ロンメルの本気   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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前話で右と左間違えてました

正しくは左です


生徒会選挙3

 学生連合では基本ラインハルトの補佐をすることが内々で決まり、律も協力して積極的に印象操作と掲げる公約が決められていた

 

 ここでツアーリボンバー、トリューニヒト、ラインハルトの公約や特徴を確認していこう

 

 ツアーリボンバー

 ・現状維持

 ・ウマ娘人気の更なる拡大

 ・前生徒会から引き継ぎ規律、気品あるウマ娘の育成をする

 

 支持基盤

 前生徒会役員を支持する者達

 名家の一部

 

 特徴

 全体的に落ち着いているし、現実的に一番穏健な主張

 

 しかし第四次ウマ娘ブームの最中なため人気の拡大よりも持続に舵を切るべきである

 

 

 トリューニヒト

 ・学食の無料化

 ・レースの賞金5%の徴収

 ・サポート科の組織化

 ・サポート科の地位向上

 ・ドラフト制度の導入の促進

 ・逆指名制度の導入

 ・契約金制度の導入

 

 支持基盤

 一部名家 富豪 

 URA職員の一部

 サポート科

 

 特徴

 サポート科とスカウト関連を重点に置いた公約

 

 弁論にも長けておりサポート科の大多数はトリューニヒトに賭けているがそれでも生徒全体の15%くらいであるため決定打とはならない

 

 一方ドラフト制度は選手側から反発が大きい為不支持の層も多い

 

 

 ラインハルト

 ・学食の無料化

 ・レース賞金の5%の徴収

 ・パイの拡大政策

 ・大学式奨学金制度導入

 ・進学就職率の拡大

 

 支持基盤

 未勝利ウマ娘達の一部

 低学年

 名家以外のウマ娘

 

 特徴

 下と上の格差を少しでも緩和する公約を発表

 

 実力主義はそのままにじゃあ弱い者はレース以外での選択を増やす

 

 ロンメルがやったウマ娘のタクシーを増やして雇用を拡大するやり方を参考に、サポート科の経営学専攻や生徒達からアイデアを企業に送りったり、農業専攻の生徒を拡大してトレセンが農業をやりたいウマ娘に融資をする(同様に企業をしたいウマ娘に融資をする)ことでウマ娘の雇用の拡大を目指す

 

 人間の出生率は減少傾向だが、ウマ娘の人口はやや増加傾向(それでも人間とウマ娘の出生比率は10:1くらいではあるが)なのでウマ娘全体の影響力を増やすことでウマ娘産業というパイを拡大するという壮絶な計画

 

 問題はまだ1勝ウマ娘なので生徒会長にでもならないと計画を押し通す事ができない

 

 急進改革派と見られているので現状維持勢力と仲が悪い

 

 URA職員にも妄想家だと思われている

 

 

 

 

 

 選挙活動は廊下やグランドにて選挙演説、支持者同士での食事会、URA職員との会談等様々な事が行われる

 

「俺は孤児だ。実力主義の現在の校風のお陰でこのトレセンに入学できたが、中を見ると格差が酷くなっているのがわかる。故に格差を少しでも下げるために学食の無料化、その財源確保の為にレース賞金の5%徴収はトリューニヒト先輩と歩調を合わせてなんとしてでも実現させる!」

 

「「「「おお!!」」」」

 

「そしてパイを増やす方針を私は推す! 国内レースで勝てなくてもパート2国への海外留学により賞金を獲得する方法もある! 国内が全てではない!」

 

「そしてレースでダメでも他の方法がある! ウマ娘は人より優れた肉体を持つ! 故に人が離れてしまった農地を開墾し、作物を売るのも良し! 起業するのも良し! 若さは可能性だ! 今! 世間話ウマ娘に熱狂している! 今こそ力を合わせて現状を破壊して更なる進歩をするのだ!!」

 

「「「「おおお!!!」」」

 

「改・革! 改・革! 改・革!」

 

「「「改・革! 改・革! 改・革! 改・革!」」」

 

 改革を合言葉にラインハルトは演説を繰り返す

 

 一方トリューニヒトは放送室を借りて食堂に持論を述べる

 

『選手は選手、サポート科はサポート科、それは良い、けれどもサポート科を一方的に選手になれなかったから行った負け組等という馬鹿げた妄想はもう終わりだ。改善されるべきは古くさいシステムであり、現状維持で満足するなど愚かとしか言い様がない』

 

『競争は円滑化されるべきであり、生徒を低賃金で雇う時代は終わった! レースで稼いでいるのであればサポート科もそれに見合う賃金を受けとるべきであり、レース会場での出し物及びサービスはサポート科にもガッツリ噛ませるべきである!』

 

 トリューニヒトの演説は少なくないウマ娘の気持ちを揺さぶるのに効いた

 

 選挙活動の中間支持率が発表される

 

 ラインハルト39.1%

 

 トリューニヒト35.5%

 

 ツアーリボンバー25.4%

 

 という結果になった

 

 ツアーリボンバーは焦るが良い方法も思い付かず、どうしようかと困っていると

 

「お困りの様ですね」

 

「ん? 誰でしょうか?」

 

「私はアッザム……貴女の支持者です」

 

「アッザムさんですか……何か御用で?」

 

「ツアーリ様がお困りの様でしたのでね。少しお手伝いをさせていただきたいと思いまして」

 

「まぁ! それはありがたいわ!」

 

「私に少し演説を任せてはもらえませんか」

 

「ええ、良いわよ。正直私は生徒会長の器ではないのかもしれないと思っていたの……でも貴女みたいな支持者が居るとわかってほっとしているわ」

 

「何を仰いますか、私が貴女を生徒会長にしてみせますよ」

 

 アッザムというウマ娘は翌日から行動を開始した

 

 まず新聞部を使いラインハルトとトリューニヒトの賞金の5%徴収についての批判を展開、更にシンパを使って2名の妨害工作まで始めた

 

 更に選挙の内容を世間がウマ娘への注目が大きいのを利用して外部に公開し、実績に長けているツアーリボンバーがなるべきであるという風潮作りを開始

 

 これにラインハルトは即座に反撃し、風紀委員のチェーカーというウマ娘と選挙管理委員会委員長のフラべべに接触して妨害行動についての批判を行い、一歩間違えば支持者同士のトラブルに発展する可能性が高いと選挙管理委員会か風紀委員のの見張りを付け、安全性を向上すべきと口説き落として中立であった2つの組織の心情を味方に付けた

 

 更にネットでは無敵の律が情報操作を逆手に取りに罠に嵌めて三つ巴の環境を更に白熱させることでうやむやにした

 

 

 と、ここでラインハルトにトリューニヒトが公開面会を申し込んだ

 

 全校の授業を中断してまで行われた公開面会は両者の支持者が借りてきたテレビのカメラを使い全校に放送される

 

「お話とは何かなトリューニヒト先輩」

 

「このままでは私とラインハルト貴女に票が割れるのは確実だ。ここ最近第三者による妨害も目立つ。ここは協力するとしようと思ってね」

 

「ほう?」

 

「私達は学食の無料化の為に共同の公約を掲げている。それに公約の内容である貴女のパイの拡大は私としても理想であると考えている……サポート科の組織化、サポート科の地位向上……私がやるべきはこれに尽きる。故に私は他の公約を取り下げ、ラインハルトにこの2つの約束を守っていただき、私をその監視として生徒会役員とすることを条件にこの選挙から離脱したいと思う」

 

「……なるほど。他の公約はどうする?」

 

「ドラフト制度については公約を取り下げる。私はあくまでもドラフト制度を推進させる事が目標であってもう裏でほぼ導入が確定している制度を公約にしても人気取りの何物でもなく、更に契約金制度は腐敗や組織の硬直化、上位チームの特権化を進めてしまうと思ってね。これを是とした名家10家の名簿だ。受け取ってくれ」

 

「トリューニヒト先輩、確かに受け取ろう。そして貴女の2つの公約は私が引き継ごう」

 

 トリューニヒトまさかのここで名家を売る暴挙に出る

 

 が、トリューニヒトも計算しており、彼女が優先すべきはサポート科であり、交渉として名家を付けていたのであって目的ではない

 

 故に切り捨てである

 

 名家関係者はいきなりのトリューニヒトの裏切りに激怒すると同時に顔を青くした

 

 ラインハルトに攻撃材料を与えてしまったからだ

 

 孤児出身のラインハルトが名家を敵視している話は生徒の間で広まっていたので何をしでかすかわからなくなる

 

 名家達はツアーリボンバー支持に傾くが、ラインハルトはサポート科生徒の支持を引き継ぎ、これにより50%以上の支持率が確定した

 

 アグネスフレームはまさかの事態に困惑したが、これすらも予測していたガイアスカーレットは動揺しない

 

 ガイアスカーレットは既にラインハルト陣営として動いており、ガイアスカーレットはアグネスフレームを切り捨てた

 

 

 

 

 

「ずみまぜんでじだ」

 

「もう良い、俺も怒っていない」

 

 アグネスフレーム、ラインハルトに土下座

 

 初期に色々盤面を引っ掻き回して居たのはガイアスカーレット経由で聞いていたラインハルトはチームメイトでもあるアグネスフレームを許したが、生徒会役員には入れない旨を告げる

 

「ガイアスカーレットもなかなかの女狐だな」

 

「全くですねラインハルト様」

 

「しかし、トリューニヒトが折れてくれたお陰で敵と味方がハッキリした。これで選挙後の動きが決められる」

 

「組閣ですか?」

 

「あぁ、後は投票前の最終弁論が有るがな」

 

 こうして混迷を極めた選挙活動は最終局面に移行する

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