金鰲島内では、四聖が大騒ぎだった。
「またしても聞仲様がいない!困った…!」
そう言うのは王魔だった。
「黒麒麟様、何か知りませんか?」
恐る恐る聞いたのは李興覇だった。
「わからぬ…恐らくはまた…」
「もしかして、また王天君の仕業ですか!?」
楊森は真っ先に王天君を疑った。
それはそうだ。十天君のリーダーの王天君が以前、聞仲を金鰲島内に封印したからだ。
「アイツ、何を企んでやがる?…もう聞仲様には関わらないでもらいたい」
高友乾が言った。
「そうだよな、もう女媧はいないし、争いや面倒ごとは…」
王魔は言う。
同じ金鰲島内では、王天君と十天君が、また以前と同じく陣を囲って、怪しい儀式を執り行おうとしていた。
「アーナンダードータラコータラー」
訳のわからない呪文(?)だ。
『瘟(オーン)!!!』
すると、陣から灰色の光がパッと出てきて、薄っすら人影が見えてきた。
光が消えると、そこには聞仲がいた。
「………………」
聞仲は黙ったままだ。
「よぉ、聞ちゃん。久しぶりだな」
王天君は笑いながら言う。
聞仲はバカらしいと思うよう表情で、王天君や十天君らを見た。
「………また私を閉じ込めたのか。何を企んでいる?王天君…」
「くだらね、特に意味はねーよ。お前が気に食わないから閉じ込めただけだよ」
(…た、たったそんだけ…)
王天君率いる十天君も、さすがに呆れた。
「…ん?おい、聞仲様の気配を感じないか!?」
王魔は言う。
「ホントだ、やっぱりまた王天君の仕業…」
李興覇は王天君の聞仲に対する敵対心に飽きれた。
「とにかく聞仲様の気配のところに行ってみよう!」
王魔が言うと、後の三人も金鰲島の右方向へ行った。
太公望と普賢真人、四不像も金鰲島に着いたようだ。
しかし、四不像は最強の霊獣の名を取り上げられた。
黒麒麟のように誰かの気配を察知するのも不可能だし、黒点虎のように千里眼を使うことも出来ない。
「相変わらずだのぅ、ここは…静かだが」
太公望は辺りをキョロキョロ見回す。
「聞仲はどこだろうね?…かつて殺された相手に会うのはちょっと怖いけど」
「普賢よ、太極符印でなんとか出来ぬか?」
「太極符印で?誰かはわからないけど捕捉くらいならできるよ」
普賢真人は太極符印を使った。
「…右方向にたくさんいるみたいだね。やっぱり十天君や王天君?あと…聞仲かな?」
「よし、行くぞ!普賢、四不像!…て、四不像、どうしたのだ?」
四不像は金鰲島に着いた途端、床にへたり込んでいる。
「な、なんか怖いっすよ〜(泣)僕変身出来なくなったし〜(泣)」
「全く、泣いてばかりいないで行くぞ!」
へたり込んだ四不像を無理矢理引っ張って、太公望と普賢真人は右方向へ走った。
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