世界一幸せなトレーナーとエアグルーヴ   作:たわけ

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ママグルーヴと育休中のたわけ1

「ふぁ、んぅ、」

『おはよう、あなた』

「おはようエア」チュッ

「ん?マイも起きてたのかぁ?早起きだなぁ」チュッ

 

子どもが産まれてからというもの2人の生活は大きく変わった

 

例えば、この時間

今までは妻であるエアグルーヴの方が早く起きることが圧倒的に多かったが春翔が先に目覚めることも少なくない

 

覚醒後もすぐに歯磨きや朝食作りなどの行動を開始していたが今は違う

愛娘のアドマイヤグルーヴを腕に抱きかわいらしい姿を眺めるのだ

ただ「ぁぁー」とか「ぁぅー」とか言葉としてすら通じないような音をたまに発してみたり、母からお乳をもらっているだけで親である2人は1日を乗り切るだけのエネルギーを貰える

 

「!」

「マイ~、お母さんの指ぎゅーしてるの?かわいいねぇ」

ぴこんっ

 

おもむろにスマホを取り出し動画を撮影し始めることも珍しい光景ではなかった

 

これはエアグルーヴからの提案の1つでもあるのだ

夫である春翔には"アルバム"というものが1つとしてなかった

それを知っていたエアグルーヴは、これからは私たち家族のアルバムを思い出をたくさん残そう

そう彼に提案したのだ

 

『さて、私たちも朝食にしようか』

「だな」

『よろしく頼むぞ、旦那様?』

「ふふっ、はいはい」

「マイも一緒にリビング行こうなー」

マイ「ぁー」ギュッ

「もうっ、かわいいなぁ!」スリスリ

マイ「うぅー!」イヤイヤ

「あぁ、ごめんね、髭痛かったよな、泣かないで」ワタワタ

『ふふっ、ほらおいでアドマイヤ』ダッコ

「髭脱毛しようかな…」

 

 

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3人でリビングへ降りると2人で交代でアドマイヤグルーヴを抱き歯磨きや洗顔を済ませる

 

その後はエアグルーヴは庭の植物に水やりに行き、春翔はアドマイヤグルーヴのお世話だ

オムツを替えたり着替えさせたり…やらなくてはならないことは山のようにある

 

愛娘の世話を終えれば朝食作りだ

『あなた、今日もいくつか獲れたぞ』

「ん、ありがとう。早速朝ご飯に使おうか」

庭で育てている野菜なんかを使って簡単な朝食を作る

子どもが産まれてからは春翔の仕事になった

 

その間にエアグルーヴは洗濯や軽い掃除を済ませ、この後の家事が少しでも楽になるよう工夫を凝らす

 

 

「できたよー!」

リビングから愛する夫の声が聞こえる

 

『待たせたな』

「ぜんぜん」

「たべよ?」

 

「『いただきます』」

 

四宮家の朝はこうして始まる

 

 

[newpage]

 

朝食とその片付け、洗濯物を終えたら2人は外行きの服装に着替える

 

どうやら出掛けるようだ

 

「よしよしマイ~、お出掛けしようねぇ~」ダッコ

アドマイヤグルーヴもベビーカーへと乗せられ、まだ慣れない外の世界へと向かう

 

2人は…いや3人はこれから朝の散歩も兼ねて近所に買い物に行くのだ

効率で言うならば車を使った方が圧倒的に楽なのだが、産後で体型が崩れたから運動したいというストイックなエアグルーヴの意見を尊重し、リフレッシュも兼ねて徒歩で買い物に向かう

 

まあ、俺には一体どこが崩れたのか皆目検討もつかないのだが本人が言うのであればそうなんだろう

 

この日は平日であるが、休日だとトレセン関係者(エアグルーヴの友人や後輩、春翔の同僚など)に会ってアドマイヤグルーヴを見て、おめでとうございますなんて言葉を頂戴することもある

 

『今日の夕飯は何が良い?』

「んー、エアは?なんか食べたいのない?」

『特には思い付かないな』

「じゃあ卵が特売だしオムライスでも作ろっか」

『では必要なのは…』

 

???「あれ?エアグルーヴじゃないか」

『!』

???「やっぱり、久しぶり!」

『フジ…奇遇だな』

フジキセキ「だね」

フジ「おや、この子は…」

『紹介が遅れたな、この子は私と彼の娘のアドマイヤグルーヴだ。まだ産まれたばかりだが』

フジ「どうりで!エアグルーヴにそっくりだなって思ったよ。かわいらしい子だね♪」

「だろ!」

『たわけ、こんなところではしゃぐな』

「ごめんごめん」

フジ「あははっ!変わらないんだね2人とも」

『そういうフジだってそろそろ、なんだろ?』

フジ「うんっ、とは言っても秋になるけどね」

「?」

フジ「実は私もね次の秋頃にはエアグルーヴと同じ、母親になるんだよ」

「なっ!そうだったのか!?おめでとう」

フジ「あははっ!ありがとう」

フジ「産まれたら仲良くしてあげてねアドマイヤちゃん」

「ふふっ」

『どうした?』

「いや、なんか、夢があるなぁと思って」

「レースでたくさん競い合って、レースを盛り上げてきた君たちが今度は母親になって、その娘が次のレースを走るんだって思うと」

『それは、たしかにそうかもしれないな』

フジ「さて、私はそろそろ行かなくちゃ」

『あぁ、落ち着いたら茶でも飲もう』

フジ「うんっ!それじゃあね、アドマイヤちゃんも」パチンッ

「おぉ!」

「相変わらず凄いなぁ、どうやってるんだ?」

フジ「ヒミツだよ」

 

アドマイヤグルーヴは摩訶不思議な真っ赤なバラを興味深々に見つめる

『ありがとうフジ、きっとアドマイヤも喜んでる』

 

 

 

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