晴れ渡る空、吹き抜ける風。
そんな新潟平野は
「1月はお前に負かされた。だが今日の俺は一味違う。負けを経て3月までの前期のステイタスを一度諦めて、お前との戦い、今日この日に備えてきた」
先月にこのレース、
私とエクスプとは、まぁ所謂腐れ縁ってやつだ。生まれたときからライバルで、ノリモンに成ってからもこのレールレースの世界で改めてライバルになった。むしろ車だったときは空港で顔を合わせることはあっても同じ線路を走ったことは無かったから、今の方がよりライバルらしいとも言えるかな。
「でもいいんだ、休んじゃって。本番の感覚とか、忘れちゃったりしてないよね?」
「たった数ヶ月のブランクで走り方を忘れるとでも?」
そう言い合って、私達は笑った。週刊誌とかは私達を犬猿の仲だとか言ってる所もあるけど、実際はそんなことはなくって、バチバチやってるのはレールに乗ってる時くらいなのにね。
……まぁ、その『くらい』っていうのが今からなんだけど。それで笑いをおさめたあと、どちらから言うまでもなく私達は拳を合わせた。
「勝負をつけるのには絶好の
「五月晴れって6月の季語じゃ……?」
「そうだったか?」
……なんとも締まらない奴である。恐らくレース名に合わせてカッコつけようとしたんだろうけど。
今日走る皐月杯は、今いる新潟はさつき野駅から北へ向かって山形の
ホームに降り立って西口を見れば、ロータリーの中まで臨時のひな壇のような観客席が設けられ、そしてその全てが観戦客で埋められている。
コツンと、1つ前のスタート位置に充てがわれたエクスプの手が肩に当たった。キッと無言で睨むと、彼は両手を顔の横に上げておどけてみせた。本っ当に莫迦なやつ。絶対に追い抜いてやるから覚悟しな。そう思いながらニコリと微笑みかけると、意図が伝わったのか伝わっていないのか彼の目もキッと鋭くなった。
入線して、その背中を見つめる。
一転してしんと静まり返ったさつき野駅。針で突けば風船のように破裂してしまうのではないか、そう感じるほどの張り詰めた静寂の中。
競走の始まりを告げる音楽が、流れ始めた。一適の風のように。
身体を沈めて、その時を待つ。曲の鳴り止むその時を。
そしてその時は、間もなくして訪れた。
前へと加速する傍らで、位置取りを模索する。その間にもエクスプはいつも通りにスルスルと先行を追い越して先頭に出て、そして逃げを打ち始めた。たしかにこの先の複雑な
それに……
前を見れば、大きな集団が1つ、中で熾烈な位置取り争いを繰り広げている。これだけ単線区間があると、追越ができる機会がぐっと減っちゃうから前に……っていうことなんだろうけど、それで位置取り争いで余計なスタミナを消費しちゃったら意味がない。だから私はいったんその位置取り争いから降りて、後方に控えとくことにした。最初に仕掛けるのは……うん、
そのカーブで、田んぼの先にエクスプが見えた。エクスプだけじゃない。前を走るランナーたちがどういう間隔で、どういう走りをしているのかがよく見える。案の定というか、最初に激しく位置取り争いをしていた者たちの一部が既にタレ*2始めてる。単線区間でその直後に入るのはあまり良くなさそうなのは、コンマ
じゃあ、どうする? 抜かすしかない。複線区間で!
西新発田駅構内。短い間だけど、行き違いの為に線路が分かれる。ここで私は加速して、今いる中団の先頭に出た。
ここから新発田までの1区間。ここで加速を始めるのは、前に追いついてしまうからリスクがある。だけどさっきのカーブでタレの具合は確認してる。
はず、だったのに。
スタミナ配分を再配分したのかな。それとも、タレてやる気を失ったのかな。先行集団の最後尾の選手は、思ったよりも手前にいた。構内だけで追越を完了させるために一気に加速した今の速度じゃ、新発田まで逃げ切ってくれるかはかなり怪しい。かといってここで追いつく直前で速度を落としちゃうと、次の単線区間でもおんなじことになりかねない。
あらかじめ速度を落としとく? ダメ。
頼むから、逃げて。私のために。そんな思いを乗せて、警笛を一発鳴らした。
じわじわと詰まってくる先行との距離。速度を緩めない後続。今できることは破滅的な加速か、問題を先送りにする
私が選んだのは――惰行だった。遠い背中は気がつけば大きくなって、やがて追い越せない壁になる。もう一度、警笛。
左カーブ。このまんまじゃぶつかる。後続がようやく私の背中で見えなかった先行選手に気がついてブレーキを扱った音が聞こえる。
3フィート。そして曲がった先で、今走っている
2フィート。前の選手はこの期に及んでまだ加速する気配はない。
1フィート。なら……いや、多少不効率で、不安定でも! そっちがどかないって言うんなら!
「考えがある! 《フライングボーディング》!」
一歩間違えれば脱線不可避の大跳躍。それで私は、一足お先に羽越線の線路目掛けて跳んだ。
足元から、レールのきしむ音が聞こえる。慣性で体が右に引っ張られる感覚が、レールの更に外へと吹っ飛ばされそうな感覚がする。それをぐっと耐えて、そして前へと進むんだ。
でも、これで。
私は乗った。右側の線路に。速度を維持したまま。
キッと睨みつけながらさっきの子を追い越して、
だけどこうやって、私がタレている先行選手に対応している間にも、エクスプは悠遊と先頭で逃げてることも忘れちゃいけない。これじゃドンドンと差は広がるばかり。あんまり後ろでちんたらやってたら追いつけなくなっちゃう。
そもそも、どうしてこんな嫌らしい間隔で先行選手はタレてくるのかな。あのスタート直後の競り合いは私が思ってたよりも激しかったの?
――いや、そんなのはレースが終わったあとに実況付きの放送を見返してじっくり考えればいい。考えたところで最早私にはどうしようもないんだから。苛立ちながら、その反面惰行ゆえの余裕をもって前を見て、先行との相対速度、そして今の自分の絶対速度を確認する。計算しろ、私。中条で可能な限り近づきながら、速度を高められる加速位置を!
モーターが息を吹き返し、うなり始める。少しずつ、だけど加速度的にまた背中が広くなってくる。でも今度はあわや接触なんてこともなく、1チェーン弱ほど開いて別の線路に移ることができた。よし、いい感じ。
だけどその先には、またしても絶望が広がっていた。
レールレースにおいて、空気抵抗を避けるのはかなり重要なこと。だからこそ道中で力の差のある選手たちが集団になって、消耗を抑えながら走る――というのは、セオリーになってる。
だけどそこにあったのは、集団の後ろからタレて剥がれたのか、あるいは集団の前が暴走しているのか――まだ全体の4分の1ちょっとしか走っていないのに、もう逃げ集団がバラバラになって、ほとんどの選手が散り散りに走っている異様な風景だった。タイムトライアル競走じゃないんだから。
最初の位置取り争いでの消耗をせずにこの高速区間で逃げ集団にしがみついて運んでもらう――そんな作戦は、前提条件からくずれ去っていた。
「何、これ……」
こんな無茶苦茶なレースははじめてだった。これだったら、元の集団に居続けた方が……いや、このタレ具合だと後ろの集団ももはやめっちゃくちゃにされてるかもしれない。そうなると、こんなレースにしようって考えるのがメリットになるのは……。
――エクスプ。お前なのか。私の走りを知り尽くしたお前だからこそ、私の走りを邪魔させるような展開を作り上げたのか。
だけど、私は知ってる。アイツが本来の走りをしていれば、こんなことを起こせるはずがない。アイツは……私を封じるために、無茶をした走りをしてるってこと。それはつまり、ある意味では
いつものアイツのペースなら。そんな甘い考えを投げ捨てる。まだこっから、70マイル以上あるんだ。
何名かのランナーを抜いて、
村上を過ぎたら、高速区間はここで終わり。越後平野を駆け抜けてきたここまでと違って、海と山の間にうねうねとへばりつくかのような線路が姿をあらわす。例によって例の如くここも単線と複線が入り乱れる上に、複線区間でもトンネルが分かれていて追越ができない区間まであって、どうして羽越線というのはこんな嫌らしいコースなのかと文句の1つでも言いたくなる。もともとレース用に作られた線路ではないと言われちゃったらそこまでだけどね。
だからこそ、この区間はみんな速度を出したがらない。そして追越ができなかったときのロスが増える。すると追いつきを避けるためには、速度を落とさざるを得ない……そんな悪循環が生まれているんだ。追越の必要のない、逃げの作戦をとる者を除けば。だからこそ、村上までに逃げ集団に入っておきたかった。
だけど。さっきの越後平野の高速区間がスローペース展開になってた分、こっちにはスタミナに幾分かの余裕ができちゃった。その余裕を食らいつぶしていく、そういった選択肢だってあるわけだ。そしてそれは、きっと他のランナーも同じはず。
再び線路が増えた越後早川でいままでスリップストリームのためにぴったりとくっついてた先行ランナーが急に速度を緩めた。考えることは同じで、この先の区間でのスリップストリームの恩恵を受けるために私に先行させようとしてるんだ。この意図的な譲られを利用して、私はこれまたリスクの高い賭けだけど、一気に加速して早速抜け出すことにした。使わせないよ、スリップストリームは!
この先で2つの線路が分かれてから、
――いや。今までこのレースの中で2回も
第2
前へ、前へ。前へ! いくつもの馬蹄を潜り抜け、いくつもの駅を通過し、そしてまた1つ賭けに勝った。府屋からの複線区間に入り、
背中が、見えた。知っている背中だった。だけどこの先は……トンネルは掘り終わったのに線路を敷く前に凍結*6されてしまった、曰く付きの単線区間だ。
その区間に突入し、古い線路特有の山肌に沿うような曲線を、曲がれる程度まで回生で速度を落とす。前の方を見たら、安全をとったのかエクスプは私よりもスピードを落としてそこを通過してる。まだ、私には気がついてないみたい。
そしてエクスプがカーブ群を抜けたところで、私はここにいるぞと汽笛を一発だけ鳴らした。ようやく気付いたのか、エクスプは一瞬だけこっちを見た――ような気がした。本当にこっちを見たのかはわかんないけど、少なくとも私がもうここにいることは伝わった。
再加速の後あつみ温泉を過ぎてまた線路が増えて、そして
ここで、エクスプに予想外のペースダウンが起こった。脚から出るインバータ音が消え、そしてストライドだって止まりかけてる。続いて彼の上体がブレて、そのストライド分のスピードが失われつつあった。この期に及んでタレ始めたのだ。
そうだ、エクスプだって、スタートから常に空気抵抗を受けながら、そして揺さぶりをかけて、さらに高速区間が終わってからこの海岸区間をハイペースで走り続けてたんだ。消耗していない訳なんて、当然ない。
これが複線区間なら、抜き去ってしまえば終わりだった。だけど……当然後続のランナーだって迫ってる。
「エクスプ! そこをどいて!」
「無理を言うなぁっ! 俺だって、俺だって勝つためにいろいろやってきたんだ! 辿り着くまで、終わらねぇ!」
これまで完璧なナリタエクスプレスの生み出した奇妙なレースメイクに翻弄されてきたけれど、もはや今はそれを脱していた。ここから先は、最早ただの根比べなのだ。
エクスプのストライドがまた大きくなって、スピードを再び増す。だけど私の速度には到底届かなくて……。
「なら! とっとと行きなさいよ!」
仕方なく、回生を扱ってエクスプの速度に合わせる。だけど後ろをみれば、私達の背中を追ってきてる後続の選手、キューカンバーヒカリ号がいる。そしてその速度だって、私達よりも速い。
鶴岡の構内で抜ける? ダメ、私のスタミナだってそこまでは残ってない。抜くために転線をすれば、そのロスも考えると追越しきれる保証は無い。続く幕ノ内信号場は……一線スルー*7、反位*8は右、追い越され義務も右! ダメじゃん!
「最後の最後まで、どこまで私にメタを張れば*9気が済むのさ! いちいち私の走法をピンポイントで潰してレースをぐちゃぐちゃにしたんだから、最後まで逃げ切るくらいの」
「黙れ! 俺だってそうしたいんだよ!」
エクスプが鉄の靴で蹴りつけた線路から鉄粉が火の粉となって跳ね上げられて、私へと降りかかった。それに呼応するように、彼の身体は前へと押し上げられていく。そしてそれについていこうとしたところで、私のモーターの音もここで置き去りになった。
私も彼も限界ギリギリ――いや、もう限界なんてとっくに超えて。ようやく藤島の駅に届いたとき、ようやく私は右側に逃げた。
気を抜けば捲られる――または逃げ切られると、極限の緊張感の中走り続けてる。そして、両者とも絶対に諦めてなんかない。ここから捲る。逃げ切ると――2つの激しい想いがぶつかり合っている。
カーブでエクスプの速度が落ちる。
2フィート、1フィート、いや、6インチ! 左カーブゆえ大回りを強いられた私と、エクスプとの差はもう僅かしかない。これを超えれば、私は先着できるんだ!
気がつけば、背後にキューカンバーヒカリ号が突っ込んできていた。その差はおよそ1チェーン強。……だけど、東酒田を通過して、追い越され義務の消えるラストワンマイルの区間まで残り1マイルもないこの距離――今の相対速度を鑑みれば、危ないから《スラスト・リバース》は使えないけど、私の背中にはギリギリ届かないはず!
「そこを退け! カツタダイスカァイ!」
後ろから怒号が聞こえる。
「退くんじゃねぇ! これは俺達の戦いだ!」
左から怒号が聞こえる。
「誰よりも早く、辿り着くのは私だっ!」
喉元から怒号が聞こえる。
なのに、どこからもモーターの音は聞こえない。かわりに聞こえるのは、鉄と鉄が激しくぶつかる音だけだ。
ここでようやく、モーターの音が再び鳴り始めた。回生ブレーキだ!
誰の? そんなのを考える間もなく、3種類の異なるモーター音が鳴り響く。全員がブレーキを扱ったからだ。
真横に並んだエクスプと睨みあう。転線したキューカンバーヒカリ号の視線が突き刺さる。
この一瞬が、ずっと続けばいいのに。
そして、私達は。ゴールラインを駆け抜けた。物理的に火花を散らしたまま。そしてみな、オーバーランすることなくレースを終えたのだった。
私達は誰が勝ったのかもわからずに、その場でお互いに顔を見合わせた。だけど誰も結果には自信が持てていない様子で、首をかしげながらホームに上がって集まる。
そしてスタッフさんから告げられたのは――。
【皐月杯】大接戦のライバル対決を制したのはカツタダイスカイ
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ほぼ横一線で入線するキューカンバーヒカリ(奥)、カツタダイスカイ(中)、ナリタエクスプレス(手前)(記者撮影)
◆皐月杯(108M65C、21日)
車両時代からの永遠のライバルであるカツタダイスカイとナリタエクスプレスの成田山初夢杯(1月2日、34M25C)以来の再戦で俄かに話題となっていた皐月杯は、僅差でカツタダイスカイが勝利をもぎ取った。
スタート直後に大きく動きを見せたのはナリタエクスプレスだった。そのまま先頭に躍り出ると後続を引き離し独走。しかし一度黒山通過直後に加速の手を緩めると、それ以降後続を惑わせる緩やかかつ大きな緩急を披露し、先行集団を壊滅させて後続を潰してからの単騎のカマシを開始。独走状態となって村上を抜けた。
これに大きく影響を受けたのがキューカンバーヒカリら先行集団だ。ナリタエクスプレスの策略にはまり、彼との相対速度の変化による速度感の喪失が集団の統制を失わせ、早くもタレはじめる選手が続出。また集団が大きく縦に伸びることによりスリップストリームを見込みにくい陣形となってしまった。
一方後方集団よりスタートしたカツタダイスカイは後方より冷静に戦況を見極め、単線区間をものともしない大胆な追い上げによりごぼう抜きを見せる。壊滅した先行集団を一気に追い越すと逃げるナリタエクスプレスに猛追。優勝争いは最終盤までもつれ込み、その後再びの差し返しを試みたキューカンバーヒカリを含めた3者が団子状態のままゴールへ。写真判定の結果、カツタダイスカイが3インチ差で勝利をもぎ取った。
【ネモフィラS】これがアメリカの走りだ! オザークステートゼファーが優勝
【WCMLロイヤルスコット】今季英クラシック五冠目、トライゼットが快勝
【帝釈天SR】快進撃だ!アオキジェットの勢いはとまらない
【こいのぼり賞】僅差の戦いを制したのは大穴を開けたトキマト
【若葉杯】ヤマダが大差で完全勝利
「そうか、敵わなかったか……」
控室で待っていた私達に結果が告げられると、エクスプは涙を流しながらそうこぼした。
写真判定の結果、私がわずかにエクスプの前に出てたのが認められた。自分の走りを崩してまで私を走りにくくさせてこの結果だったのが悔しかったんだと思う。
「なぁカツタ。聞いてくれるか」
少ししてから神妙な顔で、エクスプは口を開いた。
「3年前の10月――お前に初めて負けたのは、その時だったな。あれからまだ2年半しか経ってないのか。その間にお前は……」
「今はそんなことはいいでしょ?」
なんとなく、言いたいことがわかってしまう。
それは……その言葉は、とっても聞きたくない言葉だ。
彼の語りを止めさせるような言葉が喉元まで出かかって、だけどそこを超えられなかった。
「いいや、良くはないさ。大切な話だ。あの日まではお前が俺に挑む日々だった。それからはお互いに高め合う日々になった。その中でもだんだんと、お前は俺に先着するようになっていったな」
……嫌だ。聞きたくない。
だけど耳を塞いでも、エクスプの声はとまらなくて。
「お前を潰して、俺が勝つ。それができる最高のチャンスが今日だった。だから俺は今日初めて、お前に勝つためのランをした。その結果がこれだ、完敗だよ。
エクスプは言葉をとめて、私の顔をしっかりと見つめた。私の言葉を待つように。
目が、据わっている。それは覚悟を決めた者の目。
「どうして、そんなこと言うの? 私は」
「お前は強い。間違いなくな。そんなお前にインビテーションを出した事を誇らしく思うよ。だからこそ」
どうして?
そんなことのために、私は強くなった訳じゃない。むしろ、私は――!
「これからは、俺がお前に挑む。受けて立ってくれるか?」
……この。このーっ!
「莫迦。あったりまえじゃん。莫迦莫迦莫迦ぁ!」
心配して損した。
差し出されたエクスプの手をぎゅっと、強く、めいっぱい握りしめ、そしてぶんぶんと振ってから離した。
そんな私達の様子を見て、キューカンバーヒカリ号はぷっと吹き出した。全然笑い事じゃないのに。
「痛ぇ!? なんで俺怒られてるの」
「そらそうだろ。恐らくカツタさんと同じ疑惑を抱いたぞ」
「どういうことだ、カンバーさん?」
「どういうって、なぁ?」
目線で同情してくる彼に、私も「ねー」と言いながら首を傾ける。エクスプは本当にわかってないらしい。
あぁ、でも。
そういうちょっとだけ不器用なところが、どうもエクスプらしいな、と思えば、少しだけ心がほっこりとした。
カツタダイスカイ号 今期の成績
| 1月2日 | 成田山初夢杯 | 1着 | 標034M25C | (スカーレットセイロン) |
| 2月21日 | 名阪PYDS | 1着 | 標116M00C | (ナラビスタ) |
| 3月28日 | 胆振最速決定戦4R | 1着 | 狭095M20C | (Ozark State Zephyr) |
| 4月3日 | 青春18杯(春) | 2着 | 狭694M00C | ビシャスオサナジミ |
| 5月22日 | 皐月杯 | 1着 | 狭108M65C | (ナリタエクスプレス) |
| 勝利回数 | 4回 | 獲得SP | 45 | |
| ステイタス | G4 | 前期ステイタス | G2 | |
Dear Simon,
After some more research, I found out some more reasons, so I tell you.
Some runners says, the status of a single year is emphasized and that it is important to keep participate in many races. The content of the race, such as the time or the difference between races, is not taken into account much, and only the purely rank order and, if they had to say so, the opponent are considered in the evaluation.
I feel like I can still find a reason, so I´ll continue my field research until the very last minute of the visa. Let´s see how it goes.
Ozark State Zephyr