電脳戦隊ウェブレンジャー   作:サナギ@北の大地

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スーパー戦隊を書いてみたい。そう思い手がけたのがこのウェブレンジャーです。
7時30分のあの頃を思い出して頂ければ幸いです


インストール!!5人の戦士たち(Aパート)

「志村選手のタイム……5分ジャスト!」

 

この大会までに鍛えたかいがあった。やるべき事はやった僕は仲間達の元に戻る。

 

ゲーム市場にVRを売り足して一気にのし上がったスターライトが主催するこの大会、関東から集められたゲーマー達がチームとして競い合う。その決勝で僕はベストタイムを叩き出した。

 

「志村さん流石っす!」

「優勝間違いなしですよ!」

「ランカーは伊達じゃないですね」

 

「静かに。騒ぎ立てるのは良くないよ」

 

そう騒ぎ立てる大学のゲーム研究会メンバーを僕は宥めて、対戦相手の方を見る。対戦相手は高校生と聞いた……でも、ここまで来たなら油断は出来ないな……。

 

「さぁ、次は陣内翔太選手です!」

 

アナウンスと共に出てきたのは 、背丈も平均的で茶髪の男子高校生……。それしか言う事がない、そんな風貌だ。

 

「見た目で判断するのは良くないけど……」

「ここまで来たんだぞ?強いに決まってる」

「でも最後に勝つのは志村さんだ!」

「だな、そうなってくれよ」

 

メンバーの言葉を尻目に、ゲーム開始のブザーが鳴り響く。

 

 

モニターに【READY?】の文字が浮かぶ。

 

「それでは、陣内選手のプレイ──START!!」

 

ここまで来れたんだ。僕は優勝を狙う……。

 

 

 

 

 

 

VRゴーグルに映し出されたのは古の城。

松明だけの薄暗い広大な空間に翔太は立っていた。

 

(凄いな……流石、新世代の──)

 

言い切る前に、剣を持った骸骨の騎士が数体現れ、翔太を見つけるやいなや、襲いかかる。

 

(ゲームだけあるッ!!)

 

ボックスの壁を三角飛びで蹴りあげると、滞空時間の間に骸骨の騎士に斬撃を入れる。

 

HPが尽きると共にガラガラと崩れ落ちる骸骨の騎士。

その瞬間【STAGE CLEAR】が表示され、次の場面に映った。

 

「な!」

それを見た志村は自分より速いと驚くが、それは始まりに過ぎなかった。

 

 

 

次の場面は暗雲が立ち込める橋。その奥にはこのステージのボスを守るかのように弓を手にした骸骨の射手達

が待ち受けていた。

 

翔太は背中に熱さを感じていた。そう、炎が迫っていたのである。

進む。今の彼にはそれしか道がないのであった。

 

「さぁ!このステージの困難と言える【危機なる道】を攻略できるか……あっと!陣内選手、すぐに動いた!!」

 

(困難と言われたら……クリアしたくなるのがこの俺なんだ!!)

 

迫る炎よりも早く駆ける、それでも容赦なく矢が雨のように降り注ぐ。

(多少の痛みは、想定内だッ!)

 

最小限の動作で矢を避けつつ前に進むが、ダメージは受けている。それでも翔太は突き進む。

 

僅かに出来た好きを狙い踏み込み、剣を握り締め、横一閃で数体の射手を薙ぎ倒し、残りの射手も身構える。

 

だが、翔太の素速い剣捌きは、射手が次の矢を放つ間にその活動を終えて崩れ落ちた。

【STAGE CLEAR】の文字が表示されると、扉の方に矢印が浮かぶ

 

(いよいよだな……)

 

翔太は目の前の巨大な扉に手をかける。すると、扉は重厚な音を上げて開く。

すると、この城の主を守らんと必死になる、盾と槍を持つ髑髏の騎士が翔太目掛けて突進する。

だが、盾で突きを防ぎ、剣で骸骨の騎士の隙を狙い、返す刃でもう一体を袈裟斬りで斬り捨てるが、こちらは盾で防がれる。

 

後ろはがら空き。そう見た、骸骨の騎士が槍を握り締め、突撃をかけるが、翔太は飛び上がり、蹴りを顔面に入れ、髑髏はカラカラと音を立て転がっていた。

 

(そう易々とくらうかよ!)

 

体勢をすぐに立て直して姿勢を低く落とすと、足を回し、剣を振る。

 

その一撃は翔太を囲んだ、骸骨の騎士を倒していく。

 

(まだまだ!)

 

骸骨の騎士の攻撃を回避し、返す刃で倒していき、最後に残った、髑髏を付け直したヤツを倒し、奥へと進んでいくのであった。

 

 

 

「陣内選手!ここまでは、志村選手と同じく、ダメージは受けていません!!」

 

「だが……それもここまで。次の敵をどうするかで結果が決まる」

 

モニターに映し出された、【WARNING】そして、警告音を告げるブザーが意味していた。

 

ドシン、ドスン

音だけでわかる、ここからが正念場だ、さてどう動くかな。

 

 

髑髏の顔に火の玉を纏い、禍々しさを出す鎧を身に付け、大剣を肩に置いた、その出で立ちは見た者に恐怖を与える。

このステージのボス【断殺の騎士】が姿を表していた。

 

だが、ここにいる者たちは、それを目の前にした翔太がヘルメットの中で笑っている事に気付くことはなかった。

 

 

断殺の騎士が大剣を叩き付けるが瞬時に躱し、散弾した瓦礫を盾で防ぐ。

 

(いけるな──ッ!?)

 

これなら勝てる。そう思った瞬間だった。

断殺の騎士は大剣で瓦礫を勢い良く掬い上げ、翔太に当てる。

 

(ダメージも再現してるんだな……厄介だよ)

 

プロテクターにつけられた装置により、動く事が出来ないのを歯痒く思う翔太の前で断殺の騎士は大剣を天に掲げる。

 

 

「あーっと!陣内選手!動けないまま終わるのでしょうか!?」

 

「ここまでかな?いや、何かやる……間違いない!」

 

今ならわかる、彼がここで終わるような人間じゃない。

 

(まだ終わってたまるかよ!ここまで来れたみんなの為に──)

 

大剣が振り下ろされる瞬間、装置が再び稼働する。

 

(俺は勝ってみせる!!)

 

勢い良く走り出し、断殺の騎士の死角とも言える、股の下まで走り出すと、きびつを返して、ジャンプしてある部分を狙おうとするが、それに気付いた、断殺の騎士は大剣を持たない手で払われてしまう。

 

 

 

着地した直後、断殺の騎士は大剣で虫を潰すかのように突き刺して、翔太を狙う。

 

(当たるか──ッ!!)

 

一つ一つの攻撃を避けつつ、近づいて行く、

 

「肉薄の攻撃を避ける陣内選手──ッ!断殺の騎士に近づいて行きます!!」

 

(コイツの弱点は──)

 

断殺の騎士に近付くと、壁際まで突き進み、三角蹴りで再び、飛びかかると、頭部を踏みつけ、背中に一撃を加える。

 

(ここだッ!)

 

〘!!!?〙

 

 

その一撃は、断殺の騎士の動きを止めた。

 

「あーっと!断殺の騎士の動きが止まった!」

 

(断殺の騎士は主人公の父親を殺したキャラ。だが、背中に致命傷を負わせ、息子の勝利に貢献した……まさか!それを知った上で!?)

 

今、ゲームをプレイしている。この少年はランカーでは無いが、間違いなく、トップの座は確実だ。僕の

 

 

(勝負は一瞬だ──これで!!)

 

その行動に気づいた観客達の声援が行き交う。

 

「うぉぉぉぉぉ!!」

「決めろぉぉぉ!」

「頑張れぇぇぇぇ!」

 

それが後押しになり、翔太は飛び上がる、断殺の騎士が動き出す。

大剣で切り払おうとするも、その大剣を踏み台にしてさらに飛ぶ。

 

(行っけぇぇぇぇ──ッ!!)

 

断殺の騎士の炎を纏う頭部の額に全てを込めた一撃を突き刺す。

 

〘グォォォォォォォ!!〙

 

断末魔を上げ、断殺の騎士は消滅する。

モニター画面には【GAME CLEAR】が浮かび、その瞬間、一層歓喜の渦がスタジアムを包み込んだ

 

「タイムは……4分15秒──ッ!勝者は陣内選手!よって、チームウェブの優勝がここに決まりましたッ!!」

 

この瞬間、

 

「よっしゃーぁぁぁ!!ゲームクリア!」

「おめでとう。陣内くん」

 

ボックスから出てきた彼のガッツポーズを終えると、志村はある考えが浮かび、尋ねる。

 

「君なら……プロゲーマーになれるよ」

「ありがとうございます。でも……俺はゲームやるのが好きなだけですから」

 

ハハハと笑い、観客席の方へ手を振り答える。

その顔は全てをやりきり、満面の笑みを浮かべ、その熱意が残るまま大会は終わりを告げた──。

 

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白熱したゲーム大会から数日後、体育会系の部活に力を入れてる、波之学園の校舎の外れにある部室。手書きの標識には【ゲーム部】と書かれている。

 

「こんな所にあったとは……」

 

滑らかな黒髪を纏めたポニーテールにブレザーを着た女子生徒、烏丸凛はゲーム部の前に立つ。

 

「烏丸さん、取材?」

 

「はい、こちらこそよろしくお願いします。霧島さん」

 

ピンクの長髪の少女霧島真奈が横に立つ。

凛は背筋を伸ばした丁寧なお辞儀をするを見て、真奈は慌てる。

 

「堅苦しいのは無し!同じクラスじゃない。それに、あの大会で出会った仲間みたいなものだから……ね?」

 

「はい」

「じゃぁ、入って」

 

真奈が扉に手をかけると、凛は部室の中に入るやいなや、3人の男子が言い争いをしていた。

 

「だから!今回はこのボードゲームだって!」

 

「ヒロ、それはこの前やったろ?」

 

「翔太、これはリベンジなんだ!」

「リベンジって……ボロ負けしたのに?」

「それは言うな!」

 

 

黒の跳ねた短髪でヒロと呼ばれる背の高い少年、山上宏は翔太の言い合いとなる。

青髪をセンター分けした少年、海藤平次が割って入った。

 

「なら、このカードゲームだな。これなら納得いくだろ?」

 

「おい、兵次……それはお前の得意なゲームだろ!」

「そうだ!そうだ!」

 

「なっ!?」

 

反対意見にたじろぐ平次。それを見た真奈が手を叩き止める。

 

「ケンカしないの!今日は取材の日。烏丸さん来てるのよ?」

 

「あ……」

「悪ぃ」

「済まない、烏丸」

 

「いえ!改めまして、報道部から来ました。烏丸凛です……今日はよろしくお願いします」

 

 

「よろしく!烏丸さん。」

「今日は頼む。烏丸」

「俺の事ならバンバン聞いてくれ!」

「とにかく、」

 

 

 

 

 

 

 

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「では、皆さんに質問します」

 

「何?」

「よし、こい!」

 

「ゲーム部は普段はどの様な活動をするんですか?」

「ここは部長の翔太に頼む」

 

宏に頼まれ翔太が凛の方へ向き答える。

 

「わかった、世界の珍しいゲームをプレイし、その内容をレポートしたりかな」

 

 

「後はeスポーツの大会に向けて練習したり、この前の大会見たいなのに出て、腕を試したりかな」

 

翔太の答えに凛はメモ帳に書き込むと、うんうんと頷く。

 

「なるほど。次は陣内君、決勝戦の様子をお願いします。」

 

「えっと……そうだな」

「お前の思った事言えば良いだろ?」

「そうそう。お前は考えるより動くが得意だしな」

 

考える翔太に宏と平次がアドバイスを送る。

 

「あの時は、ゲームをクリアする。それだけだったかな」

 

「……それだけですか?」

 

あっさりとした回答に凛はペンを止める。

 

「それだけだとあっさりしてるよな」

 

「あっさりしすぎ。烏丸さんがきょとんとしてるわ」

 

宏と真奈から突っ込まれ、翔太は一息付きながら考える。

 

「絶対に勝つ。頑張ってくれたみんなの為、この決勝戦に立てなかった人達の為……そんな想いかな」

 

「なるほど、あの臨場感溢れるプレイは見ものでした。次の質問です、皆さんの得意なゲームのジャンルを教えてください」

 

その質問にまずは真奈が答える。

 

「シューティングゲーム。ガンコン…銃の形したコントローラー使うやつ」

 

平次は指で銃の形を作り撃つ仕草をする。

 

「私は落ちゲー……パズルゲーム」

「そう言えば、あの判断力、流石ですね」

「まだまだ、世の中にはそれ以上速いのがいるのよ」

 

 

「俺は格ゲー、こう見えてもランカー何だぜ」

「下から数えたら早いけどね」

「それは言うなって」

 

 

真奈にからかわれ、プイッと横を向く宏。他の2人が何も言わないと見ると、いつもの事なのかなと一瞬、思った凛が次の質問に移ろうとした時、扉が開く。

 

「みんな揃ってる見たいね」

 

金髪のショートヘアでスーツを着こなした20代の女性、如月ステラが部室の中に入る。

 

「如月先生!お疲れ様です!」

「お疲れ様ッス」

「今日は何を?」

「私達の担任が顧問だったのもあの時驚きました」

「そうなの、こう見えてもゲームの文化とかわたし達より詳しいんだよ」

 

「明後日の日曜日、あなた達をスターライト本社にから来て欲しいと連絡するが来たわ」

 

「あのゲーム会社の?」

「表彰式はあの時にやったのに……ですか?」

 

「あなた達に渡したいモノがあるみたい。スターライト本社の前に10時までに集合。」

 

「何だろ?未発売のゲームか?それだったら嬉しい限りだな」

「陣内くん、良かったですね」

「あ、烏丸さんも呼ばれているから忘れないでね」

 

「私がですか?数合わせなのに……」

まさか、自分が。そう思っていなかった為、謙遜になるが、他の部員がそれを否定する。

 

「烏丸さんがいなかったら大会に出場出来なかったんだよ?」

「アクションゲームの腕なんて……翔太くらいあったしな!」

「そうそう……もしかしたら翔太以上かもな!」

「お前らな!でも、烏丸さんがいてくれたから……その……」

 

何故か、顔が赤くなり、しどろもどろになるのを見た、男子二人が揶揄う。

「なんだ?なんだ?」

「怪しいですな。どうなんですか?陣内さん」

 

「コラコラ、からかわないの!まだ分からないんだから」

「き、霧島さん」

 

部員達のやり取りを見ていても当の凛は状況を掴めずに首を掲げる。

その時、ステラがわざとらしく咳をして、話を続けた。

 

「コホン、とにかく、明後日の日曜。遅刻は厳禁よ」

 

「「はい!」」

 

「宜しい。では、ゲーム部の活動を始めましょう」

 

 

──────Now Loading──────

 

地球には存在しない場所、悪気が漂い、空は紅く不気味さを描く。

バックに月が浮かび聳え立つ、宮殿【ゲムバレス】の内部では

4人の男女がいた。

 

「だーかーら、このポリナグル様がガツーンとやりゃ直ぐに終わんだよ!!」

 

短絡的な口調でモヒカン頭に青いゴツゴツとしたボディと両腕が特徴のポリナグルは、先陣を切ろうと啖呵を切って、ゴツンゴツンと拳を打ち付ける。

 

「でもねぇ。ポリちゃん、アタシ達は地上にいられる時間は短い。あなた1人じゃ難しいわよ?」

 

フードを纏い、左目を髪の毛で隠した魔女の出で立ちの女性、サンディーヌが諭す。

 

「バカだね、ポリナグル。昨日言われた事忘れてる。それに力押しの君じゃ制圧はできないよ?僕みたいに頭使わないと……ごめん、足りてなかったね」

「なんだとぉ!この!」

「怒った、怒った♪」

 

栗毛髪で片眼のゴーグルをつけた少年、トゥレンが小馬鹿にした態度を取り、それに怒るのを見て更に揶揄う。

 

「落ち着け、ポリナグル」

 

それを止めたのは、漆黒の鎧を纏う男であった。

 

「トゥレン……自信を持つことは大事だが、過信は身を滅ぼす。覚えておくがいい」

 

「ご、ごめん、ワイアール」

「お、おう」

 

先程まで争っていた2人は喧嘩を止めたのを見て、サンディーヌは微笑む。

 

(まとめ役もあって流石ね。あの二人も素直に認めてる)

 

その時だった、魔王のような禍々しい衣装を身に付けた男が天井に浮かぶと、4人は跪く。

 

「揃ったようだな、我が部下達よ」

 

「フォディア様、遂に制圧を行われるのですね」

 

「俺を選んでくださいよ!フォディア様!」

「いや、この僕を選んでくれれば必ずや!」

「あら、アタシならスマートに──」

 

幹部を代表してワイアールが続くと、ポリナグルから始まり、我先にと口に出す。

 

「うむ。人間界を我らの住む、邪電空間と1つになれば、我々の時代は訪れる」

 

「その先陣を決める……ポリナグル。やれるな」

 

「はい!任せてくだせぇ!」

 

両手の拳をガヅンと響かせ、張り切る。その手に1枚の黒色のUSBメモリの形をした物を渡す。

 

「これは何ですかい?」

「バグラチップだ。今からお前を地上に送る、そこに存在する物にこれを埋め込むといい……お前の力になるだろう」

 

「ありがてぇ!早速暴れてやるぜ!!」

 

「一応、気をつけてね。ポリちゃん」

「時間内に何処まで行けるか見物だね♪」

「先陣は任せたが、ヘマをするなよ」

 

「勿論だぜ!この俺、ポリナグル様に任せとけよ!」

 

そう言い、地上へと転送されゲムバレスから姿を消した。

 

 

 

 

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