【9級フィクサー必見!】特色式トレーニング!教えちゃいます! 作:道を失った乗客
ついでに深夜(略)
「ダァッッーーーーー!!クソがぁぁぁぁ!!」
鬼の形相で崩落しつつあるL社を爆走する1人の男がいた。
迫り来る脱走した幻想体たち。クリフォト抑止力が薄くなり、抑えきれなくなるE.G.Oの侵食。
回る視界。喉が焼ききれるほどの発熱。発狂する同僚、喰われる同僚。崩れ行く職場。シミになった同僚。
視界に入る情報はもはや正常の脳内で処理できる領域を越えている。
そもそも今自分が正常なのかすら当の本人には分からない。ただ分かるのは『俺たちは見捨てられ、そして生き埋めになる』ただそれだけであった。
ギョロりと持った青いE.G.O武器が全力疾走する彼を深淵から覗いている。
抑制効かなくなったE.G.Oスーツは彼の精神を深海へと誘い込む。
深く青い、青い、暗い、暗い、そこにある天国へつれていこうと深く男に自身の根を伸ばす。
「ハァッ...ハァッ...」
息はかすれ、視界は青く染まり、眼前には深海が迫る感覚を覚える。
ただ、やっとの思いで運良く這い出すことに成功した彼はなんとか平常心を取り戻したのか自身が身に付けていた服と装備を即座に脱いだ。
大きな脱力感とともに深海への誘いの声が途絶える。
吐き出しそうな口を抑え、彼は今日の寝床を探し始めた...
・・・・
「...ハァッ!?...夢か...」
憂鬱で嫌な記憶が夢に出て来て心底不機嫌そうな傭兵が1人。
L社の生き残りにして某所で没L社ニキと呼ばれる...その人である。
個人傭兵とはいっても実際のところはほぼ無職といって差し支えがない。
個人傭兵なんてフィクサーにすら回らない仕事をすることがほとんどなわけだが、そんなやばい仕事などそうそう回ってくるもんじゃない。なのでほぼ無職である。
それだけ依頼者がこないだので依頼量もとても高くて設定しているがそれでも事務所を通したくない依頼者はいるもので、まぁなんとか生きている。
W列車で特色トレーニングをやり、あの頃自分を苦しめたE.G.Oスーツを侵食ナシで扱えるようになったのは感慨深いものだが、やはりアレだけの時間を過ごしても過去の記憶はなくならない。
「あー暇だ...」
一回の依頼金をなるべく節約しているため、やることが一切ないので一生1.76Mchの生還者専用スレを覗く日々。
あの頃望んだなんとか生きていく環境は揃ったが、致命的に虚無だ。幸いにも虚無を過ごすことはアレで慣れているためなんとかなっているがそれはそれとしてなんかしたい。
過去のネットを見続けるのもいいが体を動かしたい。
「図書館ねぇ...」
最近話題沸騰中の例のL社に生えたタワーである。人を本に変え貯蔵する施設という話を彼は小耳に挟んでいた。面白そうなのでいってみたいが招待状がなければ入れない。
最近では親指の有力者が消えたとかなんとか。それだけで興味が爆増してやまらない傭兵だが招待状がねぇもんなぁーとデスクをあけるとなんと招待状がコンニチワ。
これには流石の傭兵も大歓喜。踊ってない夜を知らないレベルで興奮したニキは早速掲示板の新機能、実況を使用するべくカメラとパソコンを背負い図書館に凸するのだった...
「いきますよぉ~イクイク」
負けても古きネットの汚い文化が図書館に刻み込まれると考えるとなんだか興奮してきたな...そんなことを考える傭兵であった...
・・・
「なんだこれ...」
「さぁ...私にも分からないわね」
図書館長ことアンジェラも困惑。召し使いローランも困惑。
「俺が知らない間に変な組織が増えてないか?」
「掲示板...存在は知ってたけどあそこまで自由にやれるものなの?」
「俺に聞かれてもな...ただ...あそこまでの自由はネットにないはずだし、妙な団体だな...」
ローランは困惑気味答える。
「それにアレ、L社のE.G.Oだろ?」
「L社の生き残り...のようね。ただ私は見たことのない幻想体のE.G.Oのようだけれど...」
「それに他のゲストとは雰囲気が全然違うわ。なんでしょうね、遊びにでも来るような...そんな雰囲気がしたわ」
もはやどっちも知らない新勢力がここで出てくることに驚きが隠せない。
異質な来訪者が、今ココに...
「ようこそ、ゲストの...」
「あーうんまぁそこはまぁいい。あんたが館長か。L社本部重要機密の頭の規約違反存在のAI...アンジェラだっけか」
「...知ってるのね」
「まぁ優秀なハッカーがL社のデータを引き抜いてくれたおかげで分かるんだが...相当のループの果てに...か」
「なにかいいたいわけ?」
「なんでもない。ただ...あんたの生みの親はイカれてるんだなぁと思うだけだ」
「...どうか、あなたの本が見つかりますように」
・・・
【生還者のみ】L社ニキ図書館凸実況スレ
100:名無しの生還者
雰囲気いいな
101:名無しの生還者
ここで紅茶とか飲みたい
102:名無しの生還者
そこは珈琲だろ
103:名無しの生還者
どっちでもいいだろ...
104:名無しの生還者
>>103
よくない
105:名無しの生還者
>>103
よくない
106:名無しの生還者
まーた紅茶過激派と珈琲過激派ですか
107:没L社ニキ
私は珈琲派です
108:名無しの生還者
やっぱりな
109:名無しの生還者
紅茶派劣勢
110:名無しの生還者
珈琲こそ知的な飲み物
111:管理者
BANするぞ
112:名無しの生還者
やめて
113:名無しの生還者
管理者が紅茶過激派だからこっちが優勢
114:名無しの生還者
ずるいだろ...
115:名無しの生還者
禁止カードやめろ
116:没L社ニキ
それにしてもこの黒いのだけ異様に強いんだけど...
117:名無しの生還者
どっかで見たような...
118:名無しの生還者
知り合い?
119:名無しの生還者
なわけ
120:名無しの生還者
でもどっかで見た希ガス
121:名無しの生還者
ネット用語が板についてきたな
122:没L社ニキ
見たことあるのか?
123:名無しの生還者
ある?
124:名無しの生還者
ある?
125:名無しの生還者
あやふやぁ
126:名無しの生還者
いや確かにどっかで見たんだよそれは間違いない
127:名無しの生還者
でもどこだったかなぁ?
128:名無しの生還者
うーん
129:名無しの生還者
まぁいいか!
130:名無しの生還者
ってL社ニキ死にそうじゃん
131:没L社ニキ
けっこう...あたんじゃねぇか...聞いていてねぇ...
132:名無しの生還者
おいおいおい
133:没L社ニキ
じゃ、俺消えっから...
134:名無しの生還者
かっる
135:名無しの生還者
心配返せ
136:名無しの生還者
黙祷
137:名無しの生還者
黙祷
138:名無しの生還者
黙祷
139:没L社ニキ
じゃぁな...(サァァァァァァァ
140:名無しの生還者
意外と余裕ありそうなのやめろ
141:名無しの生還者
あーあ結局本になっちゃたよ...
142:名無しの生還者
大丈夫?これ本にかかれちゃっていいの?
143:管理者
この私が対策しないとでも?
144:名無しの生還者
なに!?
145:管理者
情報自体にプロテクトがかかるようにE.G.Oでしてるから重要な部分は黒塗りになる
146:名無しの生還者
???
147:名無しの生還者
え、文字にもいけんの?
148:管理者
なんかいけた♨️
149:名無しの生還者
はぁ...
150:没L社ニキ
んん?
151:名無しの生還者
え?
152:名無しの生還者
おや?
153:没L社ニキ
何故か入れる
154:名無しの生還者
何故?!?
155:没L社ニキ
視界は全部光ばっかだけどなんか当時の状態でそのまま光の中を浮遊してんだけど頭に取り付けたやつとノートPCが生きてたからこのまま話せるみたい
156:名無しの生還者
ふむ?
157:名無しの生還者
ますます図書館について分からなくなったな
158:K社追放
目的わかんねぇーし仕組みわかんねー
159:名無しの生還者
K社追放科学者!
160:名無しの生還者
研究者の血が?
161:K社追放
騒ぐ
◯没L社ニキ
意外と辛かったニキ。でもまぁ特色式トレーニングのおかげ辛いとかなくなった。もう少しE.G.Oの侵食進んでいたらやばかったかしれない。
◯深海を貫く天国
深海の天国へ人を誘う珊瑚ような見た目の地中の天国。深淵から覗かせるその眼は人を安寧の深海へ呼ぶ。装備者は深海のように静かな心持ちになり、徐々に意識が沈んでいく。沈みきったらもう戻れない。深海の静けさと暗さがなにも考えなくてもよい天国だったから。
◯図書館's
新勢力に少しびっくり。L社ニキの本の内容はクッソ汚い淫夢についてどれだけ精神安定剤になるのかを力説した一章からL社でクソほど笑ったことについての二章、掲示板についてかかれた三章からなっていた。三章は黒塗りだらけで読めたもんじゃなかった。なもない司書補「これどこに分類するんですか...(困惑)」