悪の頂点の筈なのに何故かうちの喫茶店で魔法少女達が居座っている件   作:鉄血

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第ニ十二話

「まあ、格好良く言ってみたのはいいものの・・・」

 

慎一郎は人が集まるビル群で一人、はあと溜息をつく。

 

「どのみち情報屋に行かねえと何の手がかりも掴めないのがなぁ・・・」

 

情報屋

 

居場所を無くした能力者達が集まる地下世界。

モノや慎一郎が情報を集めるために行く所だが、いかんせん表社会から迫害された者ばかりな為かガラが悪い連中が多い。

夜に行くならともかく、十六時頃の今、行くのは少々気が引ける。

 

「まあ、動くのは早い方がいいか」

 

後先考えず突っ走るような性格ではない筈だが、雨宮都は学生だ。となると、正義感や責任感で何をしでかすか分からない。

 

「ならさっさと行くか」

 

ここから近くない裏路地の地下バーだ。今から行っても、そこまで人はいないだろう。

───と。

 

「あれ?慎一郎さん?」

 

「あ?」

 

聞き慣れた声に慎一郎は振り返ると、そこには柊白音と雨宮都が並んでいた。

珍しく赤髪の子はいないようである。

と、目を丸くする慎一郎に白音は言った。

 

「慎一郎さん。今日はまだお店の方は開いていますよね?どうして此処にいるんですか?」

 

そう言う白音に、慎一郎は戸惑いながら白音達に言う。

 

「店の方はモノに任せてきた。俺はちょっと探し物をな」

 

モノの名前を聞いて露骨に嫌そうな顔を作る。

 

「白音ちゃん?凄く嫌そうな顔になってるよ?」

 

都の不思議そうな表情に白音はハッとした顔になると、コホンと咳払いをする。

 

「・・・そうですか。それで、慎一郎さんは何を探しているんですか?」

 

「ああ。一昨日の事件についてちょっと───あ」

 

慎一郎は雨宮都が居るのをすっかり忘れてそこまで言ってしまい、慎一郎は口を噤む。

だが、もう遅い。

 

「何か分かったんですか!?」

 

雨宮都は慎一郎に食い付くように迫ってきた。

しかも人が多く通る街道で。

 

「お、おい!近い近い!?それに周りを見ろ!人が見てるから!?」

 

周りの一般人の視線が痛い。

大の大人に迫る女子高生。普通に事案である。

 

「あっ、す、すみません!!」

 

そんな慎一郎の様子に都はハッとしてすぐに離れると、慎一郎は溜息をついた。

 

「・・・やっぱり食いつくと思った。それに今からその情報を集めに行くんだよ。この大都会で能力者一人探そうと思ったら気が遠くなる」

 

口が滑ったのだ。彼女達に悟られてしまった以上、包み隠さず言うしかない。

 

「情報・・・ですか?けど、一人ずつ聞き込みをする訳にもいきませんし・・・」

 

「ああ、別に周りの奴に一人ずつ聞くわけじゃない」

 

慎一郎は右手を上着のポケットに入れながら、キョトンとする白音と都に言った。

 

「俺達───“能力者のコミュニティ”を使う。《情報屋》DD・・・〘遠隔感応型能力者〙の力を借りてな」

 

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