「ほれ、白鶴、早くわしの代わりに説明を…」
「…なんでその役目を私に押し付けるんですか、元始天尊様…」
白鶴童子はめちゃくちゃ嫌そうな表情で元始天尊を見た。
太公望は元始天尊と白鶴を見る。
「……何かワシにものすごく言いにくいことでもあるのか?…一体どんな…」
(……何か二人共気まずそうだね。一体何隠してるんだろう)
普賢真人は気まずい雰囲気に居心地の悪さを感じた。
「元始天尊様、私じゃなくて自分で説明してくださいよ…」
それを聞くと元始天尊は渋々話しだした。
「い、いや、あのだな…太公望が王天君と合体して王奕になり、封神台開放した時から、あの……」
元始天尊はやたらあたふたしている…。
疑わしい目で、太公望は元始天尊をジッと見る。
「封神台を開放してから…?」
白鶴童子がつい口を挟む。
「…つまり、太公望スースが皆と協力して女媧を倒すのは、元始天尊様は計算済みでして…」
元始天尊も白鶴童子も気まずそうだ。
「そ、そう!!そういう訳なのじゃよ!!はははは…は…」
「……笑って誤魔化さないでください、元始天尊様」
太公望は口調こそ一応冷静だが、声はいつもより低い…。怒っている証拠だ。
「つまりあれだね、望ちゃんが女媧を倒すのは元始天尊様はわかっていて、それで王天君と合体した王奕、つまり望ちゃんに、封神された仙人の住む神界を作るように誘導した…訳だよね?白鶴…」
普賢真人は、元始天尊や白鶴童子が言いたいことを簡潔に説明した。
「は、はい、そうです…」
「………………………」
太公望はしばらく黙ったままだ。
普賢真人と四不象はヒソヒソ話をする。
(な、何か…絶対怒ってるね、望ちゃん…)
(気まずいっす!怖いっすよ!)
太公望は少し下を向いた後、打神鞭を右手に持った。
「ま、待て!早まるな、太公望!」
元始天尊はあわあわしている。
「……くらえぇ!打風刃!!」
太公望は謁見の間内に打風刃を繰り出しまくった。
「太公望スース!謁見の間がめちゃくちゃになりますよ!」
白鶴童子は必死になって言う。
白鶴童子の言う通り、謁見の間の柱や壁、天井にヒビが入ったり、一部の柱が壊れかけた。
「ご主人!落ち着くっすよ!」
「…望ちゃん、相当怒ってるね、当然だね…」
普賢真人はとめる気はなかった。自分が元始天尊に同じことをされたら…と思うと、とめる気にはならない。
太公望は散々打風刃を繰り出した後、ようやく落ち着いた。
「はぁ…疲れたわ」
太公望はため息をついた。
「お、落ち着いたか?太公望…」
そう言う元始天尊を太公望は思わず睨む。
「元始天尊様〜、今後このようなことがあれば…!!」
太公望は再び打神鞭を構える。
「わかった!わかった!もう二度とせんよ!すまなかった、我が弟子よ!」
元始天尊は両手をくっつけて謝った。
白鶴童子がまた何か言う。
「……ところで元始天尊様、あの件は言わなくていいのですか?」
(……あの件?このジジイ、まーだワシに何か隠し事を…!!)
それを聞いた太公望は殺気立った。
「あ、違いますよスース!あの件とは太公望とは関係があまりないというか、薄いというか…」
白鶴は必死になだめる。
「……薄い?ワシと関係が?」
「そうじゃ、落ち着いて聞け…」
普賢真人と四不象はまたコソコソ話した。
(あの件てなんだろうね…望ちゃんにはあまり関係ないって…)
(なんすかね、一体…)
二人共、元始天尊が何を話すのか、興味深く聞こうとしていた。
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