ホシグマのヒーローアカデミア   作:鳥松

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関係ないけどヒロアカアニメやばいよね…!マジで毎回泣いてる。


USJ編(3)

 

 

 

(無事だったか星熊!俺が守る筈が……)

 

 

相澤はふらつきながらも立ち上がるホシグマを見て、安堵してホッと胸を撫で下ろす。

しかし、ホシグマが立ったのを見てこの場にいる全員が理由のわからない違和感を覚える。

 

 

先程とは何かが違う。

 

 

この考えが全員の頭を過る。そしてホシグマが体勢を変えようとして少し身体を動かしたその時だった。

 

 

「「「「!!!!!」」」」

 

 

この時、四人が感じたのは先程のような小さな違和感というチンケなものではない。四人が気圧されたのはホシグマの圧倒的な、()()()

 

 

「ハッ…」

 

 

(明らかに違う!先程とは別物だ!この短時間で何があった!?)

 

 

「やれ、脳無!」

 

 

相澤はこの時、普段とはらしくなく、ひどく動揺していた。教え子の負傷、自分では手も足も出ないヴィランの存在、人質、そしてホシグマの変化。

 

 

相澤はこれを落ち着かせるため、相澤は一つ、()()をした。時間にして約0.1秒。それは戦場に変化をもたらすには十分な時間。

 

 

「!?」

 

 

瞬間、脳無とホシグマの間で吹き荒れる風圧。両者の拳が互いにぶつかり合い、その余波であたりを吹き飛ばす程の風が生まれていた。

 

 

ホシグマは盾と腕を使い、脳無の攻撃を捌ききる。脳無は物凄いスピードで連撃を繰り返すがホシグマには一切届かず避けられるか捌かれている。

つまりホシグマはオールマイト並のスピードを捌いて見せたのだ。他の三人もその様子を吹き飛ばされるのを我慢しながら見ていた。

 

 

「見えない…っ!全く…!」

 

 

ヴィラン二人がホシグマと脳無に釘付けになっているのを見た相澤は素早く緑谷たちのところへ移動し、三人を救出した。

 

 

「っわ…先生!」

 

 

「とにかくここから離れるぞ!」

 

 

三人を先導しながら相澤は言った。相澤にはやはり普段のような冷静さはなく、相澤は声を荒げた。

 

 

「ッでも先生!ホシグマさんは!?」

 

 

「今向かっても邪魔になるだけだ!悔しいが…俺たちには何も出来ない…!」

 

 

「そんな……!」

 

 

一方、ホシグマは脳無の攻撃を捌きながら反撃のチャンスを探していた。

 

 

(確かに速い…けど、なんだろう…()()())

 

 

ホシグマは攻撃を捌いて防ぐ行動とは一変し、その大盾で真正面から脳無の攻撃を防ぎきった。そのままシールドバッシュで脳無の腕を弾き飛ばし、脳無は仰け反ったことで隙が生じた。

ホシグマはそのまま大盾で顔を殴り付ける。しかしやはり脳無には打撃は効果が薄いようだ。

 

 

だが、ホシグマもそこを考えていない訳ではない。盾で殴ったのはある箇所に深刻なダメージを与えるためだった。ある箇所とは脳無の眼球。眼球を攻撃された脳無は反射的に目を押さえた。異形の怪人といえど人間の反射は残っていたようだ。

そして脳無に生じた更なる隙をホシグマは見逃さない。今度は左腕で急所である鳩尾を全力で殴り付ける。

 

 

「………おいおい、『ショック吸収』だって言ってんだろう?今更そんな攻撃が脳無効くわけが……何?」

 

 

ホシグマに攻撃された脳無は本来受ける筈のない打撃によるダメージを感じていた。殴打を受けた場所はまるで小さく爆発したような痕があり、衝撃の強さを物語っていた。

ホシグマが打撃の直前行ったのは、攻撃の威力を増すためと、拳の動きに変化をつけるために、直撃の瞬間、拳を捻り込むように撃ったことだった。これにより衝撃はより内部へ内側から爆ぜるような打撃へと変化する。

 

 

(この怪人がどう動くか私以外の全てが教えてくれる…腹に穴が空いているというのに、なぜか身体も)

 

 

「絶好調だ」

 

 

確かな手応え。脳無に確実にダメージを与えたことがホシグマの拳を通じて伝わった。

しかし脳無もこれだけでは終わらない。なんとホシグマが与えた打撃痕が再生したのだ。

 

 

「……!治った…これは……再生の個性か…」

 

 

「正解。これは『超再生』だな」

 

 

「個性を複数持っている人間など聞いたことがないな」

 

 

手だらけのヴィランにホシグマは冷静に冷たく話す。脳無のことを話すヴィランはまるで自分のおもちゃを親に話す子供のようだった。

 

 

(超再生……ならば先程のような攻撃をいくら与えても意味がない。そして相手の個性は怪人の個性はショック吸収と言っていた。……ならば!)

 

 

ガン!

 

 

ホシグマは自分の盾を地面に深く突き立て、地面に固定する。そして盾から手を離すと両手で構えた。ヴィランもその姿と雰囲気に圧倒され、後退る。

 

 

「殺すつもりなら殺される覚悟で来い」

 

 

「…ッ!やれ、脳無!!」

 

 

脳無は指示を聞き、ホシグマに向かって駆け出す。

そして二人の拳がぶつかり合う。先程のような一撃を重視した戦い方ではなく、今度は乱打により脳無と打ち合う。先程とは比にならない程の風圧で他のヴィランは近付くことさえ出来ない。

 

 

(相手はショック無効ではなく、吸収なら限界がある筈!ならば限界まで打ち込んで無効化する!)

 

 

乱打戦は両者攻撃の手を緩めることなく進んでいく。いや、脳無に関してはその限りではない。

脳無の攻撃はホシグマに当たっていないのだ。全くと言っていい程に。只でさえ身体の奥に響くような衝撃が身体に当たっているのにホシグマが攻撃の直前にまるで攻撃の箇所が分かっているかのように避けるのだ。それも最小限の動きで躱すためホシグマ自体の動きは全く鈍っていない。

 

 

そのような状況が続いていてはいくらショック吸収といえど限界が来る。脳無は徐々に徐々に、衝撃に耐えきれずみるみるうちに攻撃すらまともに出来なくなっていく。

そのうち攻撃すら出来なくなり、ただホシグマのサンドバッグと化したタイミングでホシグマはしばらく打ち込んだ後、ホシグマは勝負を決めにいった。

 

 

「ハアッ!!」

 

 

先程放った一撃のように拳が直撃する直前、拳を捻り込むように放つ。先程とは違い脳無は大きく吹き飛ばされ、先程のホシグマのように近くの壁に激突した。脳無は拳の傷は回復させるが動けず、挙げ句の果てには白目を剥きながら口から血を吐いてそのまま動かなくなった。

 

 

スピードもパワーも全て上から捩じ伏せ、勝利を収めた。赤く、血のようなオーラを纏いながら佇むその姿は正に鬼人だった。

 

 

「は………?」

 

 

それを見た手だらけのヴィランはあり得ない光景にただただ唖然とするばかりであった。ヴィランはイラつき、自分の首を搔きむしりながらボソボソと話した。

 

 

「なんで……!なんでただのガキなんかにやられてるあの脳無……!!何で……上手くいかない……!!」

 

 

「次はお前たち………だ……?」

 

 

ホシグマは次に手だらけのヴィランに狙いをつけるが意思とは反対にホシグマの身体は動かず、その場に倒れ込む。どうやら身体だけが限界に来たようだ。そもそも先程まで致命傷を負っていたホシグマがここまで動けていたのは奇跡に等しいだろう。

 

 

それを見た手だらけのヴィランはチャンスと言わんばかりに倒れたホシグマに一気に駆け出し、その掌で触れようとする。だがしかし、先程撤退した相澤もただただ逃げて戦いを見ていたわけではない。ホシグマの危機に合わせて飛び出し、ホシグマに向けて捕縛布を巻き付け相澤の方へ引き寄せる。

 

 

「チッ!!」

 

 

「っ星熊!」

 

 

ホシグマが狙いからいなくなったことでヴィランの掌は地面に触れた。すると触れられた地面はひび割れるように崩壊し、徐々に大きな穴へとなっていく。

 

 

「地面が割れた…!?」

 

 

「くそがっ………!!」

 

 

「死柄木弔、ここは撤退を!」

 

 

「なんでだ黒霧!」

 

 

手だらけのヴィラン、死柄木に対して、黒いモヤのヴィランである黒霧が話す。どうやら撤退するようだ。

 

 

「対平和の象徴の脳無も敗れ、ここにいても最早旨みはありません。他の教師陣も来ると厄介です。ここは退きましょう」

 

 

「………チッ。今度はそのガキもオールマイトも殺す」

 

 

「させるか…!」

 

 

「がはッ……!!ごほっ…!」

 

 

「っ!?星熊!しっかりしろ!」

 

 

ホシグマとこの場にいないオールマイトに捨てセリフを吐き、死柄木は黒霧のモヤに入っていく。

モヤが晴れると死柄木と黒霧共々いなくなっており、撤退したようだ。相澤は個性を消して止めることも出来たが、手元のホシグマが血を吐いたことで意識がそちらに向いたことで隙をつかれ、ヴィランの撤退を許してしまった。

 

 

だが、結果的にこちらの方が良かったのかもしれない。相澤が阻止をした場合、死柄木と黒霧両方をホシグマを守りながら戦う必要がある。二人と戦うのは相澤でもいけるかも知れないがホシグマを守りながらと言うと話は別である。加えて相手の個性の詳細も分かっておらず、どんな凶器を持っているかも分からない。ヴィランの撤退は今の相澤にとって幸運なことなのかも知れない。

 

 

バァン!!!

 

 

「もう大丈夫!!私が来た!……ってあれ?」

 

 

突如ドアをぶち破って登場したのはオールマイトだった。USJに来る途中、飯田から話を聞いて急いでやって来たようだ。

だが主犯のヴィランたちの姿はなく、唯一いた脳無も気絶していて動いていないためオールマイトが疑問に思った。

 

 

「遅いですよオールマイト!」

 

 

「すまない相澤君!状況は!?」

 

 

「主犯の二人は既に撤退、一人は星熊が倒しましたが意識がありません」

 

 

「何!?星熊少女!大丈夫か!?」

 

 

相澤の話を聞いたオールマイトはすぐに相澤の元に駆け寄り、ホシグマの様子を見る。

 

 

「勇さん!!」

 

 

すると山岳ゾーンの方向から八百万が走ってやって来ていた。ホシグマがヴィランにやられる姿を見て駆け寄ってきたようだった。八百万の他にも同じ山岳ゾーンにいた上鳴、耳郞の姿もある。

 

 

「八百万少女!」

 

 

「八百万!早速で悪いが拘束具は作れるか?出来るだけ頑丈なやつだ」

 

 

「え、ええ。出来ますが…?」

 

 

「じゃああの脳ミソ剥き出しのヴィランを拘束してくれ。オールマイト、万が一アイツが目覚めた時のために拘束の手伝いをしてください。終わったら他の生徒に救援を。全員をこの広場に集めてください」

 

 

「分かった、相澤君!」

 

 

「了解しました。ですが勇さんはどうするんですか!?その出血の量は危険です!」

 

 

「今から応急処置して保健室に運ぶ。上鳴、通信はどうだ?」

 

 

「それが…ホシグマが通信妨害してたっぽいやつを倒しちゃったんでもう通信は回復して雄英に連絡済みっす!!」

 

 

「…!そうか。なら救急車をここに呼ぶ。あと雄英に追加の連絡を入れておけ。ヴィランは撤退したから婆さん…リカバリーガールも連れてくるようにってな」

 

 

「ッス!」

 

 

「耳郞、こっち手伝ってくれ」

 

 

「はい!」

 

 

「でしたら拘束の前に色々置いておきますわね」

 

 

そう言って八百万は身体から創造した物を出していく。止血剤や包帯など様々だ。しかし、問題はその膨大な量であった。小さな小山が出来る程の量。明らかに多すぎるその量はホシグマが心配すぎるが故か相澤が少し困惑してしまう程の量だった。

 

 

「まあ……ありがとな……」

 

 

 

 

その後速やかに救急車や教師陣が到着し、ヴィランの確保や生徒の安全を確認する作業が行われた。オールマイトがいたことでその作業は通常よりも速く終わり生徒たちは事情聴取のため教室へと戻っていった。

 

 

皆ホシグマが気を失う程の傷を負ったと聞いて心配していたが命に別条はないと聞いて安堵の声を漏らしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり雄英の保健室。あの後リカバリーガールが到着し、一度のリカバリーで傷が治ったので病院に行く必要はないということで保健室に運ばれることとなった。

 

 

「ッ……!ッは…!ここは…!?何時から気を失っていた……?」

 

 

ホシグマが目覚め、周囲を確認する。ベッドに寝かされていたようだったがコスチュームを着たままで盾はベッドの横に置かれていた。

 

 

「そうだヴィランは…!!」

 

 

「起きたのかい、ここは雄英の保健室だよ」

 

 

奥から出てきたのは雄英の養護教諭、リカバリーガールだった。ホシグマとは正反対にリカバリーガールは落ち着いた様子で話した。

 

 

「すみません、小官は何故ここに?あのあとどうなりました…!?」

 

 

「そんないっぺんに質問するんじゃないよ。あたしゃが聞いた話じゃ主犯格のヴィランはあんたが脳無?とか言うヴィランを倒した後に撤退したらしいよ」

 

 

「で、ではお嬢…八百万さんは!?」

 

 

「ああ、あの子かい?あんたのことをひどく心配してたようだったけど目立った怪我はなかったよ」

 

 

「というか心配するのはあんたの方さね!あんた腹に風穴が空いた状態で戦ってたろ!応急処置とあたしの個性がなきゃもっと酷いことになってたよ!」

 

 

リカバリーガールを聞いてようやくホシグマはUSJでの記憶が甦ってきた。自分が脳無と呼ばれる怪人と戦ったこと、その過程で行動不能に陥る程の傷を負ったことも。あの傷を治してくれたのは『治癒』の個性を持つリカバリーガールのお陰なのだと言うことも理解した。

 

 

「そうですか…ありがとうございます、()()()()

 

 

「あたしはドクターじゃないよ。ほらあんたの同居人が来たよ。大丈夫だって言ってやりな」

 

 

「勇さん!!!」

 

 

「っわ。お嬢様……」

 

 

保健室のドアが勢いよく開き、八百万が保健室に入ってきた。八百万は少し涙目でどれだけホシグマのことを心配していたかが見て取れた。

 

 

「ほんっとうに…!心配しましたのよ…!」

 

 

「も、申し訳ありません…」

 

 

「それに私言いましたよね!無茶はしないように!命の危険を感じたらすぐ戻ってくるようにと!あなた全部守れてないじゃないですか!」

 

 

「う………申し訳ありません…。ですがあの敵は無茶をしなければこちらがやられてるいたと言いますか……」

 

 

「なら戦わずに戻ってくれば良かったではありませんか!」

 

 

「おっしゃる通りで……」

 

 

怒った八百万を前にしたホシグマは先程の鬼人のようなホシグマとは全く違う雰囲気だった。

流石のホシグマも八百万は敵わないようだ。

 

 

「あんたらここは保健室だよ!あんまり騒ぐんじゃないよ!」

 

 

「「申し訳ありません……」」

 

 

そんな八百万も雄英の重鎮であるリカバリーガールには敵わないようだ。

 

 

「………ですが生きてこうして会えて良かったです。あなたが本当に無事で良かった……!」

 

 

「……!ええ、小官もお嬢様とまた会えて嬉しく思います」

 

 

そう言って抱き合いながら二人は話した。二人の間には家族のような絆が結ばれていた。

 

 

今回の襲撃でヴィランが用意した対オールマイトの脳無をホシグマが倒したことで教師陣、そしてA組の生徒たちにホシグマの強さが伝わっていった。

 

 




呪術廻戦、好きなんです。というわけで脳無一人で倒しちゃいました。ホシグマはとにかく強くて頼りになるイメージが強いので強さ盛りまくりです。ドクター呼びはどこかに入れたかったのです。


次回は後日談です。お楽しみに。
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