【勝利の女神NIKKE】Parallel story of シュエン 作:井原彗星
「ガミガミガミガミ」
すでにあの指揮官君とシュエンが応接間に入ってから数十分は経過している。
「うちの社長なぁにいちゃもんつけてんだかなぁ」
「忙しい指揮官に明らかに無茶な依頼しといて報告するたびに文句言ってら。」
「ちょっと一服でもしてくるかな…ついでに手土産でも買ってくるか。」
ー---数分後ー---
「あれ?シュエンいるじゃん…」
買い物を済ませた後再度応接間に向かう途中で話しているはずと思っていたシュエンを見つけた。
「社長社長!」
「大きい声でうるさいわね、さっきも見かけたけどあなた今日はもう仕事終わったんでしょう?」
「こんなところで袋なんか持って何してるわけ?」
「んやぁ、ちょっと野暮用でね。それより話し合いは終わったの?」
「見てのとおりよ。話すも何もなかったわよ、あの役立たず指揮官。」
「その割にはずいぶん長い間話し込んでたじゃないの」
「あなたねぇ、いい年なんだから減らず口も大概にしておきなさい。」
「是非ともいい年なんだから仕事をもうちょっと減らしてほしいものだね~」
「怒るわよ」
「はいはい、野暮用を済ませてきますのでそれでは~」
シュエンをしり目に指揮官が向かったであろう方向へ歩みを進める。
「ちょっと!!」
「どした?」
「さっきも言ったけどあなたいい年なんだからいい加減たばこはやめて頂戴!」
「お気遣いどうも~」
「本当に煙草臭いったらないかしら…」
別れ際に小言を言われたような気がするがそれより目的は例の指揮官君だ
まだそう遠くへは行っていないと思いたいところである。
「にしても本当に広いよなぁ、この範囲は老体に響くぞシュエンめ…」
そんなことはずっと前から思っていたが企業が拡大すればするほど。
建物も見栄えのためなのか、新規事業の施設のためか最早
古株の自分自身すら覚えのない建物も増えている気がする。
「どこだ?」
応接間からエントランスへ向けての通路は一通り探したはずだ。
「あっ」
中庭の存在を忘れていた。
景色も技術の集大成でもある浄化装置も中庭にはある。
せっかくの休みなんだから有意義に使いたい。
「みつけた」
間違いない、見間違えるはずがない。
木陰のベンチに座っている指揮官服の軍人なんて今この会社にあの人しかいない。
「お~い!」
「…」
「お~い!」
「…」
「そこに座ってる指揮官!」
「!?」
「そう!君!指揮官!」
ようやく呼びかけに気づいてくれた。
「ようやく見つけたよ、君が噂の指揮官君だろ?」
「噂の…?」
「カウンターズの指揮官だろ?」
「あぁ、はい、そうです」
「よかった、君を探していたんだよ」
「ちょっとばかし話がしたいんだけど、時間は大丈夫かい?」
「えぇ、問題ありません。」
慌てて駆け寄った手前、乱れてしまった服装を整える。
あまりに突飛なことだったためかなり警戒というか、不審な目を向け垂れている気がする…
「申し遅れました」
彼に向き直り、私は改める。
「ミシリスインダストリー訓練対策局、加えて作戦実行局、統一局長」
「グウェン・ボルゾイと申します。」