゅーしょん』。施設長である戯千骸(キチガイ)によりプロデュースされた流れるプールや波のあるプールに競泳プール、そして水上アスレチックにチャレンジ溶岩プール(※安心してください岩石です!)に鮫と泳げるプールTHE・死ゃーくなどが有名である。

ちなみにキャッチコピーは『ここでしか味わえない異世界体験を提供!』。

近くの町の子供達が夏に来るであろう定番の人気レジャー施設であり、夏休みの思い出作りに来る子供から夏の猛暑から逃れるため訪れる大人という幅広い層から客層を得ている場所である。

 

「流され、流れる、私は流され続ける」

 

「何言ってるのユズキ?水分とりに戻ろ?」

 

浮き輪に乗ってのんびりとプールの流れに身を任せる人達を他所に、彼女達ウィザーズの少女達もいた。

 

「いやっほぉおおおおう!!」

 

「にゃぁぁぁぁぁあ!?!?」

 

ウォータースライダーの出口のプールから出たのは、ウォータースライダーのスリルとスピード感にテンションが上がりに上がっているウィザーズ・ステラことスクール水着を着た佐久魔 琥陽(サクマ コハル)

そしてスライダーの滑るスピードが想像よりも早く、猫のような悲鳴を上げてプールへとバッシャーンと大きな音をたてて着水したのは同じくラッシュガードにサーフパンツを着用しているウィザーズ・エアリアルこと早崎 麻菜美(ハヤサキ マナミ)であった。

 

「二人とも、物凄い楽しそうだったね……」

 

「本当ですわね、それにしても先程のマナミさんが猫みたいでしたわ」

 

「にゃあって言ってたもんね。お昼寝好きだし、やっぱりマナミちゃんって犬よりは猫だよね」

 

そしてそんな二人を近くのベンチで飲み物を飲みながら見ていたのは、フレアビキニを着用して水着姿となった姿のウィザーズ・スカーレットこと浅桜 陽愛(アサクラ ヒヨリ)、同じくオフショルダービキニを着用している輿水 有理絵(コシミズ ユリエ)であった。

 

『良いんでしょうか、私まで来てしまって』

 

『良いじゃねぇの姫様、ヒヨリ達が待ちに待ってようやく迎えたサマーバケーションだぜ?たまにはフォールエンスなんて奴ら忘れて、遊ばせてやったっていいだろ?』

 

『確かにそうですが……ドーラ、何故私たちも水着に?』

 

『いいだろ?様式美ってやつだよ、姫様もゆっくり遊ぼうぜ?』

 

ドレス風のビキニの姿となり空から降り注ぐ日差しを片手で遮りながらフェインは不安そうに呟き、それに対して競泳水着を着たサラマンドーラが楽しそうに笑いながらフェインの手を引いてプールへと誘導する。

 

『さぁさぁ!フェイン様もレッツエンジョイ!サマーバケーションバージョンプールー!夏は遊んで遊んで遊び尽くすのが一番!』

 

浮き輪を持ち、頭にシュノーケルをかけ水鉄砲を持ったスクール水着姿のミューズがそういいながらフェインの背中を押してプールへと連れていく。

 

『暑い………ディーお姉ちゃんはやくプール行こ?』

 

『うふふ、ジャックちゃんは氷を司るから余計日差しが暑く感じるのかしら?ほら、フィーちゃんも行きますよ』

 

『あ、あっちに溶岩プールあった。それに鮫がいるプールも、人間の技術力すご』

 

一方でフェイン達から少し離れた施設案内の掲示板を眺めていたのは、ビキニの水着にパレオを巻いた姿のウィンディーネと手を繋ぐハイネック水着のジャックフロストとクリスクロスビキニを着たシルフィーであった。そしてシルフィーことフィーは先程みた溶岩プールとTHE・死ゃーくの光景が現実だと知りいつもの無表情からは考えられない驚いた表情を見せている。

 

「プッハーっ!あはは!すっごいすごい!もう一回!もう一回やろ!」

 

「いやぁ、私的にはもう一回で満足かなぁって」

 

「なら飛び込み台!飛び込み台いこう!」

 

着水プールから顔を出し興奮した様子で話しながらプールの中で跳ねるコハルとプールに浸かったまま苦笑いするマナミの元に、()()()()()が歩みよりプールサイドから声をかけた。

 

「コハルさんにマナミさん、スライダーでも飛び込み台でも良いですが、まずはあがって下さい。他のスライダーから出てくる人とぶつかってしまうから」

 

「はーい!」

 

元気に返事をしてプールサイドへと向かうコハルに続くようにゆっくりとプールサイドへと上がるマナミは改めて目の前の人物に目をやり口を開いた。

 

「それにしても、すっかり保護者の型がついてますよねぇ()()さんや。とても少し前まで争ってた仲とは思えませんなぁ」

 

「それを言われると言葉につまってしまうな。それと一応ヒヨリさんのお母さんから君たちの事を任されてる身だからね、しっかり引率するさ」

 

少し申し訳なさそうに微笑む銀髪の男性、レオ・モーデルはコハルが遠くに離れないよう注意しつつ移動を開始する。

本当にあのフォールエンスの黒騎士だった人物なのか怪しいレベルで人が違うことに、当初のウィザーズはかなり戸惑っていた。だが、フェインとヒヨリ達による説得と真面目に仕事をしたりウィザーズの少女達や妖精との交流を経て仲間と認められた。

そんな彼は今ではウィザーズへの戦闘指導をしており、真の力を引き出せるようになったヒヨリとマナミには剣術を。ユリエには弓術を教えていた。どれもこなせるのは彼がかつて所属していたエタニティ騎士団としての下積み時代に得た経験と受けた訓練によるものであった。

さて、ウィザーズメンバーから離れた場所には楽しそうにプールを満喫する少女達を遠くから見つめる、1人の不審者(少女)の姿があった。

 

「フヒッ可愛いおなごがたっくさん!おほほほ、やはり夏は神!ここは天国では?」

 

その少女は一言で言い表すのであれば、黙ってさえいれば大和撫子と呼ばれても可笑しくないショートカットの少女であった。

だがそんな彼女は、その外見を全て消し飛ばすような行動をとっていた。頬を上気させその手に双眼鏡を持ちプールにいる沢山の水着姿の女性を目にして顔をにやけさせていた………それも鼻血を滴しながら。

 

「あのおなご、パイが育ちすぎじゃろ……あっちは下がいいのぅ!いや、うちのわがままぼでーには敵わんが………やっぱり竿はいらん、世の中は女の子は女の子同士で恋愛すれば良いんじゃそうに決まっておる。それにしても、みんな良いがうち好みのおなごがみつからんなぁ……具体的に長い黒髪で綺麗よりかは可愛いいよりで、色々と抱え込んでしまう性格のおなごが」

 

もしこの場にいたら佐久魔 空良が真っ先に逃げ出すような人物が、このプールにいたのだった。

 

さて、そんな彼女(変態)を他所にウィザーズメンバーは全員で競泳プールでビーチボールを使いバレーをしていた。その横では同じくミューズの取り出したミニビーチボールでバレーをするウィザーズの妖精達がおり、それぞれがいつもの日常を忘れて遊んでいた。

 

「っ!?」

 

その時だった、妖精やウィザーズメンバー達は突如として近く感じた魔力に即座にビーチボールを手放して身構える。すると、空中に魔方陣が現れ光を放ちながら回転を始める。

そして魔方陣がより一層強い光を放った時だった。

 

「ここがちきゅ──うにゃあぁぁぁぁぁぁぁあ!?」

 

空中に魔方陣から獣、それもオオカミやイヌのような耳と尻尾が生えており、真っ白な鎧を纏っている少女が現れた。だが飛ぶことが出来ないのか、即座に魔方陣が現れた真下。鮫が泳ぎ回るプール、THE・死ゃーくへと落下していきドボンと着水した。

 

「な、なんか変な人がさっきのマナミちゃんみたいな悲鳴あげながら落ちてきた!?!?」

 

「ウソでしょ、私そんな猫みたいな悲鳴あげてたのヒヨリ?……ヒヨリ?」

 

『フォールエンスの敵、とは思えませんね』

 

「フォールエンスの怪人や怪物は空中への転移が出来ません。恐らく私のように別次元から来たのかもしれませんね」

 

冷静に先程の少女を分析し、フォールエンスなのかどうかを考察するウィンディーネとレオ。相手が味方なのか敵なのか分からないため、警戒しているとやがてプールの水面へとぼこぼこと言う息が浮かび、先程の獣の耳がついた少女が浮かんできた。

 

「ぷはっ!?はぁ、はぁ……いきなり海とか死ぬかと思ったよ……」

 

『ゲホゴホッ!はぁ、はぁ……帰還したら、即座にケルビム様へと抗議することを推奨します。私も同行しますマスター』

 

浮かんできた少女は先程の鎧姿ではなくエスニック風のへそを出した上着と布を巻き付けたようなスカートの下に短パンを履いている獣耳と尻尾の生えている少女であり、何故か先程まで着ていた鎧を纏っていなかった。

そしてそんな彼女の近く水中から顔を出して浮かんでいるのは、赤と青のオッドアイでプールの水で濡れたフードを羽織ったままの妖精達ぐらいの大きさの少女。

銀髪にサイバーパンク風の黒に黄色のラインが走るオーバーサイズなアウターを着ており、下は履いている短パンがアウターで隠れ、黒いタイツを履いた足が見えた。

 

「はぁ、取り敢えず陸に上がらないと───」

 

『マスター、背後から私たちに接近するB級魔獣のブラッドシャークと思われる姿が……』

 

「うわぁぁ死んじゃぅううう!!タスケテェェェェエエエエ!!!」

 

背後から彼女達の元へと泳いで来る鮫から必死なようすで獣耳を持つ少女がバシャバシャとプールを泳ぐ、見ればオッドアイの少女は必死に泳ぐ獣耳の片方を掴んで捕まっていた。

全く敵意を感じない姿を唖然とした様子で眺めるウィザーズメンバーは暫くプールを行き来する彼女の様子を見ていると、ようやく口を開いた。

 

「け、獣っ娘が存在した?!」

 

『おー、コユキと見たアニマルフレンド???で見たキャラに似てる』

 

一方でアニメをよく見るコユキとジャックフロストはその瞳を輝かせて泳ぐ少女の姿を見つめる。

 

『え、えっとその……敵では無さそうだし助けてあげても』

 

フェインの心配そうな声にウィザーズメンバーは急いでプールを逃げ回る少女を助けるべく行動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星雲町にあるレジャー施設、ウォータースポーツランド『前進全海!ドキドキれぼりゅーしょん』にあるTHE・死ゃーくの空中に突如として現れた謎の少女?と妖精らしき存在をプールから引き上げたウィザーズ達は、彼女をプールサイド付近の広場へと案内した。

 

「あ、ありがとう……本当に助かったよぉ」

 

『感謝します、皆様』

 

若干涙目のまま、バスタオルをまるで毛布のように巻いて座り、頭にある犬のような耳をピクピクと動かしながら話す少女とそんな彼女の羽織るタオルで体を拭いている赤と青のオッドアイを持つ銀髪で、サイバーパンク風のアウターを着ている妖精らしき少女。

彼女達は日差しによって丁度よい暖かさとなっているバスタオルにくるまり、ブルリと震えつつ口を開いた。その言葉にどういたしましてと答えるヒヨリ。

ウィザーズメンバーの殆どが彼女の頭部にある犬のような耳に目線が向かってており、その視線を一身に受けた彼女は不思議そうに首をかしげる。

ヒヨリは頭に乗るドーラ、そして肩に乗るフェインにアイコンタクトを取る。

 

「ところで、貴方は一体?さっきはプールの上に急に現れたけど……」

 

「ぷーる?なにそれ……」

 

『マスター、恐らくですが先程の湖らしき場所の事かと』

 

「あー、なるほど」

 

『貴方と共に転移してきたその子、恐らく私達とは別の種族ですが妖精なのは分かります。貴方は一体……』

 

髪を拭きながらそう話す妖精らしき少女に、なるほどと納得した様子で頷く犬耳の少女。

フェインが目の前の少女が共にいるフェイン達と同じくらいの大きさの少女が妖精である事を話すと、ウィザーズメンバーはそれぞれ異なる反応を示した。

 

「えぇ!?ってことはこの子も妖精!?」

 

「ふむ、確かにフェインさんたちと比べると服装がかなり違いますね」

 

「フェインさん達と同じくらいの大きさだから妖精かなぁと考えておりましたが……」

 

「やっぱり、そうなんだね」

 

コユキやヒヨリはやっぱりと行った様子で笑いあい、ユリエは少女達を観察しマナミやコハルは驚愕した様子を見せている。

すると灰色の犬?らしき耳と尻尾が生えている少女は驚いた様子で体を乗り出しかけたが、それを自身で押さえる。

 

「ってことは、貴方達がっ!?あ、ごめん!自己紹介しないとだよね。ボクは獣人族のスピカ!スピカ・デュナミスって言うんだ!こっちは私と契約してくれてる妖精のベータ」

 

『ベータです、()()を司る妖精でありマスターであるスピカと行動を共にしております。』

 

ベータと名乗った妖精の言葉にフェインやドーラ達が驚きの声をあげた。

 

『嘘だろ、属性を司る妖精は()()だけのはずだろ!?』

 

『速さ、聞いたことのない属性…』

 

『私はこの場の妖精の皆様とは別の世界出身のためでしょう。生まれた世界が違えば、体に宿す力も変化するものです、なので私が速度を司ることに何の問題ありません』

 

そう話すベータになるほど、別世界の妖精なら司る概念も違うのだと納得した様子の妖精達。

そんな彼女達を他所にスピカは恐る恐ると行った形で口を開いた。

 

「貴方達が、この世界でフォールエンスと戦っているっていう?」

 

「えぇと、フォールエンスと戦ってるのはまちがいないし、そうなるのかな?私達はウィザーズって名乗ってるよ。」

 

「ウィザーズ?」

 

『我々のリヒトリッターのような仮称でしょうか?』

 

「リヒトリッター?なにそれ?聞いたことないよ?」

 

困惑しつつリヒトリッターという聞き覚えのない単語を噛み締めつつヒヨリは自己紹介をすることでウィザーズについて説明する事にした。

 

「私は浅桜 陽愛(アサクラ ヒヨリ)。ウィザーズ・スカーレットを名乗ってるよ、こっちは私が契約した妖精のドーラちゃん」

 

『おう、ドーラことサラマンドーラ!炎を司る妖精だ!』

 

「私はウィザーズ・ロゼ、輿水 有理絵(コシミズ ユリエ)と申しますわ、ディー姉さんと契約していますの。」

 

『うふふ、ご紹介に預かりました。水を司る妖精、ウィンディーネです』

 

「私はウィザーズ・エアリアル~、早崎 麻菜美(ハヤサキ マナミ)だよー?こっちは相棒のフィーちゃん」

 

『シルフィー、風を司る妖精だよ』

 

「えっと兎本 小雪(ウモト コユキ)です、ウィザーズ・スノゥをさせて頂いてます。契約してるのは此方の」

 

『ジャックフロスト、氷を司る妖精。そこんとこ、よろしく』

 

「ウィザーズ・ステラ!佐久魔 琥陽(サクマ コハル)だよ!こっちは相棒の」

 

『いえーい☆音を司る妖精ミューズだよー!ミューちゃんって呼んでね?』

 

「そして私はウィザーズではありませんが、彼女達と行動を共にしているレオと言うものです。」

 

全員の自己紹介が終わると、話を聞いていたスピカはそう難しそうに首をかしげていた。

 

「えっと、この次元の人族の名前って難しいね?えっとアサクラにコシミズ、ハヤサキにウモト、サクマだね。みんな変わった名前してる……」

 

「あ、私達の名前は名字が先に来るのです。ですから私達の名前は後ろの方になりますね」

 

「へぇ、そうなんだ!不思議だなぁ、ってことは君はコシミズじゃなくて、ユリエなんだね!」

 

ユリエの言葉にスピカは納得した様子で頷くと何かを思い出したのかスピカは慌てた様子で口を開いた。

 

「って!そうだ、こんなことをしてる場合じゃないんだった!ウィザーズのみんな、どうか……どうかボク達に力を貸して欲しいんだ!!」

 

「え?」

 

「な、なんか劇場版っぽいイベント来たぁ!?」

 

突如としてスピカから放たれた言葉に困惑の声を漏らすヒヨリ達を他所にスピカはこれまでの敬意について話し出した。

 

「ボクと契約してるベータ達妖精が住む、こことは別の次元にある国『スカイレイス』にフォールエンスって奴らが侵略してきたんだ。」

 

「フォールエンスが!?」

 

『…まさか、私達以外にも奴らの侵略を受けている妖精の国があったなんて知りませんでした……』

 

フォールエンスにより今もなお攻撃を受け、侵略されてるという事実にヒヨリ達ウィザーズは怒り、フェインは自分以外にも国を侵略されている妖精達がいることに驚きを感じていた。

それと同時に、これ以上フォールエンスによって侵略されてしまう国を増やしては行けないとも考えていた。

 

「今はボクの仲間がフォールエンスの攻撃からスカイレイスや妖精達を守ってるんだけど、もう限界で……ボクは別の世界でフォールエンスと戦っているっていう君達に助けを求めに来たんだ」

 

「それで、さっきプールの上に急に現れたんですね……」

 

「アハハ、あれはケル……スカイレイスを治めてる精霊王妃のケルビム様がみんなのいる場所に送ってくれたんだ。まぁ、急ぎだったからか湖の中に落ちちゃったんだけど。改めて、どうかボク達に力を貸してください!お願いします!」

 

そう話し頭を下げたスピカにウィザーズメンバーの中で、マナミが即座に口を開いた。

 

「私は行ってもいいよ?フェイのアトラマジーナみたいに、フォールエンスに襲われる国をこれ以上は増やしたくない」

 

「私もマナミちゃんと同じだよ。ウィザーズとして、スピカちゃん達のスカイレイスを襲うフォールエンス放っておけないよ」

 

正義感から即座に力を貸す答えを出すマナミとヒヨリ。そんな二人の意見に同意するように頷くシルフィーとサラマンドーラがフェインに視線を向ける。

 

『ヒヨリさんやマナミさんの言葉や思いも分かります、私だって可能ならばすぐにでも助けに向かいたい。ですが、私達がスカイレイスに向かうのであればその間は誰がこの地球を守るのですか?』

 

「それは………」

 

フェインの言葉は、スカイレイスへと向かう意思を見せていたユリエやコユキ達が不安そうな表情を浮かべる。

確かにスカイレイスを襲撃しているフォールエンスを倒すためには、彼女達がこの次元から離れ無ければならない。

その間にフォールエンス達が、この地球を攻めてきたら無力となってしまった人々がフォールエンスに襲われるのが簡単に考えられる。

こちらの味方か、未だに分かっていないセルリアンが都合よく現れてフォールエンスと戦ってくれるとは限らない。

 

「それに、スカイレイスに行くことを両親に何と言えば良いものか……」

 

「夏休みとはいえ友達の家に泊まるなんて、小学生には少し難しいですよ?」

 

それに、スカイレイスに赴く間の此方での自分達の扱いをどうするかもまた一つの問題である。

小学生同士でもお泊まり会は学校の校則で禁止されていることが多い、それに両親達に自分達の家の何れかで泊まると話しても、連絡がつけばウィザーズメンバー達がいないことはすぐにでもバレてしまうだろう。

悩む様子のウィザーズ達を見ていたレオは眉をピクリと動かすと、覚悟を決めた様子で口を開いた。

 

「ならば、私が残りましょう。ウィザーズである皆さんがこの次元を離れている間は私がこの地球を守って見せます」

 

自身の胸に手を置いてそう話すレオにウィザーズメンバーは、くらい道に一筋の光が射したような笑顔を浮かべる。

 

『レオさん、いくら貴方でも一人では限界が……』

 

「皆さんが戻ってくるまでなら、守り抜いて見せますよ」

 

『レオさん……ありがとうございます』

 

そう真剣な様子で話すレオにフェインは心配しつつも感謝の言葉を伝え、スカイレイスに向かう事を決める。ヒヨリは不安そうに話し合う自分達の姿を眺めていたスピカに近寄ると口を開いた。

 

「スピカ、私達も力を貸すよ。一緒にフォールエンスからスカイレイスを守ろう!」

 

「みんな……ありがとう!」

 

安堵した様子でお礼を言うスピカ。

ヒヨリ達は、スカイレイスへ向かうことを決めたウィザーズメンバーは、即座にスカイレイスへと向かうための建前や準備を進める。

 

「ゼノンにネクス、すぐに戻るから……それまでどうか持ちこたえてて!」

 

そんな少女達を他所に、スピカはスカイレイスで今もなおフォールエンス達と交戦しているのであろう仲間達への想いを吐露するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏休み、と言うことでまたもやお母さんに手伝いばかりせずにお出掛けしなさいと千円を渡され出掛ける事になってしまった。

なので今回私はクラスで良く聞く全国チェーンのカフェ『コネクティータイム』に来ていた。

どうやらこのお店は、外国から輸入したコーヒー豆や茶葉を使った紅茶やコーヒーを提供するお店らしく最近の若者に人気のお店らしい。

スマホで調べた所「商品であるお茶やコーヒーを飲んで、人と人を繋ぐ時間を作る事」を夢見て繋がりを意味する『Connect』とお茶の時間を意味する『tea time』を掛け合わせ『Connectea time』とお店に名付けたらしい。

若者からは「ネクタ」と略されて呼ばれているらしい、実際にクラスメイトの女子たちもそのように呼んでいたのを覚えている。

店の列に並んでいる人達やお店でお菓子と共にコーヒーやお茶を飲んでいるのを眺めて自分の順番が来るのを待つ。

ちなみにメリアは店内のエアコンの前を滞空しており、涼しそうな表情を浮かべている。どうやら外を歩いてきた時の気温にやられたらしい、メリアは暑さに弱いのかな?

ようやく順番がきたので注文し、すぐに出された商品を受け取って近くの空いている端のカウンター席に座る。

注文したのは、抹茶オレと言う飲み物だ。確かに私は珈琲は飲めるけど、好んでは飲まない。

ストローを吸い、中に入っている抹茶オレを飲む。

苦味と甘味がちょうど良くて、口角が少しだけ上がっているのを感じる。

ふと、先程まで涼んでいた筈のメリアが此方へと飛んで帰って来るのが見えた。

 

「もう良いの?」

 

『ん、これ以上は寒くなるから』

 

「そう」

 

カウンターテーブルに降りず、何処か迷った様子のメリアに首をかしげる。

もしかして、この抹茶オレを飲んでみたいのだろうか?言ってくれるなら全然一口あげても良いのだけど。

メリアと初めて出会ってから、かなりの日数が過ぎた。最初こそ彼女が何らかの目的を持って私に接触してきたのか、フォールエンスの仲間なのではと警戒していたが、今は彼女の事を信用している。

言われたことの全てを信じる、とまでは言わないが彼女と共に過ごす日常が続き、彼女が私の左肩の近くに滞空しているのが当たり前のように感じて来ている。

私はたぶん彼女を信じているが、完全には信じられていないのだろう。

脳裏に彼女の姿がフラッシュバックする、心の奥底で恐れてるのかもしれない。

私はもう裏切られたくない、信じていた人はずの人が裏切るのはもう見たくない。

騙されたくない、傷付きたくないから私は彼女を完全には信用していないのだろう、例え彼女が私への信頼や友人へ向けるであろう視線を送られているのだとしても。

ある時、軍に所属した魔法少女の中から裏切り者が出た。彼女は軍に潜入して、敵の魔法少女へと軍の作戦や所属する魔法少女の魔法や武器についての情報を流していたらしい。

彼女は私にとって、初めてできた後輩で……心から信用していた。

背後から首を絞め着けてきた彼女の衝撃は良く覚えてる。

すぐに浮かんだのは困惑の感情だった、何か私がしてしまったのかと自分が何か彼女の怒りを買うようなことをしたのではと。

なにも話せない、彼女に理由を問うことすらもできない。首がしまり呼吸が苦しくなって、からだの力が抜けていく中で彼女は話していた。

 

──先輩、私ね……あなたのこと魔法少女としては嫌いだけど好き。先輩は、綺麗だから…あきらめて、行動できない私と違って好きだよ……でも、こんな私とチームを組んでくれたせいで、死んじゃうんだよ?──

 

そのあと、私の前から姿を消した彼女と再会したのは戦場だった。

敵の魔法少女の拠点を襲撃した際に彼女と出会った、その時私は、いえばアニメみたいに彼女を信じて、呼び掛ければ答えてくれると思ってたんだ。

彼女の武器である鎖をリュミエールで絡めて掴んで引き寄せてようとした時、彼女が放ったもう一つの鎖が私の首を絞めようと巻き付く。片手で首の鎖を掴んで、彼女の操る鎖でその場から転ばされたりしないよう、足に力をいれて踏ん張る。

 

──ねぇ、罵ってよ……裏切り者だって、嫌いって、近付かないでって突き放せよ!なんで、なんでなんで!先輩は……──

 

でも、現実はそんなに甘くなかった。

 

彼女を殺したくなくて、助けたくて、せめて捕縛できないかと戦闘していた私は他の敵魔法少女に背後を狙われたことに気付かなかった。

先程倒したと思っていた敵の魔法少女はカタリストによって生成される武器だけでなく殺した警察官から盗んだであろう拳銃を持っていた。

カチャッと私と後輩の鎖以外の金属音が聞こえた、目の前の後輩が一瞬だが顔を強ばらせたのが見えた次の瞬間、私は先輩と叫ぶ後輩の声と共に鎖を横に強く引かれたことによって横に転ばされた。

 

そして一発の銃声がその場に響き渡る。

 

鎖によって横に転ばされた私が見たのは、血を流しながら倒れる後輩の姿だった。

 

─■■さん、を……殺させ、な…い─

 

即座にリュミエールを投擲しようとしたが拳銃を撃ったのであろう少女はその時、既にその手から拳銃を手から離して事切れていた。

いま考えると恐らくは後輩を、彼女を慕っていた敵魔法少女だったのだろう。

そして後輩、あの子は私をあえて横に移動させることで、重なるようになっていた私を銃弾から庇って撃たれたのだろう。近付けば口から血を溢し、諦めたように笑う彼女が見えた。彼女を助け起こして彼女の撃たれた場所を確認する。

 

「あ、あぁ……」

 

彼女の撃たれた場所を見た私は認めたくないとあがく感情とは別に理性で悟っていた、彼女が撃たれたのは心臓がある左胸。

出血量から彼女はもう助からないのだと理解してしまった。

 

──あは、は……先輩、のおひとよし、移っちゃったみた、い。ねぇ、私のこと……ずっと覚えていて、ね。センパ…イ──

 

その言葉を最後に後輩は目蓋を閉じる、掌に感じる温かいそれは、だんだんと冷たくなっていく。

私の頬をいくつもの涙が伝う、彼女を抱き締めた。強く、目の前にいる彼女が消えていくのが嫌で抱き締め続けた。

今でも、この時のことや仲間の魔法少女が死んでしまったときのことを夢で見ることがある。

 

あぁ、どれだけの力が……どれだけの魔法があれば救えただろうか?

 

もう、前の世界とは違うのだと理解しているのだけど私は考えてしまう。

 

救えた命と、救えなかった命。

 

天秤に掛けたなら、どちらの秤がどちらに傾くか、想像しなくても分かる。 

 

あぁ、なんて残酷な世界だろうか。

 

こんな世界ならいっその事、作り替えてしまえたら……て、もう創造したんだったな。

 

抹茶オレを飲んで先程まで考えていたことから切り替えよう、そう思い抹茶オレのストローを口にしようとして、ストローの飲み口が横に凹んでいることに気付いた。 

恐らくは先程から何度かメリアがストローを口にした際にストローの飲み口を噛みながら飲んでいたのだろう。抹茶オレが先程より量が明らかに減っているのが透明なプラスチック故にわかる。

気にせずストローを口にして抹茶オレを味わっていると、メリアがふと目の前に魔方陣を展開した。

魔方陣から四角のスマートフォンの画面のような物が現れると、文字と思われる物が映し出されている。

それを読むメリアは目を見開き、無表情だったその表情が変化する。

その小さな手を震わせながらその画面をなぞっていく彼女が浮かべている表情に似た表情を、私は見たことがあった。

違う戦場に出ていた友人の魔法少女が負傷してしまった事を知らされた時の味方の魔法少女の一人が浮かべていた表情と、よく似ている。

メリアに、何かあったのだろうか。

気になるけど、彼女が話してくれるまで待っていた方が良いだろう。

彼女の問題に広く見て他人である私が干渉するのはきっと違うから。

そう考えつつ、飲み終えた抹茶オレの入っていたプラスチック容器を近くのゴミ箱へと入れる、するとメリアはどこか迷った様子で私の元へと飛んできた。

 

『ご主人様、少し話したいことがある……』

 

「わかった、歩きながら話そう。その方が他の人に変だと思われないから」

 

彼女がいつも通り私の左肩に乗ってその翼を折り畳んだのを確認してコネクティータイムから出る、店員さんのありがとうございましたの言葉を聞き元気だなぁと感じつつ暫くの間、街道を歩く。

時折自転車に乗った人とすれ違いながら大きな川を繋ぐように立てられた橋を渡っていると、メリアが話し始めた。

 

『私の、メリアの故郷がフォールエンスに襲われて大変なの』

 

彼女の言葉に驚き思わず足を止めた。

もし、私が自分の故郷であるこの町が危機的状況に陥っているのならきっとなにも言えなくなるだろうし、いても立ってもいられず何の考えもなしに行動しているであろうから。

そしてもう一つ、驚いたことはコハルが戦っている組織はこの地球とは別の次元にあるメリアの故郷へと襲撃した。

つまりは今戦っている敵は世界を越えられる何らかの手段を有している可能性が高い、あの黒い鎧の騎士もそうだ。瞬間移動や転移に似た何かの力を有しているはすだ。

チラリと肩に乗る彼女を見れば、俯いていて時折体が震えているのが見える。

 

『スカイレイスが、ケルビム様のお城以外全部壊された……このままじゃ、みんながフォールエンスに』

 

彼女の言葉が止まる、だがそこから先は嫌でも創造できる。経験もした物だ、良くて人質や捕虜か、悪ければ皆殺しか。

すると彼女は私の肩から飛び立つとすぐ横にある四角い橋の手すりに降り立つ、初めて彼女の表情が見れた。

彼女は泣いていた、いつも無表情で……たまに見せてくれる可愛らしい笑顔の似合うその表情を崩して両手でその瞳から流れる涙を拭っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記憶を司る妖精メリア、彼女はスカイレイスで浮いた存在だった。彼女の司る魔法の概念、それは火でも水でも風でもなく記憶だった。

更にスカイレイスの妖精達は無から有を、現象を生み出す事が出来る。

炎を纏わせ、水を流し、風を起こす。

だがメリアは無から有を作り出すことが出来なかった、更にはスカイレイスの妖精達は剣や槍、弓や銃といった何かしらの武器に変身するが、メリアが変身するのは手甲と呼ばれる防具だった。

魔法が使えない彼女がスカイレイスの精霊王姫ケルビムにより知らされたのは、彼女が無から有を生み出す魔法を使えないという事だった。

彼女の魔法は、装着者の記憶という代償を得て魔法は呼び起こすという物。

その世界の妖精達にとって異端と言っても変わらないものだった、そんな全てが周りと違う彼女はスカイレイスでは浮いており、妖精達は彼女に気を使っていた。

だが、それが返ってメリアの孤独感をより強く感じさせた。

でも、こうして彼女が佐久魔 空良の記憶に触れて知ったのはどれ程までにスカイレイスの妖精達が優しかったのかだった。

佐久魔 空良の記憶では恐ろしい魔法を持つ魔法少女や尖った部分を持つ少女が、周りから無視されたり嫌がらせをされている映像を見た。

だからこそ感謝した、そして感謝した故郷の同胞達が今、傷付き精霊王姫ケルビムが召集した人達でも守りきれない、そんな絶望的な状況になった。

せめて、せめて自分に出来ることは何かと考えたメリアはその行動へと移した。

涙を拭う手を止めて橋の手すりへと降り立ち翼を折り畳み、膝を着く。メリアの慎重ならば橋の手すりに座っても少し余裕があるぐらいの広さがあった。

メリアは自身の遣える彼女へと頭を下げた、言うならば土下座だった。

 

『お願いです、ご主人……どうか、どうか!私メリアの故郷を、スカイレイスを、助けて』

 

目の前に立つ自身の主人がどのような表情を浮かべているのか分からない、だが必死に、それこそゴンと手すりに頭を着けた。

 

『今後、生涯メリアはご主人様に遣える!迷惑かけない!絶対に、何があってもご主人様と一緒に戦い続ける…だから!だから!』

 

瞳から流れる涙が止まらない、不安でたまらない、ケルビム様や他の妖精達は大丈夫だろうか?助けたい、だけどメリア一人ではなにも出来ない。

 

「メリア」

 

自身の主の声に頭を上げる、すると彼女はすぐに私を手すりから両手で掬い上げるといつも座る左肩に乗せて、歩き始めた。

 

『…ご主人様?』

 

「メリア、私はみんなの笑顔と希望を守る者になると誓った魔法少女セルリアン。私のこの小さな手でも届く範囲の全てに私は手を伸ばしたい、だから───任せて」

 

その一言にメリアは、またその瞳から涙を溢れさせた。

 

『ご主人様、ありがとう』

 

「その一言は全てが終わってから聞かせて、とにかく急がないと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メリアを肩に乗せて歩きながら思考を巡らせる、これからすぐにでもメリアの故郷へと向かいフォールエンスと戦わないと行けない、彼女の故郷があとどれ程の間もつのか分からない。

だが敵は未知数、どれ程の敵がいて戦況がどのような状態なのか分かれば助かる。守りきれるのか、あの黒い騎士のような強者がいたら私はスカイレイスを守りきれるのか分からない。

撤退を余儀なくされる可能性だってある、それに私が離れている間にフォールエンスが現れて暴れる可能性だってある。

この地球を、平穏を守ると誓った私が離れるわけにはいか──いや、今これは考えることじゃない。

悪い方に考えてばかり考えるより、私が今優先して考えるべきことがある。

メリアの話から、メリアが別次元へと渡る何らかの手段を有しているのは確かだ。

私が別の次元に向かい、何日滞在するのか分からない、戦況が分からない以上は夜営をしなければならない可能性もある。

なら、最初に考えなければならないのは彼女の故郷に向かい、滞在するための物資調達と私が別次元に行っている間に私の身元を保証してくれる人を探すこと。

行動は早いに越したことはない、だが非常食や寝具、テント等の物資を準備するのに最低でも半日はかかる。今日はもう午前を過ぎて午後、準備するにも終える頃には夜だ。そんな時間に出掛けようとしたものならお父さんやお母さんに怒られる。

私の身元を保証する方法、真っ先に浮かぶのは私が友人の家に数日の間泊まって遊ぶという建前だ。だけど、私は学校で友人がいない。

知人や先輩にも頼めない、アヤノ先輩やセキシン先輩、コグレ先輩を巻き込むわけには行かない、彼女達はもう魔法少女じゃない、平穏な日常を謳歌する特別な力などないただの一般人だから。

それにいきなり自分がここに遊びに来て泊まっていることにしてくれと頼むのは難しいだろうし、事情を説明する事も難しい。

だからといっても諦める訳には行かない、全てが遅かったなんて最悪な状況になりたくはない。

早急な物資の調達、私がこの世界を離れている間に私の身元を保証してくれる人なんて知人には───いた。

 

たった一人だけ、思い浮かぶ人がいた。

 

頼めば恐らくは私の身分を保証して、物資の調達も頼めそうな人。

即座に服のポケットへと入れていた()()()()()()()を取り出して、電話帳に登録されている三人だけの連絡先の1つへと通話をかける。

最初から登録されていた、シンプルなコール音が鳴ると相手が電話に出た事が表示されて即座に私はスマホを耳に当てた。

 

「突然の電話失礼します、いきなりで申し訳ありませんがお願いしたいことがあります、希代(キダイ)さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

 

 

 

 

 

 

「マジカル!」 

 

「デジタル?」

 

「クロニクル!」

 

「「「魔法少女図鑑!!」」」

 

「さあ!さぁ!毎度お馴染みとなりましたこのコーナー、第3回魔法少女図鑑!進行は私、天宮 音羽(アマミヤ オトハ)と!」

 

神島 結姫(カミシマ ユズキ)

 

「で、お送りするわ!このコーナーは毎回異なる魔法少女をゲストに読んで、本編に登場していた私たち魔法少女について詳しく解説していくというものよ!」

 

「今日のゲストは、この人」

 

「みな元気か?うむ、ならば良い。我はオウマ・ラジアータ、魔法少女ラジアータとして活動していたものだ!」

 

「なんと、逢魔ヶ時ノ王と呼ばれる魔法少女ラジアータこと、オーマ・ラジアータ先輩に来てもらったわ!」

 

「ユズキにオトハ、お主らの活躍はソラから良く聞いておったぞ!強い子たちだと──」

 

「え!?ソラ様ッじゃなくて、ソラさんが!?」

 

「え、様?お主ソラをさんづけではなく様付けで呼んでたのか???」

 

「えと、気にしなくて良いです。元々オトハはソラのこと様呼びだった、ソラが頼み込んで今の状態になったから、驚いたりするといつもこう」

 

「そ、そうか……ソラよ、後輩に恵まれこの子達に好かれているようで良かったと考えていたが、予想外の苦労をしてたみたいじゃなぁ」

 

「何て言われてたんだろ?頼りになる後輩、それとも最高のバディ?運命!?キャー!」

 

「なぁユズキよ、お主の相棒なんじゃが本当に大丈夫なのかアレ?」

 

「あれはオトハの病気みたいなもの、気にしない。いつもの事」

 

「そ、そうか……ところでユズキよ先ほどから顔をしかめてどうした?」

 

「あの、おーまがときのおうって、なに?」

 

「む、その呼び名か?我がとある地区の避難施設へのビーストの襲撃を昼から夕方までの間一人では守り抜いた時から言われてたんじゃ。名前の由来は我が逢魔ヶ時と呼ばれる夕方まで戦い続けてる姿からじゃろうな、正直少しイタイなぁと思っておるんじゃが──」

 

「痛い?何処か、怪我してる?」

 

「いや、純粋か?そういうことじゃないんじゃよ、これは謂わば比喩のようなもの……ってオトハ!お主そろそろ戻って参れ!進行せねば進まぬぞ!?」

 

「何よスタッフ、今良いところ……はっ!?ごめんなさいラジアータ先輩!こほん、さぁいつもの魔法少女紹介コーナーにいくわよ!今回の魔法少女はこの人!」

 

──────────────────────

 

【魔法少女名】魔法少女ビートライザー

 

 

【変 身 者】赤心こころ(セキシン ココロ)

 

 

【 武 器 】ファンタズマドミナント

 

 

【 魔 法 】《ハートビート》

 

       《ハウリングソウル》

 

──────────────────────

 

「今回紹介するのは、魔法少女ビートライザーこと赤心こころ先輩よ!」

 

「前にこのコーナーにゲストできてもらった?確か、ソラが好きな歌を歌う人」

 

「そうね、以前の魔法少女図鑑でゲストで来て頂いたわ!」

 

「我の前に来てたのかあやつ?まぁ、あやつ博識じゃし色々とゲストとして適任だろうな」

 

「武器は演奏することのできるエレキギターでありながら変形し、鋭利な刃を展開させて敵を斬り裂くことが可能なファンタズマドミナントよ!スタッフの調べによれば幻奏主という意味らしいわ」

 

「難しい……」

 

「武器の名前からあやつの知識の深さはこれで伝わるだろうなぁ」

 

「次は魔法の説明ね!まずはハートビート、心拍に合わせた爆音を発して攻撃するわ、自分の血流量等を制御して身体能力を上昇させる事も可能なのよ。次にハウリングソウル、絶叫の音圧による物理攻撃でハートビートの範囲打撃とは違う収束した長距離射撃になるわ!」

 

「そういえばあやつ、戦う時は決まってのど飴や喉の薬を用意しとったなぁ。デメリットは喉の酷使によっては声が枯れてしまうことがあることかの?」

 

「戦う度に喉が枯れてたら魔法で戦えないでしょうし、不味いですもんね。アフターケアは大切です!」

 

「運動したあとのクールダウン、大切」

 

「そろそろ次のコーナー!『マジカル!気になる?クエスチョン!魔法少女アンケート10』のコーナーいくわよ!」

 

──────────────────────

 

 

Q1.好きな食べ物は?

 

A.スパムミートとかの缶詰類かな、食事にはあまりこだわりは無いよ

 

 

Q2.好きな事は?

 

A.それはもちろん演奏をしている時

 

 

Q3.今までの人生で一番幸運だと思ったことは?

 

A.他にも幸運だったことはたくさんあるけれど、一番はやっぱり音楽に出会えたことだと思うよ

 

 

Q4.最近観た映画は?

 

A.響け絶唱シンファニー

 

 

Q5.今までの人生で後悔していることは?

 

A.ビートライザーの魔法は寿命を削るから余命があんまりないことかな?

そのおかげで人を助ける事も出来たからあんまり後悔はしてないかも。

 

 

Q6.好きな言葉は?

 

A.無駄な努力なんてない、どんな事でも一生懸命がんばればきっと自分の力になる。未来は変えることができる、良いようにも、悪いようにも。それを決めることが出来るのは自分次第だ。

 

 

Q7.未来が見える能力と、人の心がわかる能力、どちらか一つ選べるならどちらが欲しいですか?

 

A.どっちも欲しくない

強いて言うなら未来が見えたら面白い事もあるかもしれないけど、マイナスの方が目立ちそうだ。

 

 

Q8.「宇宙」と「深海」探検したいのはどっち?

 

A.宇宙

 

 

Q9.タイムトラベルできるなら、過去と未来どっちに行きたい?

 

A.どちらにも行きたくないかな。

 

 

Q10.最近ちょっと恥ずかしいと思った時

 

A.私の後輩がいつのまにか別の世界に行っていた事に気づいていなかったことは人生最大の恥だと思うね。

本人が幸福ならそれで良いとも思うけれど、やっぱり私個人としては帰ってきて欲しいしね

 

 

──────────────────────

 

「どっちも欲しくないって選択はありか!?相変わらず自由じゃなあやつ!」

 

「おおー、新しい答え方。私は思いつかなかった」

 

「うーん、答え方を指定してませんし欲しいかどうかですから……というかQ9のタイムトラベルやQ7の未来が見える能力と人の心がわかる能力、どちらか一つ選べるならどちらが欲しいかに関しても、欲しくないって言う返答は中々珍しいですよね」

 

「というか、食事面が心配すぎる……缶詰類って、成人後は家に家政婦雇ったほうが良いんじゃないかの?ただでさえ寿命削っとるんだから、しっかり作られた料理を食べて過ごして欲しい……そういえばオトハよ。今までの魔法少女図鑑のコーナーを見てきたのじゃが、質問が個人によってかわっておるな?」

 

「実は、アンケートの内容は所々変えてるんです。リスナー、視聴者さん達が気になることを聞いていきたいので、あまり質問は固定してないんです」

 

「響け絶唱シンファニー……どんな映画かな」

 

「いやマイペースか?いやまぁ、気になるだろうけども」

 

「えっと、スタッフからの資料によると『音楽の妖精と言われた天才ピアニストの少女がプロのピアニストを目指し、努力し挫折を経験しつつも諦めずピアノと向き合う話』らしいわね」

 

「なるほどのぉ、音楽はあやつの人生に大きく影響を与えたのだろうなぁ」

 

「人生に大きく影響を与えた存在かぁ、やっぱり私とユズキはソラさんになるのかなぁ」

 

「命の恩人」

 

「え?そんなの我は聞いとらんぞ!?」

 

「私達、過去にソラさんに──ってどうしたのスタッフ?巻きでお願いします?仕方ないわね、ラジアータ先輩、この話は後で。」

 

「えぇ!?こんな気になるところでか!?絶対だぞ!?絶対にこの後教えて貰うからな!?」

 

「今回はここまで、それでは皆さまご一緒に。マジカル」

 

「今回はユズキに先を越されたわね……デジタル?」

 

「クロニクル!!」

 

「魔法少女図鑑のコーナー、でした。」

 

「さぁ、教えて貰うぞオトハにユズキ!」

 

「じゃあネクタに行って話しましょう先輩!お茶も出来ますし、ラジアータ先輩から見たソラさんのお話聞きたいです!」

 

「……今回は、ここまで。スタッフ後片付けよろしく。先輩、オトハ、待って」

 

 

 

 

 

 






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