騎士ガンダム様、只今異世界へお出掛け中   作:不死身の機動歩兵隊

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第12話「砂漠で見つけし明日への希望」

前回新たな仲間、嵐騎士ガンマガンダムとサイコゴーレムを加えた騎士ガンダム達。一同は攫われたエルフ族を探してレブラン帝国を目指している頃、リンブルト大公国では騎士ガンダムが助けたユリアーナはリンブルトに嫁いだ姉との再会を果たしていた。

 

‐リンブルト大公国・王宮‐

 

ユリアーナ

「お久しぶりです、メリアお姉様!」

 

メリア

「メロル・・・ッ!」

 

王宮に入ったユリアーナの姿を見た姉のメリアは眼尻に涙を浮かべながらギュッと抱きしめる。

 

メリア

「ローデンで貴女が義弟ダカレスの手で討たれたと知らせで聞いて・・・心臓が止まる思いだったのよ・・・!」

 

ユリアーナ

「お姉さまッ!?それは一体どういう事ですか!?ダカレス兄様が私をッ!?」

 

メリア

「え・・・えぇ、ダカレスは獣人を扇動して王都の混乱もさせていた様だけど・・・セトリオン将軍に討たれたそうな・・・」

 

その言葉を聞いたユリアーナに電流が走る。

 

ユリアーナ

(となると今、時期王位継承権をセクト兄様が所持しているという事に―――セクト兄様が裏で何かを企てているのは分かる・・・私の件も本当にダカレス兄様が絡んでいるか怪しいわ・・・)

 

メリア

「メロル?」

 

ユリアーナ

「・・・メリア姉様。私が生きている事は内密にして下さい。これはきっと武器になります。慎重派のセクト兄様は継承者が自分だけと思っていれば敢えて事を急いだりしない筈・・・ならばその間に私は国に為に自分の使命を果たします。メリア姉様の力をお貸し下さい。エルフ族との未来の為にッ!」

 

瞳の奥に強く輝く光を宿すユリアーナに姉のメリアは強く頷く。騎士ガンダムが予見した通り歴史が動き出す。

 

‐騎士ガンダムパーティーside‐

 

ワイバーン

「ギャアッ!」

 

アリアン

「へー、群れてるなんて珍しいわね。」

 

騎士ガンダム

「アリアン、あれは?」

 

アリアン

「ワイバーンよ。」

 

嵐騎士ガンマガンダム

「ほぉ、あれがこの世界のワイバーンか。」

 

騎士ガンダムF90Ⅱ

「ワイバーンドックとは大分見た目が違うな。」

 

一方サボテン等しか生えない荒野と砂漠が広がる大地の崖上で騎士ガンダム達は離れた位置で空を飛ぶ数十匹のワイバーンの群れと道中で遭遇した。

 

アリアン

「囁き鳥が飛びたがらない筈だわ。これじゃあダンカさんに連絡取れないわね。」

 

アリアンは頭上を低空で旋回する囁き鳥を見てそう言う。

 

騎士ガンダム

「普段はあの規模の群れにはならないのか?」

 

アリアン

「えぇ、あの規模の群れは見た事も無いわ・・・」

 

嵐騎士ガンマガンダム

「なら私の魔法で彼らを「ガンマガンダムさん、ここは私が対処します。」騎士ガンダム殿?」

 

騎士ガンダムF90Ⅱ

「何をする気だ?」

 

騎士ガンダム

「少し試したい事がある。皆は離れていてくれ。アリアン、ポンタを頼む。」

 

そう言ってポンタを預け、騎士ガンダムは崖下へ降り立つと同時に魔法を放つ準備をする。

 

ワイバーン群れ

「ギャアギャアッ!」

 

騎士ガンダム

「当てない様に放つから許してくれよ、【雷撃豪雨(ライトニングダンパー)】ッ!!」

 

騎士ガンダムが雷属性の範囲魔法を発動した次の瞬間、空気を切り裂いて耳を劈劈く様な大音響が轟き、空気が震撼する。眼の眩む様な閃光が幾重にも重なり宙を駆け、雷光が雨の様になって上空からワイバーンの群れに降り注ぐ。

 

ワイバーン群れ

「ぴいい!ぴぃいいッ!!」

 

騎士ガンダム

「よし、これなら囁き鳥も飛べるだろう。」

 

突然の落雷に恐慌したワイバーンの群れは散り散りに逃げていくのを確認した騎士ガンダムはそう言って転移で崖上にいるアリアン達の所へ戻ると。

 

アリアン達

「・・・・・・」チーン

 

騎士ガンダム

「えッ!?アリアン!?それに皆もッ!?ま、まさかさっき放った魔法でッ!?」

 

そこには先程の範囲魔法の余波で帯電して倒れたアリアン達の姿があった。そして騎士ガンダムは慌てて回復魔法を掛ける。その様子を少し離れた崖でメモを取る人物に見られていた。

 

‐数時間後 ブランベイナ‐

 

回復魔法でアリアン達が復帰した後、一同は荒野の街ブランベイナにある宿屋の食堂で食事を取っていた。

 

アリアン

「う~まだ耳がキンキンするわ・・・あんな大魔法使うなら先に言ってよね!びっくりしてポンタも帯電しちゃったじゃない!」

 

ポンタ

「きゅんきゅーん!」

 

騎士ガンダム

「すまない、あそこまでの威力とは思わなかった。」

 

騎士ガンダムF90Ⅱ

「今回は死なずに済んだが、把握してない魔法を使わないでくれ。」

 

騎士ガンダム

「アッハイ。」

 

嵐騎士ガンマガンダム

「一先ずこれ位にしてこれからの話をしよう。」

 

そして話に区切りを付けた一同はアリアンが広げた地図を見る。

 

アリアン

「ランドバルトはダンカさんが向かって調査と対応。私達はチヨメちゃんの貰った情報で東の神聖レブラン帝国に売られたエルフの調査をする。」

 

騎士ガンダム

「その理解で問題ない。」

 

騎士ガンダムF90Ⅱ

「だが一番の問題は帝国まで道のりと地理だ。」

 

嵐騎士ガンマガンダム

「この地図の様に我々にとって未知の地。このまま何も知らずに行けば大幅に時が無駄になる。」

 

4人が話し合いながら見る地図にはローデン王国全土の情報が記載されているが、レブラン帝国側の情報は一切記載されていない。ガンマガンダムの言う通り、時を無駄にすればエルフを救助する時間も無くなる。如何にか情報を集めねばと何かないかと考えている時、アリアンはソワソワと周囲を気にする様に見渡す。

 

騎士ガンダム

「どうかしたのかアリアン?」

 

アリアン

「帝国はこの国(ローデン)の様にエルフ族の捕縛を禁じていないの・・・今まで以上にエルフ族である事(・・・・・・・・)が危険になる。その上道のりもあやふや・・・帝国の近いこの街も既に危険かも知れない・・・流石に緊張するわよ。」

 

騎士ガンダム

「成程、捕縛しようと動く連中が多くなる訳か。だが私達がそんな事はさせないさ。」

 

アリアン

「そうね、頼りにしてるわ。」

 

騎士ガンダム

「任された。」

 

ポンタ

「きゅん♡」

 

???

「話中すまないが、昼間の大魔法を使ったのは君達かい?」

 

すると声を掛けられた騎士ガンダム達は顔を向けるとそこには眼鏡を掛けたエルフ族の男性がいた。

 

カーシー

「僕はカーシー、カーシー・ヘルドだ。よろし・・・「わーーーーーーッ!!」

 

カーシーが言葉を言い切る前にアリアンは慌てて近くにあった空の壺でカーシーの顔を隠す。

 

アリアン

「こんな人族のド真ん中でエルフの耳を晒すなんて何考えてるのよッ!!」

 

騎士ガンダム

「あ、アリアン落ち着いて!!」

 

騎士ガンダムF90Ⅱ

「騒ぎを起こせば衛兵が来るぞ!」

 

嵐騎士ガンマガンダム

「最悪街から脱出する事に・・・」

 

女将

「カーシーさん、いつものでいいかい?」

 

カーシー

「はーい、お願いしまーす!」

 

騎士ガンダム達

!?

 

男性客

「よお、カーシーじゃねえか!こっちで一杯やろうぜ!」

 

カーシー

「後で是非。」

 

アリアンを落ち着かせ様と騎士ガンダム達が話す中、宿屋の女将と男性客のグループがカーシーと普通に会話し、他の客も気にする様子もない場面を見て驚く。それから騎士ガンダム達はカーシーと話をすると彼はこの街に肌が合って40年程住んでおり、今ではすっかり街の住人達とは顔馴染みになった事を話す。これにアリアンは仰天する。

 

アリアン

「人の街で40年って、何で・・・」

 

カーシー

「君はエルフ族・・・いやダークエルフかな。何でって言われても困るけどね。そもそも人とエルフが手を取り合う、それこそが当たり前の世界かも知れないよ。」

 

アリアン

「冗談じゃないわ!貴方、人族がエルフに何をしたか分かっているのッ!」

 

カーシーの言葉で癇に障ったアリアンは席から立ち上がってそう言う。

 

カーシー

「確かにね。でもそう言う君だってダークエルフなのにフルアーマーを着ている人族達に精霊獣と旅をしている。随分と珍しい組み合わせだ。」

 

アリアン

「ッ!・・・ナイト達は特別よ・・・」

 

騎士ガンダム

「それでカーシーさん、私達に何用だろうか?」

 

カーシー

「あぁ、実は君達に相談があるんだ。」

 

カーシーはこの街で魔獣の生態調査を生業にしているが調査中の魔獣に手を焼いているので騎士ガンダム達に力を貸してほしく、捕縛か死骸の回収でも構わないとの事であった。

更にレブラン帝国までの精巧な地図と魔獣生態書を報酬にすると言う。これに騎士ガンダム達はカーシーの依頼を受ける事にした。

 

‐宿泊部屋‐

 

カーシーとの話し合いを終えた騎士ガンダム達は今晩泊まる部屋へと別れて入る。

 

アリアン

「エルフと人が手を取り合う、か・・・」

 

騎士ガンダム

「納得しない様だな。」

 

テーブルに突っ伏すアリアンを見た騎士ガンダムは宿代を払った時に女将から貰った小さな酒樽から酒をグラスに注ぎながらそう言う。

 

アリアン

「ちょっとね・・・これまで人がエルフに何をして来たか考えると・・・」

 

騎士ガンダム

「それを考えても答えは出ないさ。おぉ!いい香りだ。」

 

そして騎士ガンダムは自身のグラスに注いだ酒の香りを感じる。

 

アリアン

「・・・結構強そうね。」

 

騎士ガンダム

「無理強いはしないぞ。果実ジュースでも・・・」

 

アリアン

「こっ、子供扱いしないでよ!(ゴクゴク)ん~~~///

 

騎士ガンダムの発言にムキになったアリアンはグラスに注がれた酒を一気に飲み干すと同時に耳がピコピコと可愛く動く。そして2杯目のお替りを頼まれた騎士ガンダムは再びグラスに注ぐとそれもアリアンは飲み干す。それに続いて騎士ガンダムも飲む。

 

騎士ガンダム

(甘みの中に深いコクと果実の風味が広がっていく。たった一口でこの幸福感、ちょっと度数が強いけど美味いッ!)

 

アリアン

「ナイト~~~きいてるのお!?」

 

騎士ガンダム

「うわッ!?あ、アリアンッ!?」

 

アリアン

「早く~~~お~か~わ~り~ッ!!」

 

騎士ガンダム

(完全に酔ってるッ!たった2杯でッ!?)

 

酔ったアリアンに押し倒された騎士ガンダムは頭をグワングワンと揺さぶられる。

 

アリアン

「あれ?お酒は~?」

 

騎士ガンダム

「(これ以上飲ませたら身の危険を感じるッ!)あ、アリアン!大分酔ってるみたいだし、明日は早いから今日はこの辺にして寝ようッ!!」

 

アリアン

「酔ってないわよ~早くお酒ちょうだ~~~いッ!」

 

騎士ガンダム

「いや、だから「むう~~~ッ!風よぉ!」へ?うわぁぁぁッ!?」

 

するとアリアンは酒樽を離さない騎士ガンダムを風魔法で吹き飛ばす。そして酒樽に手を伸ばすが寸での所で騎士ガンダムが回収。そこからドタバタの攻防戦が始まる。

 

アリアン

「そのお酒よこしなさーい!」

 

騎士ガンダム

「絶対に渡さんッ!」

 

‐隣の部屋‐

 

騎士ガンダムF90Ⅱ

「何やってんだアイツ等・・・」

 

嵐騎士ガンマガンダム

「ハハハ、若いな・・・」

 

隣の部屋で騎士ガンダム達がドタバタしている中、騎士F90Ⅱとガンマガンダムは酒を飲みながらそう呟く。

 

‐翌朝 集合場所‐

 

騎士ガンダム

「遅れてすまない、カーシーさん。」

 

カーシー

「やぁ、おはよう。それじゃあナイト君とアリアン君は僕と先頭の馬車で、F90Ⅱ君にガンマ君は仲間の馬車に乗ってくれ。」

 

翌朝宿から出た騎士ガンダム達は集合場所でカーシーとその仲間と合流し、それぞれ指定された馬車へと乗り込む。

 

カーシー

「それにしても昨晩は激しかったみたいだね。街中に響いてたよ。」

 

アリアン

「斬ろう・・・」

 

騎士ガンダム

「落ち着くんだ!アリアンッ!!」

 

剣の柄を持って引き抜こうとするアリアンを宥めつつ、騎士ガンダム達は出発する。

 

‐数十分後 荒野‐

 

アリアン

「うぅ・・・」

 

騎士ガンダム

「二日酔いに馬車酔いのダブルパンチか・・・」

 

アリアン

「後ろの荷台から何か臭って更に気持ち悪い・・・」

 

騎士ガンダム

「カーシーさん、あの荷台に積んでいるのは?」

 

カーシー

「あー、あれはね・・・ゴブリンの死体さ。撒き餌として使うのさ。」

 

アリアンの背中を摩りながら騎士ガンダムはカーシーに尋ね、カーシーが答える間に気になったポンタが荷台に掛けられた布を捲るとそこには死屍累々のゴブリンの山があった。それを見たポンタは騎士ガンダムに駆け寄って抱き着き、アリアンは吐き出しそうになる。

 

カーシーの仲間

「騎士の旦那、これを。」

 

騎士ガンダム

「おっと、これは?」

 

カーシーの仲間

「酔い止め茶だよ。二日酔いでも馬車酔いにも一発で効くぜ。」

 

騎士ガンダム

「おお、それはありがたい!ほら、アリアン。」

 

渡されたお茶を見詰めるアリアンは作った本人へと眼を向けると彼はニカっと笑う。

 

カーシー

「アハハ、アリアン君はやっぱり人族が苦手かい?」

 

アリアン

「そっ、そういう訳じゃ・・・」

 

カーシー

「彼は見た目は悪者だけどいい人だから安心して。」

 

カーシーの仲間

「ひでぇな!カーシーさん、もう茶葉おろしてやんねーぞ。」

 

カーシー

「ハハハ、ごめんって。」

 

その光景を見ながらアリアンはお茶を飲む。それがとても美味しく、言葉通り一発で酔いが収まる。その間に騎士ガンダムは今回捕縛する魔獣についてカーシーに聞く。

 

カーシー

「サンドワーム。体長は4~5m程で日中は地中深く潜み夕刻から夜にかけて死肉を漁りに活動する。炎に弱く捕獲目的の今回は可能な限り炎による攻撃は避けてほしい。最近分かった事だけどワイバーンの群れの近くにいる場合も多いらしい。」

 

騎士ガンダム

(ならあの時も真下にいたかもしれないな。)

 

それから話し合う2人をアリアンが見ていた時に地面が揺れ始め、それが段々と大きくなっていく。そして後続の馬車と荷台が真下から飛び出た何かに吹き飛ばされる。

だが寸前に騎士F90Ⅱ達はカーシーの仲間と一緒に脱出した為、事なきを得る。真下から後続を襲ったのは30m級のサンドワームであった。

 

アリアン

「どこが4~5mよッ!!」

 

騎士ガンダム

「30mはあるぞッ!!」

 

カーシー

「バカな!あんな巨大な個体は見た事ない!明らかに異質だッ!」

 

騎士ガンダム達が話している間にサンドワームは騎士F90Ⅱ達に向かって動き出す。それを見たアリアンは馬車から飛び出し、炎魔法で攻撃するが動きを一時的に止めただけで決定打にはならなかった。

 

アリアン

(炎が弱点の筈なのに効いていないッ!?)

 

弱点であるはずの炎による攻撃が効かない事に驚愕するアリアン。そして再び動き始めたサンドワームは捕食しようと襲う。だが何時までも捕食される事は無く、不思議に思ったアリアンはサンドワームの後ろを見ると。

 

サイコゴーレム

「ウオオオオ~ンッ!」

 

アリアン

「サイコゴーレムッ!」

 

そこにはサイコゴーレムがおり、その力で抑えていた。その間に駆け付けた騎士ガンダムはアリアンと一緒にその場を離脱。その際に騎士F90Ⅱ達とも合流してカーシーの所まで避難する。

 

騎士ガンダム

「よし、全員避難できた!サイコゴーレム、全力で戦ってくれッ!」

 

サイコゴーレム

「ウオオオオ~ンッ!」

 

それを聞いたサイコゴーレムはサンドワームを投げ飛ばす。投げ飛ばされたサンドワームは地中に潜り、背後から攻撃しようとするが。

 

サイコゴーレム

「ウオオオオ~ンッ!!」

 

サイコゴーレムの張り手を叩き込まれて地面に倒される。その際に黒いリングも消えてなくなる。そしてまだ生きているサンドワームを捕縛して無事カーシーの依頼を達成。街に戻った騎士ガンダム達は報酬の地図と生態書を得る。

 

‐ブランベイナ‐

 

カーシー

「今回の魔獣の異変、やはりおかしい。何かの前兆かもしれない・・・すぐに調べてみよう。良かったら今後君達に情報を送らせてもらうよ。」

 

騎士ガンダム

「それはありがたい。」

 

騎士ガンダムF90Ⅱ

「情報のあり無しでリスクは変わるからな。」

 

嵐騎士ガンマガンダム

「では出発するとしよう。」

 

アリアン

「一つ、いいかしら。何故貴方は人族と暮らしているの?」

 

カーシー

「人族が好きだから・・・かな。里にいた時は僕も人族にいい印象は無かったんだけどね。実際に暮らしてみると全然違っていてね。勿論色々あったけど、今はこう思っているよ。いつか人族とエルフ族が手を取り合う未来がきっと来てくれるってね。」

 

出発する際、アリアンの質問にカーシーは笑顔でそう答えた。

 

‐街道‐

 

そしてカーシーと別れ、その仲間の奥さんから貰った果物を食べながら街道を進んでいるとダンカからの囁き鳥がやって来た。

 

囁き鳥

『単刀直入に言おう。ランドバルトに囚われていたエルフのトレアサだが・・・ランドバルト領主ペトロスと結婚していた。』

 

騎士ガンダム達

「えーーーッ!?」

 

これに騎士ガンダム達は驚き、アリアンに至っては囁き鳥の首を掴んでブンブンと揺らす。それを慌てて止めた騎士ガンダム達は話の続きを聞くと、奴隷として売られる前にペトルスに助けられ、相思相愛の末の結婚へと至ったと話す。

 

囁き鳥

『信じられんのはその後だッたんだが、彼女達は言ったんだ。「エルフ族と人族、両方の関係をより良くする為に私達は頑張ります。」とな。』

 

カーシー

『いつか人族とエルフ族が手を取り合う未来がきっと来てくれるってね。』

 

ダンカの報告を聞いたアリアンの頭にカーシーの言葉が思い浮かぶ。そしてダンカ宛ての報告を囁き鳥に伝えて送り出し、再び歩きだす。

 

アリアン

「ねぇ、ナイト。エルフと人にそんな未来が来るかしら・・・」

 

騎士ガンダム

「来るんじゃない、作るんだ。人とエルフ、他の種族達が笑って暮らせるそんな未来を。今は無理でも少しづつ、一歩ずつで良い。未来を掴み取るのは今を生きる者達の特権だ。それにランドバルト領主とトレアサ氏と同じ様に私達が手を取り合えば、その未来を実現できるさ。」

 

カーシー

『アリアン君。君もきっと分かる筈さ、騎士ガンダム()と仲間達の旅の中で。』

 

そう言って笑顔で答える騎士ガンダムにアリアンはカーシーが言った最後の言葉を思い出しつつ少し頬を赤くする。

 

アリアン

「ナ・・・ナイトは何処からどう見ても人族に見えないから別よ。」

 

騎士ガンダム

「確かにそうだけどちょっと硬いだけで中身は人と変わりないのだが・・・」

 

ポンタ

「きゅんきゅーん。」

 

騎士ガンダム

「そんなポンタまで!?」

 

アリアン

「あはははは!」

 

騎士ガンダムF90Ⅱ

「未来を掴み取るのは今を生きる者達の特権か・・・いい言葉だな。」

 

嵐騎士ガンマガンダム

「あのお二方を見ていると妻との思い出が浮かぶな。」

 

そう話しながら騎士ガンダム達は次の街へと進む。

 

《おまけ》

 

‐翌朝 宿屋‐

 

女将

「おはようございます。昨晩は随分と激しかったね♪」

 

アリアン

「ナイト、私何もしてないわよねッ!?」

 

騎士ガンダム

「大丈夫だ、お互い何も失ってないよ(次アリアンが酔って暴走したらラ○ホーを使おう)・・・」

 

ポンタ

「きゅーん。」

 

集合前、女将の言葉にアリアンは顔を赤くして問いただし、騎士ガンダムは答えながら対処法を考える。その光景を騎士F90Ⅱはヤレヤレと、ガンマガンダムは苦笑いで見詰めていた。

 

第12話END




次回「災いを齎す蛮族の魔獣使いは闇に嗤う」
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