ロンメルの本気   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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地下室

 異次元のスピード決着となった有馬記念

 

 ゼンノロブロイの2分29秒5を6.3秒も縮める異常なタイムであった

 

 着いていけたのはロンメルを除くと上位6名のみ

 

 2着ガイアスカーレットは波紋の力を修得したが、肉体に大きなダメージを抱えてしまう

 

 3着メルトダウンは選手生命を全て捧げた最高のパフォーマンスだったがレースが終わった瞬間に崩れ落ち、心肺停止で救急搬送される

 

 4着ベストエンジェル6着マスターハリアー……肉体のリミッターを外したがロンメル式のトレーニングをしていたお陰で軽傷で済んだ

 

 5着ミッションタイマーも疲労困憊でとてもウイニングライブができそうになかった

 

 

 

 

 

 

「勝利ウマ娘インタビューです。ロンメル選手お見事有馬記念の栄冠を掴まれました」

 

「ありがとうございます」

 

「地獄の様なハイペース……他の選手は今も起き上がることができない選手が居ますが」

 

「私はピンピンしてますがね。今から3600メートルでも走れますよ」

 

「それは余力を残していたということでしょうか」

 

「ええ、ただこれ以上は肉体が壊れてしまうので余力というよりは肉体の限界でしょうか」

 

「なるほど」

 

「……核の世代は終わった。メルトダウンは致命傷、ツアーリボンバー、リトルボーイも限界を超えてしまった。見た感じ脚を骨折していますから復帰するのに半年はかかるでしょう……これより私は世界のレースを制圧しようと思います。ダート芝関係ない! 全てを統一する! 世界最強の称号を貰いに行かせて貰う!」

 

「「「おお!」」」

 

「次のレースは」

 

「ペガサスワールドカップ……1着賞金9億の高額レースに挑戦します」

 

「登録料及び枠の購入で2億近くかかると思いますが」

 

「有馬記念の賞金を使わせて貰います。ペガサスワールドカップ、サウジカップ、ドバイワールドカップ! ダート高額レース3連続……夢があるでしょう。私は日本のウマ娘に夢を与える存在となりたい! 目指せ世界最強!」

 

 

 

 

 

 

 

 ウイニングライブは他の選手が疲労困憊もしくは救急搬送されたためロンメル単独のライブとなった

 

 ロンメルは用意していた模擬刀にて剣舞を行った後、3曲歌った

 

『うまぴょい伝説』『LEGENDS』『飛躍』

 

 うまぴょい伝説は必ず歌う曲で残り2曲はロンメルが作ったオリジナルな曲であった

 

 用意していた音源を使い歌った3曲はどれも大いに盛り上がった

 

 控え室に戻るとミッションタイマー先輩が私の控え室の椅子に座っていた

 

「邪魔するぜ」

 

「しているの間違いでは? ……まぁ良いでしょう」

 

「出しきったわ。メルトダウンや核の世代はお前の予想通り壊滅だがな」

 

「メルトダウンは心肺停止、ツアーリボンバー右足首骨折、リトルボーイ両足の亀裂骨折……彼女らはダメだね」

 

「ガイアスカーレットはスゲーな、あの状態でも動けてたからな」

 

「ええ、よほど頑丈なのでしょう。ただ喉と肺を痛めてますから回復するのにそうですねぇ2ヵ月はかかるでしょう」

 

「そうか……いやしかし、透き通る世界か。凄かったな」

 

「おや? オンオフで切り替えはできませんか?」

 

「できねーよ。そんなに才能マンじゃねぇ……ベストエンジェルとマスターハリアーのありゃなんだ?」

 

「あれはチャクラというものですよ。私もマンノウォーさんに聞いていましたが……」

 

「チャクラ? ヨガのあれか? それともNARUTOのか?」

 

「ええ、精神エネルギーの一種ですが、引き出すことで驚異的な身体強化ができるそうですね」

 

「そんな便利な物があったのか? ロンメルは教えなかったよな」

 

「ええ、そもそもチャクラは失伝した技術ですからね。念、スタンド、チャクラ……そして呼吸……不思議な技術は幾らでもありますが、残念ながら全てが解明できているわけではありません。スカイプラザやガイアスカーレットが見せた波紋だって私の知らない技術ですし」

 

「なぁロンメルこの不思議な力が芽吹くのもお前の予想通りなのか?」

 

「うーん、こんなにポンポン見つかるとは思っていませんでしたがね。1つだけでも発見できれば万々歳って思っていましたが……神域の定義ももう少し詳しく探さなければなりませんねぇ」

 

「で、俺は何をすれば良い?」

 

「どちらが良いですか? 一蓮托生か当たり障りの無い部分で抑えるか」

 

「もうこの際だ深く関わらせて貰うぜ」

 

「よろしい。よろしくお願いしますよミッションタイマー先輩」

 

「へいへい」

 

 ロンメルとミッションタイマーは握手をした

 

 

 

 

 

 

 

 ホープフルステークスはラインハルトが圧勝

 

 東京大賞典はスカイプラザとコンヒュイルが激突し、スカイプラザが神域の深度が深かったこともあり接戦を制した

 

 そんな最中、ロンメルとミッションタイマーは部室の地下空間に来ていた

 

「おいおい、なんだよこの空間は」

 

「私の実験室です」

 

「広すぎだろ……地下に野球場並……いや、それより広いな」

 

「地上から約100メートル地下の巨大研究施設です。広さはテニスコート400面分でしょうか」

 

「広すぎだろ……何の研究してるんだよ」

 

「これなーんだ」

 

 ロンメルは手に見たこと無い木の実を取り出してきたどこかで見たことが有るような……あ! 

 

「オボンの実? ポケモンのか?」

 

「ピンポーン正解」

 

「はぁ? 何で架空の木の実があるんだよ」

 

「いやー、イギリス行った時に異世界転移者の先輩エクリプスさんの遺物ですよ。彼女はドラえもんの世界、ポケモンの世界、HUNTER×HUNTERの世界に行っていたらしいですが」

 

「ドラえもんとポケモンはわかるがHUNTER×HUNTERってなんだ?」

 

「うーん、説明しますね」

 

 ロンメルはホワイトボードを引っ張り出して説明を始めた

 

 まず自分達の世界があり、他の世界がある

 

 それらは円複数の円となっており、どこかが被っている

 

「では明治の前の幕府の名前は何でしたか?」

 

「何って……松平だろ?」

 

「ええ、ですが別の世界では徳川だったり、織田だったりします。似ているようで違う。パラレルワールドとこれらを言いますよね」

 

「説明を続けますね。まず軸となる世界があります。そこから分岐して様々な世界が出来上がります」

 

「円の話に戻しましょう。いっぱい円があります。それ1つが世界です。大きな円は他の様々な円ぶつかったり、内包したりします。で最終的に一番大きな円は全てを内包しています。これが軸の世界です」

 

「軸の世界……」

 

「軸の世界はありとあらゆる基礎となる世界となります。では軸ではない世界から見て他の世界はどう見えるでしょう?」

 

「うーん? 同規模か小さいか大きい世界か?」

 

「ええ、そうです。で、円同士が少しでも重なっていれば何らかの物事としてその世界に存在することができます。ポケモンやドラえもんは私達は漫画やゲームとして知っていますよね」

 

「まぁそうだな」

 

「私達転移者は死んだ際に身に付けている物と経験を異世界に持ち越せると言う性質があります」

 

「ほーん、それで無いハズの物があるってことか」

 

「ええ、そしてこの私達の居る世界は円が膨張を続けてます」

 

「膨らむ? ……重なる世界が多くなっているってことか?」

 

「そうです。そして重なる世界が多くなれば概念も侵食してきて様々な特殊能力が増えていきます」

 

「それがロンメルの言ってた念、チャクラ、呼吸、スタンド、波紋ってことか?」

 

「ええ、その通りです。まぁ時間経過で失伝してしまうのもあるので皆が皆超人になれるわけではありませんし、私も失伝前提の技術を持ってますから」

 

「例えば?」

 

「この触手技術なんかは誰にも渡すつもりが無いですね。この触手……私の体内で生成される反物質エネルギーが外に漏れだしたものなのですよ」

 

「は、反物質!? え、1g何兆円のか?」

 

「はい、それを体内で作り続けています」

 

「あー、ロンメルの超人の秘訣それかよ。でもそんなエネルギーが有るならレースなんかぶっ壊せるくらい強くなれるんじゃねーか?」

 

「それをやったらもうウマ娘ではないですよ。あくまでも私はウマ娘で居たいのです」

 

「まぁロンメルがウマ娘にこだわっているのはわかるし、倒して欲しいから俺達を育てたってこともわかる……じゃあなんで研究してるんだ?」

 

「私は死なない、死ねない。故に未来の準備をしないといけないのですよ。この平和な世界で次の世界で生きていくためにね……」

 

 ロンメルはカプセルみたいな容器に手を触れた

 

 ウィンと中身が見える

 

 そこにはウマ娘? が眠っている

 

 それは黄色いタコの様な怪物が眠っている

 

「クローン技術と触手の培養実験、反物質発電のコアでもあります」

 

「クローン……誰のだ」

 

「私のですよ」

 

「私って……え、これロンメルなのか? 耳以外ウマ娘って見分けもつかないのにか」

 

「ヌルフフフ、私も触手に身を許せばこうなるのですよ。このカプセル1つで日本の10分の1の電力を産み出していますよ」

 

「な! え!? こんな小さいのがか?」

 

「ヌルフフフ、世界が熱心に開発している核融合発電の発電量が500万kwに対してこのカプセルだけで900億kwの発電が行われています」

 

「そんな膨大な電力何に使ってるんだよ」

 

「律の操る巨大サーバーだったり電気高炉だったり人工宝石を作ったり、ハーバー・ボッシュ法で肥料を作ったり、火薬を作ったり……まぁ色々ですよ」

 

「で、俺に何をさせたいんだ?」

 

「何も? ただ私が居ない時はここで何かしてるんだろうと思ってくださいな」

 

「……そういうことかよ」

 

「……触手細胞は万能物質でもあります。繊維に、建材の補強物質に、可燃燃料、有機肥料になんでもなりますが、兵器に転用すれば核兵器の何億倍もの強力な兵器へと生まれ変わるでしょう。人類は触手に頼らなくても次の次元へと進化できるでしょう。ただ私にはこの世界に居る間に備えなければいけないのです」

 

「へいへい、わかったわかった。皆には秘密にしておくぞ。前に血液検査って皆の血液採取してたのクローン作るためだったろ」

 

「ええ、まぁ作るとしたら異世界になるでしょうし、皆さんと同じ存在はできないでしょうしねぇ。あと遺伝子組み換え実験の材料としても使ってます」

 

「マッドサイエンティストめ……」

 

 ロンメルはミッションタイマーを施設を案内していく

 

 そこにはロンメルと律が作り出す科学技術の結晶が大量に転がっていた

 

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