太公望と普賢真人、二人で会話をしていると、上から何かが落ちてきて、釣りをしていた川にバシャーン、と落ちた。
すごい水しぶきだ。
「ご、ご主人ー!!」
川の中で白いものがバタバタと暴れている。四不像だ。他は申公豹とその霊獣黒点虎、道行天尊だった。
「四不像…何をやっているのだ。川に落ちるとは…」
太公望は呆れた様子で自分の霊獣を見た。四不像は泣きながら川で暴れている。
申公豹は暴れずに下半身が川に入り、下の水色シマシマのズボンがずぶ濡れ、上半身や髪もやや濡れている。帽子に手を当て、下半身を沈めたまま座っていた、無表情で。
黒点虎は川の水に濡れながら四不像を睨んでいる。道行天尊はギャーギャー濡れて泣いている…。
見ていて、太公望と普賢真人は滑稽だった。
「あの…四不像はわかるよ、あと、申公豹だっけ?あと、その霊獣…。あの、赤ちゃん?は誰?望ちゃん…」
「あ、あぁ、あやつは…」
太公望は何やら説明が難しかった。普賢真人は道行天尊とは会っていないので知らないのだ。
「アギャー!アギャー!誰か助けんかい!ボケェ!!」
道行天尊はひたすら怒りまくる。
「…なんか、うるさい子だね」
「ああいう奴なのだよ」
申公豹が道行天尊を見て言った。
「…うるさいですね、黙りなさい」
申公豹はややご機嫌斜めだった。無表情とはいえ…。
すると、道行天尊はビビり、ピタッと黙った。
「こ、怖い…し、し…」
「私の名は申公豹です。覚えておきなさい、やかましいですね…。あなたの仕業で私と黒点虎はこんな目にあったのですよ…」
申公豹は静かに怒っている。
(申公豹が怒っておる…あやつのせいか)
太公望はその光景を見て思った。
「道行天尊ていうの?あの子…仙人なんだ。頭に角生えてるし、尻尾もあるね…」
普賢真人はやや苦笑いしながら言った。
「そうだ、道行天尊よ。二重人格仙人。外見は赤ん坊だがのぅ…」
「な、なんかあまり関わりたくないな…。申公豹も、怒ってるし…」
普賢真人は道行天尊に若干引いていた。太公望が予想していた通りだ。普賢真人の苦手なタイプだ。
「あなたが四不像に乗って遊んでいて、私と黒点虎に勢いよく当たらなければこの川に落ちずに済んだのですよ。喚いてないで謝りなさい、仙人なら」
道行天尊は泣き顔で、申公豹にビビっていた。四不像も涙目で太公望に助けを求めていた。
「ご、ご主人〜!!申公豹様怖いっすよ〜!!」
「す、四不像……」
太公望も普賢真人も呆れた様子で見ていた。
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