マーリン伯爵との話し合いも終わり、私はエクリプスからの贈り物(ポケット)をホテルで確認していた
『それは何ですか? ポケットの様ですが』
「これかい? これは四次元ポケットさ」
『ドラえもんの四次元ポケットでしょうか』
「そうさ、といっても中身は少ないようだけど」
ポケットの中をロンメルは見ると不思議な空間に繋がっていた
そこにはこれまた箱と手紙が入っていた
英語で書かれているメモを見る
『[これを読んでいるということは、私は死んで居るらしいし、異世界に再び行ったのだろう]』
『[私は前にも話したと思うが、私は3つの世界を旅をしていた。初めは念という能力を持つ者やハンターと言われる人達が居る世界だった。その世界では色々な道具がいっぱいあり、まぁ色々あり、グリードアイランドなるゲームの製作陣に加わり1つの世界を作った……まぁ現実にある無人島を改造したんだが、世界一高価なゲームを作った偉業を残し、とある人物の殺害の依頼をハンターとして受けてしくじって死んだ]』
『[まぁ製作者としてゲームのアイテムを裏技を使って持ち出してね……異世界に色々な道具を引き継いだ。この時に身に付けている物や自身が念の力で収納している物等は異世界に持ち越せる事がわかったわけだ]』
『[続いて私はポケモンと呼ばれる生物が生息する世界に飛ばされてねぇ……ヒスイ地方と呼ばれる世界の開拓事業に従事したんだ]』
『[そこでテルという男の子と未来から来たというショウという女の子、ラベン博士等と共にポケモン図鑑を完成させる功績と諸悪の討伐を行い、約70年かけてヒスイ地方の近代化を行った。ある程度形にはなったがポケモンリーグの誘致は結局私の代でできなかったことやショウを未来に返すこともできなかったことは心残りだ]』
『[最後に私は22世紀のウマ娘の居ない未来の世界に飛ばされた]』
『[そこで私はサッカー選手として大活躍してねぇ、最高のイングランド代表としてロボットや人間達と面白おかしく生活してね……実に楽しい50年間だった。まさか交通事故で死ぬとは思わなかったが]』
『[ウマ娘の世界に戻ってきた時に私は多くのアイテムや秘密道具、ポケモン等を持ってきたが、結局表に出すことはしなかった。この平和な世界ではあの道具は殺傷能力が高すぎるからね]』
『[というか未来を見てきてしまったからこの世界では力を蓄えることに注力した。肉体は元に戻ってしまうが、念の力は世界を跨いでも引き継がれるからね。レースにも沢山でたが私は強くなりすぎた。レースに出れば勝てるし、相手が弱すぎてお話にならない]』
『[私は伝説となった……伯爵の地位も与えられた為に貴族として振る舞った]』
『[私が歳を取ってからフランスにて革命が起こり、更に欧州はナポレオンによる時代となった。私は大いに喜んだ。私自身の力が振るえる戦争が起こったのだがら……しかし私が力を振るうことは許されなかった]』
『[王室が私が軍隊に入隊することを止められた。理由は歳を取りすぎていたためだ。1805年私は55歳であり、従軍経験もない貴族を軍人にするには20年遅すぎた]』
『[1825年、70歳の私は死期が迫っているのを感じ、異世界に行く準備を進めている。こんなつまらない世界で死んでなるものか、偉業は十分に行った。ふと、私以外にも異世界に行ける人物が現れるかもしれないと思い筆を取り、こうして手紙と幾らかの私には要らない物かつ危険性が低く、有用な物を残していくことにする。もし異世界に行ける人物が現れ、この手紙を読んでいるということは未来の自分に四次元ポケットだけは受け取るように言われるハズである。なので私からの贈り物を与えようと思う]』
『[大事に使ってくれ]』
「エクリプスさん、ありがたく使わせてもらいますよ」
もう一つの箱……いや、チェストだなこれは
ポケットから出るのかと思いながら引っ張り出して見ると案外軽かった
念で作られている物質らしくとんでもなく軽く、かつ私が本気で殴っても傷一つ付かない
中には資料が入っていた
ポケモンの世界の手書きの資料、空のモンスターボールやアイテムの現品、作り方の資料、異世界の果物や野菜の種(ポケモンの世界、HUNTER×HUNTERの世界、未来の世界問わず)、育て方等が細かく書かれた資料だった
これだけでお釣が出るレベルのアイテム達である
この世界では必要ないかもしれないが異世界では必ず必要になるアイテムだ
『す、凄いですね』
「ああ、これだけでイギリス遠征に来たかいが合った」
ロンメルはチェストに戻すと四次元ポケットにチェストをしまう
「日本に帰ったら調べるぞ律」
『はい、ロンメルさん』
イギリス遠征ではキングズスタンドステークスとプラチナジュビリーステークスをタカタノソラ、ユランが各々制したがプリンスオブウェールズステークスのファッションカラーだけは残念ながら2着、ホームのイギリスのメアリーに完敗した
まぁ申し訳ないがファッションカラー先輩の勝てる確率は低かったからワンチャン狙っての出走だったので2着でも大健闘である
というか全員の洋芝の適性の確認も出来て良かった
ミッションタイマー先輩、バカコンビ、ヤクルトガッツ先輩、ペンタゴンは洋芝が壊滅していた
バカコンビとヤクルトガッツ先輩は欧州遠征も考えていただけに危うく惨敗するところだった
ちなみに私は洋芝適性◎であり、問題ない
日本よりも走りやすく感じた
こうしてイギリス遠征も終了し、日本に帰国する
そして春シリーズ最終戦の帝王賞へと話は移る
帝王賞……大井レース場で行われる上半期のダート最強を決めるレースである
地方交流重賞であり、日本独自の格付けjpn1に指定されている
外回りのダート2000メートルであり、ゴールまでの直線は386メートルと長く、坂の無い平らなコースである
ここに完全覚醒したスカイプラザと選手生命を切り崩してまでの究極仕上げをしたサクセスが挑む
『ザ・レジェンズ』
『203○年……帝王賞』
『同チーム同士での潰し合い』
『世界王者とチャレンジャー』
『この時から日本のダートを二軍と呼ぶ者は居なくなる』
『始まりを告げるレースは王者の死守か挑戦者の一撃か』
ロンメルの究極仕上げとはいかがな物か
それは呼吸を限界ギリギリまで酷使し、肺を膨張させ、基礎代謝を無理矢理上げる
体温が常時37度近くまで上がり、1日の消費カロリーは1万kcalにも及ぶ
筋肉がそれにより膨張し、心臓も少し肥大化する
これがロンメルの出来る究極仕上げであり、これ以上は【痣】が出る可能性が有るのでロンメル的にはギリギリの調整である
更にこの状態は長期間維持する肺や心臓に負担がかかり、運が悪いといつ心不全になるかわからず、ダメージも蓄積してしまうためロンメル自身以外にはやりたがらないのが究極仕上げである
文字通り究極の仕上げである
「おいおいサクセスが今まで見たこと無いくらい殺気立ってるが大丈夫なのかよあれ」
「大丈夫ですよミッションタイマー先輩、問題ありません。あの程度の殺気では人をビビらせるくらいで身体に害はありませんし」
「まぁお前に比べたらそうだけどさ」
「さて、現状最強のチャレンジャーを作りましたが、スカイプラザ先輩……勝つ自信の程は?」
「まぁ負けないっしょ……うちは負けないし、この勝負が私の更なる成長に繋がらないと化物になり始めたロンメルに勝てないでしょ」
「ヌルフフフ、そうですねぇ」
「さて、楽しんできてください2人共、全力で相手を殺りに行ってください」
「「はい」」
伝説の帝王賞が始まる