ロンメルの本気   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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有馬記念 後編

 全てのウマ娘関係者が目指す夢がダービーだとするのならば、全てのファンの夢が詰まっているのが有馬記念

 

 有馬記念を見ずに年は越せない……そういう者が数多く居る夢のドリームレースである

 

 その形式も独特でファン投票で選ばれた上位のウマ娘が走れるというものであった

 

 例えばオジュウチョウサンの様な他のG1であれば賞金が足りなくて走れないウマ娘でも人気が有れば走れる……人気さえ有れば出走可能ということは他のレースよりもアイドルウマ娘が多く走ることとなる

 

 そしてそれに見合うだけの賞金が用意されている

 

 1着賞金5億

 

 これはジャパンカップと同額であるものの、日本最高額であり、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念を制すると秋のシニア三冠となり2億円のボーナスが支払われる

 

 つまり3レースを制すると14億円を貰えることとなる

 

 過去秋シニア三冠を達成したのは

 

 世紀末覇王 テイエムオペラオー

 

 英雄 ゼンノロブロイ

 

 この2名のみである

 

 有馬記念……数々のドラマを生み出してきた

 

 シンザンのラストラン

 

 タニノチカラの圧勝劇

 

 TTGの時代

 

 シンボリルドルフの有馬記念連覇

 

 葦毛の時代

 

 平成三強

 

 オグリキャップ伝説のラストラン

 

 これはびっくりダイユウサク

 

 トウカイテイオー奇跡の復活

 

 世界最高売上875億のサクラローレル

 

 グラスワンダーvsスペシャルウィーク

 

 シニア王道路線完全制覇 テイエムオペラオー

 

 前人未到の9バ身差の連覇 シンボリクリスエス

 

 英雄ここにあり ゼンノロブロイ

 

 策士渾身の一戦 ハーツクライ

 

 ディープインパクトのラストラン

 

 ダイワスカーレットの華麗なる逃げ

 

 春秋グランプリ制覇 ドリームジャーニー

 

 ゴールドシップの後方一気

 

 暴君オルフェーヴルラストラン

 

 貴婦人ジェンティルドンナ 7冠へ

 

 ジンクスの破壊者サトノダイヤモンド

 

 キタサン祭り

 

 エフフォリァァァァァァ!! 

 

 天才の一撃

 

 咲き乱れる薔薇

 

 黄金の血族

 

 視覚外からの奇襲作戦

 

 老兵の死なず、全てを薙ぎ倒すのみ

 

 炉心溶融

 

 そして……現代へ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあウマ娘達が入場します」

 

【中山レース場 第11レース 有馬記念 2500m 芝】

 

「距離不安も何のその好枠から魅せるのは最速の逃げ 1枠1番ツアーリボンバー チームピーコック所属 体重は59キロ」

 

「サトノが帰って参りました。サトノダイヤモンド以来の制覇なるか1枠2番サトノカフェ チームカペラ所属 55キロ」

 

「今年のダービーウマ娘です。ここを勝って世代代表を勝ち取りたい。幸運は私だ! 2枠3番エリアシックス チームカシオペア所属 48キロ」

 

「善戦マンとは言わせない 今回掴みとるのはテッペンのみ! 見せてやれお前の爆発を! 2枠4番ララダイナマイト チームシィツラ所属 53キロ」

 

「春女とは言わせない。引退の花道は勝利こそ相応しい3枠5番マキシマムザボム サダルメリク所属 55キロ」

 

「ここは譲れない負けられない春の借りはここで返す! 3枠6番ミッションタイマー 学生連合所属 62キロ」

 

「人気も実力も兼ね備えています! 前走では思いもよらずの敗走でしたがここでは負けられないさあグランプリ三連覇行くぞ、メルトダウン! 4枠7番 エルナト所属 55キロ」

 

「ここで想定外を起こすのがこのウマ娘! 4枠8番エラーアラート ヒアダム所属 55キロ」

 

「長年走り続け今年覚醒しました。走った年数驚異の8年目! サウジ、ドバイ、香港、オーストラリアを転戦し、G1を2勝しました! 見せてくれるか驚異のごぼう抜き5枠9番ベストエンジェル 学生連合所属 67キロ」

 

「ベストエンジェルとコンビで世界で見せた名レースの数々。この有馬記念も名レースにするのか名女優マスターハリアー! 5枠10番 学生連合所属 65キロ」

 

「ここを勝ち核の世代最強へ。ジャパンカップ連覇、そしてグランプリ2勝目へ! 6枠11番リトルボーイ! エレクトラ所属 55キロ」

 

「アマポーラ! 美しいアマポーラ! 大輪の花を咲かせるのは私だ! 6枠12番 イプシロン所属 53キロ」

 

「なぜここまで人気が無いのか私にはわかりません。穴を開けるのはこのウマ娘で間違いありません。7枠13番レッドリボン プレアデス所属 49キロ」

 

「桜花賞、オークス、秋華賞、そしてシニアとの戦いエリザベス女王杯を勝った最強ティアラウマ娘が母と同じ有馬記念を目指す! 暁の女王! ガイヤスカーレット! 7枠14番 サダルスウド所属 50キロ」

 

「老兵ながら昨年の有馬記念2着ウマ娘、実力は十分にあります! 8枠15番エネミコントロール タリマイン所属 54キロ」

 

「トリを飾るのはこのウマ娘 トレーナーと二足のわらじで頑張りました……頑張りは世界を取りました! その異常な頭脳に全身の筋肉が答えを導くでしょう8枠16番ロンメル 学生連合所属 体重なんと121キロ」

 

「以上16人が走ります。ウォーミングアップが始まります」

 

 

 

 

 

 スタジオでは有馬記念の予想が行われていた

 

「いやぁ凄いメンバーが集まりましたね」

 

「ええ、全員が重賞ウマ娘で誰が勝ってもおかしくありませんよ」

 

「それでは皆さんの予想を出して貰います」

 

 ババン

 

 出されたのは7番メルトダウンが皆軸であり、対抗はベストエンジェル、ミッションタイマー、紐にリトルボーイ、ツアーリボンバー、ガイアスカーレット、マスターハリアー……エリアシックスを入れている人も居た

 

「やはりメルトダウンが本命ですか」

 

「ええ、パドックの映像でも調子が良さそうなのが見て取れます。現地の伊東さんが言っていましたが汗も無く仕上げてきているのがわかります」

 

「しかしロンメル対抗に入れた井坂さんに意見を聞きたいです。よろしいですか井坂さん」

 

「ええ、私は過去ディープインパクトのメイクデビューを見て過去一強いウマ娘だと言った事がありましたが……今回は皆さんが予想しないと思いましたのであえて本気で当てにいきます。ロンメル対抗と書きましたが恐らく逃げきると思います。着いていける可能性があるのはスタミナに定評がある学生連合のメンバーとメルトダウン、未知数のガイアスカーレットの5名のみ。このレースはハイペースが確定していますが、残り1200メートルで6番手、先団に居ないウマ娘は掲示板に入ることすら難しいでしょう。入れたら本物ですよ」

 

「当てに行く宣言出ました! 井坂さんガチですね!」

 

「いつもガチだよ! ガハハ!」

 

「ゲストのナイスネイチャさんはどう思いますか」

 

「アタシ? そうだねぇ……メルトダウンがウマ券内には必ず入ると思うけど……うーん難しい……難しいけど気になるのはベストエンジェルかなぁ。ペースが滅茶苦茶になるだろうけど、自分の走りをできれば必ずベストエンジェルの経験がいきると思うんだよねぇ……勘だけど」

 

「なるほどではまもなく有馬記念が始まります」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「冬ばれの中山競馬場です、天候は晴れ芝は良の発表

 スターター壇上それでは航空自衛隊中央音楽隊による生ファンファーレです」

 

「この拍手この大歓声、15万7530名のこの熱気、年末の総決算グランプリ有馬記念!」

 

「いろいろなことがありました。スカイプラザが世界のダートを制しました」

 

「短距離路線も世間を沸かせました。しかしそれと同じくらいの熱気が有馬記念にはあります」

 

「数々の名レースがありました。核の世代かクラシックか無敗の女王か世界の学生連合か……」

 

「この有馬記念はどうなっていくのか……最高のコンディションでおこなわれます有馬記念! 枠杁が始まります」

 

「奇数番号の枠杁が始まります。まずはツアーリボンバーが入ります」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅー、いやぁ凄い熱気だ。離れていてもスタンドの熱気が伝わってくるよねぇエネミ」

 

「うお! 私かい」

 

「どうせ大外は枠杁が最後だからねぇ。去年もこんな感じだったのかい?」

 

「あぁ、凄かったけどやっぱり今年の方が凄いね。第四次ウマ娘ブームだっけ? ……火付け役の癖に……どこまで計算していたんだい? ロンメルさんよ」

 

「1勝したところからかな……私に勝つウマ娘の育成をしてきたんだし。私は栄光や名声が欲しくてねぇ。渇望してならない物があるんだよ」

 

「へぇー、今をトキメク名伯楽が何が欲しいんだい?」

 

「世界最強……過去現在未来全て含めて世界最強の名が欲しい」

 

「ククク、アハハハハ! 6年走ってきたけどそこまで吹く人物は見たことないね! その覇道の始まりはこの前のチャンピオンズカップかい?」

 

「スカイプラザを倒さないと世界最強は名乗れないでしょ」

 

「確かに」

 

「エネミコントロール選手ゲート入りお願いします」

 

「はいよ! じゃあ覇道を見せて貰うよロンメル」

 

「ヌルフフフ、最高のレースにしましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

「順調な枠杁、続いて偶数番号 落ち着いてい入っていきます選ばれしウマ娘。皆腹に一物を抱えた今日の有馬記念」

 

「勝つのは思いか、願いか、意地かプライドか」

 

「大外枠鬼門の番号16番ゲートにロンメルが入ります」

 

「体勢完了係員が離れました……」

 

「スタートしました! 5番のマキシマムザボムは大きく出遅れ!!! 好ダッシュ外枠から早くも先頭に立つのは16番ロンメル、そして二番手は14番のガイアスカーレット10番の……10番のマスターハリアー、最内枠1番ツアーリボンバーこの4人が激しい先頭争いを繰り広げております」

 

「1番人気7番メルトダウンは4番手、6番ミッションタイマーが5番手争いをしております」

 

「そしてその外にいるのが11番リトルボーイ、その少し後ろに8番エラーアラート、2バ身ぐらい後ろに13番レッドリボン、続いて3番エリアシックスで3コーナーから4コーナーカーブへと各ウマ娘が向かうところ」

 

「正面スタンド前、1バ身後ろにララダイナマイトがいて、15番エネミコントロール、2番サトノカフェと続いて9番ベストエンジェル、続いてアマポーラ最後方は出遅れたマキシマムザボムで最初の1000m57.3という超ハイペース!」

 

「これはスタミナが持つのか2500メートル有馬記念」

 

「2コーナーカーブに入るところ、16番ロンメルその後ろに14番のガイアスカーレット、ロンメルを楽には逃がしまいと圧力をかけています、7番メルトダウンすぐ後ろに10番のマスターハリアー6番のミッションタイマー内から上がっていこうとしてその後ろ1バ身離れて11番リトルボーイでバックストレッチ、先頭からしんがりまで大体15バ身ぐらいといった感じ」

 

「1番ツアーリボンバーやはり距離が長かったか位置を下げて息を整えます」

 

「16番ロンメルペースを落としたか? 14番ガイアスカーレット、メルトダウンが並びかける」

 

「10番マスターハリアーは先行の位置に居ますが勢いが緩く見えます真後ろに6番ミッションタイマー2番人気の11番リトルボーイは中段あたり」

 

「坂を下り第三コーナーに入ります9番ベストエンジェルが位置をあげていきます現在7番手ツアーリボンバーは厳しいかバ群に沈んでいきます」

 

「さぁ残り500メートルタイムは1分55秒台を計測しています」

 

「さぁ最終コーナー回って最後の直線310メートルロンメル先頭変わらないガイアスカーレットも伸びる伸びる」

 

「前が止まらない前が止まらない」

 

「最後の難所中山の急坂はどうだ!」

 

「後ろから9番ベストエンジェルの勢いも止まらない」

 

「残り200mの標識を通過して! 前ロンメルは全く垂れない」

 

「2番手以降は大混戦だが……ロンメルだ! ロンメル1着優勝ゴールイン!」

 

「ジンクスなんて何のその!!」

 

「2着目は混戦! ガイアスカーレットかメルトダウンかベストエンジェルか……ミッションタイマーはちょっと態勢が不利か!」

 

「この苦しかった2500の消耗戦……終わってみれば16番のロンメルが見事な逃げ切り!」

 

「時計は! あ、レコードの赤い文字! 2分23秒2!? とんでもないレコードが飛び出した!!」

 

「上がり3ハロン33.0、4ハロン44.6」

 

「しかし二着以降はこれは写真判定……お手持ちの勝馬投票券は着順が確定するまでお待ちください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スタートする前から透き通る世界に入っておく

 

 邪念を捨て去り明鏡止水の境地へ

 

 世界から色が消え去り、全てが透ける

 

 白と黒で支配された世界を粉砕し、色付ける

 

 星々が幾つも流れ落ちる美しき世界よ

 

 夕焼けの輝きと暖かさに包まれながらロンメルは抜群のスタートを決める

 

 シィィィィィと独特な呼吸の音が響く

 

 大外不利な枠順何のその、圧倒的筋力から織り出す加速力でハナをツアーリボンバーから奪い取る

 

 ちんたら走ってるんじゃねぇ! ここから先はアクセル全開! 地獄の消耗戦だ! 

 

 ……さすがハリアーに……ガイアスカーレット見事、私を単騎逃げにしないようにマークするか。ハナは譲らん

 

 呼吸音からしてミッションタイマー先輩は4から6番手を争ってる感じか? 

 

 ベストエンジェルは離れ過ぎてわからんが……さぁ神話の世界を見せてあげよう

 

 ロンメルのオーラがレース場を支配した

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは!?」

 

「レース場に居たハズじゃ!? ……というか走ってたハズ」

 

「よおメルトダウンにガイアスカーレットじゃねーか。ベストエンジェルとマスターハリアーはまだ来ねぇか」

 

 真っ白な空間に落ち着かないメルトダウンにガイアスカーレット、それにミッションタイマーが落ち着くように言う

 

「あら? ここは……」

 

「ういーす、さすがロンメルだね」

 

「やっと来れた」

 

「……これで全員か?」

 

 先ほどの3名の他にツアーリボンバー、リトルボーイ、バカコンビがこの空間に入り込む

 

 白いモヤモヤしたのが集まり、口がいきなり現れる

 

「ようこそ神域と領域の狭間へ! 領域が使える皆さん」

 

 ロンメルの声が頭に直接響く

 

「足元をご覧ください」

 

 足元が透ける

 

 するとそこには時間が止まっているかの様に停止している自分達の姿があった

 

「ロンメル、俺らは免疫があるが、初めてのメンバーは辛いだろ。説明してやれよ」

 

「そうですねぇ……」

 

 ロンメルは語り始める

 

「皆さんは領域はしっていますよね」

 

 その言葉に全員が頷く

 

「よろしい。その先の世界です……それが神域。文字通り神の域です。領域は才能がある程度有れば入れますが、神域は才能が無いと入れない……本物しか入れません。この7名は選ばれました。神域に入る可能性があり、私と戦える可能性を秘めているのです」

 

「ずいぶんと上から目線じゃないG1を1つしか勝ってない分際で……いい! このレース私は勝たないといけないの! 神域だか知らないわ! 早く元の世界に返しなさい! なに? それともロンメルは神にでもなったつもり?」

 

「ガイアスカーレットさんはせっかちですねぇ……神? 神かぁ……神と名乗るのはおこがましいですねぇ……まぁいいや。皆さん急いでいるっぽいので……強制的に神域に導きます……耐えろよ」

 

 ロンメルがそう言った瞬間身体中を鉄の杭みたいなのが貫いた

 

 ごぼ!? っと空気中が口から漏れる

 

 脚に、肺に、口に、心臓に杭がどんどん刺さっていく

 

 苦しい、死ぬほど苦しい……発狂しそうだ

 

 横を見るとミッションタイマーやベストエンジェル、マスターハリアーは平然としている 

 

「空気を重くしやがったな。呼吸するだけでダメージ受ける仕組みとはずいぶんと極悪仕様だな」

 

 何を言って

 

「これだけじゃないんだろ? 見せてみろよロンメル、神域を」

 

 ミッションタイマーがそう言った瞬間に体が爆ぜた

 

 内側から臓器がメチメチと膨らみ、破裂していく

 

 体の内側からポップコーンの様にパンパンと……耳が破裂した

 

 何も聞こえない

 

 目が破裂した

 

 何も見えない

 

 手が、脚が

 

 無くなる……私が無くなる……怖い怖い怖いこわぁぁぁぁぁぁぁ

 

『なんだ? お前もここに来たのか』

 

 だれ? 

 

『偉大な偉大なサンデーサイレンス様だ。まぁ幽霊だと思ってくれや。ウマソウルに僅かに引っ掛かり、限界を3段階くらい飛び越えると俺に会える様にしてある。まぁ今まで4人しか会えてなかったがな……今年はスゲーな、スカイプラザ含めて2人もかよ』

 

 助けて

 

『おうおう、助けてやるよ。しっかしすげえ邪気……まるでヘドロだぜ。ロンメルだったか。ずいぶんと呪われてやがるがそれすらも糧にするとは恐ろしい奴……ほら、ガイアスカーレットだったか? もう大丈夫だ。落ち着いて深呼吸しろ。見えてくるハズだお前の神域が』

 

 光が戻る止まっていた時間が動き出す

 

 全身から金色のオーラを身に纏い、コォォォォと体が勝手に知らない呼吸を始める

 

 力が沸き上がる

 

 これなら負けない! 

 

 私は力を込めて前進を開始した

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、なるほど……見えていた違和感はこれだったか。神域かぁ。ミッションタイマー先輩が言っていた通りだったな。ヤクルトガッツも入ってたんだろうな……」

 

 パリンと空間のひび割れをぶち破る

 

 凄まじい重圧を感じていたが、それすらも乗り越えて私は神域に到達する

 

 入ってみるとなんて美しい世界なんだ

 

「ようこそメルトダウン。そしてさようならだ」

 

 ロンメルはメルトダウンの胸を指差す

 

 胸にはタイマーが埋め込まれていた

 

「その時間がお前の選手生命の残り時間だ……さて? 残り1分30秒で君は終わる。悔いが無いように走れ」

 

「……あー、なるほど理解した。私は世界には行けないか」

 

「このレースで終わりだ」

 

「……全てが遅すぎたか。いや? 今年世界に挑戦しないで日本に閉じ籠って居たのが間違いだったかな……はぁ。いや、残りまだ時間があるんだ! この美しき世界を堪能させて貰うよ」

 

「どうぞご自由に」

 

 

 

 

 

 

 

「なかなかにハードじゃないかロンメル!」

 

 ハリアーは神域に到達しながらも苦痛を隠そうとしない

 

 横に居るベストエンジェルも苦しんでいる

 

「何が最高の場所だ。息苦しくて仕方ないね……結局才能が足りなかったかな? ……エンジェル?」

 

 エンジェルが何かを見つけたかのように目をガン開き、何かに手を伸ばす

 

 その方向を見ると青い球体が見えた

 

 うちも一呼吸ごとに来る苦しみに耐えながら球体に触れる

 

 全身から活力が沸き起こる

 

 な、なんだ? これは! 

 

 す、凄い……全身から力が……

 

「「うぉおおおお!!」」

 

 青いオーラを纏った2人は走る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、選手生命をくれてやったぞロンメル……俺にも神域を見せてくれや

 

 ミッションタイマーはロンメルに選手生命を捧げた

 

 すると世界が透け始める

 

「おお、これが透き通る世界……」

 

 夏合宿以来の透き通る世界……王道の強化に喜ぶと同時に、自身の肉体のタイムリミットが近づいていることを感じたミッションタイマーは急ぎ現実に戻る

 

 

 

 

 

 

 

 どす黒い赤のロンメル

 

 黄金のガイアスカーレット

 

 花びらが舞い続けるメルトダウン

 

 青い光を輝き続けるバカコンビ

 

 白いオーラを放つミッションタイマー

 

 全てが激突した

 

 ロンメル完璧な逃げ

 

 リトルボーイとツアーリボンバーは離脱した

 

 後ろから高速で突っ込んでくるベストエンジェル

 

 マスターハリアーも厳しい

 

 粘るガイア

 

 1バ身の差が……ロンメルとの差が縮まらない

 

「なんて遠い1バ身なんだろうか」

 

 そこがゴール板であった

 

 

 

 

 展開スタート⑤出遅れ

 ←逃げ←先行←差し←まくり←追い込み

 ①⑧ ③⑥ ⑮④② ⑨  ⑫⑤

 ⑩⑭ ⑦⑪

 ⑯  ⑬

 

 500メートル

 先団

 ⑯⑭⑩①⑥⑦⑪ ⑧⑬③ ④⑮②⑨⑫⑤

 

 前3ハロン35.2

 

 1000メートル通過タイム57.3

 ⑯⑭⑩⑥①⑪⑦ ⑬③⑧ ⑨④⑮② ⑫⑤ 

 

 1500メートル

 ⑯⑭⑦⑩⑥ ⑪① ⑨ ⑬⑧③ ⑫④②⑮ ⑤

 

 2000メートル通過タイム1.55.2

 ⑯⑦⑭⑩ ⑥ ⑨⑪① ⑬⑫⑧③②④⑮ ⑤

 

 ラスト3ハロン33秒ジャスト

 ラスト4ハロン44.6

 タイム2.23.2 R

 ラップタイム

 12+11.6+11.6+11.2+10.9 1000メートル

 11.6+11.6+11.6+11.6+11.5 2000メートル

 11+11+6 2500メートル

 着順

 ⑯

 1バ身差

 ⑭

 ハナ

 ⑦

 クビ

 ⑨

 ハナ

 ⑥

 

 単勝35.2倍

 複勝

 ⑯9.1倍

 ⑭2.3倍

 ⑦1.5倍

 ウマ連89.9倍

 連複32倍

 ワイド

 ⑯⑭19.2倍

 ⑯⑦11.1倍

 ⑭⑦7.3倍

 3連複90.9倍

 3連単156.1倍

 

 観客動員数

 15万7530名

 売上652億円

 平均視聴率45.9%

 

 




改めて誤字報告してくださる皆さんありがとうございます

そして今回有馬記念を手伝ってくださったのばファンさん、かんさんありがとうございました
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