俺と勇者と英雄   作:英雄譚に魅入られた者

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がんばります。

誤字多すぎぃ!指が疲れてんのかな…?


5 チーム結成?

デジタル闇落ち事件から、はや1週間。

あれからデジタルは無事メンタルを持ち直し、授業にもトレーニングにも顔を出すようになったのだが。

 

「あの、レイさん。相談がございます」

 

『話があります』と、昼休み入ってすぐに屋上に呼び出されて第一声がコレである。

覚悟を決めたような顔をしてたし、なんだ、果たし状的なアレか?と思っていたんだが。

またメンタル逝っちゃった?逝くのは魂だけにしてよね……ん?魂が逝くのもおかしくねぇか?おかしくねぇか、デジタルだし。

妖怪ってカラダより精神的な攻撃に弱いとか言うよな。

デジタルはウマ娘じゃなくて妖怪だった……?別衣装でキョンシーになってたな、そういや。

 

「また、なんか拾ってきた?拾い食いは胃に悪いから辞めろってあれほど…」

 

「してませんし言われてませんよね!?じゃなくて、真面目な話です。

その……私、スカウトを受けようかと思いまして」

 

おや、これは意外。

いつの間に気になるトレーナーを見つけていたのだろうか?

それとも前から見つけていたけど、俺らと言う悩みの種があったから断っていたのか?

……え、もしかして悪いの俺?マジ??

勝手に悩んでただけだからセーフだろ、セーフでお願いします。

 

「マジ?いいじゃん、専属?チーム?」

 

「いまのところは専属でやってる方ですが、私が受けるのであればチームでやっていこうかという話になってますね」

 

「へぇ……結構いいところからもスカウト来てたのに、専属のトレーナーにしたのは何か訳があったり?」

 

「そう……ですね。

純粋に話しやすくて、先生の教え子ではなく私として見てくれてた、からですかね?

あとは、芝もダートも両方出ればいいと押してくれた上に、楽しんで走ればいいと言ってくださいましたから」

 

「両方走らせてくれるトレーナーは確かに少ないだろうなぁ。

で、聞く限り良さそうだけど、なんの相談?」

 

「いえ…その、レイさんも一緒に行きませんか!?」

 

まさかデジタルの方から誘いがあるとは思わなんだ。

思わず笑みが溢れる。

いやぁ、相変わらず俺のこと好きすぎるなデジタルは。

 

「おう、いいぜ。

デジタルが決めたんだから、おそらく悪いヒトじゃなさそうだしな。

でも大丈夫か?専属からチームになるといって、いきなり俺が行っても?」

 

「あ、大丈夫だと思いますよ?

レイさんとロブロイさんもついてくると思いますけど大丈夫ですか?と聞きましたが、構わないとの事だったので」

 

「ぉ、おう、話が早いな?

なんか、わかってたみたいな感じか?」

 

「……?レイさんはおそらく私が決めたら付いてくる気だったでしょうし、ロブロイさんもレイさんについてくると思ってたんですけど……?」

 

「……そうだな。そんな、当たり前みたいに思われてたのか」

 

違いましたか?と不思議そうに小首を傾げるデジタル。かわいい。

どうやら、デジタルシュミレーターは今日も正常に稼働しているようだ。

それでいて俺らがついてくる事を予想していたとは。

なんだか敗北感に近いなにかを味わう事になったが、まぁ、やむなし。

 

「んじゃ、さっそく挨拶にいくかぁ。

とりあえずロブロイにも伝えて、と。

迎えに行ってからだな」

 

「はい!」

 

ーーーーーーーーー

 

そんなこんなでロブロイを迎えに行ってから、やってきたのは専属及び小チームを持つトレーナーが使うことが出来る部室棟の最奥。

あまりに巨大な体育館の影に隠れる様に建っている上に、室内プールの壁が近くにあるため、ボイラー等の機械がすぐ近くにあって廊下に立っていても雑音が聞こえたりと立地は良くない。

まぁ、専属トレーナーに部屋があるだけマシなのだろうが。地味に遠くない?

コレはチームになって重賞勝利したらいい場所に部屋変えしてもらえるのかな?まぁ、別に何処でもいいんだけどね。

 

「失礼します、アグネスデジタルです」

 

「どうも、いらっしゃい」

 

「あ!レイちゃんにロブロイちゃんもいる!やっほー!」

 

「こんにちは、ハルウララさん、トレーナーさん」

 

「おう、久しぶりだなウララ。トレーナーも」

 

デジタルがノックし入って行くのに続くと、中で待っていたのはスーツ姿のウララのトレーナーと制服のウララ。

先週会ったときには担当を増やすつもりもチームを作るつもりはないと言っていたから、驚いたものだ。

ここに来る前にデジタルから話を聞いて耳を疑ったが、今思い返せばなんか気になる子が居るとか言ってたし、デジタルとの出会いのフラグ建ってたなぁと思う。

 

「とりあえずお茶でも淹れるか。ウララ、手伝ってくれる?」

 

「いいよ、トレーナー!んーと、商店街のおじいちゃんからもらったお菓子出してもいいかな!?」

 

「うん、良いよ。3人とも、これで良いかい?」

 

「あっ、はい。お構いなく…」

 

「えっと同じく、です」

 

「ありがたくもらうわ。……ふぅ、美味」

 

空いている丸椅子に腰を下ろし、差し出された紙コップの緑茶を一口。

未だ冷たい風が吹くこの頃、少し湯気が上がる暖かいお茶が美味い。

お茶漬けは、海苔巻きのせんべい。

カリッと揚げたせんべいは甘辛醤油につけて味付けされており、巻かれている海苔も香りが良い。

というか、コレ、商店街の良いやつだな?貰ったの??流石ウララ。

 

「さて、と。

デジタルさんから聞いていたけど、本当についてくるとは思わなかったよ。

この前はウララと併走してくれてありがとうね」

 

「ははっ、気にすんな。

久しぶりに短距離を走ってなかなか楽しかったしな。

あと俺は元よりデジタルが決めたらついてくつもりだったし。

それよりも、俺もロブロイもトレーナーからスカウトはされてないわけだが、いいのか?」

 

「私、まだデビューまで一年ありますし良いんでしょうか…?」

 

「ソレなんだけど…。

デジタルさん、君に言おうと思ってたんだけど僕、しっかりとしたスカウトしてないと思うんだよね?」

 

「「「えっ……?」」」

 

なにソレ初耳。

いや、デジタル、何でお前も驚いてんの?スカウトされたんじゃないの?

 

「いや、たしかに僕も君に、なら僕が見ようか?とは言ったけどさ。

あの時は、『教官さんが居ない時も走りたいんですよねぇ』って言ってたから、トレーニングなら見てあげれるよって意味合いだったんだけど。

まぁ、その後で何でチームについて聞いたんだろって考えて、なるほど?って思った訳だけど」

 

「あ〜……確かに。スカウトはされてませんね……?

私からウララさんの専属ですよね?とか聞いた覚えが……」

 

「デジタルぅ!?」

 

「わぁぁぁ!!?すいませんすいません!!?

え、あの!?じゃあ、この話は……」

 

思わず叫ぶ俺、慌てふためくデジタル、目をパチクリさせながらデジタルを見るロブロイ、ニッコニコ笑顔のウララ。あ、これわかってないだけだわ。

そんな中、トレーナーは冷静に話を続ける。

 

「だから、さ。

君たち2人には選抜レースに出てもらってから、しっかりとスカウトさせて欲しいなぁって思って。

勘違いさせた僕も悪いし、いつかチームを持ちたいというのも本当だからね。

ロブロイちゃんについては、僕がチームを作れたら改めて声をかけさせてもらいたいんだけど、それでもいいかな?」

 

「イケメンか?」

 

おっと、つい本音が。

優しげな微笑みを浮かべながら、そんな事言われたら、ねぇ?

あっ、デジタルが乙女の顔してる。え?意外にもタイプだったりする?

まぁ、トレーナーは若い上にイケメンだしな、わからんでもない。

 

「はい!勘違いした私に非がありますが、スカウトしてもらえるとなれば、しっかりと結果を出したいと思いますよ!」

 

「ま、俺も構わんよ。

デジタルのおまけでついてくる奴だが、選抜レースを走る分にはしっかりと結果は出すぜ」

 

「大丈夫です。

お二人の事ですし、何の心配もいらないと思いますが…。

選抜レースの時は応援に行きますね」

 

「僕のわがままで出てもらう事になって申し訳ないけど、頑張ってね。

ウララと一緒に応援させてもらうから、出る時が決まったら教えて欲しいかな」

 

選抜レースか……。

いつかは出るだろうとは思ってたし、俺はどっちで出ようか。

……あ、そういえばデジタルはどっちも出るんだ?

 

「なぁデジタル、選抜レースだけどどうするよ?」

 

「へ?どうするとは?」

 

「いや、芝かダートかって。それとも両方でるとか?」

 

「あー……トレーナーさん?両方って良いんですかね?」

 

「え、うーん?

『選抜レースの出走登録は1つのみ』という規定はあるけど、それは同じコースという話しだったような?

芝とダート両方の出走登録はルール違反じゃない…かな?ごめん、ちょっと聞いた事ないからわからないかな」

 

あはは、と苦笑いするトレーナー。

まぁ、仕方ないよね、アプリでも前例が無いって言われてたし。

んー…俺も両方出てもいいかなぁ……どうしよ。

 

「ま、事務員に聞いてみて、出れるなら両方登録しようかな。

ダメなら俺は芝で出るわ、中距離以降の方が得意だし」

 

「そうですね、私はどちらともマイルで登録します。

早くて今週の末ですかね?では、早速行きましょう!では、また!!」

 

「あ、おい。

そう言う事なんで、また決まったら連絡しますわ、デジタルが」

 

「あ、では私もこの辺でお暇しますね。

お茶、美味しかったです、ありがとうございました」

 

 

席を立ち、走っていったデジタルを追うように続く。

廊下は静かに走るという校則は守っているようで、足音は響いていない。

うーん、芝もダートも走れるようになった走法の無駄遣い。悪くない。

だが、俺の脚質は追い込みだからな、負けねぇぞ…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお余談だが。

互いに興が乗ってぶっ飛ばした結果、ロブロイを置いてきぼりにして事務室前で正座させられた事をここに記す。

なお、怒られた理由は普通に危ないと。ソレ正論。

いや、怒ると怖いんですよね、ロブロイ。ごめんなさい。




サブタイトルがネタ切れ。
書き置きストックも消費済み。

おっほ、頑張るぞぉ。
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