機動戦士ガンダムこれくしょんX   作:星龜

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決着の時(後)


 

しかし、どういうわけか、撃ってこない…。

 

「どうした!?

なぜ撃たない!?」

と叫ぶガン([アム])ダムデリンジャーアームズに

 

「撃ちたいけど…

弾切れついでにエネルギー切れ…。」

とガン([ロア])ダムレオパルドは言って、左腕のインナーアームガトリングをバックパックに収容する。

 

「そう…

それは残念ね!!」

とガン([アム])ダムデリンジャーアームズは腰のフロントアーマーからマイクロミサイルを発射した―!!

 

マイクロミサイルの直撃により、爆炎につつまれるガン([ロア])ダムレオパルド…。

 

「切り札というのは、最後まで取っておくもの」

と言ったところで

 

「うっ!?」

と、腹部に激痛を感じるガン([アム])ダムデリンジャーアームズ。

 

(何だ…?)

と、腹部を見てみたら…

 

(!!)

 

腹部にビームナイフが刺さっていたのだ―!!

 

「こ…これは…!?」

と、爆煙につつまれているガン([ロア])ダムレオパルドを見るガン([アム])ダムデリンジャーアームズ。

 

「アムの言う通り…

切り札は最後まで取っておくもの

だよ…。」

と、爆煙が晴れると、そこには無傷のガン([ロア])ダムレオパルドがいた。

 

「アムがミサイルを撃った時…

私は

ビームナイフを投げた

のよ…。」

と言うガン([ロア])ダムレオパルド。

 

そして、仰向けに倒れるガン([アム])ダムデリンジャーアームズ…。

 

倒れたガン([アム])ダムデリンジャーアームズに歩み寄るガン([ロア])ダムレオパルド。

 

「やっぱり…

人工MS娘(まがいもの)じゃ、本物のMS娘には勝てないか…。」

と言うガン([アム])ダムデリンジャーアームズに

 

「そんなことはないよ。

人造サファイアって知ってる?」

と言うガン([ロア])ダムレオパルド。

 

「何の話?」

と訊くガン([アム])ダムデリンジャーアームズに

 

「人造サファイアって、専門家でも本物と見分けがつかない*1

んだって…。」

と言うガン([ロア])ダムレオパルド。

 

ロアは、MS娘と人工MS娘の能力差を、サファイアと人造サファイアにたとえたようだ。

 

「悪いけど…

私…

サファイア…

あんまり好きじゃない…。」

と言い残して、ガン([アム])ダムデリンジャーアームズは息絶えた…。

 

ガン([ロア])ダムレオパルドは、ガン([アム])ダムデリンジャーアームズの腹部に刺さったビームナイフを抜くと、彼女の遺体を担いだ。

 

「ディ、撤退だ!!」

とジェ([ディ])ニスに通信を入れ、ガン([ロア])ダムレオパルドは撤退した…。

 

◇

 

ガン([ラン])ダムエックス

ガン([スー])ダムエアマスター

ガン([ロア])ダムレオパルド

ジェ([ディ])ニス

がフリーデンに帰艦した―。

 

 

ブリッジでは

「東部および西部より、多数の機影を確認!!」

と、オペレーターが叫んだ。

 

「おそらく、ガス(西部)タールとノー(東部)ザンベルからの援軍ですね。」

と、相変わらず冷静な声で言うレイナ。

 

「撤退する!!

ジャミングジェネレーター起動!!」

と命じるアミール。

 

一種のステルス機能であるジャミングジェネレーターを起動させ、フリーデンは夜の闇の中、北に向かって走っていった―。

 

◇

 

翌朝―

 

撤退に成功したフリーデンは、とある荒野に停泊していた―。

 

 

朝日が照りつける中…

 

ガンダムデリンジャーアームズの人工MS娘であったアムの葬儀が行われた…。

 

テクスが祈りの口上を述べる中…

 

アムは丁重に埋葬された…。

 

◇

 

アムの葬儀が終わると、アミールとレイナがアッセンブルルームに来た。

 

「これが、シン・クロサキが私達のために遺した

ウイングガンダムセラフィム

と

ガンダムデリンジャーアームズ…。」

と、修繕されたウイングガンダムセラフィムとガンダムデリンジャーアームズの装甲服を、感慨深げに見るアミール。

 

「あぁ。

ガンダムデリンジャーアームズの方は、連合地球軍の方で修繕されていたが、ウイングガンダムセラフィムの修繕は楽じゃなかったぞ。

何せ、動いているのが不思議な状態だったからな。」

と言うセイビ。

 

「シィとディには、ウイングガンダムセラフィムを見つけてくれたことに感謝するわ。

じつはね、私達がエスタルドに来たのは、M.G.F. を攻撃するのもあったけど、本来の目的は、ウイングガンダムセラフィムを探しにきたのよ。」

と言うアミール。

 

シィもエスタルド軍の状況や、シン・クロサキ兵団との戦闘、ウイングガンダムセラフィムを手に入れるまでの経緯とを話した。

 

「じつを言うとね…

私達も人材不足で…

とくにMS娘が足りないわ。

そこで、シィとディには、ウイングガンダムセラフィムとガンダムデリンジャーアームズの装着者になってほしいの。」

と言うアミール。

 

連合地球軍と戦う理由があるシィとディに、断る理由は無かった―。

 

◇

 

艦長室に戻ったアミールは、レイナと今後について話し合う。

 

その中で…

 

「昨夜の戦闘中に、ランは黒色機動群の謎の光線を浴びせられたようです。」

と報告するレイナ。

 

「それによる、ランの異常は?」

と訊くアミールに

 

「テクス先生によると、ランの身体に今のところ、異常は見られないそうです。

しかし、気になるのは、ランに光線を浴びせた黒色機動群の、その後の行動です。

ランに光線を浴びせた黒色機動群の機体は、その後、降下カプセルに乗って、宇宙に戻っていったようです。

このような行動は、これまで確認されていない事例です。」

と言うレイナ。

 

「それは…

ランに何をしたの…?」

と訊くアミールに

 

「私の憶測にすぎませんが…

おそらく、ランの何らかのデータを採取したのかと…。」

と答えるレイナ。

 

「それは…

ランのデータが必要だったってこと?」

と訊くアミールに

 

「ランのデータが必要だったのか…

あるいは、偶然選ばれたのか…

私にも、皆目見当がつきません。」

と答えるレイナ。

 

「これからは、連合地球軍だけでなく、黒色機動群にも気をつけないといけないわね…。」

と、アミールはつぶやいた…。

 

◆

 

アメリカ・ニューヤークにある連合地球軍総司令部では―。

 

 

「第13特別機甲師団は、アミットフォース討伐の任務に当たれ。」

と、連合地球軍の高官が、M.G.F. 第13特別機甲師団の師団長のブレックス少将に下令していた。

 

第13特別機甲師団は、陸上戦艦9隻からなる、M.G.F. でもシン・クロサキ兵団に匹敵するほどの精強部隊として知られている。

 

「了解。

我々、第13特別機甲師団はアミットフォース討伐の任務に当たります。」

と復唱し、敬礼するブレックス―。

 

 

第13特別機甲師団の旗艦テンザン級陸上戦艦アイリッシュに戻ってきたブレックスは、ブリッジへとあがる。

 

ブリッジには、MS娘部隊の隊長のジーナ大尉

 

【挿絵表示】

 

がいた。

 

「ご苦労様です、司令。」

と敬礼するジーナ。

 

「うむ。

その娘達は?」

と、司令官席に座ったブレックスが、ジーナの後ろにいる3人の少女に気付く。

 

「彼女達は作戦本部より、今回の作戦に同行させるように言われています。」

と言うジーナ。

 

「ボクは

ガンダムデスサイズギルティのキララ*2」

 

【挿絵表示】

 

と、ブレックスに敬礼するキララ。

 

「オレは

ガンダムサンドレオンのトゥ*3

 

【挿絵表示】

 

だッ☆

よろしくなッ☆」

と、ブレックスに敬礼するトゥ。

 

「ワタシは

ティエンロンガンダムのノゥ*4

 

【挿絵表示】

 

といいます。」

と、ブレックスに敬礼するノゥ。

 

「この3人はシン・クロサキ兵団の候補生なのですが、実戦経験が足りないので、本作戦に同行させよと、作戦本部からの通達です。」

と言うジーナ。

 

「その件については、大尉に任せる。」

と言うブレックス。

 

「了解!!」

と敬礼するジーナ。

 

そして、ブレックスは艦内放送を始める。

 

「私は、第13特別機甲師団師団長のブレックスである。

当師団は、これより、アミットフォース討伐の任務に当たる。

総員、出撃準備にかかれ!!」

 

そして30分後―。

 

「全隊、出撃準備完了!!」

というオペレーターの報告を聞いたブレックスは

 

「第13特別機甲師団、出撃!!」

と叫んだ。

 

旗艦アイリッシュを先頭に

 

テンザン級陸上戦艦

ラーディッシュ

 

ピレネー級陸上戦艦

オマハ

ローリー

コンコード

トレントン

 

そして、補給艦として3隻のロッキー級陸上戦艦

 

で構成された第13特別機甲師団は出撃していった―。

 

*1:
人造サファイアは、本物のサファイアよりも、ほんのわずかに輝きが鈍い。しかし、その差を見極めるのは、極めて困難。

*2:
イラスト:黒瀬夜明 リベイク

*3:
イラスト:黒瀬夜明 リベイク

*4:
イラスト:黒瀬夜明 リベイク

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