ばたばたばた
ばたばたばた
「大丈夫だよ、エアは休んでて」
「あっ、ごめん、ショパンにごはんあげて貰ってもいい?」
ばたばたばた
私が退院してからというもの夫はどうにも忙しない
最近はまともに眠っている姿すら見ていない
手伝おうとすれば、大丈夫だから休んでて、
私がしたことといえばショパンとシップにお乳をあげるくらいだ、まあ入浴も含むかもしれないが
それ以外は全て夫がやってしまっている
早朝に起きてご飯の下準備と仕事、細かい掃除、庭掃除
皆が目覚めた頃には朝ごはんの支度と植物の水やりにゴミ出し、子どもたちの食事の世話をして、彼はいつも最後にすっかり冷めてしまったご飯を食べる
朝ごはんの後片付けと洗濯、アドマイヤを幼稚園まで送りその帰りに結翔と買い物をして帰る
帰れば結翔の遊びの相手をして、昼食の準備
シップやショパンにも頻繁に話しかけている
また子どもたちの食事の世話をして、冷めてしまった昼飯を食べて子どもたちを寝かしつける
なかなか寝付かない結翔とシップに苦労しながらも寝かしつけて、子どもたちが眠っている間に昼食の片付けとおやつの準備、シップやショパンのものを消毒、仕事をして余裕があれば家の掃除
子どもたちが目覚めたらオムツを替えて、おやつを食べさせる
しばらく一緒に遊んで、アドマイヤを幼稚園に迎えにいく
戻ってきたら洗濯物を取り込んでアイロンをかけ所定の位置にしまう、それが終われば夕飯の下準備をして風呂掃除
また少し子どもたちと遊びつつアドマイヤの勉強も見てやる、どこまでも引っ付いてくる結翔の相手をしながら夕飯をつくって、子どもたちの食事を世話して、冷めたご飯を食べて入浴だ
ちょこまかと動き回る子どもたちをひっつかまえて洗い、湯船で温まらせつつ自分も洗う
湯船にはいってもゆっくりはできない
アドマイヤとクレヨンで遊びつつも結翔やシップが危なくないかを常に気を配る
上がったら子どもたちにドライヤーをして、つぎに私…すっかり冷えきってから彼がドライヤー
ホットミルクを作りつつ洗い物の片付け
ホットミルクを飲み終えたら子どもたちに歯磨きをして寝かし付ける
その後に残った洗い物や掃除、風呂の排水溝や水気とりをして、明日のアドマイヤの幼稚園の準備、残った仕事を片付けて数時間ベッドに潜る
ショパンの世話をしながらだとまとまっては眠れていないはずだ
目の下のクマも酷く、このままでは倒れてしまうだろう
どうにか休ませたいのだが…
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今日はアドマイヤの幼稚園も休みだ、少しは楽になるだろう…
『あなた…』
「うん?あぁ、ごめんね、起こしちゃった?」
『いや、大丈夫だ…』
『まだ早いぞ、もう少し休んでいけ』
「うーん、そうしたいところだけどやんなきゃいけないこと色々あるから」
そう言ってベッドから出ようとする彼の腕を掴んで引き寄せる
『まて』
「うおっ!なになに?」
『こちらに来てくれ』
「うん?」
『もっとだ』
むぎゅっ
「へ?」
夫の頭を胸元まで引き寄せて抱く
今はブラをしていないからな、さぞかし柔らかいことだろう
「あ、あの、エアグルーヴさん?」
『…なんだ』
「これは…いったい」
『好きだろう?私の胸が』
「好き、だけど…」
『少しは休んでくれ…あなたに倒れられたら私はどうしたらよいか分からない…』
いつも通りの朝の日課を始めようとしたところで妻のたわわと実った大きな胸へと顔を埋められた
温かくて柔らかい、それでいて甘いいい匂いもして彼女の心音も感じられる
それがどうにも安らいで眠くなる
頭も撫でられ、普段子どもたちにするように優しく背中をトントンと
だめ、だ
これ、耐えられない…
次に目覚めたのは昼前だった
ベッドに妻はおらず俺1人
急いでリビングへ向かうと朝食を摂り終え各々の時間を過ごしている家族がいた
『ん?おはよう』
マイ「おとうさまおはよー!」ギュッ
結翔「おはよー」ギュッ
シップ「よ!」
「おはよう…ごめんね、こんな時間まで寝ちゃってて…」
『構わんさ、いつもやって貰ってるんだ』
「でも、」
『家族なんだ…信じて頼ってほしい』
『私たちはあなたに守られているだけの存在ではないんだ…』
「!」
「そっ、か…うん、そうかも…」
「でも、ホントにカラダは大丈夫なのか?」
「無理だけはしてほしくないんだ…」
『まったく問題ない、そもそも良くなったから退院したんだろう』
「それは、そうだけど…安静にしておいた方が」
『出来ることはやらなければかえって予後が悪い』
『まだあなたにお願いしなくてはならないことはあると思うが、私にも出来ることはあるんだ、それを奪わないでくれ』
「あぁ、うん、ごめん」
『ほら、少し冷めてしまったが朝ごはんだ、本当は温かいものを食べさせたかったのだが』
「いや、嬉しいよ、ありがとうエア」