「…太公望、あなたもただ見てないでこの惨事をどうにかなさい」
申公豹はイラついている。
「いや、ワシに言われても困るのだが…」
「…困ったね、望ちゃん。何がなんだかわからないね」
四不像はひたすら叫びまくる。
「ご主人ー!黒点虎がボクを睨みつけてくるっすよ〜!食べられるー!!」
「…うるさいですね四不像。それでも仮にも元最強の霊獣ですか?あなたはもう変身出来ずに最強の霊獣の名を没収されたのですよ。今や最強の霊獣は黒点虎ですよ」
(あー、そういえばそうだったのぅ…)
「最強の霊獣?四不像がそうだったの?へぇ…」
叫び慌てまくる四不像を見て、普賢真人はどこか呆れを通り越したような表情だ。
「全くバカらしいですね…。服がずぶ濡れです、帰りますよ、黒点虎」
ザブザブと黒点虎は申公豹の方へ近寄っていった。
「はーい」
そして申公豹は機嫌が悪そうな顔をして、黒点虎に乗って去って行った。
哪吒と王天君はギャーギャー揉めている。
「たくよぉ…まさかこんな川に落ちるとはな…。しかも見覚えのある奴二人がいるし」
どうやら太公望と普賢真人のことを言っているようだ。
「お前が俺に乗せろ乗せろというのが悪いんだろ…道行、うるさいぞ」
申公豹がいなくなった途端、道行天尊はまた暴れ泣きだした。
「望ちゃんが拒否反応起こすの、わかるよ…なんか王天君てさ、望ちゃんの言う通り妲己に似てるよね、どこか…」
「であろう?だから魂魄分離したのだよ…」
「あーうるせ、おら、哪吒、また乗せろ背中に。俺らも帰るぞ」
「だから俺に命令するな。天祥だけだ、背中に乗せるのを許したのは」
「いーからゴタゴタ抜かしてねーで帰るぞ」
王天君は無理矢理哪吒の背中に乗ろうとした。また喧嘩が悪化した。
「全く、見てられぬのぅ…四不像は相変わらず放けておるし」
「四不像って最強の霊獣だったの?…なんで没収されたの。望ちゃん、何か知ってる?」
「あー、スープーパパだ、スープーパパ」
「スープーパパ?…誰それ」
普賢真人は聞いたこともない名前に不思議そうな顔で反応する。
「あやつはスープーパパにより最強の霊獣に覚醒したが未熟ということで、スープーパパに覚醒する力を没収されたのだよ…」
「……四不像の、親かぁ、なるほど」
ただひたすら暴れ泣きまくる道行天尊に、王天君が言う。
「…お前、ギャーギャーうるせぇな。耳障り」
王天君の声は道行天尊には聞こえていないようだ。
「全く見ておれぬわ、四不像、とにかくこっちまで来るがよい」
「ご、ご主人〜!!」
四不像は泣きながら太公望のところへ飛んできた。
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