世界一幸せなトレーナーとエアグルーヴ   作:たわけ

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忙しいパパたわけ 寂しいママグルーヴと子どもたち2

シップ「ぱぱだ!」ギュー

 

「おはようシップ」

「起こしちゃったな」

 

シップ「ぱぱきょうはしっぷとあそぶ?」

 

「あー…ごめんな…パパお仕事行かなきゃで……」

 

シップ「うー、やっ!おしごとだめっ!しっぷといっしょなの!!」ギュー

 

「ああ……ホントにごめんなシップ…遊ぶのはまた今度にしよう」

 

シップ「やだやだやだ!!あそぶのー!!おしごとだめ!」ギュー

 

『こら、離れなさい』

『パパが困っているだろう』

 

「ごめんな、パパもシップと遊びたいんだけど」

 

シップ「やーだー!ぱぱといっしょなの!!いっちゃやっ!!」ジタバタ

 

『悪いが今のうちに行ってくれ』

 

「あ、あぁ……子どもたちと家のことよろしくな」

 

『任せてくれ……いってらっしゃい』

 

「いってきます」

 

 

 

[newpage]

 

 

「ふぅ……ジムは…1時間だけかぁ」

「プールトレーニングかぁ?でも筋肉追い込みかけさせたいんだよなぁ……」

「今日は坂路でガマンかなぁ…でも雨予報もちょい出てるしな…滑って怪我でもされたら」

 

 

ガラガラガラ

 

 

A「おはようございます!おはやいですね」

 

「まあな」

 

A「自分は何すればいいっすか?」

 

「とりあえず備品の整理頼むわ…シップとか薬とかの期限確認してくれ」

 

A「はい!」

 

 

B「おはようございます」

 

「ん、おはよう」

「早速で悪いんだけどBさんはここにある資料お願いしてもいいか?そんなに大変じゃないんだけど何分量がな…」

 

 

 

 

----------------------------------------------------------------------------------

 

 

「ふぃー…ひとやすみひとやすみ……飯でも食うかぁ」

 

B「お疲れ様です」

 

A「おつかれっす」

A「今日も弁当っすか?」

 

「あぁ、いつもほんとに助かってるよ」

 

B「良妻賢母そのものですね」

 

「ホントだわ」

「幸せもんだよ俺は」

 

 

A「にしても、今日はちょっと早く帰れそうっすね」

 

「まあどっちにしろ残業は確定だけどな」

 

A「それでも昨日よりマシっすよ……いいなぁ四宮さんは」

A「帰ったらかわいい嫁さんと子どもたちがいるなんて」

 

「帰ったら寝てるさ」

「お前は彼女とかいねーの?」

 

A「いや、いたんすけどね?先週末にフラれちゃって」

 

「まあそういう時期だもんな」

 

B「どんな時期ですか?」

 

「んー?」

「忙しくて彼女に"私と仕事どっちが大事なの!"ってキレられる時期」

 

A「四宮さんは大丈夫なんすか?嫁さん」

 

「うーん…どうだろうな」

「寂しい思いなんてさせたくないんだけどな」

「結局ぜんぜん帰れてないし」

 

「あー……忘れられてたらどうしよ」

 

B「さすがにそれはないんじゃ」

 

「いやそうとも言いきれんのよ」

「ちびたちなんて寝顔しかみてねぇよ」

 

 

ピンポンッ

 

「ん?」

 

「エアからだ」

 

『いま、時間いいか?』

 

「大丈夫だぞ……と」

 

 

プルルルルルル

 

 

ピッ

 

 

「もしもし」

 

『すまないな…忙しいだろうに』

 

「いや大丈夫だよ、ちょうど昼飯食ってたんだ……美味しかったぞ、ありがとな」

「それで…どうしたんだ?」

 

『子どもたちがな…あなたに会いたいと』

 

「俺は会えてるけどな…子どもたちはわかってないもんな」

 

『テレビ通話にしてもいいか?』

 

「いいぞ」

 

 

 

 

シップ「ぱぱ!」

 

結翔「とーさんだ!」

 

ショパン「んー」

 

「久しぶりだな」

「元気か?」

 

結翔「げんき!」

 

「お昼は何を食べたんだ?」

 

シップ「おむらいしゅ!」

 

「オムライス食べたのか?いいなぁ」

「パパもママのオムライス食べたかったなぁ」

 

シップ「ぱぱおしごとだからだめ!」

 

「ごめんって」

「お仕事おやすみになったら皆で水族館行こう?な?」

 

結翔「すいぞかん?」

 

「うん」

「お魚さんとかペンギンさんがいっぱいいるぞ」

 

「夢だったんだよなぁ、家族とみんなで水族館とか遊園地いくの」

「デートでしか行ったことないからさ」

 

『うん?』

『私はあなたと行った記憶がないが?』

 

「あー……ちょっと電波悪いかも」

「もしもーし!もしもーし!」

「あっ……で、でんぱがっ……」

 

ピッ

 

 

「ふぅ…たすかったぁ」

 

A「…それ助かってるっすか?」

 

『まあ、うん……帰ってから考えるよ』

 

 

コンコンコン

 

「どうぞ」

 

ガラララ

 

 

たづな「この書類、明後日までにお願いしますね」

 

A,B「…」

 

「…」

 

みんな「…はい」

 

 

A「これ、今日帰れるっすか?」

 

「皆まで言うな…全力でやるだけだ」

 

B「表情とセリフが合ってないです」

 

 

 

休憩返上で書類に手をつけるが、まあ終わらない

泣く泣くスマホを取り出してLANEを開く

 

 

           LANE

 

 先ほどの件、帰ったら

 説明してもらうぞ

            ごめん、今日は帰れ

            そうにない

            また新しい仕事入っ

            ちゃって

 そうなのか…

            本当にごめん夕飯も

            いらないから

 わかった…

 無理はするなよ

            うん、ありがとう

            頑張るよ

 

 

 

「はぁ……」

「がんばろ」

 

 

 

バタバタバタバタ

 

ガラララッ

 

 

ウマ娘「トレーナーさーん!!今日のメニューはなんですか?」

 

「はいはい、ちょっと待ってな」

 

 

 

 

 

[newpage]

 

 

 

『はぁ』

 

シップ「ねえねえ!ぱぱいつかえってくる?」グイグイ

 

『今日は忙しくて帰ってこれないみたいだ』

 

シップ「やだ!やだもん!ぱぱとあそぶ!」

 

マイ「まいもおとうさまにあいたいなぁ……」

 

結翔「ぼくも」

 

ショパン「すぅー、すぅー……」zzz

 

『仕方がないんだ…お仕事を頑張ってくれてるからな』

 

シップ「でもやだもん!」

 

マイ「おしごとなんていなくなっちゃえばいいのに…」

 

『お父さんがお仕事を頑張るのはな、私たちのためなんだぞ?』

『お父さんがお仕事をしてくれるから皆でご飯を食べて暖かいお風呂に入って、オモチャもたくさん買ってもらえるんだ』

 

マイ「おかあさまはさみしくないの?」

 

『私か?』

『私も寂しいさ…でもお父さんも一緒だ』

『皆でもう少しだけ我慢しよう、な?』

 

 

 

 

[newpage]

 

 

「はあぁぁぁああ!おわったぁ!」

 

A「おつかれっす」

 

B「お疲れ様です」

 

「おまえらももう上がっていいぞ」

 

 

時計の短針はすでに1時を回っており、もはや残業なのか早出なのかも分からなくなっていた

 

 

「…かえるか」

 

トレーナー室に泊まることも可能なのだが、今は家族の、妻の側で休みたい

 

 

その一心で車を動かし自宅へとたどり着く

 

 

 

 

 

ガチャ

 

 

スタスタスタ

 

 

「ただいま…」

 

軽くシャワーを済ませて寝室へ

 

 

ポスッ

 

 

 

「おやすみ、エア」ナデナデ

 

『あぁ、おやすみなさい』

 

「!?」

 

『おかえりなさい、あなた』

 

「ただいま…?」

 

『ふふっ、そうだ、それでいい』チュッ

 

『ほら、明日も早いのだろう?寝るぞ』

 

 

そう言って腕を引かれあっという間に彼女の胸の中へ

 

ひとつ深呼吸をすればすぐに体の力は抜け、夢の世界へ

 

 

『まったく……頑張りすぎだぞ……たわけ』

 

 

 

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