ガチャガチャっ!
朝方玄関からの物音で目が覚めた
子どもたちはまだ自分達だけで外には出られないし妹たちもまだ眠っている時間帯だろう
では不審者か夫のどちらかだろう
不審者がこんな時間帯にわざわざ音を立てて侵入する必要性などない、つまり音の主は昨日から仕事で家を開けていた夫だろう
まだ眠っていてもいいが…
バタバタバタ
うん、みんな起きてしまったようだな
それに大層寂しがっていたようだし出迎えてやらないのも可哀想か
寝起きでまだ重い体を無理矢理起こしてベッドから降りるとその足で直接玄関まで向かう
せっかくなのでこども部屋のドアも開けていってやる…起きたければ勝手に出てくるだろう
スタスタスタ
『おかえり』
「ただいまぁー」ギュッ
『まったく、しゃんとせんか』
「むりぃ…つかれた…エアちゃん不足…死にそう…」ムギュウ
『たわけ、せめてスーツは脱げ』
『シワになる』
「んー、脱がして」ムギュウ
『はぁ、アドマイヤでも着替えくらい自分で出来るぞ』
「むり…」ムギュウ
『ほら、脱がしてやるから離れてくれ』トントン
「やだ…ずっとはなれてたのに…」ムギュウ
『そのスーツをクリーニングに出すのは誰だと思っているんだ?』
「…ごめんなさい」
やっと素直に着替えに行ってくれたな…
私もさっさと洗顔や歯磨きをすませるか
マイ「おかあさまおはよー!」ブンブン
『あぁ、おはようアドマイヤ』ナデナデ
『歯磨きしに行こうな』
マイ「うん!」
マイ「あのねあのね、きのうねりんちゃんがねえほんよんでくれたんだよ!」
『うん?私が寝かしつけたはずだが…目が覚めてしまったのか?』
マイ「うん」
結翔「かーさんおはよー」
『おはよう、さっ、結翔もシップも歯磨きの時間だぞ』
シップ「うーん…」ショボショボ
『せっかくパパが帰ってきたんだ、きれいな状態で遊んで貰いたいだろ?』
めんどくさがる子どもたちをどうにか洗面所まで連行し、妹たちの協力も借りながら最低限の身だしなみを整える
朝ごはんを作ろうと再びリビングに戻ると
「あっショパン、お母さんが来たぞ?」
夫に撫でてもらっていたショパンがハイハイでこちらへ向かってくる膝のうえに乗せて抱いてやろうと思い床に腰を下ろすと
すとん
『…どういうつもりだ?』
「俺だってエアに甘えたいんだもん」ムスッ
『まったく…自分の子どもに妬くなと何度言えば…』ナデナデ
「いーじゃん!頑張ったんだし!なのにエアぜんぜん連絡つかないし!」
『忙しかったんだ、仕方ないだろう』
「だから今補給してんの」ムギュウ
末娘を抱くために…と折り畳んだ膝は夫の枕として役目を遂げてしまっていた
当然それに怒りを覚えるは本来の使用者
ショパン「うー!」オギャー
『あぁ、こら、泣かないでくれ…』
「おいでショパン」ダッコ
「今日はお父さんがお母さんを独占しちゃうからね、君たちはお父さんで我慢してくれよ」ナデナデ
器用にも娘を泣き止ませながらも私にくっつくことも忘れない
そしてさらに怒るは
シップ「あー!だめだめだめなの!しっぷがぱぱとあそぶの!!」バタバタ
丸1日会えなかった父に遊んでくれとこれでもかと意思表示をして突進していく
『こらシップ、危ないからやめなさい』ナデナデ
夫を撫でながらではまるで説得力も威厳もないが危ないものは危ない、ちゃんと注意せねば
マイ「あー!おとうさまだ!」バタバタ
『おはよーマイ』
マイ「おはよー!」
するとアドマイヤグルーヴは母の対面に座ると
なでなで
「!」
マイ「いいこいいこ~」ナデナデ
母の真似だろうか、時々弟にやっている動作ではあるが…
そっくりな母娘2人に撫でられ気分は最高だった
なんてほのぼのするのだろうか
なんて考えていると
ぺしっ
ぺしっぺしっ
「んー?」
結翔「とーさん、あっちいくの!」グイグイ
「えー?」
結翔「あっち!あっちいくの!」
大好きな母に膝枕をされ、大好きな姉に撫でられている俺が羨ましかったのだろう
かわれ、そこはぼくのばしょだ
なんとなくそんなことを言いたいのだろうとは思う
「ふっふっふっ…そんなに変わって欲しいか?」
「やーだよー!今日はお父さんがお母さんに甘えるんだもんねーだ!」ムギュウ
『あぁ、もう!余計なことを言うな!』
先ほどの煽りでご機嫌ナナメな息子に更なる力でペシペシされる
「ふんっ」
「そもそもエアはなぁ!お前たちの母親である前にお父さんの奥さんなんだぞ!」
リン「あー!みんなずるい!!」
リン「リンもお姉ちゃんにくっつくもん!」
カーリー「じゃあ私も?」
『こら重たいぞ…』
リン「もうっ!女の子に重いはマナー違反だよ!」ギュー
カーリー「うふふっ」ギュー
『はぁ、みんな揃って…あと少しだけだぞ』ナデナデ