「王天君…あなたはどれだけ聞仲に恨みが…」
金光聖母が呆れた顔で言った。
「しゃーねーだろ、女媧もいなくなったし、妲己が身体のっとって。つまんねーから暇つぶしに聞ちゃんを閉じ込めただけだよ」
十天君全員は呆然とした。
「王天君…あなたは例えるなら枯死した花なり」
太公望と普賢真人、四不像は王天君、十天君と聞仲のいる場所に着いた。
「…あれ?僕が倒した毛玉君がいるね。僕が倒しておいてなんだけど、なんか毛玉君見て安心したよ」
「…普賢、何を呑気なことを…」
「なんか、毛玉さんは王天君を例えるなら枯死した花なりとか言ってるっすね」
「おぉ!?あの、陣のずっと先の暗闇にいるのは、もしや四聖か!?」
太公望は小声で言った。
聞仲の周りには十天君、王天君がいる、その先の暗闇に薄っすらと四人の影が見える。恐らく間違いない。
「四聖か…会ったことはないけど、あれが…」
普賢真人も小声で言う。
「四聖は聞仲を慕っているからのぅ…心配して探し回っておったのだろう…。しかし、聞仲に声をかけないのは十天君や王天君を警戒してか…」
王天君は暇つぶしで聞仲を封印したと言っているが、やはり敵に回したら厄介なのは変わり無い。十天君までいるのだ。
もう平和になったとはいえ、やはり王天君は邪悪なので変に安心出来ない。
「…?もしや、四聖か?そこにいるのは…」
聞仲は言った。
王天君も十天君も、聞仲の視線の方を見た。
「ククク…やはりな、来ていると思ったぜ、四聖…」
十天君も、四聖の気配に気付いていたようだ。
「……これは、戦いが始まるような予感がするのぅ」
「……でないといいね。でも、僕らは見てるだけでも、帰っても、どっちでもいいんじゃない?望ちゃんと僕、四不像は聞仲や四聖、十天君とはもう関係ないはずだし…」
太公望は普賢真人を見て言う。
「……普賢、まぁ確かにそうだのぅ、言われてみれば」
「じゃあご主人、なんでここに来たっすか…?」
今度は四不像が太公望にツッコミを入れる。
「フフフ…ただ見てるだけでも面白いではないですか」
三人の後ろから突然、申公豹の声がした。三人は後ろを振り向いた。
「ぬぉぉー!?びっくりしたぁー!!??」
太公望は、申公豹の声に驚いて大声をあげてしまった。
「ぼ、望ちゃん、やばいよ、聞こえてるよ…」
「あぁー!!もう終わりっすよぉぉぉぉ!!」
太公望も四不像も大慌て、案外冷静なのは普賢真人だけだった。
「望ちゃん、四不像…それに、申公豹…」
普賢真人は思わず顔が引きつった。
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