「勝った……よし、よし!」
勝利インタビューを受けた後ようやく俺は勝利を実感した
しかし、最後の直線で入った領域は全部が聞こえた
エコー探知機みたいに思えば良いか、音で全てを把握できた
心音や呼吸音等も
そりゃこれができれば強いハズだと感じながら、関係者専用のエリアに戻る
そういえば俺の横の16番はどうなったのだろうか?
近くのスタッフを捕まえて聞いてみると近くの病院に救急搬送されたらしい
大丈夫だと良いのだが……
「店主! ミッションタイマー選手勝ったよ! おめでとう」
「ありがとうございます! いやー、良かった勝てて」
「昨日と今日で2勝じゃんいやー、溜めて勝つ……先行の理想系みたいな走りだったよ」
その後の多数のお客さんにも勝った勝ったと報告を受ける
クラウチングスタートをしたらしい
小手先の技であれば決まれば強い
まぁそんな技等いっぱいロンメルは持っているのだが
「店主はそう言えばいつレースに出るんだ?」
「10月の後半に出ようと思ってますよ」
「俺絶対に観に行くわ!」
「俺も俺も!」
「勝てるように頑張ります」
その後もラーメンは売れ続け、今日は800杯を売り、スープが売りきれたので、ラーメンは閉店しようとしたが、チャーハンや味玉丼だけでも食いたいというお客さんが居たので、ラーメンの麺を鉄板をセットして即席の焼きそばもどきとサイドメニューに切り替えて売ったがこれも大ウケで閉園後の職員や他チームへの振る舞いでも作り方教えてくれとライバルのウマ娘に言われたので材料とやり方を教えてあげた
勿論コツ等もあるのだが、そのウマ娘は後々サポート科の調理栄養学部に移動し、味の再現を試み、在学中の時間を全てかけてロンメルの味の焼きラーメンを再現、関東10店舗中部5店舗関西6店舗展開できるチェーン店のオーナーとなるのだがそれは未来のお話
くじは閉園ギリギリで8000枚が完売し、グッズを捌ききった
再販の予定はしていなかったが、ファン大感謝際でのくじじゃなくて販売を希望されたので今度はそっちで適正価格での販売の方が良いかもしれない
まぁ今回は学生連合というチームを覚えて貰うことが目的のサービス価格だったので全然良いのだが
帰りのマイクロバスでは売り子で疲れた中等部組2名は爆睡し、スカイプラザ先輩、ミッションタイマー先輩、マジックサンダー先輩と運転手のおっちゃんで盛り上がった
「おっちゃん約束だよ! 昨日と今日で1億近く儲かったんだからドリームスーパー買ってよ! 専属運転手頼むね!」
「おうよ! 最高の運転してやるよ! ただ俺だけじゃ長距離の運転は怖いからもう一人雇ってくれねぇか?」
「確かにトレセンから阪神や京都遠征の時は運転手2人居ないと危ないか……」
「息子で良ければ紹介するぜ! 今バスの運転手してるが給料安いって嘆いていたからな」
「おっちゃん子供いたの!?」
「えー、何歳何歳?」
「25だ」
「おっちゃん何歳だよ」
「45だが?」
「20歳で子供こさえたのかよ……」
「で、律の視聴者と」
「うっせぇ、子持ちで悪いか! 律ちゃんの視聴者で悪いか!」
「奥さんはご趣味を許容してるの?」
「オカンも律ちゃんの沼にドップリ使ってるぞ、というかオカンから律ちゃん紹介された感じだ、息子も沼ってるぞ」
「凄い一家だ……」
「Vチューバーって若い人が見るイメージあったけど色んな人が見るんだな」
「まぁ律はニュースやウマ娘、勉強を扱ってるから更に視聴者層が幅広いかも」
『今度は奥様方を狙う企画を考えた方が良いかもしれませんね』
「しかし、ミッションタイマー改めておめでとさん! どこまで作戦通りだったんだ?」
「序盤は作戦も何もねぇよ、1番と16番で予定が全て狂った! クラウチングスタートなんてする予定無かったからな! 逆に中盤から終盤は予定通りだ。4番が他の選手にロックされてたのも効いた。あれがなければ2バ身も差が付かなかっただろうな」
「いやほんとお見事」
「ロンメル、作戦ありがとうな、終盤は自己判断で先頭に立ったが……」
「いえ、あの判断で正解でした。予想よりもペースが上がりましたからね。5番のバテ方からしてあそこで抜いておくのがベストですよ」
「ふー、しかしレースは相変わらず緊張するぜ」
「うちは緊張しなかったよー」
「オメー(スカイプラザ)はそれ以上の重圧(実家や周囲からの圧)受けてたからだろ。俺はごくごく普通の小市民なんだよ」
「……次走ですが2人は選べる立場となりました。何に出たいですか? 何を目標としますか?」
「うちは結局何メートルが適正なの? ロンメル」
「ダートなら1400から2400まで持つでしょう……まず、スカイプラザ先輩はダートでいきますよ? 何を狙いますか?」
「うーん、最初のプランだとフェブラリーSか川崎記念だったよね……今年の東京大賞典は無理?」
「今年あと2勝する必要がありますね、レース日程もきつくなりますし、1人でレース場に向かう必要がありますが大丈夫ですか?」
「……うん!」
「なら次のレースは金沢の白山大賞典! ファン大感謝祭の4日前の地方J3競走です。距離は2100、賞金がギリギリ足りるから出走は可能だよ。そいで賞金を加算して、次は11月下旬の浦和記念で優先出走権を2着までに入って取って、東京大賞典のプランだね」
「地方開催ばかり狙うの何か理由があるの?」
「地方開催は出し物しなくて良いから……」
「あぁ……」
中央開催はチームとして出店を出さなければならない
強いチームは契約している会社に出店を頼めば良いが、学生連合にそんなコネはない!
なので中央開催だと誰かが行って出店を開かなければいけないのでチーム全員の1勝がロンメルとしての目標の学生連合は地方開催の重賞を狙うのが選手の負担軽減もあるので推奨する理由だ
「ミッションタイマー先輩はこれで2勝目、次はどうします?」
「アルゼンチン共和国杯を狙いたい。3勝ウマ娘であれば出れる確率が出てくるんだろ?」
「ええ、ミッションタイマー先輩は他にも掲示板に何度が乗った事があるので賞金が加算されていますのでたぶん出れますよ」
「ロンメル、俺の適正距離2000から3600くらいだろ」
「いえ、2200から4000です。見事な長距離ウマ娘ですよ」
「そっかぁ……」
「1つプランがあります。もしアルゼンチン共和国杯を勝ったら……ドバイ行きませんか? ドバイゴールドカップ」
「はぁ!? ちょ、ちょっと待てよ海外かよ!」
「ええ、G2ですが、賞金は100万ドル。約1億4000万になります」
「いやいやいや、無理だろ! 学生連合だぞ!」
「ヌルフフフ、海外のレースを私が見たいというのが本音ですが……天皇賞(春)と同じくらいの距離を走れるのは魅力的です」
「……目標はあくまで天皇賞(春)か」
「宝塚記念でも良いですが、先輩には海外で戦ってもらいたいと思っていますので経験を積んで欲しいのですよ。天皇賞(春)が終わったら夏全休してメルボルンカップ、香港ヴァーズを狙いませんか? ミッションタイマー先輩ならいけると思っているのですがねぇ」
「宝塚にはでねぇ、が、ただ残りは全部落とさねぇ。ロンメル、お前が何か企んでるのはわかるが国内の皆はどうするんだ?」
「私はドバイ以外のメルボルンと香港はとんぼ返りでレース前の調整を少ししたら直ぐに帰るのでね……と未来の話は良いんですよ。とりあえずアルゼンチン共和国杯勝ってくださいよ先輩」
「なあ、私は?」
「マジックサンダー先輩は10月の東京2000メートル1勝クラスを勝ってからですよ。頑張ってくださいね」
「わかった!」
『電脳アイドル律の今日のニュースです』
{ミッションタイマーキタ━(゚∀゚)━! }
{2バ身完勝}
{あれだけレース前1番のせいで出走大幅に遅れたのにクラウチングスタート成功させるメンタルヤバすぎ! }
{16番の子大丈夫だったのかな? }
『ウマ娘のレースの方が皆さん気になるようなので先にしますか』
{やったー! }
{現地行ったけど面白かった}
{ウマ券美味しかったです! }
『いやー、セントウルステークスも私の予想通りでしたね』
{1-7-10の三連単的中は化物}
{まさか1番が勝つとは}
{1枠の枠あっての強さだよな。それもそうだけど10番の追い込みも凄かった}
{上がり32.2は痺れた}
{今町トレーナーのチーム今季重賞5勝目とかヤバいでしょ}
{いやー、荒れたねぇ}
『今町トレーナーは凄いですねぇ、今年チームでも25勝ですよ』
{でも最多勝は35勝のラファエルデュラントレーナー定期}
{ダービー取ったし、やっぱりつぇーよな}
{8月全休で35勝は化物、チームも8月はフランスに全員でバカンスとか金持ってるよなぁ}
『そうですね! では私が注目しているトレーナーを紹介しましょうか。ただトレーナーさんには今回許可取っていないので深くは言及しませんよ。皆さんもモラルのある発言を』
{はーい}
{はーい}
{はーい}
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翌日の月曜日、学生連合は2人の祝勝会がスイーツ食べ放題のお店で開かれた
「「「2人とも勝利おめでとう!!」」」
「「ありがとう」な」
「会計はチームから出すから好きなだけ食べろー」
「「「やったー!」」」
「騒ぎ過ぎないようにね」
ワイワイキャッキャッと皆はしゃぐ
スカイプラザとミッションタイマーの2人が結果を出したことにより皆不安が無くなり、次は自分達だと目に闘志が宿っているように思えた
特に中等部2人組はスカイプラザが勝った後の人気を目の前で見ていたのでちやほやされたいとロンメルに次のレースに出たいとせがんできた
もう少し2人は熟成させたいのだがピークのこともあるし、何より2人も私と同じで今年中に1勝しないとサポート科や進学、就職のクラスへの変更となってしまう
勿論チームに居ることはできるが、レースには出れなくなるので引退である
2人はG1はおそらく領域を使っても無理だが重賞なら可能性がある
オープンクラスにはいけると思っている
だからなるべく勝たせてあげたいのでレース選びも慎重になっていたが、重賞を勝つようなウマ娘が格上とはいえ1勝クラスでビビっていたら何もならない
だから今週の土日は中等部組の2人とバカコンビの4人を出すことに決めた
「中山でのレースになるし、夏全休したから長期空け扱いになると思うから優先的にバカコンビは出走対象になるけど、フェンリルとサクセスは未勝利クラスだから出れるかは運だ! 全員勝利を狙っていくよ!」
「「「「おう!」」」」
その後大食い対決が私とヤクルトガッツの間で起こり、久しぶりに腹一杯になるまで食べたら皆にドン引きされた
「ヤクルトガッツがノックアウトするの始めてみた」
「ロンメル腹ボコのレベルじゃねぇ……何でスイーツ食べ放題でカレーを大鍋3杯とご飯30合食べきってるんだよ」
「スイーツも全品3ホールずつ食べてましたよね? え? どこに入ってるんですかそれ?」
「お店の人涙目なんだけどウケる……ウケる……」
「食いすぎだろ」
「うーん、37キロってところでしょうか、まあ先生の胃袋ならこれぐらい入りますよヌルフフフ」
食べ放題の2時間でこれをやられたらたまらない
最初は食いっぷりを見ていた他のお客さんが歓声をあげていたが、10キロでドン引きに変わり、20キロで怪物を見る目に変わっていた
「さて」
立ち上がった瞬間に腹がみるみるへこんでいった
「消化完了です。これをじわじわと肉体に吸収していきますよヌルフフフ」
「こわ! ガチで怖いから!」
「ひぇー、先生ウマ娘辞めてるって」
「あ、普通のウマ娘はこんなことできません。この人だけですから」
「それより皆僕を助けてくれない……食いすぎた……」
「ヤクルトガッツも大食いだけど怪物には負けるんやな」
「さて、お会計お会計」
「すみませんが他のお客様のこともありますので次のご来店は遠慮してもらえませんか」
「あ、店長さん居ますか? 呼んでくれます?」
「え、あ、はい」
店員はヤバい客だと思ったらしく直ぐに店長に報告しに行き
「私が店長ですが」
「迷惑料で追加で10万支払うのと次来るとき貸し切りってできますか? ここのスイーツを気に入った子も多いので、勿論今度は常識の範囲内にセーブしますので」
「それならまぁ……次は無いですからね」
「すみませんでした」
流石に食べすぎた
でもこれはヤクルトガッツが最近大食いで調子に乗っていたのでお灸を据えるためでもあったので必要経費だ
金も追加10万は自腹だし
とりあえずお店と和解し、事なきを得た
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