黒髪駆逐隊の大冒険   作:秋月雪風

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6.援軍

対馬を出た潮達は、日本海を順調に進んでいった。

 

潮「・・・まずはどこに行く?」

 

朝潮、初霜、三日月「佐渡のくそ提督達に挨拶(殴り込み)に行く」

 

潮「だよね・・・、その後は・・・?」

 

三日月「その後はのんびり旅をしよ!」

 

初霜「そうね。私達はもう自由だし」

 

朝潮「じゃあそうしよっか」

 

四人は雑談をしながら佐渡島に向かった。

 

しかし、山口沖に入った時、初霜が無線を傍受した。

 

無線「敵・・・せと・・・かいに・・・かいに・・・し・・・う・・・、えん・・・もとむ・・・」

 

雑音だらけで聞き取れなかったが、かなり緊迫した状況だと分かった。

 

朝潮「・・・どこからか分かる?」

 

初霜「うーん・・・難しいね・・・」

 

三日月「なにを言っていたんだろう・・・」

 

潮「・・・っ!分かったかもしれません!」

 

朝潮「ほんと!」

 

潮「かいには恐らく海に、になって、せとは瀬戸、これは恐らく瀬戸内海でなにかあったということ。そして、しとうは最初に敵と言ってるので侵攻、最後のは恐らく援軍求む、ということだと思います」

 

三日月「ということは・・・」

 

初霜「深海棲艦が瀬戸内海に侵攻したため援軍を求む・・・まとめるとそういうことになるね」

 

三日月「じゃあすぐにいこうよ!」

 

朝潮「どこからか入れるところはある?」

 

潮「さあ・・・」

 

初霜「確か、九州と中国の間からなら行けたはず」

 

朝潮「じゃあそこから援軍に向かおー!」

 

全員「おー!!」

 

四人は来た海路を戻り瀬戸内海を目指した。

 

入り口はすぐに見つけられ全速力で瀬戸内海に向かった。

 

一方その頃、瀬戸内海では、予想通り、深海棲艦が四国征服のために瀬戸内海の封鎖を行っており、呉、大阪、徳島からの艦隊と交戦していたが、艦娘側が苦戦していた。

 

大和「っ!多い・・・、沈めても沈めてもきりがない・・・」

 

雪風「大変!徳島の艦隊が壊滅しちゃった!」

 

大和「っ、なんとか帰れてたらいいんだけど・・・、それより、援軍はまだなの!?」

 

雪風「なんの連絡もない!」

 

時雨「もう、ダメだ」

 

雪風「時雨ちゃん!まだ諦めちゃ・・・」

 

時雨「提督が呉から逃げたんだ!」

 

雪風「えっ・・・」

 

時雨「さっき呉からの連絡で長門さんが言ってた・・・」

 

大和「連絡がないと思ったら・・・、まだ前線で仲間が戦ってるのに・・・」

 

時雨「それだけじゃない。大阪の艦隊も全員沈んだ。私達のところも多くは沈んだか、もう戦えずに後ろにいる・・・」

 

大和達は後ろを見た。

 

被弾した艦娘が集まっており、泣き叫ぶ子、意識を失ってる子、中には腕や足がない子までいた。

 

時雨「・・・どうする?」

 

大和「・・・ここは撤退しよう、呉に行けば長門さんが・・・」

 

長門「まずい!呉を落とされた!」

 

雪風「えっ!?」

 

大和「基地にいた子達は!?」

 

長門「なんとかみんな連れ出せたけど、これで逃げ場が・・・っ!危ない!」

 

突然砲弾が飛んできた。

 

大阪方面の敵艦隊が攻勢を強めて来たのだ。

 

大和「っ!撃って!応戦よ!」

 

大和達は残りの戦力で必死に応戦した。

 

深海駆逐艦「ぎゃっ・・・」

 

深海戦艦「もらったー!」

 

1人の深海棲艦が大和に近づき刀で切ろうとした。

 

大和も刀を抜いて抵抗しようとしたが、抜いた直後に右手を切り落とされた。

 

大和「っ!腕が・・・」

 

深海戦艦「とどめーっ、なっ・・・」

 

とどめをさそうとしたが、誰かが大和と深海戦艦の間に割り込んで刀を止めた。

 

大和「・・・あなた・・・」

 

朝潮「朝潮です!援軍に来ました!」

 

急行していた朝潮達が前線に到着したのだ。

 

朝潮は持っていた刀でつばぜり合いをした。

 

深海戦艦「誰かと思ったら、駆逐艦か。戦艦に勝てるわけない!アハハ!」

 

朝潮「それはどうかな!おりゃ!!」

 

朝潮はしゃがむと敵の足を切り体勢が崩れると腹から斜め上に向かって刀を振った。

 

そして、とどめに首を切り落とすと首を敵艦隊の方に投げた。

 

朝潮「駆逐艦をなめるなー!」

 

これで深海棲艦側はたじろぎ、下がっていった。

 

少し時間を稼いだ朝潮達は、なんとか態勢を立て直し、次の攻撃に備えた。

 

後ろでは三日月が負傷した子達の治療を行っていた。

 

大和「はあはあ・・・ありがとう・・・」

 

三日月「いえ!では次の子を見るので」

 

朝潮「大丈夫ですか?」

 

大和「なんとか・・・」

 

朝潮「敵はまたやって来ますよ。前からも後ろからも」

 

大和「そうね・・・。そういえばよくここにこれたね。後ろからも来てるから入れないはずだけど」

 

朝潮「敵が封鎖する直前に入れたんです」

 

大和「そう・・・でも、私達はどこにも行けない・・・。海は使えないし、陸は怪我した子達にはつらい・・・、降伏するしか・・・」

 

朝潮「諦めちゃだめです。高知方面の艦隊は少なかったです。私達で突破口を作りますからそこから山口沖に向かって下さい」

 

大和「・・・それしか、なさそうね・・・分かった・・・。お願いね・・・」

 

朝潮「はい!初霜、潮は私と共に突撃、三日月は負傷者を連れて沖に向かって!」

 

全員「了解!」

 

朝潮「大和さん。無事な子達、お借りします」

 

大和「・・・ええ、分かったわ・・・」

 

朝潮「二人とも三角陣形!」

 

初霜、潮「うん!」

 

朝潮「戦える子は最後尾!」

 

他の艦娘「了解!」

 

三日月「こっちも準備できたよ!」

 

朝潮「よし!・・・全艦突撃!!」

 

初霜、潮「おー!!」

 

朝潮を先頭に、初霜、潮が続き、三日月、負傷した艦娘、そして残存友軍艦隊の順で敵艦隊に突撃した。

 

不利な状況で突撃するとは思っておらず深海棲艦は慌てて陣形を組み直した。

 

朝潮達は砲撃しつつ接近、ある程度近付くと魚雷をばらまいた。

 

この雷撃は突破口を作るための雷撃で、線上にいた深海棲艦は次々に沈んでいった。

 

そこに朝潮達が突撃し、白兵戦を行った。

 

至近距離では艤装よりも、小銃や刀が有効で、まともに白兵戦用の装備がない深海棲艦は次々に倒されていった。

 

朝潮「三日月!今!!」

 

三日月「うん!みんなついてきて下さい!」

 

朝潮達が開けた突破口から三日月達は包囲を脱出、沖合いに向かった。

 

前線よりやや後方にいた敵艦隊は阻止しようと向かったが、最後尾にいた艦娘達の応戦近づくことができず、三日月達は無事、山口沖に撤退できた。

 

そして、撤退を完了したことを知った朝潮達は・・・

 

朝潮「よ、よし・・・。二人とも!順次山口沖に撤退!急いで!」

 

包囲網を突破後、敵の追撃を防いでいた3人は、装備を全て捨てると全速力で撤退した。

 

深海棲艦は追撃しようとしたが、体勢を整えるために追撃はしなかった。

 

この戦いで、呉、大阪基地は壊滅、四国は孤立し、出撃した艦隊の内、7割の損害をだし大敗北した。

 

そしてそれから半年後、四国は深海棲艦に占領されることになる・・・。

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