フリーデンの医務室では―
「先生…
何かあったのですか?」
と、テクスが内線で話しているのを見たシィが訊く。
「大変なことになった。
本艦の近くに、黒色機動群が降下したらしい。
今、ランとスーが対処に当たっている。」
と言うテクス。
「そうですか…。
なら、安心ですね。」
と答えるシィ。
「ところが、そういうわけにもいかんようだ。
今回、降下してきたのは、いつものような廃棄処分ではなく、新型機らしい。」
と言うテクス。
「えっ、新型?」
と驚くシィ。
「これまで、黒色機動群は廃棄処分として、古い機動兵器を降下させてきていた。
それらは旧式兵器ゆえに、連合地球軍によって簡単に撃破されてきたが…
しかし、今回、降下してきたのは新型機ということは、これまでの廃棄処分で、戦闘データを取り続けていたんだ。
もしかしたら、黒色機動群の反攻が始まるのかもしれん。」
と言うテクス。
「なら、私も出撃します!!
ランさんやスーさんのお手伝いをしてきます!!」
とシィが言うが
「ダメだ!!」
と、シィを止めるテクス。
「行かせてください!!
左手だって、とっくに治っています!!」
と言うシィに
「そうはいかん!!
それ以前に、君が着る装甲服は無い!!」
と言うテクス。
「どういうことですか?」
と訊くシィに
「君が着ていた装甲服だが、現在、修繕中だ。
どこで見つけたのかは知らんが、動いているだけでも奇跡だったんだよ。」
と言うテクス。
「心配しなくてもいい。
ランという、一番頼りになるヤツが戻ってきたんだ。」
と、シィをベッドに寝かせるテクス―。
◇
黒色機動群の新型機と交戦している
「オラオラァッ!!」
と両手に持つバスターライフルを撃つ
ところが…
「何…ッ!?」
「ち…ちくしょう…ッ!!」
と、
「なら、頭だッ!!」
と、黒色機動群の新型機の頭部を狙う
黒色機動群の機動兵器は、頭部もしくは腹部を破壊しなければ撃破できない。
しかし…
「何でだよ…ッ!?」
《コイツら、ヤバすぎるッ!!
私の攻撃が、全然効かないッ!!〉
とフリーデンのブリッジに、
「どういうこと…!?」
と訝しむアミール。
「どうやら、そうとうな強化が施されているみたいです。」
と、やけに冷静な声で言うレイナ。
そんなレイナに、アミールは感心とも呆れともとれる顔をする…。
とにかく、この、レイナという女性は、危機的な状況にあっても慌てたり、うろたえたり、取り乱したりすることがない。
「セイビさん。
レイナです。
マイクロウェーブ照射装置
の稼働状況はどうですか?」
と、セイビに訊くレイナ。
《いつでも使えるが
照射時間までは保証できねぇ
なぁ…。〉
と答えるセイビ。
「かまいません。
サテライトキャノンを撃てるだけのエネルギーがあるのなら、今すぐ起動してください。
スーさんがピンチなんです。」
と言うレイナ。
《わかった!!〉
と答えるセイビ。
「ラン、聞こえて?
今からマイクロウェーブを照射するわ!!」
と言うアミール。
《待ってましたぁ☆〉
と喜ぶ
◇
フリーデンの上空に到着する
「サテライトシステム、起動!!」
とランが叫ぶと、背中にL字型に折り畳まれているリフレクターがX字型に展開され、機体の右に移動する。
そして、リフレクターの中央に装備されているキャノン砲が前方に展開される。
一方、フリーデンの右舷前方に、大きなパラボラアンテナのような物がせり出してきた。
その、パラボラアンテナの中央から、緑色のガイドレーザーが発射された。
フリーデンから発射されたガイドレーザーが、
そして―
フリーデンのパラボラアンテナから、マイクロウェーブが照射された―!!
照射されたマイクロウェーブを、ガンダムエックスの背中のリフレクターが受信し、サテライトエネルギーに変換していく…
…が…
マイクロウェーブの照射時間は、わずか4秒だった…。
「ゑ…?」
と、蓄積されたサテライトエネルギーの量を確認するラン。
(ゑ…
通常出力で9発分…?)
敵は12体
いるのだが…。
(仕方がない…
一部は、ビームソードにまわそう…。)
と、エネルギーの配分を変えるラン。
その結果…
(通常出力で8発分…
仕方ないな…★
それよりも、早くしないとスーが…!!)
と、
黒色機動群の新型機からの攻撃を回避し続ける
「何モタモタしてんだッ!!
ランッ!!
早く来いッ!!」
と叫ぶスー。
すると…
上空から、青白い光弾が飛んできて…
黒色機動群の新型機の胸を撃ち抜いた―!!
爆発する、胸を撃ち抜かれた黒色機動群の新型機。
《お待たせぇ〜☆〉
と言ってくる
「遅いんだよッ!!」
と怒鳴る
《これでも、全速力で来たんだよッ☆〉
と、サテライトキャノンを撃つ
サテライトキャノンから放たれた青白い光弾が、黒色機動群の新型機の頭部を粉砕した。
(なんてこった…。
あれくらいの威力がないと、アイツらを倒せないのかよ…。)
と嘆くスー。
その時
《スー、戻ってこい!!〉
と、セイビからの通信が入った。
「オッサン?
何でだよ?」
と訊くスー。
《サテライトキャノンのエネルギーが少なすぎて、敵を全て倒すのはムリじゃ!!
それと、お前さんの銃が効いておらんと聞いてな。
ウイングガンダムセラフィムのバスターライフル
なら、あやつらを倒せるじゃろう。〉
と言うセイビ。
「マジか!?
わかったッ☆
ラン!!
ここはまかせるぞッ☆」
と、フリーデンに戻る
「3つ目ッ☆」
と、サテライトキャノンを撃つ
だが…
サテライトキャノンから放たれた青白い光弾は、黒色機動群の新型機の右足に当たってしまった。
「やべッ★
はずした…★」
と、もう一度、サテライトキャノンを撃つ
今度は確実に、右足を失った黒色機動群の新型機の胴体に当たった。
1発ムダにしてしまったため、倒せる敵は、あと4体…。
もちろん、はずさないことが絶対条件だ…。
「この…ッ★」
と、サテライトキャノンを撃つ
ところが…
「ゑゑゑ…ッ!?」
今度は、かわされてしまった…。
「えぇ〜いッ★
こうなったら、全部撃てッ★」
と、残りの3発を撃つ
1発は、黒色機動群の新型機の左腕に当たり…
1発は、黒色機動群の新型機の胴体に当たり…
1発は大ハズレ…。
残り3発撃って、倒せたのは1体だけだった…。
サテライトキャノンを8発撃って、倒せたのは4体だった…。
サテライトキャノンを戻し、リフレクターも畳まれた。
そして、大型ビームソードを抜く
通常はライムグリーンのビーム刀身だが、サテライトエネルギーを使用しているため、青白いビーム刀身となっている。
「てぇーいッ!!」
と、