世界一幸せなトレーナーとエアグルーヴ   作:たわけ

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カーリーちゃんは教わりたい

『はぁ…どうしよう』

『やっぱりお姉ちゃんに……でもでも!流石に恥ずかしいよ…///』ブンブン

『もう、雅哉さんったらあんなこと言うなんて…///』

 

 

実家のトレーニング教室での仕事も休みな土曜日の昼下がり

 

白いソファーに腰掛けるも、背もたれに世話になることはなく落ち着かない様子のウマ娘が1人

 

ここは彼女の…いや正確に言うなれば彼女と、数ヵ月前契りを結んだばかりの夫との新居なのだ

 

本来どこよりも落ち着けるはずの自宅でカーリーパッションは赤面しスマホを握りしめ、耳はあたかも無かったかのようにペタリと垂らしてしっぽもブンブン忙しい

その原因は昨晩彼女の愛する夫から放たれたとある一言にあった

 

 

 

 

「いま、俺が触った場所でもっと俺を気持ちよくして?」

「そしたら今度は…」

 

「ここが一杯になるまで…たくさん愛してあげるから…」

 

 

 

 

 

だがしかし結婚式の夜に初めて男を知ったばかりのカーリーはまだまだソッチの方面には疎い

故に10年近く前に入籍し、既に子どもも4人儲けている姉エアグルーヴに教授願おうと考えたのだ

 

『お姉ちゃんなら…ソウイウ経験もいっぱいあるよね…///』

 

 

そして、ついに……

 

 

 

『お、押しちゃった……!送っちゃった!!///』バタバタ

 

 

先の内容のLANEを勢いで姉に送ってしまった

 

急いで送信を取り消そうとしたがもう遅い

エアグルーヴ宅ではお昼寝時

やんちゃな子どもたちを寝かしつけ、家事も終わらせたエアグルーヴに隙はない

直ぐに既読がついた

 

 

 

 

 

 

               LANE

 

                 お姉ちゃん相談があるんだけど

 

                  お兄ちゃんとうまぴょいする

                  ときってどんなことしてる?

 

…なぜ急にうまぴょい伝説を?

私たちは踊っていないが…

 

                     そっちじゃなくって!

             その、夜の、夫婦の営みというか…

   

                    分かるでしょ!?

 

私の解釈違いではなかったのだな…

なぜ急にそんなことを?

 

                  ……いま電話していい?

                   耐えられる気がしない

 

構わないが…

      

                         

                 

                     通話.

                     10:21.

それでは来週の土曜日にな

 

                  うん、よろしくね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして何とか姉との約束を取り付けることができた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[newpage]

 

そして約束の日

 

 

 

 

 

 

 

ピーンポーンピーンポーン

 

 

ガチャ

 

 

エア「よく来たな」

 

『うん///』

 

マイ「かーりーちゃんだ!こんにちは!」ブンブンピコピコ

 

『久しぶりアドマイヤちゃん』ナデナデ

 

シップ「あ!かーりーちゃん!!」ダッ

 

シップも結翔の手を引いて玄関まで走ってきた

 

『元気だった?シップちゃん結翔くん』ナデナデ

 

シ結「「げんき!!」」

 

ショパンはというと

 

エア「ほら、ショパンも挨拶しような」ナデナデ

 

エアグルーヴの足にしがみついて隠れていた

 

ショパン「こんにちわ…?」ビクビク

 

ショパンはあまりカーリーやリンと面識が多くないうえ、人見知り(ウマ見知り?)なのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[newpage]

 

『これ、おやつにと思って買ってきたんだけど…』

 

エア「ありがとう」

エア「早速紅茶を淹れていただくとしよう……お前たちも手を洗ってこい」

 

ちびs「はーい」

 

 

 

 

 

 

エア「さ、準備が出来たぞ」

 

ショパン「にんじんけーき!おいちそう!」ブンブン

 

さっきまでのウマ見知りはどこへやら

美味しいおやつの前ではそんなもの、些細な問題でしかなかった

 

みんな「いただきます!」

 

シップ「おいしー!!」バクバク

 

エア「こらシップ、落ち着いて食べんか……喉に詰まらせるぞ」セナカトントン

 

アドマイヤ「かーりーちゃんありがとー!」ブンブン

 

 

 

 

 

 

 

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エア「ふう…やっと眠ってくれたな」

 

『みんな大はしゃぎだったもんね』

 

エア「ああ、やはりお前に会えて嬉しかったのだろう」

 

カーリーの手土産のケーキを平らげ、普段ならうとうとしてしまう時間帯でもちびウマ娘たちはしっぽをブンブン振って全く眠る気配がなかった

 

しかし流石エアグルーヴは母親だ……見事な手腕で4人の子どもを寝かしつけて見せた

 

エア「それで…本題に入るか……?」

 

『!…う、うん…///』

 

その言葉を聞いて心臓は急激に動きを強め、顔はすぐさま朱色にそまった

本題…この家に、姉のもとに足を運んだ最大の目的

夜の営みに関して、夫への奉仕を、尊敬する姉に伺いにきたのだ

 

 

『その…単刀直入に聞いちゃうけど……お姉ちゃんたちってどんな風にしてるの……?///』

 

エア「っ!///は、恥ずかしいな……まさかお前とこんな話をする日が来るなど……いや、お前とでなくともだが……///」

 

エア「は、春翔さんはだな、その…どうにも私を辱しめるのが好きなようでな…///く、車や鏡の前でシたり……撮影をされたり……///」カオマッカ

 

『!?!?!?』

『くるま!?さつえい!?///』カオマッカ

 

エア「あとは仮装をしたままのこともあった…///」

 

『コスプレ…ってこと?///』

 

エア「っ!ああ…///」

 

 

まさかまさかだった

真面目な、未だ性には疎そうな姉が、コスプレをしてまで義兄と肌を合わせているなんて想像もしたことがない

 

 

エア「あまり理解が出来ないのだが、どうにも露出面積が直接彼の欲望へと比例する訳でもないらしい」

 

『ま、雅哉さんもそういうの好きだったりするのかな……///』カオマッカ

 

エア「わ、私も気になって色々と調べてみたのだが、その、異常性癖と言われる類いのものではないらしい///」カオマッカ

 

『…ってことは、もっとすごいことされる可能性も…?』

 

エア「無いとは言い切れんな」

 

『…///』ブンブン

 

エア「…///」ブンブン

 

エア「ん"んっ、そ、それで、他にも何かあるのか?///」

 

『お兄ちゃんもだと思うんだけどさ、トレーナーって忙しいでしょ?』

 

エア「ああ、そうだな。シーズン中や夏合宿中なんてほとんど会えない。まあそうでなくとも忙しくしているが」

 

『それでさ、いつもスる時って、その、どっちからとか…///』

 

エア「主に春翔さんからだな///」

 

『主にってことは、お姉ちゃんから誘うこともあるの?』

 

エア「っ!と、ときどきだ!滅多にないぞ!///」カオマッカ

 

『どうやって誘ってるの?』

『お姉ちゃんたちはどうか分かんないけど、私たちは結婚してから数える程度しかシてなくてさ、誘い方とか、雰囲気とか全然わかんなくて…』

『そもそも疲れてるのにお願いするのも申し訳ないし……』ションボリ

 

エア「まあ頻度についてはそれぞれだろうから気にするものでもないだろう」

エア「少なくともお互い好き同士で結婚しているのだ、誘われて悪い気にもならんだろう……体力的には分からんがな」

 

『そうなのかな…』

 

エア「私たちもアドマイヤを妊娠してから2年近くシていない時期があった」

 

『そうなの!?』ニネン…

 

エア「ああ」

エア「妊娠中は言わずもがな、産後はどうにもそういった気分になれなくてな……それに恐怖心もあったが」

 

『そうだよね。私どう考えても耐えられる気がしないもん…出産なんて』

 

エア「だが、デキてない時期でも春翔さんは誘ってくれていたし…なによりスキンシップをたくさんとってくれた」

 

『スキンシップ…』

 

エア「それがなければ2人目以降は産まれていなかったかもしれないな」

 

『そんなにすごいの?スキンシップ?』

 

エア「悲しいかな生物の本能だからな……子を成せば母親として何よりも子どものことを優先する…しかし夫は男女の関係のままでいようとする…それで夫婦関係が拗れるなんていうのはよく聞くだろう?」

 

『まあ…』

 

エア「何も性的なことだけではない…手を繋いだり背中を擦って貰ったり…そういう、安心できる触れ合いでいいんだ…それだけで夫に敵意や嫌悪感を抱かずに済む……もちろん、家事育児への協力は前提条件だが」

 

『でも、急に手握ったりして変に思われないかな?』

 

エア「…むしろ異変を感じ取って貰うためにするのではないのか?この場合は」

 

『そ、そっか…そうだった…///』

『ほ、他には?///』

 

エア「スキンシップを増やすのと…寝る前のく、口づけを激しくしたり…///」ゴニョゴニョ

 

『…まだしてたんだ…寝る前のチュー』

 

エア「な、なんだ!悪いか!?いやそれ以前に"まだ"とはなんだ!なぜ知っている!?///」カオマッカ

 

『キャンプかなんかのときに見ちゃった…///』

 

エア「たわけぇ!!///」カオマッカ

エア「もう終わりか!?終わりでいいな!?///」

 

『あっ!まってまってあと1個!』

 

エア「ええい!最後だからな!///」

エア「なんだ?」

 

『その、すごく聞きづらいんだけど……』

『お姉ちゃんはさ、お兄ちゃんにどんなことしてるの?うまぴょいのとき…///』

『私いっつも雅哉さんにして貰うだけで…///』

 

エア「私もそうだったが…たしか春翔さんにお願いされたのがキッカケだったか…///」

 

『私も雅哉さんにお願いされたんだけど、どうしたらいいのか分かんなくて…お姉ちゃんなら知ってるかなって///』

 

エア「……もっと色々あるだろう…調べる方法は///」

 

エア「だから…その、あれだ…口でしたりだな…///」

 

『だからどうやって?それを聞きにきたのに…』

 

エア「なっ!?///」

エア「どうもこうもないだろう!?くっ、口で男性のを咥えてだな……///」カオマッカ

 

『く、咥える…?///』カオマッカ

 

エア「だからそうだと言っている!///胸で挟んだり…///」カオマッカ

 

『胸に…?///』カオマッカ

『うまく出来るかなぁ…///』

 

エア「知らん!そんなのは試してみて旦那に聞け!!///」カオマッカ

エア「もうこの話は終わりだ!!///」

 

 

 

 

 

 

 

 

恥ずかしさが限界に達した姉により相談は強制終了を迎えたが、収穫は大きい

どうにか恥を捨てて夫に試してみよう

 

そう心に決めてカーリーはやけに甘ったるい紅茶を飲み干した

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