騎士ガンダム様、只今異世界へお出掛け中   作:不死身の機動歩兵隊

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お待たせしました!今回は2話構成です!
それと本作の騎士ガンダムの外見は
METAL ROBOT魂の騎士ガンダム 〜ラクロアの勇者〜です。

烈 勇志さんのクエスト『村の畑を襲撃しているモンスター退治』が受注されました。

皆さんのクエストをお待ちしてます。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291834&uid=345359


第2話「流離う蒼銀の騎士」

‐ルビエルテ・城下街の宿‐

 

木窓の隙間から朝日と小鳥のさえずりで目を覚ます騎士ガンダム。ベッドに腰掛け、固まった身体を解す様に伸びをする。首を左右に振って凝りを解す。ベッドから立ち上がって木窓を開けて日の光を部屋一杯に取り込む。

窓の外は中世ヨーロッパ風の大通りで朝市が開かれていた。様々な品を売る商売人や行き交う人々と客によって賑わっており、朝早くから街は既に起き出して活動を始めていた。

 

騎士ガンダム

「清々しい朝だ・・・」

 

そう言った後、騎士ガンダムは顔を洗ってから騎士の鎧(ナイトアーマー)を身に着ける。装備と所持品を確認して昨夜に前払いで宿泊した宿を発つ。

 

騎士ガンダム

(ローデン嬢とリタ殿をルビエルテ()まで護衛して見送った後、リタ殿から聞いた馬屋と武器屋に鹵獲品を売って所持金は増えたが、一時しのぎにすぎない。であれば・・・)

 

グ~~~ッ!

 

騎士ガンダムは資金稼ぎの為にある場所の事を考えていた時、腹が鳴る。

 

騎士ガンダム

「(よし・・・折角だ、異世界の朝市で朝食を取ってから聞き込もう。)む?この匂いは・・・」

 

香草と肉の香ばしい匂いを感じた騎士ガンダムはその方へ顔を向けると、市の店で兎肉の香草焼きが売っていた。それを1つ購入し、少し高い位置にある水道橋から低い水路へと流れ落ちる飲み水を確保する為に旅の必需品、革製の水筒を購入。そして広場の隅で朝食を食べ終えた騎士ガンダムは購入の際に商人に尋ねた場所、冒険者組合へ向かう。

 

‐数分後 冒険者組合‐

 

騎士ガンダム

(まさか昨夜に行った武器屋の真正面にあったとはな。早速入るか。)

 

そう思いながら施設内に入り、騎士ガンダムは左眼に黒の眼帯をして額に大傷がある熊の様な図体の男がいる受付カウンターへ向かう。

 

騎士ガンダム

「(内装はイメージ通り。けど、受付嬢がいないのは少し残念だ。)冒険者証の発行を頼む。」

 

熊男

「お前さんの身なりを見る限り、金に困ってなさそうだが・・・まぁいいだろう。冒険者証の支給には試験があってな。自分が倒せる獣、魔獣、盗賊、これらの中から3匹狩ってその証を持って来るんだ。簡単だろ?」

 

騎士ガンダム

「(成程。この世界では書類のサインではなく、実力を証明して発行されるのか。)分かった。獣、魔獣、盗賊のどれかを3つだな。また来る。」

 

そう言った後、騎士ガンダムは出入り口へ向かう。その際に受付カウンターでは。

 

冒険者

「大丈夫かね?あの騎士様。」

 

熊男

「察してやりな。訳があるんだよ・・・きっと病気のガキの為に仕方なく冒険者やる羽目になってんだ・・・」

 

冒険者

「くっ、泣かせやがるッ!頑張れ騎士様!」

 

騎士ガンダム

(何か勝手に設定が増えたな・・・まぁ、SDガンダムは自由だから仕方ないか。)

 

出る前に聞こえた熊男と冒険者の会話を聞いて苦笑いしながら騎士ガンダムは冒険者組合を出てから準備をして街の外へ向かう。

 

‐数時間後 近辺の森‐

 

ルビエルテの西門から出てから騎士ガンダムは北西の街道から外れた森へ入り、猪(?)2匹を仕留め、血抜きの下処理を行った頃にはお昼時になっており、昼食を食べていた。

 

騎士ガンダム

「今朝も食べたが、この兎肉の香草焼き。パンと葉野菜でサンドイッチにしたら更に旨いな♪」

 

朝市で買った食材で兎肉の香草焼きサンドイッチを頬張る騎士ガンダム。最後の1つを食べ終えて水を飲んだ後、空を見上げながら思った事を呟く。

 

騎士ガンダム

「それにしても、現状でファンタジー要素は皆無。街もそうだが、定番の魔獣や種族達の姿を全然見掛けなかったな・・・」

 

そう残念がっていると、藪の奥からこちらにやって来る気配を感じた騎士ガンダムはナイトソードとナイトシールドを構える。藪から出てきたのは棍棒を持ったオークが現れた。

 

騎士ガンダム

(おーッ!ファンタジー要素(オーク)キターッ!!)

 

オーク

「ブギィッ!」

 

騎士ガンダムはファンタジー要素に出会えた事で隙を晒してしまい、オークの先制攻撃を受ける。それにハッと気付いた騎士ガンダムは振り下ろされた棍棒をナイトシールドで防ぎ、ナイトソードでオークの喉を突き刺して脳天を貫く。ナイトソードを引き抜いて後ろに下がると同時にオークはゆっくりと後ろへ倒れた。

 

騎士ガンダム

「あ、危なかった・・・ファンタジー要素に出会えた嬉しさで完全に浮かれて隙を晒してた・・・ここは異世界。地球と比べてほぼ無法地帯で一瞬の隙と油断で命を刈り取られる世界だと言うのに。」

 

昨日見た光景と出来事を思い出し、今自分が立っている世界(場所)は命が簡単に失われる異世界だと再認識した騎士ガンダム。倒したオークも下処理(血抜き)を行い、血が抜けきったのを確認して朝市で購入した大袋に詰めてルビエルテに戻る。

 

‐1時間後 ルビエルテ・冒険者組合‐

 

片手で大袋を持つ騎士ガンダムの姿を見て吃驚した行き交う人々の視線を受けながら中へ入り、受付の熊男に3つの証を見せる。

 

騎士ガンダム

「獣2匹と魔獣1匹だ。これで冒険者証は発行されるか?」

 

熊男

「まさか、半日で3匹一気に持って来るとはな。ブルボアが2匹にオークが1匹か。オークの肉と魔石はどうした?」

 

騎士ガンダム

「魔石?」

 

熊男

「なんだい採らなかったのかい?魔獣を倒したら魔石を採り忘れちゃいけないぜ。魔石は魔道具や武器にも加工できるからな。」

 

そう言って投げ渡された魔石を受け取る騎士ガンダム。そして熊男はドックタグを受付カウンターに置く。

 

熊男

「冒険者証だ。発行手数料として銀貨3枚と、あと登録名を。」

 

騎士ガンダム

「騎士ガンダムだ。」

 

登録の為の名前を言い、熊男に料金を支払った騎士ガンダムは冒険者証を手に取って見る。ドックタグにある文字は頭の中で自動翻訳され、「ローデン王国ルビエルテ冒険者組合」と刻印されている。

 

騎士ガンダム

「(今更だが、日本語を喋っても相手と普通に話せたり、文字の読み書きも出来る。不思議ではあるが、ありがたいからいいか。)この星の刻印は?」

 

熊男

「職員が把握する個人の能力の目安みたいなもんさ。オークを単独で狩れるなら星3相当って事さ。最高は星7だが、そんな奴は中々いねぇよ。」

 

それを聞いた騎士ガンダムはゲームのランクと同じだと判断する。

 

熊男

「それでよ。アンタの腕を買ってある依頼を受けてくれないか?」

 

騎士ガンダム

「それは構わないが、内容を聞いても?」

 

熊男

「ラクロア村の畑がゴブリンタイプの魔獣に荒らされてな、既に村人にも被害が出ているそうだ。この討伐依頼を受けてくれるか?」

 


クエスト

『ラクロア村の畑を襲撃している魔獣討伐』

を受注しますか?


 

騎士ガンダム

「(ラクロアだとッ!?いや、偶然名前が同じかもしれないが・・・)分かった。その依頼を受けよう。」

 

熊男

「おう。ありがとよ。」

 


クエスト

『ラクロア村の畑を襲撃している魔獣討伐』

が受注されました。


 

その後、ラクロア村の場所を聞いた騎士ガンダムは向かうのであった。

 

‐道中‐

 

ラクロア村へ向かう際、騎士ガンダムは街道に人気が無い事を確認してある事を試す。

 

騎士ガンダム

「ここなら試せるな。ケンタウロスッ!」

 

そう唱えると、騎士ガンダムの下半身が馬の身体へ変化する。

 

騎士ガンダム

「成功だな。このまま村の近くまで走るか!」

 

‐数十分後 ラクロア村‐

 

件の村に到着した騎士ガンダムは村人の1人に村長の家まで案内してもらい、村長から現状や魔獣の数。そして何か変わった事があるかを聞く。

 

村長

「今はまだ死人は出ておりませんが、男衆の半数が怪我を負っております。ゴブリンの数は5匹ですが、普通のゴブリンにしては珍しく1つ目の変わった姿で、鉄の斧と盾を持ってましたな。」

 

騎士ガンダム

「(1つ目で斧と盾を持ったゴブリンか・・・)分かりました。では―――

 

「また奴ら(ゴブリン)が出たぞ!今度は南の畑だッ!!」

 

ッ!村長、行ってまいりますッ!!」

 

外で魔獣の襲撃が知らされ、村長の家を飛び出して騎士ガンダムは南の畑へ向かう。

 

‐南の畑‐

 

現場へ駆け付けた騎士ガンダムが見たのは、畑仕事を行っていた村人を追いやって作物を略奪するゴブリンザクの姿があった。

 

騎士ガンダム

「(まさかとは思っていたが、あれは間違いなくゴブリンザクだ!だが何故この世界に?)いや、考えるのは後だッ!!」

 

騎士ガンダムは考えるのを止め、目の前のゴブリンザクの対処へ向かう。

 

ゴブリンザク

「ザクーッ!」

 

村娘

「キャーッ!」

 

逃げ遅れた村娘にゴブリンザクの斧が振り下ろされるが、それを駆け付けた騎士ガンダムがナイトシールドで防ぐ。

 

騎士ガンダム

「さぁ、早く逃げるんだッ!」

 

村娘

「は、はい!」

 

村娘が避難するのを見た騎士ガンダムは目の前のゴブリンザクを押し退け、ナイトソードで斬り伏せる。それを見た残りのゴブリンザクは敵討ちで騎士ガンダムに迫る。

 

ゴブリンザクA

「ザクーッ!」

 

ゴブリンザクB

「ザクザクーッ!」

 

騎士ガンダム

「く・・・ダアァァァーッ!」

 

ゴブリンザク2体の攻撃をナイトソードで防ぎ、それを払いのけて一閃。2体のゴブリンザクを倒す。

 

ゴブリンザクC

「ザ、ザクッ!?」

 

ゴブリンザクD

「ザ、ザクゥゥゥ・・・ッ!!」

 

騎士ガンダム

「逃がさん!【雷槍(ライトニングランス)】ッ!」

 

一瞬で倒された仲間を見てゴブリンザクC・Dは逃亡するが、騎士ガンダムは電磁スピアに持ち替え、魔法を放つ。放たれた雷撃は電磁スピアで強化されており、一撃でゴブリンザクが消滅する。

 

騎士ガンダム

「・・・電磁スピアは雷属性魔法を強化できるのか。使いどころは気を付けないとな。」

 

電磁スピアを見ながらそう呟いていた時、背筋に悪寒を感じた騎士ガンダムはナイトシールドを後ろに振りかざす。それと同時に強い衝撃が盾に伝わる。

 

シーフザク

「ザクーッ!」

 

騎士ガンダム

「シーフザクッ!?もしやコイツがゴブリンザクを率いていたのかッ!」

 

シーフザク

「ザクザクーッ!」

 

シーフザクの攻撃速度が増し、ナイトシールドを持つ騎士ガンダムの左腕の感覚が無くなっていく。

 

騎士ガンダム

「ぐ・・・このッ!」

 

電磁スピアで反撃を試みる騎士ガンダム。しかしそれをあっさりと躱される。シーフザクは騎士ガンダムの周囲を走り回りながら攻撃してダメージを与える。

 

騎士ガンダム

(流石にシャアザクをモデルにしているから動きが速い!危険ではあるが、これしか方法がないッ!)

 

騎士ガンダムは電磁スピアを地面に突き刺し、ナイトシールドからナイトソードを取り出して盾を手放す。そして騎士の鎧(ナイトアーマー)とファイティングゴーグルを脱ぎ、軽装となる。

 

騎士ガンダム

「さぁ行くぞッ!」

 

シーフザク

「ザ、ザクッ!?」

 

軽装となった事で騎士ガンダムの動きが速くなり、シーフザクの動きに付いて行く。それにシーフザクは驚き、動揺する。その隙を騎士ガンダムは見逃さない!

 

騎士ガンダム

「【風斬(ウィンドスラッシュ)】ッ!!」

 

シーフザク

「ザクーッ!?」

 

騎士ガンダムの【風斬(ウィンドスラッシュ)】でシーフザクを斬り伏せると同時に戦いが終わる。

 

‐30分後‐

 

戦いの後始末と怪我を負った男衆の治癒を終えた騎士ガンダムは討伐の証を持ってルビエルテに帰投する途中、村長から受け取った欠けた石板を見ていた。

 

騎士ガンダム

「(ゴブリンザクとシーフザクもそうだが、この古の呪文が刻まれた石板。まさかこれもこの世界にあるとはな・・・)」

 

『その石板は村が出来る前からあり、刻まれた呪文は私達では分かりません。ですが1つだけ分かった事は冒険者様の盾の星と石板の裏にある星が同じである事。これは何か意味があると思うのです。私達が持つよりも冒険者様が持つ方がいいでしょう。』

 

騎士ガンダムは村長が言った言葉を思い出す。そして石板を仕舞い、空を見上げる。

 

騎士ガンダム

「何か意味がある、か。この異世界に私がやって来た事にも何か意味があるのであろうか・・・」

 

雲が流れてゆく空を見詰める騎士ガンダム。この異世界に現れたジオン族のモンスターや自身が転移する以前から存在する古の石板の謎を抱えるのであった。

 

第2話END




次回「薬草採取と忍び寄る影」
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