母と生活を共にするようになって1月が過ぎた
アドマイヤも大好きなお父さんに会えず寂しがっている
マイ「なんでおとうさんあえないの?」
マイ「まいのこときらい?」
『そんなことはないぞ』
『ただ、今は会えないんだ』
マイ「なんでぇ?」
『どうしてもだ』
マイ「やだ!あいたい!!おとうさんにあう!!」
『だめだ!!会えないんだ!!』
マイ「うぅー!やだっ!!おかあさんきらい!!!」グスグス
『っ!』
お母様「エアグルーヴ、なにもそんな言い方しなくてもいいでしょう?」
お母様「気持ちは分かるけど落ち着きなさい」
お母様「アドマイヤちゃんも、お父さんはもう少し我慢しましょうね」
お母様「それにキライなんて言ったらお母さんも嫌な気持ちになっちゃうわよ?」
お母様「ほら、2人ともこっちでおやつでも食べましょ」
マイ「うん…」
『わたしは…結構です…』
お母様「だめよ、ちゃんと栄養摂んなくちゃ」
最低だ
自分のイライラをあろうことか娘に当てるだなんて
父親に会いたいというアドマイヤの意見は、気持ちは真っ当なものだ、なのに私は…
『はぁ…』
アドマイヤに、謝らなければな…
お母様「エアグルーヴ…」
『お母様…』
お母様「少しは落ち着いたかしら?」
『えぇ…』
お母様「春翔くんのことで気が立ってるのも分かるわ…でも『わかって、います』」
『アドマイヤに謝りに「それも大事だけれど」』
お母様「まずは、あなたの気持ちの整理のほうが先よ」
『…』
お母様「春翔くんに今のあなたを見られたら何て言われる?」
お母様「言い方はキツくなるけれど、春翔くんのことばかり考えていたってなにも変わらないわ」
お母様「でもね、あなたが考えなければならないのは、守らなければならないのは子どもたちのことでしょう?」
お母様「なにも春翔くんのことを考えるな忘れろと言ってる訳じゃないのよ、ただ、今の優先順位を考えなさい」
『…はい』
[newpage]
春翔の病室
ガラガラ
『…春翔さん』
少しずつ外傷が治り包帯も外れていき
もともと疑うつもりもなかったが、目の前のヒトが夫であるという事実が逃れようもないほどに付きまとってきていた
『春翔さん…あのな…実は今日アドマイヤと喧嘩してしまってな…いや、喧嘩というには一方的すぎたな…』
『なあ…もう7ヶ月にもなるんだ』
『今度は男の子だったぞ』
『この子の名前考えないとだな』
『一緒に考えてくれないか?』
『今日はもう帰るな…また明日』
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そんな生活を送っていたある日の夜
プルルルル プルルルル
ピッ
『もしもし』
看護師「エアグルーヴさんですか?」
『はい』
看護師「○○病院です!旦那さんの容態が急変しました!すぐに病院に来てください!」
『!は、はい!』
お母様「どうしたの?」
『春翔さんの容態が急変したようでっ、すぐに病院にっ!』
お父様「落ち着け!俺が運転して行くから」
お母様「カーリー、こんな時間にごめんね、少しお留守番頼めるかしら」
カーリー「うん…何かあったの…?」
お母様「ちょっとね…とにかくお願いね」
カーリー「うん」
お父様「アドマイヤちゃんはどうする?」
お母様「…連れていきましょう。会わせられるかは分からないけれど」
------------------------------病院
たったったったったったっ
ガラガラっ
『春翔さんっ!』
医者「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふっ!」
看護師「反応ないです!」
医者「っはぁっ、まだかっ」
医者「チャージして!」
看護師「できましたっ!」
医者「離れてっ!」
『春翔さん!!』
看護師「危ないです、離れて!」
医者「くっ!ラストっ!」
看護師「できましたっ!」
医者「離れて!」
ピー
医者「っはぁっ…」
看護師「…」
『…』
お母様お父様「…」
医者「…」
医者「瞳孔の反射…ありません」
医者「自発呼吸…ありません」
医者「心拍…停止しています」
『そ、んな…は、はると、さん…』
[newpage]
はるとさん!!
じゅうがつにじゅうににち
ごぜんにじよんじゅうろっぷん
はるとさん!!!!
おとうさん!!!
しのみやはるとさん
ごりんじゅうです
はるとさん!!!!!
はるとくん!!
おとうさん!!!!
えあ…?
まい…?
しぼう…
おれ、しぬのか?
いや、しんだのか…?
だめ、だ
だめだ
おれにはえあが、まいが
だいじなかぞくがいるんだ
しねない
しぬわけにいかない
しにたく、ない…!
ぴくっ
ぴくぴくっ
『!』
『はるとさん!』
ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ
みんな「!」
医者「なっ、信じられない!」
医者「すぐに準備を!」
看護師「はいっ!」
『あぁ、はるとさん!よかった!よかった!!』
お母様「はぁ、とりあえず安心ね」
お父様「だな…」
[newpage]
しかしながら春翔の意識は戻らないままさらに10日ほど
『なあ、そろそろ起きてくれても良いんじゃないのか?』
『アドマイヤも寂しがっているぞ』
「ぁ…」
『春翔さん?』
『目が覚めたのか?春翔さん!』
「ぁぁ…」
『よかった!よかったぁ…』グスグス
「だ、れ…?」
『えっ?』