ロンメルの本気   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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春のファン大感謝祭

 学生連合部室地下2階

 

 部室に地下室等無かったのだが、ロンメルが秘密裏に作り、万が一露呈しても地下一階部分(物置)で監視が止まるように設計されていた

 

 ちなみに地下への入り口は収納スペースの床を外すと入れるようになっている

 

「ヌルフフフ」

 

 地下2階の広さは体育館くらい広く、支えるための支柱が何本もむき出しになっていたり、コンクリートの壁が広がっていた

 

 イメージは首都圏外郭放水路に近い

 

 ここでロンメルは機材を持ち込みバ車を作っていたり、大型の3Dプリンターを幾つも設置してグッズの量産をしていた

 

 電力はロンメルの触手から取り出した反物質を元に電力を作っており、爆発の心配は無い

 

「ヌルフフフ」

 

『本当にやるのですか?』

 

「ええ、恩師である殺せんせーの意には反するかもしれませんがねぇ」

 

 ロンメルと律はせっせとこの空間を使い、とある物を作っていた

 

【反物質培養装置】

 

 異世界の天才が反物質を生命の生存サイクルで増産させる仕組みを作り上げた

 

 その実験体としてロンメルが改造された過去がある

 

 プロトタイプはロンメルと恩師である殺せんせー(当時は死神という名前)の2名

 

 で、この反物質生成過程においてプロトタイプでは重大な欠陥があり、爆発する危険性があった

 

 爆発すると月の7割を消し飛ばす威力であり危険と判断され実験は凍結、ロンメル達は殺処分される予定だったが、脱出に成功するという過去があった

 

 で、天才は諦めずに後期型と呼ばれる爆発しないタイプも作り出しており、ロンメルも独自のプロセスをもって爆発しない仕組みを作り上げた

 

 残念ながらロンメルがいかに頭が良くても1から反物質を作ることはできない

 

 なので反物質を多く内包する触手を培養することにより反物質を増やすことにロンメルはした

 

 なぜロンメルは反物質の生成にこだわるか

 

 それは電力と物資問題である

 

 今後を見据え、律を更なるアップグレードをするために更なるスパコンや大容量のサーバーを作る必要がある

 

 グッズの増産にともないロンメル自作の3Dプリンターも電力をバカ食いする

 

 そしてロンメルの研究をするためにも自前の発電施設が欲しいのだ

 

 で、今ロンメルが触手を投入して発電するやり方では効率が悪すぎるので、ロンメルと同じ物で発電を行うことにした

 

【クローン】である

 

 これにはロンメルの血液問題も関係する

 

 現在ロンメルの体には反物質と特殊な血液(鬼舞辻無惨の血液を良いとこのみを取り出した物 鬼化しない 太陽に当てられても平気 他の血液と混じってもこの血液の方が強い そもそも血液としての性能が高い等)が全身くまなく流れており、ロンメル自身はよほどの事が無ければ死ぬことは無いが【誰にでも輸血できる血液】というのはとても魅力的であり、選手が事故や事件に巻き込まれた時に作っておいて損はないと判断

 

 故にロンメルのクローンを自ら造ることにした

 

 1体15万、装置の材料を合わせても50万に満たない

 

「あくまでも入れ物ですよ」

 

 実験は成功し、現在1体の赤ん坊が発電装置に組み込まれている

 

『まるで人柱ですね』

 

「確かに」

 

 ロンメルが確立したクローン技術は表に出ることは一生無かった

 

 が、クローンの研究はアメリカで行われており、後々ロンメルと対立することになるのだがそれは未来のお話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 桜花賞は大方の予想通りガイアスカーレットが5バ身差の圧勝

 

「核の世代や学生連合見てなさい! 私が一番なんだから」

 

 と勝利者インタビューで発言して話題になったりもした

 

 そして始まるファン大感謝祭

 

 

 

 

 

 

 

 

 春のファン大感謝祭

 

 土日にかけて行われ、来場者は土日合わせて20万人近くとなる

 

 体育祭の様なイベントがメインではあるものの、屋台も沢山出る

 

 学生連合の皆も何かしらの競技に参加しており、ロンメルは辞退したがトレーナー1600メートルや生徒達の仮装借り物競争なんかが人気である

 

 あとはチャリティーライブだったり、応援団による合戦、棒引き、綱引きなんかも人気である

 

 朝イチから始まったグッズ販売は前日からの居座り組(ウマ娘ガチ勢)のもうダッシュから始まる

 

 今回ロンメル達は第二レース場の8分の1を使うことが許され、そこにラーメン屋台とグッズ販売、バ車が置かれている

 

 グッズ販売に突撃したウマ娘ガチ勢やプラモデルガチ勢によって戦場とかし、他の出し物が可愛く見えるほど殺伐とする空間が出来上がった

 

「ベストエンジェルちゃん。応援してます!」

 

「お買い上げありがとうございます! 良ければ暗殺ラーメンも食べていってくださいね」

 

「絶対食べます」

 

 買い物をすると受付の選手が握手をし、ファンサービスも欠かさない

 

「先輩! ベストエンジェル先輩とマスターハリアー先輩のフィギュアが爆速で売れてます! もうそれぞれ100体売れてます!」

 

「追加で100体出して」

 

「はい」

 

 売り上げ人気だとベストエンジェル、マスターハリアー、スカイプラザの3強にヤクルトガッツ、ミッションタイマー、タカタノソラ、フェンリル、サクセスと続く

 

 なぜかユランの売れが鈍くて影で泣くユラン

 

 接客が勝負服なのもあり、見映えがすごく良く、人気が凄い

 

 横ではロンメル達が暗殺ラーメンを提供しており、チャレンジメニュー第二弾のフル装備富士山つけ麺が提供された

 

 麺8玉にラーメンどんぶりのつけ汁と味変用のスープ、味玉5個、チャーシュー10枚、メンマ、ほうれん草が山盛りと嬉しい一品

 

 Myチューバがこれに挑み、30分で完食

 

 残したら5000円、完食したら1000円とチャレンジメニューだが、家族やグループでのシェアOKにしたことで売れる売れる

 

 感謝メニューなので利益度外視ではあるがここまで売れると嬉しいものがある

 

「カワサキご飯追加で炊いて、洗い物の洗浄終わってるから、律71番テーブル、85番テーブルのレモン水と麦茶交換」

 

「『はい!』」

 

 こうして順調に進み、営業開始から2時間が過ぎた11時頃

 

 コートを着たウマ娘がカウンターに座った

 

「お客さんご注文は何にします?」

 

「にへ」

 

 ウマ娘は笑うと懐から包丁を取り出した……かに思えた

 

「ヌルフフフ、危ない物はしまってしまいましょうね」

 

 ロンメルの顔に突き刺そうとした包丁はロンメルの触手によって奪い取られ、空振る

 

「ごめんなさいねぇ、私暗殺慣れしているのでね、あと透視能力も持っているので体に巻き付けた爆弾解除させて貰いました」

 

 コートの中の起爆装置が外された爆弾は不発し、ウマ娘はダラダラと汗をかく

 

「まあまあラーメンでも食べて一度落ち着きなさいな」

 

 ロンメルは彼女にラーメンを渡した

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんだコイツは……ナイフで刺せなかったら爆弾で死ぬハズだったのに……まさか

 

 懐に隠しておいた致死量の杏仁の粉末まで取られてしまっている

 

 化物だと思っていたがまさかここまでかよ

 

「単独ですか? 複数ですか? ……いや、単独ですね。殺気があるのが周囲にあなたしか居ない。残念でしたねヌルフフフ」

 

「……何でもっと前に学生連合に入らなかった。何で……何で後輩たちは栄冠を掴んでいるのに私は惨めなままなんだ」

 

「それは責任転嫁ですよ。あなたの話を聞く限り、学生連合の先輩でしょうが、確かに私が来たことによって変わったかもしれませんが、選手の頑張りが一番ですし、あなたがいた頃に私が来たところで何の役にも立ちません」

 

「……でも」

 

「人生一度っきりなのですから良く考えてください。私からはそれ以上は言えませんしできません」

 

 ロンメルは殺人未遂はとりあえず見逃し、反省を促した

 

 サーチライラクスは久しぶりに食べたラーメンはとても美味しくて涙が出てくるのだった

 

 

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