世界一幸せなトレーナーとエアグルーヴ   作:たわけ

113 / 129
パパたわけの癒しの時間

中央のトレーナーというのは総じて多忙を極めている 

 

 

それはかつて"女帝"と称されるほどのウマ娘を育て上げた名伯楽であれども例外ではない

 

 

しかしながら彼らには過酷な職務でさえも乗り越えられるエネルギーの源…有り体に言えば癒しがあるのだ

 

 

あるものは理事長秘書とお出かけ、あるものは理事長代理とお出かけ、またあるものは学園OGとお出かけに担当とマグロ漁船

 

そして"女帝の杖"は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[newpage]

 

 

「すぅー…すぅー…」zzz

 

『すぅー…すぅー…』zzz

 

「すぅー…んん……んう…?」ポヤポヤ

 

「ふふっ…かわいいねぇ…」ナデナデ

 

 

たまに規則正しく生活している妻よりも早く目が覚めることもある

春翔自身愛妻に起こされるのを楽しみにもしているため当然二度寝するのだが、彼女が起きるまでにはあと40分ほどある

 

そんなときの彼の楽しみというのは

 

 

ふに  つん  ふにふに  つんつん

 

 

『むぐ…うぅ……すぅー…すぅー…』zzz

 

「へへっ…」

 

ぐっすりと眠っている妻の頬や耳をつついたり揉んでみたり

普段のピリッとした空気を纏う妻ではなく無意識で無抵抗な姿がかわいらしい

 

 

朝のちょっとした時間は紛れもなく春翔の癒しの時間だろう

 

 

 

 

 

 

-----------------‐----------------------------------------------------------------

 

 

『……ろ!』

 

「んー……」

 

『起きんか!たわけ!』

 

「んう?……おはよ…」

 

『おはよう…朝食を準備してくるからはやく洗面所へ行くといい』

 

「さんきゅ…」チュッ

 

妻にイタズラを仕掛けて可愛がっているうちに寝落ちしてしまっていたようだ

 

二度寝(三度寝なのだが)をして寝坊するようなたわけ者にはしない、という確固たる意志を感じる起こし方に妻の愛を感じながら伸びをして体を目覚めさせる

 

この年にもなるとどうにも寝覚めがすっきりしない

 

イヤだねぇ衰えってのは

 

女帝陛下のお叱りを受けないうちに洗濯物とごみを持ってリビングへとのそのそ歩いていく

 

ドアの前に到達すると

 

マイ「!おとうさまだー!おはよー!」ブンブン

 

シップ「ぱぱおはよー!」ピコピコ

 

結翔「おはよー」

 

ショパン「おぁよぉ~」テチテチ

 

「おはようみんな」

「朝から元気だな」ナデナデ

 

シップ「ぱぱあそぶ!」

 

「ごめんな?パパお仕事の日なんだ……遊ぶのは帰ってきてからな」ナデナデ

 

『ほら、パパを困らせてはだめだろう?あなたもボサッとしている時間はないぞ?準備してこい』

 

 

朝から子どもたちのお世話に家事にと忙しい時間を過ごしているエアグルーヴの迷惑になるわけにはいかない

 

早々に洗面所へ向かうとアドマイヤグルーヴと結翔も着いてきた

 

歯みがきをして洗顔、ヒゲもしっかり剃って髪を整える

 

すると息子にズルッとズボンを脱がされ長女にスーツ一式を手渡される

 

子どもたちからのありがたいお手伝いのお陰もあって朝の準備を終え、再び食卓へ足を運ぶ

 

シップがママのお手伝い(味見)をしつつショパンもナデナデを要求しに行っている

 

朝ごはんの準備もしながら子どもたちの相手も…というのは流石のエアグルーヴにも難しい

 

末娘を抱き上げてとねっこ特有のふわふわお耳を堪能する

 

もうすぐ小学生になるアドマイヤグルーヴも未だにふわふわお耳なのだが幼いウマ娘はさらにふわふわがふわふわなのだ(?)

 

『いつまで遊んでいるんだ?もう出来たぞ』

 

「はいよー」

 

 

せっかくの朝食が覚めてはいけない

ふわふわにお別れを告げて食卓につく

 

 

いただきますの掛け声とともに幸せそうな顔を浮かべながらご飯を頬張る子どもたちを見ると自然と自分たちも笑顔になってしまう

 

 

さて、食事を終えると幸せな時間は終わり

ここからはお仕事の時間だ

 

 

 

 

 

 

 

 

[newpage]

 

 

愛する家族から見送られ、愛妻弁当を手にして職場にたどり着いたのが4.5時間前のこと

 

今は昼休み

 

いつも楽しみにしている弁当の包みを開き、最近よく入っているメモ用紙を見てさらに頬が弛む

 

 

部下たちにニヤニヤとした表情で見守られながら(?)お弁当を味わう

 

血糖値の急上昇を抑えるためなのか、それとも栄養バランスをとるためなのか一般のそれよりも野菜が多い愛情たっぷりのお弁当

 

食べ終わった頃を見計らったかのようにLANEの通知が鳴り、返事を返せば通話モードに

 

ドアップで次女のウマ耳が映り、捨ててきたはずのふわふわ欲が蘇ってきた

 

母に抱き寄せられたのだろう、画面からふわふわが遠ざかりショートカットの似合う青い目をした可愛いウマ娘ちゃんたち全貌が明らかになる

 

息子はお昼寝に全力なようだ

 

笑顔な妻子を見て午後の活力にする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[newpage]

 

 

「ただいまー」

 

バタバタと走り回る音を響かせてちびっこたちが玄関に押し寄せてくる

 

 

 

みんな「『おかえりなさい!』」

 

 

1日の疲れが吹っ飛ぶほどの笑顔と癒しに包まれて1日を終えるのだ

 

 

 

 

 

うらやましいだろ?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。